2018年4月26日木曜日

ゲームクリア感想99:聖剣伝説2 シークレットオブマナ(PS4版)

公式サイト


早々に結論を申し上げますと、駄作の部類でした。

原作プレイ済の方→サウンドトラックだけ買えば充分です。
原作未プレイの方→要検討です。今急いで買う必要はまったくないです。
それ以外の方→スルーして下さい。


ここまで言うならなぜクリアまで続けたのかという話になりますが、私はこの作品に心残りがあり、それを解消するために購入しました。

もうずっと子供の頃、有名なボス戦セレクトバグに泣きながらも、スーパーファミコンで一度クリアし、二周目を進めていた時のことです。
どういう訳か、何度やり直してもクリスタルフォレストのボス、オチューフェイスを倒してから先へ進めなくなり、セレクトボタンを押さないように注意して再挑戦してもやはりゲーム進行不能になってしまいました。
 
そうして諦め、ソフトを箱にしまってしばらくしたら、いつの間にか家から無くなっていました。恐らく他のゲームソフトを売りに行く時に一緒に持っていったのでしょうが、その頃には続編の聖剣伝説3や初代スターオーシャン、アークザラッドなどのRPGに夢中だったため、聖剣伝説2の存在は私の中で小さなものになっていました。

それでも、理不尽な理由で挫折してしまったという記憶だけはずっと心に残っていました。バーチャルコンソールや携帯アプリ版、Switchのコレクションなどで名前を見かける度にやり直すチャンスを見出していたのですが、そのたびに今更旧作を1からやり直すのもだるいという気持ちが勝り、PS4/PS VITAでのリメイクが発売された今の今まで手付かずでいました。

無事にクリアして、この作品に対する心残りがようやく解消されました。
それと同時に、もう「聖剣伝説2」を再び遊ぶことはないだろうと確信しました。

バージョン 1.02
クリア時間 17:21:05
トロフィー取得率 59%


【良かった点】

◎楽曲アレンジ

賛否両論ですが、個人的には全曲がオリジナルより良くなっていると思います。
原作者のセルフアレンジ含むアレンジャー複数形態で、昔よく出ていたアレンジアルバムの「SQシリーズ」みたいな感じです(アレンジャーも数名被っています)。

もちろん、全ての曲が肝心のゲームに馴染んでいるとは言い難く、賛否両論も致し方ないですが、楽曲として繰り返し聴くならアレンジのほうかなと思います。

曲別に言うと「いつもいっしょ」「遠雷」「君は海を見たか」「危機」「伝説」「予感」「八点鐘」「愛に時間を」「呪術師」そしておなじみ「子午線の祀り」が好きです。

「いつもいっしょ」は、操作可能になってから最初に流れる曲で、現代的なアレンジにほとんどの原作経験者がここでまず驚くと思います。

「遠雷」「愛に時間を」はコーラスが加わって新鮮でした。

「君は海を見たか」は原曲から更にテンションの上がるアレンジになっていて必聴です。
エリニース城で初めて流れた時は「うおお! 」となりました。

超超超超超大人気楽曲「危機」のアレンジも好きです。原曲の聴くだけで一汗かくようなテンションから少しだけクールになったものの、楽曲として聴きやすくなっている印象です。原曲のいかにも「ボス戦」感が今はややキツくなってしまったので…

「伝説」「予感」は原曲だとあまりピンときていなかったのですが、アレンジでより聴き応えが増しました。

「八点鐘」は元から好きな曲なので、あるだけで満足です。

そして「呪術師」そして「子午線の祀り」はまさに完成形という感じで、ラスト二連戦に相応しい正統進化なアレンジでした。2018年に蘇ったこの二曲をちゃんとゲーム内で聴けただけで感動があります。

ちなみに、オプションで原曲と切り替えて遊べるのですが、私は一度も切り替えずにエンディングまで進めました。それだけ楽曲のアレンジには満足しています。

あと、SFC版のサウンドトラック未収録だったセーブ画面の曲も、今作のサウンドトラックではしっかり収録されていて凄く安心しました(「世界への扉」という曲です)。


◎オートセーブ採用

もうあって当たり前とはいえ、無いのを覚悟していたので一安心でした。
割と細かくセーブされるのも嬉しいです。


◎魔法の発動でゲームが止まらなくなった

魔法の発動中も他のキャラにサクサク切り替えて攻撃できる上、同時に魔法も唱えられるので、戦闘のテンポは多少向上しました。


◯宝箱のドロップ内容が良くなった(気がする)

もう記憶も曖昧ですが、SFC版では最新装備がドロップしたということは覚えている限りなかったと思うので、小さいながらも改善かなと思います。ただ体感ドロップ率は低いです。


◯地形引っかかり問題の解決法がある

リングコマンドを開いて閉じると、離れてしまった仲間が集合するようになりました。
そもそも引っかからないで動いてくれるのが一番ですが……


【気になった点】

×強制終了の多さ

何を差し置いてもこれです。ゲーム開始からクリアまで、最低でも6回は強制終了を迎えました。アップデートしてもこの始末です。
エリア切り替え直後や、敵複数と混戦状態の時になりがちなのですが、いずれも回避しようがないので、単純に興冷め極まりなかったです。
回収レベルとはいかなくても、アップデートを重ねて最優先で対応が必要なレベルだと思うのですが、前回のアップデートからひと月が過ぎても音沙汰なしなので、もはやこれ以上は望めないのでしょう。

