2017年10月29日日曜日

ゲームクリア感想94:サイコブレイク2(PS4版)

公式サイトはこちら(公式のご多分に漏れず重いです)

前作の記事はこちら

結論としては予想以上の良作でした。致命的な欠点がないです。

前作が思いがけず気に入ってしまったので、続編も購入しました。
本来ならば二周はしてから記事を作成したい所ですが、ちょっとスケジュールの問題で一周目のみのクリア記事となります。

難易度・SURVIVAL(ノーマルに相当)
クリア時間・24:43:23
トロフィー取得率・60%
操作パターン・パターンA(オーソドックスなTPS操作)

【良かった点】

◎操作性の改善

本当にストレス皆無でした。やりすぎなくらいにキビキビと思い通りに動くので、操作ミスをしても理不尽さを感じず、ごく自然に自分のせいにできます。今作はマップが広くなったのもあり、操作面が快適なのは相当なプラス要素です。

特にアイテム取得は(かがむモーションこそあるものの)前作より素早く採取できるので、採取中に攻撃を食らうことも少なくなりました。近接攻撃でとどめを刺してそのままボタン押しっぱなしにすると、流れるような動きで採取完了するのに感動しました。

また操作パターンが二種類から選べるので、より遊びやすくなっていると思います。
私はTPSによくあるボタン配置のパターンAにしましたが、敵に急襲されたパニックで操作を誤ることも少なくなり、非常に安心感がありました。

◎ほぼ全てのイベントがスキップ可能

おお……ついに……おお……(感動)

他のゲームではスキップ対象外になりがちな非ムービーの会話イベントも飛ばせます。
周回プレイを見越した配慮で、他のゲームにも見習って頂きたいです。

あとローディング時間も短縮化されています。特に鏡の出入りは相当早くなっていて、スムーズに進められます。

◎ステルス攻略がしやすくなった

エイム力が低くステルス攻略大好きな身としては、非常に嬉しい調整です。
前作だと完全ステルスは難しく(DLCはそうでもなかった)、頭数減らしくらいにしか使えなかったのですが、今作ではかなりステルス攻略がしやすくなっていて助かりました。
アサシンのごとく草むらに身を潜めたり、スキルを覚えればカバー暗殺も可能です。銃弾や回復薬に限りがあるので、その意味でもステルス攻略が有効です。

◎オープンワールドの採用

ホラーと相性が悪いのではと感じましたが、実際に遊んでみるとそうでもなく、寧ろ採用して大正解でした。市街地の小さい範囲に限られますが、その分作り込まれた街を自由に探索できるのが楽しいです。敵も一度倒せばほぼリスポーンが無い(高難易度だとあるかも?)ので、一度全滅させれば庭のごとく走り回れます。
ゲームの進行に合わせてアイテムもちゃんと再配置されます。その分敵も強力になっていますが……

因みに完全オープンではなく、前作のような一本道チャプターと探索チャプターが交互にくるような感じです。これもまたメリハリが利いていて、ダレ防止に一役買っています。

◎全体的な難易度低下

これは賛否両論あると思いますが、私は心底助かりました。
前作は強制バトルや初見殺しの罠が多く、途中で最低難易度に変えてやっとクリアしたレベルの腕しか持ち合わせていないので、罠ほぼ全廃、強制バトル激減の仕様は救いでした。またステージが広くなったことで敵からの逃走が容易になり、銃弾の節約も楽になりました。

○使い捨て武器の有用化 

対象スキルを覚えることで「ビン」が緊急回避に使えるようになり、陽動と怯ませ以外にも役割が出来て便利になりました。斧も相変わらず強いです。

○ボリューム大のストーリー

ホラーにしては王道すぎるきらいはありますが、伏線を残しつつそれなりに綺麗に完結するという、続編があってもなくてもおかしくない見事な話運びでした。吹き替え声優の演技も良かったです。

またボリュームもなかなかの量で、想定チャプター数よりもずっと多かったです。私は可能な限り探索してステルス攻略メインで進めたので、放置の時間を差し引いても20時間くらいはコントローラーを握っていました。

○クリーチャーや世界観のデザイン

相変わらずおしゃれ怖いです。私が慣れたせいか、怖すぎて物陰から30分動けないということは無くなりましたが、それでも不気味で非常に魅力的です。


【気になった点】

※「あえて言うなら」程度でどれも大した欠点ではないです。

△ロッカーの報酬が物足りない

私の引きが悪かったのかも知れませんが、中身が前作よりも貧弱になっているように感じました。あくまでおまけ要素なので贅沢は言えないにしても、グリーンジェル(成長アイテム)がもっと欲しかったところ。

因みに入手方法は前作同様、ステージに隠された立像を壊して鍵を拾うだけです。

△出番に恵まれない新キャラクター

今作はあくまで主人公一家の物語という位置づけなのか、今作からの新キャラクターは全員ポッと出のままの印象で出番が終わってしまいます。前作のキャラクター人気を一旦捨てて、2としての話作りに集中したのは正解だったと感じますが、ちょっとこの辺が弱かったかも。


【まとめ】


取捨選択に成功した良作です。今年発売の新作ではトップレベルの内容で、ホラーやゴアな表現に耐性のある人はオススメです。上記のストーリーは前作の続きなのですが、無理してやらなくてもこれ単体で遊べます。

また全体的に難易度も下がっているので、前作で詰んだ人のリベンジにピッタリです。

また、私はこの路線大賛成派です。確かにゲーム性の向上に合わせて、売りにしていたホラー要素が薄まったのは感じますが、ホラーはどうしても続編を重ねるにつれて体験する側に慣れが出来てしまうので、恐怖一辺倒になるよりもゲームとしての内容をよく練り上げた今作を支持します。
これは個人的なものですが、こだわった結果シリーズが完全終了するよりも、路線変更してでもシリーズを重ねて新作が出続けた方が良いと考えているので……(潰えた数多のシリーズを振り返りながら)

ストーリーからして、DLCが複数予定されていると思うので、それまでは取り逃したトロフィーなどを回収して遊ぼうかなと思います。

2017年10月21日土曜日

ゲームクリア感想93:ゲットイーブン(PS4版)

公式サイトはこちら

 結論から申し上げますと、今年遊んだ新作の中では最も期待外れでした。
配信日(8月18日)あたりに早々に購入したのですが、クリアは約2ヶ月後となってしまいました。

難易度:ほぼイージー
プレイ時間:約10時間
トロフィー取得率:33%


【良かった点】

◎音楽

こればかりは良かったです。スタッフを確認したら何とDLCにもかかわらずシリーズトップクラスの名曲が揃っている「アサシンクリード4自由の叫び」のOlivier Deriviere氏(リンク先は重いですが本作の曲が試聴できます)じゃないですか!!!! この人の曲はエモーショナルで好きなのですが、本作でも聴き応えのある曲を提供しています。ゲームの演出でも楽曲が効果的に使われており、特に墓場ステージで流れる曲のギャップには驚きました。

○声優の演技

ローカライズは字幕のみですが、原語声優の演技が素晴らしかったので特に気になりませんでした。

○ダッシュ無限

この類のストーリー主体ゲームにしては珍しく主人公の足が速く(バトルがあるせい?)、移動のストレスが少ないのに安堵しました。

○コーナーガンが新鮮

コーナーガンを操作するのは本作が初めてだったので新鮮でした。R1で銃口を右、L1で左に曲げて遮蔽物の陰から攻撃できます。スマートフォンを接続してモニター(?)のように使うので、曲がった先の様子もばっちり窺えます。
私の腕が悪く、あまり機能を活かせませんでしたが……


【気になった点】

×引くくらいストーリーがつまらない

これが本当に致命的でした。
驚くほど魅力のないキャラクターに、既視感ばかりを覚えるつぎはぎの世界観。
「別にこの人たちの先行きを追う気になれないな」と思いながら進めてゆくと、やはりこれといった盛り上がりどころもなく進み、後半に多少持ち直してエンディングを迎えました。

