2017年7月17日月曜日

ゲームクリア感想88:サイコブレイク(PS4版)


 発売当時は買う気でいましたが、購入直後の評価に気後れしてスルーしてしまい、その内にすっかり関心が薄れていました。
 しかし、今年のPS StoreのDAYS OF PLAYセールで90%OFF(787円)という破格の安値で販売されていたので飛びつきました。
 最近PS Storeの値引きが激しくて積みが増える一方です。

 実際に遊んだら予想以上に長く楽しめ、ストーリーも気になるので全3種類のストーリーDLCまでクリアしてしまいました。


機種:Playstation4
クリア時間:26時間59分21秒(本編のみ。DLCは合計して+10時間くらい)
難易度:Normalで開始して、中盤から最低難易度のCasualに変更。
トロフィー取得率:40%(DLC1とDLC2は84%、DLC3は30%)

ゴアモードは導入していません。
また、画面のレターボックス(上下黒帯のアレ)も、ゲーム開始時にOPTIONで消しました。


【良かった点】


◎最初から最後まで緩急を保った、濃厚なホラー要素

 このゲームを完全に侮っていました。
ホラーゲームにもすっかり慣れたと思い込んでいた自分のおごりに気が付かせてくれました。ホラーゲーム初見プレイによくある「怖すぎて安全地帯から出られない」という状況が頻発しました。

「何か起こりそう(起こらないで欲しい)」と「起こってしまった(パニック状態)」
「少しは明るい(つかの間の安らぎ)」と「暗い(怖すぎる)」

 などの緩急の付け方が巧みで、それも序盤だけではなく終盤まで息切れせずに恐怖のクオリティを保っています。また、こうなったら嫌だなという展開はほとんど詰め込まれていて、予想は出来ても演出が上手いので緊張感があります。
 敵も一体一体が個性的で、絶対近寄って欲しくないタイプが揃っています。しかも強いし、死亡時演出も残酷なので雑魚一体と対峙するだけでも緊張感がありました。

 ホラーゲームは後半になると、こちら側の慣れやホラー演出の頻度低下などで、中盤頃までにはあった緩急の波が穏やかになってしまい、それが後半の単調さ・ちょっと期待してたのと違う感に繋がったりもするのですが、本作はかなり工夫が行き届いており、飽きをを感じさせない丁寧な仕事だと思いました。

◎DLCが非常に面白い

 勿論、本編に最初から組み込まれていたほうが嬉しいですが、別売りで購入しても全く後悔しない、非常に充実した内容でした。買って後悔することが多いDLCという販売形態の中で、ここまで満足感が残るのは珍しいです。

 本編ではサブキャラだったキッドマン主人公の「ザ・アサインメント」と
その続きの「ザ・コンセクエンス」
そしてスコアアタック要素がある「ザ・エクスキューショナー」

 の3つありますが、本編をクリアしてストーリーが気になったら全て購入した方が良いです。本編では明確に語られなかった設定が説明されるので、今年10月発売予定の続編に備える意味でもオススメです。

 個人的には本編より好みでした。「ザ・アサインメント」と「ザ・コンセクエンス」は武器が無い局面がほとんどで、ステルス攻略と探索中心のゲーム性だったので。
私にしては珍しく、一周目で収集アイテムを自力回収できました。本編に比べてトロフィーも簡単なものが多く、取得しやすいです。

◎ボリューム

 予想の倍はあって驚きました。同ジャンルゲームではトップクラスの本編ボリュームだと思います。ボリューム不足の心配は一切不要です。
 死亡リトライ回数も含めるとかなり時間を注ぎ込めるので、セールでなくても安価な今はかなりお得です。序盤で詰んだりしない限りは……

◎アートワーク

 普段はめったに買わないのですが、アートブックが欲しくなりました。
グロテスクなのにスタイリッシュな敵デザインは魅力的です。

◯絶妙な難易度

 最低難易度ですら「今の戦力だと絶対に突破できない! 詰んだかも! 」という局面が何度もありましたが、無事に攻略情報無しでクリアできました。
 高難易度の死にゲーではありますが、根気と度胸、そしてミスの反省さえあれば、エイムの腕が壊滅的でも何とか突破できる作りになっているように感じました。
 セーブデータが多めに作れるので(15個くらい?)、保険に残しておくと良いかもしれません。

