ゲームクリア感想179_2064:Read Only Memories(PS4版)
いきなりですが、本記事で語るPS4版はおすすめしません。
購入から実に2年ぶりのクリアとなりました。
当時は、不具合なのかチャプター5でどうやっても次へ進むフラグが立たずにクリアを断念したものの、セーブデータだけは残っていたので積みゲー崩しの一環で再挑戦。といっても該当セーブデータを誤ってチャプター2の別データで上書きしてしまったので、そこからやり直しました。復習にはちょうどよかったです。
しかし割と否定的な感想になってしまいました。自分に合う気がしたのですが……
難易度 設定なし
クリア時間 約10時間
トロフィー取得率 44%
【良かった点】
◎豊富かつ軽妙洒脱なテキスト
とにかくテキストのパターンが膨大で、なんでもない観葉植物オブジェクトにすらよく語彙が尽きないな…と感心するレベルの分量が割かれています。それだけ世界観が緻密に作られていることに感心しました。
◎日本語ローカライズ
キャラクターのイメージそのままの訳で、読み進めるのにまったく違和感がなかったです。
膨大なテキスト量にかかわらずいずれも丁寧で、僅かな誤字があるくらい。
【気になった点】
×キーレスポンスが鈍い
ポイント&クリック要素があるゲームでは許容し難いレスポンスの悪さ。しかも文章パターンが最低でも2種類、多いものでは6とか10パターンあるので、どんなに面白いテキストでもやがてストレスが勝りました。
オブジェクトを調べて文章をスキップできるまで2秒程度、と書くとそこまで深刻ではないように思えるでしょうが、文章量の多いゲームなので、このレスポンスの悪さが蓄積して探索意欲を削いできます。
しかもアイテム使用を除けば「見る」「触る」「話しかける」の3アクションあり、それぞれ2パターンかそれ以上あるので、なんでもないオブジェクトひとつ調べるだけで予想以上に時間がかかります。
仮に全ドリンク完飲のトロフィーを狙うなら、バーテンダーに話しかけてからアイテム欄で使用して飲むまで一杯約1分。全ドリンクだと約一時間の作業になります。
あと、ゲームスタート時の名前入力がうまく反応しない不具合があり、その段階でプレイを断念するところでした。なんとかカタカナ二文字の短い名前を入力してやり過ごした記憶があります。
△そこまで惹かれないストーリー・キャラクター
緻密な世界観や軽妙なテキストこそ魅力的ですが、ストーリーに関しては動機づけの弱さが気になりました。
発端となった人物(と真相)が相棒のチューリングにとって大事なのは解りますが、主人公にとってはそこまでではないので、嫌味や罵倒を浴びせられながらあそこまで大義のために頑張れるのがよく理解できませんでした。
キャラクターも「政治的に正しい」造型だけで終わっていて、あくまで世界観を彩る存在という感じでキャラクターとしては特に感じるものはなかったです。チューリング含め。
「正しい」のは大事ですがそれはもう前提というか……別に媚びろとは言いませんが。
と批判的になったものの、チャプター5からエンディングまでの展開は好きです。
そこに至るまでの過程が腑に落ちなかっただけで。
【まとめ】
高評価な理由は解るものの、自分には合わなかったです。
とにかく、ゲームとしてのレスポンスの悪さが一番マイナスでした。
何といいますか「文脈」を掴んでいないと楽しめないタイプの作品に思えます。
その「文脈」はレトロゲームであったり政治的正しさであったりSFであったりニューレトロであったり、とにかくその辺りにある程度の理解がないと、クリアして残るものが少ないかなと。あと相棒のチューリングのノリが合わないとキツいです。
もっとも小規模なインディーゲームであり、製作者がやりたいようにやれば良いだけでああって、今回は自分が勝手に合わなかっただけなのです。
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