スリラーなのかホラーなのか推理ものなのか世界観が判然とせず、一向に軸が定まらないイメージでした。個人的にはエンディングも釈然としません。
キャラクターも記号的で、しかもほぼ全員が身勝手で不快なタイプ。モブ兵士の何気ない会話のほうがよっぽど個性が現れていました。
公式サイトや公式動画は本当に上手く作ってあると思います。あれから本編の単調さを察せよというのも難易度が高いです。

×戦闘が心底つまらない

文字通りの撃ち合いでしかなく、FPSと呼ぶのもFPSに失礼なくらいの退屈さで戦闘パートのたびに暗い気持ちになりました。ステルス攻略もできますが、やった所でさほどの達成感もなく、大抵は人間離れした視力で発見されて退屈な撃ち合いがスタートするので、戦闘要素そのものを早々に諦めて難易度をイージーにし、さっさと片付ける方針で進めました。頑張る必要も気力も見いだせなかったので。

素人考えですが、戦闘は全カットして探索オンリーにしてストーリーを深めた方が良かったのでは? 戦闘で何が得られる訳でもないので、現状ただのストレス提供パートです。

×一部の操作・インターフェースの不親切さ

・自然物の地形ハマりが発生しやすい(3回遭遇してリスタートしました)
・しゃがみながらドアを開けられない
・インタラクトアイコンの視認性が悪い。小さい○で背景に溶け込んで見えないことが多々ある
・そもそもメイン要素となるスマートフォンの操作が煩雑で慣れが必要
・「ライトを付けながら地図片手に探索」という基本的な行動ができない。どちらもスマートフォンの機能のため、どちらか片方の機能を使うともう片方は使えない。

現実世界のほうがよっぽど操作しやすい…・?

△(日本語版のみ)翻訳が少々ぎこちない

 といっても上の3つに比べれば些事です。


【まとめ】

あふれる夢を詰め込みすぎて作品として非力になってしまった、という印象です。
「こういうのをやりたかったんだろうな」というのはつぎはぎ世界のあちこちで感じるのですが、失礼ながらそのいずれも特筆すべきものがありませんでした。VRを題材にした設定も面白そうでしたが、実際はあまりVR感がなく、やりたいことの波に飲まれて設定を活かしきれなかったと思います。
私は「このゲームならでは」のものを期待していたので、一言で表すとやはり「期待外れ」となってしまいました。低予算DL専用タイトルに多くを求める気はないにせよ、幾らなんでも許容値を越える退屈な内容だったのはがっかりしました。

よほど気になっているとか、短時間かつ完全オフラインでプラチナトロフィーを取りたいのでもない限り、購入ボタンを押すのは避けたほうが無難です。音楽と声優の熱演くらいが見所(聞き所)でしょうか。残念ながら、もう起動することはないでしょう…


2017年10月9日月曜日

ゲームクリア感想92:BEYOND:Two Souls(PS4版)

今回から公式サイトのリンクを最初に貼ることにしました
(私の悪文だと要領を得ないことが多々あると思うので)。

ゲーム公式サイトはこちら
PS4版公式サイトはこちら

買うだけ買った旧作ゲームが夏休み帰省ラッシュの東名高速道路ばりの渋滞を起こしていましたが、ようやく手を付けられました。

約4年前のPS3版の発売当時に購入を検討していたのですが、賛否両論な評価に気後れしてしまい、いつか買おうと思っている内にPS4版が発売され、それでも迷っている内にセール対象となったので、これはチャンスと思い購入しました。

二周ほどプレイした結果、かなりお気に入りのゲームになりました。
同開発スタジオの前作「HEAVY RAIN〜心の軋むとき〜」よりも好みです。


難易度:一周目は「カジュアルゲーマー」かつ、オリジナルのエピソード順で開始。
二周目は「カジュアルゲーマー」と「コアゲーマー」を使い分け、時系列順で開始。
プレイ時間:約20時間(二周)
トロフィー取得率:69%

エンディングは全種類見たつもりですが、対象トロフィーが取得できていないので何か逃しているようです。


【良かった点】

◎QTEに自然と感情がこもるストーリーテリング

悪しきシステムとして名を高めすぎ、最近では減少傾向になるQTE。
私も特に好きではなく、システムらしいシステムがQTEくらいしか無いのも、購入を躊躇していた一要因でした。
しかし結局は演出や使い方次第だと考えを改めさせられました。

人間の死生観をテーマにしたストーリーは予想以上に重く、これは心身ともに健康な時じゃないと辛いものがあるなぁと思いながら進めていました。
海外開発のゲームなのに、まるで日本の90年代の露悪的トレンディドラマの如く主人公に不幸が降りかかり、プレイ中は「空と君のあいだに/中島みゆき」がイメージソングとして鳴り響く始末(思えばHEAVY RAINもキツいストーリーでした。あれで元から苦手だった冤罪モノが更に無理になりました)。

そんなストーリーに練り込まれたQTEは、ただボタンを押すだけ、スティックを倒すだけなのに、気がついたら指先に力を込めている没入感がありました。
誕生パーティーのエピソードでは主人公のジョディに感情移入しすぎて、操作できるポイントが見当たらなくなるまで暴れたし、病院のエピソードでは決着の付け方に10分くらい本気で悩みました。ついでに泣きました。終盤でも泣きました。

また、操作感もHEAVY RAINより直感的になっており、かつ適度な負荷もかかっていて、それも没入感を高めていたと感じます。
というわけで、ストーリーに没入さえ出来れば、QTEの退屈さはさほど気になりませんでした。
 

◎(日本語版のみ)ほぼ完璧なローカライズ

日本語吹替ローカライズだけで言えば、これまで遊んだ中でもトップクラスに良かったです。白石涼子、山路和弘、三木眞一郎、江原正士など「この声聴いたことがある! 」と特定できるレベルの有名声優が揃っているだけあり、演技に心を揺さぶられました。
字幕派も一度は日本語音声にしてみるのをオススメいたします。


◯ストーリーそれ自体

HEAVY RAIN同様やや露悪的なきらいがあったり、腑に落ちない展開があったりしますが、若者一人の人生を追体験している感覚がありました。
 オリジナルのエピソード順だと、SIRENシリーズのように時系列バラバラで進むのですが、それもまた人生の断片を拾い上げている感があって、私好みでした。二周目は答え合わせのように時系列順で進め、また別の感覚で楽しめました(厳密には完全な時系列順ではないですが)。
後半は、序盤の雰囲気からは想像もつかない展開になり、ストーリーの無理やりさ云々よりも、先が気になって一気に進めました。エンディングは分岐ですが、いずれもその後どうなったかがしっかり語られるので回収の甲斐がありました。


【気になった点】

×スキップ完全未実装

ハァ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜(溜息)

QTEの有無にかかわらず、イベントスキップ機能そのものが実装されていません。
PS3の段階で相当な要望が出ていたと思うのですが、やはりイベント中の読み込みなどを考えると諦めざるをえないのでしょうか。せめて見るだけのイベントは飛ばしたかった。

もっと気楽に周回できたら、トロフィー取得や別の選択肢選びも楽しくできたと思います。せっかく作り込んであるのに、一番マイナーなエンディングなんてほとんど見られてないのではと思うと勿体ないです。
因みに、私はエンディング回収のために、分岐のある終盤のエピソードを5回繰り返しました。スキップできない時はソーシャルアプリのスタミナ消費をしたりTwitterをしながらやり過ごしました。エンディング自体の内容が良いので救われましたが、そうでなければ作業の徒労感だけが残る羽目になっていました。