ゲーム自体の短さとオートセーブが細かいのだけが救いです。


×更につまらなくなった戦闘

原作からして爽快感やアクションの楽しさとは無縁だった戦闘が、信じられないことにリメイクで一層つまらなくなりました。

何がつまらないかというと武器命中率の異常な低さで、序盤を少し過ぎるとこちらの攻撃がまったくと言っていいほど当たらなくなります。
頑張って必殺技ゲージを貯めても空振りするなど日常茶飯事で、その間も敵はバンバン攻撃を当ててきます。
ハッキリ言ってゲージを貯めるよりも、100%のゲージなし通常攻撃を数撃ちゃ当たるで繰り返したほうが早いです。原作ではゲージ貯め攻撃がデフォルトだったのですが、今作では徒労に終わることのほうが圧倒的に多いです。どうしてこうなった。

ではどうやって敵を倒すのかというと、魔法です。
お金に余裕ができたら魔法のクルミを大量に買い込んで、ポポイの魔法を連発して、合間に残り二人が運任せで攻撃を振るう味気ないスタイルに固まってゆきます。マップも狭く、レベルアップするとHPMPともに全回復するので、そうそうMP切れも起きないです。
リキャストの概念もないので一方的に唱え放題。

ゲーム後半、プリムが「エナジーボール」というクリティカル率上昇の魔法を覚えてから、ようやく武器攻撃にも春が巡ってきますが、それでも外れる時は外れます。
流石にラスボス戦では武器がメインとなりますが、見せ場はそれくらいです。

アクションRPGなのに、アクションの爽快感は0です。それどころかストレス源になります。
本当にびっくりするくらいのつまらなさで、これでOKが出てしまう開発体制が心配です。


×悲しくなるほどの追加要素の乏しさ

「この作品ならでは」のコンテンツが、宿屋の仲間会話とフルボイスくらいしかなく、追加ダンジョンや追加ボスや追加マップ、その他リメイク作品によくある追加要素はなんと皆無です。

皆無、というのは文字通り捉えて頂いて構いません。
本当に、何もないのです。最悪な意味で原作そのままです。

今となっては古臭いテキストの改善も読んだ限りでは見当たらず、豪華声優が陳腐なセリフを演じているのに虚しささえ覚えます。掘り下げ不足のサブキャラクターなどを掘り下げる最後のチャンスだったのに、追加イベントなども当然なし。

更に言えば、ダウンロード販売するならゲーム内の操作チュートリアルくらい追加すべきだと思うのですが、それも原作に準じて一切なし。必殺技ゲージの貯め方(ボタン押しっぱなし)を知らないままクリアしてしまうプレイヤーがそこそこいると思います。

予算や納期の問題があったという想像はつきますが、それは想像でしかなく、そこで忖度する気はまったく起きないです。
ただ、熱意のない「お仕事」の結果がそこにあるだけという感じです。


×それどころか改悪されたUI

まずゲームを始めてするべきことが2つあります。
オプションでアイテムの所持数上限を最大の「12」にすることと、決定ボタンを「×」から「◯」に統一することです。

何故なら、前者はデフォルトでなぜか最小の「4」になっており、これに気づかないと単に損するだけになってしまうからです。
 そして後者は、買い物や宿泊画面では「◯」ボタン決定で固定なため、デフォルトの「×」ボタン決定だと入力ミスを誘発するからです。

説明して悲しくなってきました。なぜ数十年前のSFC版から取り回しが劣化するのか。


×イベントシーンのどうしようもない手抜き感

イベントシーンでスキップボタンを押すと、確認メッセージも何もなく全スキップされる徹底した不親切ぶりです。見る価値のあるイベントは終盤の2つくらいとはいえ。

更に、2018年にもなって3Dモデルのキャラクターがリップシンクしないので、古臭いテキストと相まって凄くチープです。これならノベルゲームのように差分あり2D絵の方がマシだったのではと思わされます。


【まとめ】

シンプルに、酷く残念な出来です。
爽快感の増した戦闘と少しの追加要素があれば私としては満足だったのですが、それは高望みだったようです。

私のように、聖剣伝説2という作品に何か思い残すことがあるという方以外は遊ばなくてもいいと思います。
他にも遊ぶべき面白いゲームは山ほどありますし、私ですら、中盤から攻略本片手に義務感だけで進めていたので、何も思い入れがないと単なるつまらないRPGです。それよりも有意義なことをしましょう。

またトロフィーに関しても、完全オフラインでプラチナを取得できるものの、時限要素やランダムドロップが絡むので精神衛生上おすすめできないです。

仮に聖剣伝説3がリメイクされても、恐らくサウンドトラックだけ購入して終わりにする可能性が高いです。よほど改善されているならともかく……

それでも、このリメイク作品には感謝しています。
私の中の「聖剣伝説2」を数十年越しに、家庭用ゲーム機でのリメイクという綺麗な形で終わらせてくれました。エンディングはその感慨もあってちょっと浸ってしまいました。


おやすみ、聖剣伝説2……