◯キャラクター

 それぞれ自分の意志で行動している所が良いなと思いました。
個人的には、小物と思いきや囮を買って勇気を示したり、何だかんだで弟子(?)への思い入れがあったりするヒメネス院長が好きです。


【気になった点】


×アイテムの触れにくさ

 トラバサミやワイヤートラップは近づけば解除できるものの、判定が厳し目でギリギリまで近づかないとアイコンが表示されず、自分がかかって大惨事になることがありました。アイテムも、病院の金庫最上段などの目線より上にあるアイテムが微妙に取りにくかったり、拾えるアイテムが重なると、先に拾いたいアイテムとは別のものを拾い出したりと、細かいながらも気になりました。

△ダッシュ時間の短さと息切れ硬直

 他のレビューでも言われていますが、未強化のダッシュ時間は4秒程度しかなくてあっという間に息切れしてしまいます。また、後ろから殺人機械が迫っているような、どんなに緊迫した状況でもその場で棒立ちになって呼吸を整えだすので、逆に不自然に感じました。他の追われる場面ではスタミナ無制限でダッシュできたりするので「火事場の馬鹿力」が存在しない世界という訳でも無さそうですが……

 一方で恐怖演出としては秀逸でした。開始位置からダッシュするとちょうどゴール手前で息切れする距離になっていたりするのが憎い。

△リトライの負荷

 「微妙に長いローディング時間」と「空きがちなオートセーブ間隔」「数歩足りないリスポーン位置」が合わさって、リトライの心理的負荷が個人的に辛かったです。
 ホラーかつ死にゲーなので当然だろ、と自分でも思うのですが、他のゲームの快適さに慣れると……
 低難易度でこれなので、高難易度だったらクリアまでモチベーションが保つかどうか不安です。
 とは言ったものの、局面によっては気にならない時もあるので、致命的な欠点というわけでもないです。

△強制戦闘の多さ

 戦闘自体に目新しいものは少なく、このゲームに戦闘要素をさほど求めていなかった私としては、強制戦闘が発生するたびに溜息をついていました。
 それまで程よく没入して探索を楽しんできたのに、扉から大勢の敵がワーワー出てくると「あ、バトルタイムが始まったな」と思って少し冷めてしまいました。

△ランダム出現の倒せない敵(即死攻撃・ワープ持ち)

 他のホラーゲームにも居ますが「怖い」というよりも「探索を邪魔された」という思いの方が大きく、演出としては微妙でした。
 とある章の前半までしか出てこないのが救い。


【まとめ】


「行き届いた工夫と密度が両立している、練度の高いゲーム」でした。
ゲームの最初から最後まで細かく点検したんだなぁというこだわりを感じます。今となってはグラフィック含め古臭さも残っていますが、この練度の高さと個性あるアートワークでかなり中和されており、今もこれからも通用する内容です。
 私のようなプレイヤー側は「初作だから多少荒削りでも仕方ない」と考えてしまいますが、そこに甘えない、足腰の強さみたいなものが魅力に繋がっています。

 ただ、やっぱりプレイヤーを選ぶのは必至です。
序盤からグロテスクな演出や高めの難易度が襲い掛かってくるし、頑張ってクリアしても本編だけではストーリーがよく解らないので、気の長い人でないと厳しそうです。
 私もアップデートがDLCが配信済の今だからこそ楽しめましたが、発売当時に買って遊んでいたら、ここまで好意的に捉えられなかったと思います。

 プラチナトロフィーを狙える腕はないので、あとは集められるだけのトロフィーを収集して、今年10月19日発売の続編(リンク先ネタバレ注意。あと重い)に備えるつもりです。続編では遊びやすさが向上しているとうれしいです。あと強制戦闘は少な目だと個人的に嬉しいです。