△カメラワーク・操作全般

「半固定」といった感じで、カメラワークに逆らって探索しようとすると方向感覚が狂う
エイデンに切り替えてからジョディに戻ると、ジョディの向いている方向が勝手に変わっていて戸惑う
小走りなどの時は移動に伴ってカメラが小刻みに揺れる演出がなされており、思うように動かせない

カメラワークの問題点は大体この3つでした。マップがないので、次のルートを示すためにある程度固定しないと行けないのは理解していますが、ちょっと頑固すぎてストレスです。

操作全般は確かにHEAVY RAINよりは良くなりましたが、引き算しすぎて解りにくくなった感じが残ります。調べられるポイントは小さな○でしか表示されないので見逃しがちだし、その○に向かってスティックを倒すという操作があんまりピンときませんでした。
 
更にこのゲームはオンラインマニュアルのリンクが切れており(2017/10/9時点)、操作方法は「メインメニュー」→「操作方法」からのみ確認できます。私はそれを知らず、序盤でドアすら開けられずに20分詰みました。序盤にチュートリアルもありますが、呑み込む前に一瞬で終わるし。

演出との兼ね合いもあるので、どうしても許容できないというまででは無いものの、最後まで気になりました。


△デュオモードとコンパニオンアプリの存在

プラチナトロフィー取得には「デュオモード」での通しクリアが必須となります。
本モードはスマートフォンのアプリか2コンに対応しており、コントローラーを一つしか持っていない私は、iTunes Storeから本作のコンパニオンアプリをダウンロードしました。

結果……

アプリのサポートがとっくに終了しており「iOS11.0.1」は未対応でした。
このゲームのために2コンを新調する気にもなれず、プラチナトロフィーは諦めました。

旧作の、それもコンパニオンアプリにいつまでも対応するのも難しいと思うので、発売当時に遊ばなかった私が悪いということで諦めはつきましたが、そもそもデュオモードの必要性が疑問です。この手の(ストーリー主体の)ゲームを遊ぶ人は圧倒的にシングルプレイヤーが多いでしょうし、オフラインでコントローラーを2つ使ってワイワイするような人たちは、こういうゲームにあまり食指を動かさないと思います。
諸々の事情があってこうなったと思うので何とも言えませんが、今からプラチナトロフィーを狙おうとすると一手間かかってしまうのは残念でした。



【まとめ】


ここまで心に残るゲームになるとは思いませんでした。
また、自由度だけがゲームの面白さじゃないというのを改めて認識しました(これ前もどこかの記事で言った気がする)。

ゲームとして見ると、賛否両論も当然な内容で、ダメな人はQTEの単調さや移動の遅さ、要領を得ないストーリー、不幸ばかりの湿っぽい展開などが原因で、人によっては序盤で投げ出すと思います。
クリアしてエンディングなどを回収しようとしても、今度はイベントスキップ不可の仕様が立ちはだかるという……私含め、大抵の人は周回するにしても2周が限度だと思います(チャプター選択もあるので、エンディングやトロフィー回収には2周で十分)。

と、万人に勧められる内容ではないですが、エモくスピれる(流行語)ストーリーや出演者の熱演、没入感を備えたQTEなど、私の中では思い出深いゲームになりました。

来年上期発売予定の同スタジオの新作「Detroit Become Human」も購入する機運が高まる一方です。今年の東京ゲームショウの際はあまりの混雑に試遊を諦めたので、発売を楽しみにしています。HEAVY RAINの陰鬱さやBEYONDのとっつきにくさとは別の解りやすい世界観なので、ひょっとすると三作の内で一番売れるのでは? と予想しています。




2017年9月24日日曜日

ゲームクリア感想91:アンチャーテッド 古代神の秘宝

前作の記事はこちら

前作のデラックスエディション(初回生産限定)を購入していたので、無事に無料でダウンロードできました(本作の元は、デラックスエディションのシーズンパスに含まれていたDLCの予定だったが、スタンドアローン作品としての発売に変更されたという背景があり、デラックスエディション購入者は引き継ぎコードの使用で無料ダウンロードできます)。

今は難易度プロで、2周目をチャプター4まで進めています。

クリア時間:約11時間(放置もあったので実質9時間)
難易度:中級(エイムアシストあり)
トロフィー取得率:37%


【良かった点】

◎前作の良かった点は全部そのまま

 何か改悪された点は一切なく、期待通りかあるいは期待以上に遊べること請け合いです。私もボリュームには期待していませんでしたが、前作ほどではないにせよそれなりの長さがあって楽しめました。
 中でも、周回プレイの親切さがそのままなのは良かったです。

◎宝物の回収が楽になった

 このシリーズの収集要素である「宝物」は、コンプリートを目指すとほぼ攻略情報必須なのですが、今作では「女王のルビー」というアイテムのお陰で取りこぼしが少なくなりました。近くに宝物があると音が鳴って知らせてくれるアイテムで、設定でオンオフの切替可能、周回でも使用可能という親切設計です。
 このシリーズの宝物はなんてことのない道端に落ちていたりするので、もしシリーズが続くなら今後も続投して欲しい所です。

◯人間関係描写の巧みさ

 ライターの力量の高さを感じました。主人公と相棒は始めこそビジネスライクな関係なのですが、冒険の中で信頼関係を築き上げていきます。この、人間が段階的に距離を縮めて親密になってゆく描き方が自然かつ巧みでした。

◯オンライントロフィー無し

 その代わりに少々面倒な条件のものが多いですが、オンライン対戦をしなくてもプラチナトロフィーを取得できる可能性が提示されているだけで満足です。


【気になった点】

△デフォルト設定のカメラが目に悪すぎる

 カメラが近いのと感度が高すぎるのが合わさって、少し回転させただけでグルンと激しく回ってしまうので、ゲームを始めた時は目の痛みに耐えながら設定を変えました。製作者は目が強すぎる。

△現行システムへの飽き

 贅沢なもので、5作目(PS VITAの外伝も含めると6作目)ともなると、流石にこのシステムに飽きてしまいました。システム面や動作面、演出面などでの不満は無いのですが、戦闘にさほど変化がないのが辛いです。
 中でも、シリーズ通してステルスプレイをする設計になっておらず、理不尽に見つかったりするのが一番気になります。トロフィー取得のため、特定の場所までステルスで進んだら、そこで結局強制戦闘に突入したのは呆れました。
 他のステルスゲームのようなガジェットやシステムもない(これは仕方ないですが)ので、ステルス要素は見つかるまでの頭数減らしくらいにしか役立たないです。

 今は2周目をしていますが、初回なら耐えられた戦闘の退屈さが気になってきて、このまま続けるか悩んでいます。
 

【まとめ】

スピンオフに名作なしという価値観を払拭する良作でした。
本編に何も劣らない内容は、シリーズ主人公かつ人気のアイコン、ネイサン・ドレイク不在でもこのシリーズはやっていけることを証明しています。

 ただ、戦闘面は改善して欲しいと思います。現状はただの撃ち合いで、トレジャーハンターの主人公たちが(ほとんど正当防衛とはいえ)大量殺人するのもやっぱり違和感があります。戦闘で何か報酬が得られるわけでもなく単なる障害排除なので、余計に殺人の無益さが際立っています(そういう風刺を込めた演出なのかもしれない)。

 個人的には戦闘は無くても良いのですが、すぐに全撤廃というのは非現実的なので、ステルスプレイをやりやすくするなどの改善があると嬉しいです。

2017年9月12日火曜日

ゲームクリア感想90:Undertale(PS4版)

いずれ遊ぶ日に備えてネタバレを封印していました。

機種:Playstation4
クリア時間:約5時間30分(一周目)
トロフィー取得率:100%(プラチナ)


【良かった点】


◎音楽

 これは本当に素晴らしかったです。今年に入ってから遊んだゲームは音楽面がやや物足りなかったのもあり、久々にゲーム音楽らしい曲を聴いた気がします。
 購入したサウンドトラックを聴きながら本記事の更新作業をしています。

◎ストーリー・演出

 ローカライズが秀逸なのもあり、短いプレイ時間ながらとても楽しめました。
特に戦闘中の演出はアイデアに満ち溢れていて、これを思いつくだけでも凄いのに、それをゲームに実装してしまう開発力に驚きました。

 ストーリーは内心「しゃらくせぇ! 」という気持ちも湧きましたが、終盤の展開は音楽・演出と相まって感動しました。

 (2017/9/16追記)また、二周目は不殺ルートで進めたのですが、この先もずっと記憶に残るような展開で、やって良かったと思いました。(追記終了)

◎ローディング

 ローディングという概念を忘れてしまうレベルで無いです。
実質発生していないようなもの。

◎プラチナトロフィーの取りやすさ

 早い人なら初周でも3時間くらいで取得できます。
コレクターにはオススメ。PS系ゲームの中でも屈指の取得しやすさです。

◯キャラクター

 美麗イラストで描かれる美形キャラクターがいなくてもゲームは作れるんだよなという、至極当然のことを再認識させられました。そういったキャラクター造形に慣れきってしまったので、それぞれが個性的な本作のキャラクターはとても新鮮に映りました。

(2017/9/16追記)
◯スキップ機能の多さ

 短いゲームにも関わらず、長いイベントやボス戦の前には会話スキップが実装されていて、かなり親切です。このお陰で気楽にリトライできます。(追記終了)


【気になった点】


△戦闘

 コマンド戦闘とシューティングの要素を合わせた画期的なシステムで、かといって複雑なものは何もなく、直感的に遊べます。
 自分のターンはバーの目押しで攻撃を当て、敵のターンはシューティングの要領で、エリア内の自機を動かして攻撃をかわしていく…という流れになります。個人的に、攻撃時のバー目押しはシャドウハーツを思い出して懐かしい気持ちになりました。
 と、素晴らしい出来なのですが、自分にはあんまり合いませんでした。コマンド戦闘はテンポが早ければ早いほど良いと思っているので、敵の攻撃のたびに毎回攻撃をかわしていくのがちょっとダルく感じました。でもこれが無いと単なるコマンド戦闘になってしまうので、私が合わなかっただけなのでしょう。


【まとめ】

「面白い」というより「凄い」なと感心しっぱなしでした。これは世界的な絶賛を浴びるのも当然でしょう。
 ただ、ゲーム自体は素晴らしいのですが、私自身の感性や好みの問題で、今一歩ハマりきれませんでした。勿体ないとは思いつつも、一周クリアしたら満足してしまったというのが正直な所です。本来ならば全ルートをクリアすべきなのでしょうが……

(2017/9/16追記)
 やっぱり気になったので、不殺ルートで二周目もクリアしました。
戦闘に苦労しましたが、その甲斐ある素晴らしい終わり方で、やっぱり二周目をクリアしてから更新したほうが良かったなと少々後悔しています。(追記終了)

 雑な言い方になってしまいますが「面白い」より「凄い」が勝るゲームは長続きしないなぁと感じました。確かに楽しめましたが、面白かったと断言できるかというと自信がありません。
 
 何百回も何千回も戦闘して、何千体も何万体もモンスターを殺す。そんな感じのゲーム体験を長く続けすぎたのかも知れません。本作のストーリーにはとても感動しましたが、翌日には「やっぱりRPGの戦闘はテンポが大事! サクサク敵を殺せなきゃな」みたいな思考に戻っていました。
 ゲームを通じて、こうした自己のあり方をプレイヤーに認識させてくれるという意味では、なかなか得難い体験を味わえるRPGではないでしょうか。

 MOTHERライクなRPGに飢えている人、プラチナトロフィーの数を増やしたい人、短い時間でさっくり終われるゲームを遊びたい人、ゲーム音楽らしい曲が流れるゲームを遊びたい人(このニュアンスが通じる人)などにはオススメです。







2017年8月27日日曜日

ゲームクリア感想89:ドラゴンクエスト11 過ぎ去りし時を求めて(PS4版)


「圧倒的完成度」でした。

 完全にドラゴンクエストを侮っていました。
発売前は世界観もキャラクターもシステムもピンと来ず「2017年にもなって“まもののむれを やっつけた!"ですか……何だか主人公のビジュアルも好みじゃないし、仲間もかつてないほどモブ感が凄いし、さほどそそられないな」と冷めた気持ちもあったのですが、それは間違いでした。
 9と10以外のナンバリングを遊んできましたが、その中でもトップクラスの内容でした。「定価の元は取れた」という域を越えて、そもそも買ったことすら忘れるレベルで没頭してしまいました。とにかく遊びやすく、ストーリーの先も気になるのでモリモリと遊び、モリモリと時間を費やしました。

 とにかく「総合力」が高い。力の入れ所を誤らず、しっかり全体の流れを見ながら製作されたんだなと思います。面倒くさい要素が皆無とは言いませんが、ストーリーを追うだけならびっくりするほどサクサク進めます。
 DQの代名詞である「レベル上げ」も、数えるほどしかしませんでした。回復アイテムも余るほど手に入る上、本編だけなら難易度も低めだと感じました。

 普段なら【まとめ】に書く所ですが、先に書きます。
近年のPS4ソフトでは、ペルソナ5ホライゾンゼロドーンあたりと並んで超おすすめです。「コマンド戦闘がどうしても耐えられない!」「キャラデザインが苦手!」などでない限り、買えばほぼ確実に楽しく長く遊べます。

機種:Playstation 4
クリア時間:本編は約106時間。寝落ちや放置を差し引くと90時間ほど。
トロフィー取得率:60%

スタメンは、主人公・カミュ・ベロニカの3人で、あと1枠は適宜入れ替えています。


【良かった点】


◎ストーリー

5回くらい泣きかけました。
この回数は全RPGでも最高記録でした。ネタバレが手痛い内容なので詳細は語りませんが「ドラクエのストーリーは歳を取ってからの方が感動する」という先人の言葉がようやく理解できました。
「勇者と魔王」という古典的な題材を、賢しらぶったメタ視点や臆病なおふざけではなく、ちゃんと完結する一本のストーリーとして書き上げたのは流石です。他作品の多くの「勇者と魔王」は大抵一捻り二捻りアレンジされ、そのアレンジ自体がありふれているから逆に見飽きたストーリーになる、という罠を見抜いています。

ストーリーの良いRPGはキャラクターの描き方からして格が違うのですが、本作もその例に漏れず、本編を進めるだけで全員の背景がちゃんと掘り下げられます。
発売までは「ピンとこない」「モブ」と思っていた主人公や仲間たちが、終盤にはもうこのメンバー以外に考えられない! というレベルまで好きになれました。

また、過去作のオマージュもふんだんに盛り込まれており、かつ綺麗な立体グラフィック(洋ゲー超大手などには劣りますが)で再現されるので、懐かしさと新鮮さが同時に味わえます。
音楽も過去作の曲が思いがけない所で使われており、かなりシリーズファン向けです。


◎オートセーブ採用

 心から待ち望んでいました。
オートセーブは「活用するかしないか」ではなく「実装済みか未実装か」であると考えています。あるだけで安心感が段違いなので。


◎乗り物に乗りながら「調べる」が可能

 もう本当に、これが出来ないゲームの多いことと言ったら。
樹木などの、調べる際に特別なアクションがでるオブジェクトも乗り物に乗りながら調べられるので、いちいち降りる必要はないです。

◎現代に合わせた親切設計

 9と10が未プレイなので、既出の要素があったら申し訳ないのですが、遊びやすいと感じたのは下記の点です。

・△でメニュー→□で「ほぼまんたん」(コマンドショートカット)
・モンスターの残HPが名前の色変化で判別できる
・レベルアップでHPとMP全回復
・主人公は死んでもHP1で戦闘後復活
・アイテムの情報が見やすく解りやすい
・アイテムを拾ったらすぐに動ける(ウィンドウ閉じ待ち不要)
・教会セーブ周りの操作。間違って冒険をやめてしまうことがほぼ無くなった
・ダンジョンは謎解きではなく探索メインになった

ダンジョンに関してはやや物足りなさもありますが、レベル上げをさほど必要としない難易度なのも相まって、快適にエンディングまで進めるための調整が丁寧に施されています。実際、難易度の物足りなさより快適さのほうが勝ちました。

◎超特大ボリューム

 想定ボリュームの3倍はありました。
オープンワールドというわけでもないのに、現在プレイ時間が115時間を超えています。
しかし、上記の親切設計も相まって、ダレることなく続けられています。

 そして超特大ボリュームにかかわらず、テキストの誤字などは(読んで限りでは)一切なく、動作面の不具合は皆無です。

◎攻撃のヒット感が心地よい

 ドラゴンクエストで「ヒット感」という言葉を使うことになるとは思いませんでした。
「かいしんのいちげき」や「暴走(魔法版のかいしん)」の派手なヒット感は癖になります。個人的には、ブーメランのヒット感からの鮮やかなキャッチが格好良くてお気に入りです。


◯解りやすいシステムと解りやすいチュートリアル

 このゲームで「チュートリアルを読んでもよく解らない」と思ったのはカジノのマジスロくらいで、他は移動も戦闘も会話も、まず悩むことはありませんでした。
 特に難しい操作や非直感的なボタン配置は無いので、シリーズ初挑戦の方でもすぐに慣れると思います。シリーズ経験者は言わずもがな。
 
また、難しい謎解きもなく、常に地図や仲間の会話で行き先を示してくれるので、攻略情報を一切見なくても迷いません。


◯モンスターの作り込み

 モンスター好きならPS4版かなと思います。
 フィールドでは群れで歩いていたり、眠っていたり、謎の集会を催したりしていて生態を感じられます。
 戦闘ではステータス異常ごとにちゃんとモーションがあって、色々試すのも楽しいです。初代のモンスターが3Dで動いているのを見ると感慨深いです。
 モンスター図鑑もあるので、収集要素としても良いモチベーションになっています。


【気になった点】


×ボウガン全般

 基本大絶賛したい本作で、唯一ダメな要素でした。
まず良く言われていることですが、暴発が多発します。遠くの敵に当てて自分の所に引き寄せる機能を持つアイテム(武器ではない)なのですが、目の前の敵にアタックしたいのに、ターゲットがズレて遠くの敵に当たってしまい、ボウガン発射モーションの硬直の間に目の前の敵に接近され、次は近付いてきた遠くの敵に距離を詰められ……とストレスが溜まる展開になりがちです。

 また、フィールド各地にある的を壊して、特定地域の的をすべて壊すと褒美がもらえる「ボウガンチャレンジ」があるのですが、取ってつけたような要素で何も面白くないです。しかしプラチナトロフィー取得を狙う場合はコンプリート必須となります。

 そもそもボウガン自体不要ではないでしょうか? 自分から敵に近づけば済む話なので。

△長く感じるローディング時間

 ルーラで行ける先が増えるほどに気になってきます。
特にフィールドに出る時が長いです。更に船上ではランダムエンカウントになるのですが、その際にちょっとした読み込みが入るので、フリーズが心配になります。

△サブクエスト

 流石にここまではストーリーの面白さを持ち込めなかったというか、よくあるお使いです。報酬は豪華なのでやった方が良いです。
 また「誰々と誰々の連携ゾーン技で特定の敵にとどめを刺せ」という内容のサブクエストがかなり面倒で、私は完全に放置しています。
 全部クリアしなくてもサブクエスト絡みのトロフィーは取得できるのが救いです。

△調べられるオブジェクトとそうでないオブジェクトの区別しづらさ

 樽やツボなどの人工物に多いです。似通った色や形状をしているので、序盤はよく間違えました。

△音楽

 好きな方には申し訳ありませんが、今回の新曲で良かったのは通常戦闘曲くらいでした。他に良いと思ったのはどれも過去作のアレンジ曲でした。
 昼間の街の曲に至ってはゼノブレイドクロス並にやかましく、一時期は街に入るたびに音量を0にしていました。

 また、PS4だとゲームからかなり浮いてしまっているように聴こえます。グラフィックや移動速度と曲が噛み合っていないです。
 加えて今や、「地域ごとに曲が違う」というのが当たり前になったので、フィールド曲がどの地域に行っても同じなのがどうしても気になりました。

 新曲作曲に限っては、もう他の方に担当して貰ったほうが良いんじゃないかなというのが正直な感想です。

【まとめ】


「ドラゴンクエストに求めているものは揃っている。あとは買って遊ぶだけ」

以上です。












2017年7月17日月曜日

ゲームクリア感想88:サイコブレイク(PS4版)


 発売当時は買う気でいましたが、購入直後の評価に気後れしてスルーしてしまい、その内にすっかり関心が薄れていました。
 しかし、今年のPS StoreのDAYS OF PLAYセールで90%OFF(787円)という破格の安値で販売されていたので飛びつきました。
 最近PS Storeの値引きが激しくて積みが増える一方です。

 実際に遊んだら予想以上に長く楽しめ、ストーリーも気になるので全3種類のストーリーDLCまでクリアしてしまいました。


機種:Playstation4
クリア時間:26時間59分21秒(本編のみ。DLCは合計して+10時間くらい)
難易度:Normalで開始して、中盤から最低難易度のCasualに変更。
トロフィー取得率:40%(DLC1とDLC2は84%、DLC3は30%)

ゴアモードは導入していません。
また、画面のレターボックス(上下黒帯のアレ)も、ゲーム開始時にOPTIONで消しました。


【良かった点】


◎最初から最後まで緩急を保った、濃厚なホラー要素

 このゲームを完全に侮っていました。
ホラーゲームにもすっかり慣れたと思い込んでいた自分のおごりに気が付かせてくれました。ホラーゲーム初見プレイによくある「怖すぎて安全地帯から出られない」という状況が頻発しました。

「何か起こりそう(起こらないで欲しい)」と「起こってしまった(パニック状態)」
「少しは明るい(つかの間の安らぎ)」と「暗い(怖すぎる)」

 などの緩急の付け方が巧みで、それも序盤だけではなく終盤まで息切れせずに恐怖のクオリティを保っています。また、こうなったら嫌だなという展開はほとんど詰め込まれていて、予想は出来ても演出が上手いので緊張感があります。
 敵も一体一体が個性的で、絶対近寄って欲しくないタイプが揃っています。しかも強いし、死亡時演出も残酷なので雑魚一体と対峙するだけでも緊張感がありました。

 ホラーゲームは後半になると、こちら側の慣れやホラー演出の頻度低下などで、中盤頃までにはあった緩急の波が穏やかになってしまい、それが後半の単調さ・ちょっと期待してたのと違う感に繋がったりもするのですが、本作はかなり工夫が行き届いており、飽きをを感じさせない丁寧な仕事だと思いました。

◎DLCが非常に面白い

 勿論、本編に最初から組み込まれていたほうが嬉しいですが、別売りで購入しても全く後悔しない、非常に充実した内容でした。買って後悔することが多いDLCという販売形態の中で、ここまで満足感が残るのは珍しいです。

 本編ではサブキャラだったキッドマン主人公の「ザ・アサインメント」と
その続きの「ザ・コンセクエンス」
そしてスコアアタック要素がある「ザ・エクスキューショナー」

 の3つありますが、本編をクリアしてストーリーが気になったら全て購入した方が良いです。本編では明確に語られなかった設定が説明されるので、今年10月発売予定の続編に備える意味でもオススメです。

 個人的には本編より好みでした。「ザ・アサインメント」と「ザ・コンセクエンス」は武器が無い局面がほとんどで、ステルス攻略と探索中心のゲーム性だったので。
私にしては珍しく、一周目で収集アイテムを自力回収できました。本編に比べてトロフィーも簡単なものが多く、取得しやすいです。

◎ボリューム

 予想の倍はあって驚きました。同ジャンルゲームではトップクラスの本編ボリュームだと思います。ボリューム不足の心配は一切不要です。
 死亡リトライ回数も含めるとかなり時間を注ぎ込めるので、セールでなくても安価な今はかなりお得です。序盤で詰んだりしない限りは……

◎アートワーク

 普段はめったに買わないのですが、アートブックが欲しくなりました。
グロテスクなのにスタイリッシュな敵デザインは魅力的です。

◯絶妙な難易度

 最低難易度ですら「今の戦力だと絶対に突破できない! 詰んだかも! 」という局面が何度もありましたが、無事に攻略情報無しでクリアできました。
 高難易度の死にゲーではありますが、根気と度胸、そしてミスの反省さえあれば、エイムの腕が壊滅的でも何とか突破できる作りになっているように感じました。
 セーブデータが多めに作れるので(15個くらい?)、保険に残しておくと良いかもしれません。

◯キャラクター

 それぞれ自分の意志で行動している所が良いなと思いました。
個人的には、小物と思いきや囮を買って勇気を示したり、何だかんだで弟子(?)への思い入れがあったりするヒメネス院長が好きです。


【気になった点】


×アイテムの触れにくさ

 トラバサミやワイヤートラップは近づけば解除できるものの、判定が厳し目でギリギリまで近づかないとアイコンが表示されず、自分がかかって大惨事になることがありました。アイテムも、病院の金庫最上段などの目線より上にあるアイテムが微妙に取りにくかったり、拾えるアイテムが重なると、先に拾いたいアイテムとは別のものを拾い出したりと、細かいながらも気になりました。

△ダッシュ時間の短さと息切れ硬直

 他のレビューでも言われていますが、未強化のダッシュ時間は4秒程度しかなくてあっという間に息切れしてしまいます。また、後ろから殺人機械が迫っているような、どんなに緊迫した状況でもその場で棒立ちになって呼吸を整えだすので、逆に不自然に感じました。他の追われる場面ではスタミナ無制限でダッシュできたりするので「火事場の馬鹿力」が存在しない世界という訳でも無さそうですが……

 一方で恐怖演出としては秀逸でした。開始位置からダッシュするとちょうどゴール手前で息切れする距離になっていたりするのが憎い。

△リトライの負荷

 「微妙に長いローディング時間」と「空きがちなオートセーブ間隔」「数歩足りないリスポーン位置」が合わさって、リトライの心理的負荷が個人的に辛かったです。
 ホラーかつ死にゲーなので当然だろ、と自分でも思うのですが、他のゲームの快適さに慣れると……
 低難易度でこれなので、高難易度だったらクリアまでモチベーションが保つかどうか不安です。
 とは言ったものの、局面によっては気にならない時もあるので、致命的な欠点というわけでもないです。

△強制戦闘の多さ

 戦闘自体に目新しいものは少なく、このゲームに戦闘要素をさほど求めていなかった私としては、強制戦闘が発生するたびに溜息をついていました。
 それまで程よく没入して探索を楽しんできたのに、扉から大勢の敵がワーワー出てくると「あ、バトルタイムが始まったな」と思って少し冷めてしまいました。

△ランダム出現の倒せない敵(即死攻撃・ワープ持ち)

 他のホラーゲームにも居ますが「怖い」というよりも「探索を邪魔された」という思いの方が大きく、演出としては微妙でした。
 とある章の前半までしか出てこないのが救い。


【まとめ】


「行き届いた工夫と密度が両立している、練度の高いゲーム」でした。
ゲームの最初から最後まで細かく点検したんだなぁというこだわりを感じます。今となってはグラフィック含め古臭さも残っていますが、この練度の高さと個性あるアートワークでかなり中和されており、今もこれからも通用する内容です。
 私のようなプレイヤー側は「初作だから多少荒削りでも仕方ない」と考えてしまいますが、そこに甘えない、足腰の強さみたいなものが魅力に繋がっています。

 ただ、やっぱりプレイヤーを選ぶのは必至です。
序盤からグロテスクな演出や高めの難易度が襲い掛かってくるし、頑張ってクリアしても本編だけではストーリーがよく解らないので、気の長い人でないと厳しそうです。
 私もアップデートがDLCが配信済の今だからこそ楽しめましたが、発売当時に買って遊んでいたら、ここまで好意的に捉えられなかったと思います。

 プラチナトロフィーを狙える腕はないので、あとは集められるだけのトロフィーを収集して、今年10月19日発売の続編(リンク先ネタバレ注意。あと重い)に備えるつもりです。続編では遊びやすさが向上しているとうれしいです。あと強制戦闘は少な目だと個人的に嬉しいです。

 



 



2017年6月23日金曜日

ゲームクリア感想87:アンティルドーン〜惨劇の山荘〜


今年の3月頃のPS Storeのセールで買いました。100円で。
発売当時は評判の悪さでスルーしていたのですが、この値段ならということで。

機種:Playstation 4
クリア時間:約10時間
トロフィー取得率:70%


【良かった点】

◯ローディング待ち時間がない

 イベントやムービーが多く、移動速度も遅いのでローディング時間を十分に確保できたのだと思いますが、ただでさえ操作時間が少ないゲームなので、可能な限り非操作時間を減らそうとした工夫が窺えました。

◯臨場感ある雪山の描写

 ゲームにおいて雪山というと処理オチ常連のイメージがありました。
しかし本作では処理オチもなく、なかなか高精細なグラフィックで再現された雪山を歩けるので臨場感がありました。
 個人的には、明け方のほのかに不穏さを残した雰囲気が好きです。夜中のロッジの窓から差し込む月光も捨てがたい。

◯出演俳優と日本語吹替の良さ

 正直なところ、話自体は序盤で読めてしまいました。
かといって先が気にならなくなった訳でもなくエンディングまで楽しめましたが、この悪くもなければ特別良いという気もしないストーリーを盛り上げたのは、俳優と日本語吹替声優陣の名演、それに翻訳スタッフの腕によるところがかなり大きいと思います。

 日本語吹替は本当にピッタリで、ローカライズの質は高いです。主要登場人物の8人がまた自分勝手な若者集団で、自分たちが招いた事態に何の反省もなく、ただ悪態をついて廻るだけというホラーにありがちな輩(マシなのが数人いるだけ)なんですが、演技の巧みさもあって、本当に隣で喚かれているようなイライラすら感じました。



【気になった点】

×嫌がらせに近い周回プレイのしずらさ

 ハァ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜(溜息)

 本作のレビューで散々指摘される不満点と言えば、国内版の暗転規制(後述)ですが、暗転の何倍もこっちの方に呆れ果てました。
 問題点としては、

・ダッシュできない。
早歩きは出来るが歩きとさほど変わらない速度で、周回プレイの際は最後までこれがストレスになる(仲間が命の危険に晒されているときですら走れない)。

・マニュアルセーブが無い。
オートセーブ一つだけ。意地悪をするな。

・一周目クリア後エピソード選択で遊べるが、進行状況(選択の結果やキャラの生死など)は一周目のそれで固定
 そこから変化させたい場合、変えたい選択肢があるエピソードから最終エピソードまで、一回たりともエピソード選択を選ばずにエンディングまでぶっ通しでコンティニューしないといけない(途中、QTEのミスなどでやり直した場合、それまで進めていた進行状況ではなく一周目の進行状況で再開されるため、それまでの進行は消失するという悲しい事態になる)

・あらゆるイベント・ムービーがスキップ不可。QTEがある訳でもない見るだけのイベントですらスキップ不可。
 スタッフロールの途中で、思い出したように「◯スキップ」の表示が出て来た時には溜息が出た。

・この仕様のせいでトロフィー取得がかなりかったるい

 「バタフライエフェクトシステム」を謳っているのだから、さぞ周回プレイで色々な選択を試してみてね、というゲーム内容かと思ったらこの有様で、本当に「操作できる映像作品」と揶揄されても反論できないような出来です。実際そのつもりで作ったのかも知れませんが、映画を繰り返し見るのと同じようにゲームも繰り返し遊ぶ訳で、そのことを制作陣は少しでも考えたのか疑問です。

×劣悪な操作性

 上記のダッシュできない点に加え、個人的に勘弁してほしかった要素が一点あります。
本作は固定カメラで、いわゆる「ラジコン操作」を採用しています。ホラー演出の上では確かに固定カメラは効果的でしたが、この操作が苦手な私は、恐怖心より操作面のストレスが勝りました。しつこくて恐縮ですがダッシュ出来ないので、ちょっとした方向転換にもモタモタ……
 この操作に何の思い入れもなく、旧時代の不親切で非直感的な操作という感想しか持っていないので、これも悪印象でした。

×ご存知暗転規制(日本語版のみ)

 もはやこのゲームの代名詞となってしまった、日本語版の暗転規制。
しかし、ホラーは好きなもののグロテスク表現はさほど興味がない身としては、ゲームのこうしたグロテスク表現規制に怒るゲーマーといつも温度差を感じていました。
 初期は規制で血が緑色だったダイイングライトですら全く気にならず(そういう設定かと思っていた)楽しんでいた呑気な人間なので……

 しかし、今回やっと理解できた気がします。
プレイする前は「暗転規制と言っても、グロいのが数カット暗くなるだけだろうし気にすることもないな」と考えていたのですが、これが想像以上の雑さでした。
 規制対象のシーンはごっそり暗転し、セリフだけが垂れ流しになる状態で実質ラジオドラマでした。何よりも敵の怖さがほとんど伝わらないので、緊張感がごっそり削がれてしまっているのが痛いです。
 他のゲームのように差し替える余裕がなかったのでしょうが、ホラー要素の有るゲームでこの雑な規制は流石に擁護しようもないですね。

△脅かし方がワンパターン

 最初こそ驚かされましたが、ババーン!キャーが真顔で何十回も繰り返されるので、段々制作陣の正気を疑い始めました。
黒幕の陳腐を皮肉った演出とも捉えられるのですが、黒幕が関係ない所の演出もこの調子なので、単にワンパターンなのでしょう。
 本作に限らず、この手のびっくり系は二周目以降の寒々しさが辛くなるのも弱点ですね。


【まとめ】

 久々にマイナス面が目立つ記事を書いた気がします。4年半ぶりくらいでしょうか?
目新しい要素もなく、ストーリーやキャラクターが突出して魅力的でもなく、ゲーム性は希薄。ホラーとしても微妙だし規制で更に微妙に。グラフィックとローディング、演技の3つくらいしか良い所が思い浮かびませんでした。

 あとは、初回プレイを親しい人とワイワイしながら遊ぶと楽しめるのではないかと想像します。電子お化け屋敷みたいな内容だし、規制のお陰でグロテスクなのが苦手な友人とも遊べそうです。
 
 あと「映画の代替品」という誹りを免れない内容なのもちょっとなぁと思いました。
特典のメイキング映像などを観ていると、映画業界人を雇い、並みに手間と金がかかっていそうなのですが、それなら映画でまとめたら? に対する反論を思いつきません。
 違いは操作できるというインタラクティブ性にあるとはいえ、その操作が楽しくないし、さして操作時間が多いわけでもないので……

 制作陣はどうもゲームファンの忍耐力を見誤ったような印象です。
「操作できない」「見たくないシーンを飛ばせない」といったのを何よりも嫌う部族なので、映画ファンの忍耐力を前提に「この程度の妥協なら許容範囲内だろ」として世に出したらレビューが振るわずという結果になったのではないかと妄想しています。
 私としては、100円足らずで購入できたというのを差し引いても、ストレスの多いゲーム体験となってしまいました。ダッシュとマニュアルセーブの2つさえあれば良作になり得たのが惜しいです。






2017年6月18日日曜日

ゲームクリア感想86:PREY(PS4版)


 暗い書き出しで申し訳ありません。
開発はArkene Studiosということで、少々の不安を抱きながら購入しました。

 と言うのも、私は同開発元の代表作、ディスオナードが見事に合わなくて、今作の世界観やゲーム性に魅力を感じながらも、店頭でもちょっと悩んでからレジに持っていきました。

 そして、最終的にはお気に入りの一作となりました。
私がディスオナードに感じていた「自由度が高すぎる故の単調さ」みたいなものは無く、一周目はダレること無くエンディングまで到達できました。そして、トロフィーと別エンディングのため、すぐに二周目を開始し、思った以上に楽しめたゲームとなりました。
勿論不満な点もありますが……(後述)

機種:Playstation 4
クリア時間:(一周目)40時間21分 (2周目)21時間29分
※ゲーム内「キャンペーン合計時間」では(一周目)14時間8分 (二周目)4時間22分。
因みに一周目は人間の能力中心に習得、二周目はティフォンの能力のみ習得しました。

難易度:(一周目)ノーマル (二周目)イージー
トロフィー取得率:68%


【良かった点】

◎収集すればするほど有利になるゲーム性

 探索厨としては非常に嬉しい仕様でした。
紙くずからハンドガンまで、ゲーム内で拾える(イベントアイテム除く)ほぼ全てのアイテムが漏れなく素材にリサイクル可能なので、無駄なアイテムというのが存在しません。
Fallout4に一番近いですが、あれをもっと簡潔に解りやすくした感じです。

 リサイクルは特定の場所にある「リサイクラー」でリサイクル可能。
そうして得た素材は「分子成形機」という機械で、設計図を入手済みの各種アイテムに換えられます。
この2つは大抵近い場所に位置しているので「リサイクラー」で不用品を素材にして「分子成形機」でアイテムに換える、というのがアイテム入手の基本となります。

 これをこまめに行うだけで、ゲームがグッと有利になります。
と言うのも、なんとゲーム内で「ニューロモッドの設計図」が手に入るからです。
この「ニューロモッド」はスキルを習得するために必要なアイテムで、素材さえ足りていれば、なんとこれを中盤あたりから大量生産できてしまいます!!!!!

 私は、難易度ノーマルの初回プレイこそ回復アイテムや弾薬を優先して作成していたため、さほど生産しませんでしたが、2周目では難易度をイージーに下げたこと、ニューロモッドの入手場所をある程度把握していることなどが功を奏し、バンバン作って一気にスキルを覚えて強化しました。
 難易度低下が危惧されるところですが、本作自体なかなか手応えのある難易度なので、私の腕では大量生産してちょうど良いくらいでした。
 なので、こだわりが無ければ遠慮なく大量生産した方がストレス無く楽しめると思います。

 また、アイテム生産だけでなく、メモや音声ログから部屋や金庫のパスワードの情報が得られたりするので、探索に飽きるということもありませんでした。

 探索すればするだけ強くなれる、この手の3Dアドベンチャーゲームとしては大正解な仕様ですが、他社のゲームも是非参考にして欲しいと思いました。まずは同じ発売元のベセスダのゲームから……

 いやぁこれは本当に良かった。こういうタイプのゲームが好きな層の探索偏重なプレイ傾向をよく理解していらっしゃる。


◎インベントリ管理の快適さ

 上の項目に合わせて絶賛したいのがこれです。
インベントリやアイテム周辺はどのゲームでも軽視されがちに感じるのですが、本作はノーストレスでした。

・ボタン長押しで(近くに転がった)他のアイテムをまとめて拾える!
・自動ソートがサイズ・名前・タイプの3種類で出来て便利!
・リサイクラーに投入する際、素材アイテムをボタン長押しでまとめて投入できる!
またリサイクラー画面でもソート可能なので、インベントリ画面を小刻みに呼び出してソートし直す必要なし!
・メニュー画面を開いても再生途中の音声ログが途切れない! ログを聴きながらマップを見たりインベントリ整理が出来て効率的!

 など、素晴らしく快適です。探索を売りにしている割にインベントリ管理が貧弱なゲームとは一線を画しています。


◎セーブ及び死亡後リトライの快適さ

まずオートセーブがかなり細かいので、何時間分も巻き戻されることはないです。ついでに手動セーブも「クィックセーブ」というのが別に用意されているので、手早く済みます。
 それに加え、敵にやられてもリトライのローディングが短めなので、イライラはかなり軽減されました。一方でエリア切り替えのローディングは長いのですが……


◎回復システム

各種回復アイテムはインベントリ画面を呼び出さずとも、△押しのメニューからボタン一つで使えます。メニューを開いている間は時間が止まるので安心。

 また、飲食物(少量回復)も同じ仕様ですが、何十種類もある飲食物は一元管理されるので、少量回復のためにわざわざ種類を選んで使わずとも、使用ボタンを連打するだけでサクサク飲み食いしてくれます。


◎死体運びのしやすさ

死体運びが実装されているゲームは、必ずと言っていいほど理不尽に操作が途切れて死体を捨ててしまう現象が多発するのに、どのゲームもなかなか改善されないのが長年不満でした。死体に触れたくないというのが当然の心理ですが、ちょっとの段差ですぐ手を離してしまうのはやはりストレスでした。
 
 その不満は今作で解消されました。ちょっと荒れた道を通っても死体を捨ててしまうことなく、しっかりと掴んでくれて非常に頼もしいです。
 文章にしてしまうとそれだけ? という感じですが、それだけでも感動しました。
ここを改善しているゲームは初めてだったので……


◯簡易なボタン配置

他のFPSでも体験したようなオーソドックスな配置で、この手のゲームが好きな人もあんまり遊ばない人も、操作自体には早めに慣れると思います。奇を衒った操作はないので、かなり時間を空けて再開しても勘を取り戻すのが早そう。


◯ゲーム性と組み合わさったストーリー

周回すると味の出る秀逸なオープニングから始まり、各端末で読めるメールやデスクの上のメモ、死体の傍に落ちている音声ログなどから情報収集して、それらをつなぎ合わせて想像するタイプの「いかにも」なゲームですが、終盤まで自分を含め誰が正しいのか解らない語り方で、常に自分の意思を試されるような話でした。
 自由度の高いゲーム性としっかり組み合わさっていて、違和感もありません。

 世界観も良かったです。個人的には乗員区画が探索しがいがあって好きです。


【気になった点】

×エリア切り替えローディングの長さ

 やはりこれでしょう。行ける所が限られている序盤はさほど気になりませんが、サブクエストと行ける場所が増えた中盤からこれに悩まされ始めます。時間にすると一分弱?
 宇宙ステーションという閉鎖空間が舞台で、一エリア自体の広さはさほどでも無いのですが、作り込みがかなり細かいので、その分時間がかかるのでしょうか。

 そして、クエストのToDo達成順によっては、さっき行ったばかりの所にまた舞い戻ることになって、そうなるとその移動時間はほぼローディングで占められてしまいます。仕方ないので、私は目の休憩、トイレ、水分補給、スマホアプリのスタミナ消化などに充てていましたが、出来ればゲームに集中して遊びたかったですね。
 探索厨歓喜の内容ですが、下地になるマップの読み込みまでは如何ともしがたかったとして納得しています。


×二周目引き継ぎなし

 同難易度限定でもいいので欲しかったです。
というのも、サブクエスト含めると意外と長丁場なので、全部一から集め直しというのはやっぱり抵抗がありました。
 海外のゲームは完全コンプ最強データ! みたいなものに日本ほどこだわらないですね(ゲームによる)。


△無重力空間の操作性

極力リアルに再現したらこうなるのは仕方ないのでしょう。
酸素ボンベが途切れないだけマシです。ただ、この操作パートで詰むプレイヤー(特にFPSに不慣れな人)は確実に存在すると思うと、もうちょっと浮遊感抑えめでも良かったかなと……敵は通常重力とほぼ変わりない動きで攻撃してくるので、その意味でも厄介なパートになってしまっています。

 そう言えば、何気に宇宙遊泳が出来るゲームは珍しいですね。
ステーション周辺に限られますが、アイテムや死体などもしっかり配置されていて、ちゃんと探索がいのあるマップになっています。私は熱心にやりませんでしたが……


△(日本語版のみ)一部日本語吹き替えが今ひとつ

一周目は女主人公で進めたので気付きませんでしたが、二周目を男主人公で始めた時は悪い意味で驚いてしましました。
 男主人公の方は声質は格好いいものの、ちょっと棒読みが過ぎると思います。
吹き替えがあるだけありがたいという気持ちを上回るレベルの棒読みで、もう少し適任がいらしたのでは?
 脇役の吹き替えも上手い人と拙い人がはっきり分かれていて、贅沢は言えないけどモヤモヤが残りました。


△動作面の不安定さ(PS4・ディスク版)

 二周する間に4回強制終了しました。エリアローディングの際にフリーズというあるあるパターンが多かったです。また、何気なく本体を触ってみたら滅茶苦茶発熱していたので、動作面で配慮が必要かもしれません。特にこの季節(6月後半)は……



【まとめ】

アイテムは全て懐に入れないと気が済まない探索家向け。思った以上の良作でした。
この手のジャンルに付きものな不満も可能な限り改善されており、ゲームのイメージに反して遊びやすくなっています。難易度こそ高めですが、トロフィーなどのデメリットは皆無なので、堂々とイージーで進めるのがオススメです。
 ボリュームが多かったり、ヒントが少な目だったりするのもあって、予想より長く楽しめること請け合い。
 ほぼ全ての戦闘は避けられ、オートセーブも細かいので地形ハマりもさほど怖くなく、これといった詰みポイントは無いです。無重力空間くらいでしょうか。
(6/19追記)因みにホラー要素もありますが、擬態して脅かしてくる敵は事前に見分ける手段があり、敵のデザインも怖いというより寧ろ格好いい部類なので、個人的にはそこまで心配しなくてもいいかなと思います。あとは人気のない雰囲気に慣れさえすれば……
 
 2017年も半分終わろうとしている現時点では、TPSならホライゾンゼロドーン、FPSなら本作といった所です。両作ともこれまでから一段階進化した、ひたすら快適なゲーム性で、これに慣れたら以前のゲームが辛くなってしまいそうですね。

 実はPS Storeのセール(2017年6月18日まで。リンク先重いです)でまた3本ほどソフトを増やしてしまったので、引き続きPS4を酷使することになりそうです。






2017年5月28日日曜日

ゲームクリア感想85:ファイアーエムブレムエコーズ もうひとりの英雄王

シリーズ他作品の記事は↓から

新・紋章の謎の記事
if暗夜王国の記事
VC版トラキア776の記事
幻影異聞録#FEの記事


「ゲーム業界の火薬庫」「任天堂の実験場」
の異名を取るまでになったファイアーエムブレムシリーズの最新作です。ファミコンで発売された「外伝」のリメイク作となります。
 (ちなみに、今年2月に配信されたヒーローズも続けています)

サントラ付きのLIMITED EDITIONを予約購入して、発売日に入手しました。
前作ほどではないにせよ、レジに持っていく人が多くて、人気も盤石のものになったものだという感慨深さを2年ぶりに味わいました。

リメイク元の外伝は未プレイです。

機種:3DS
クリア時間:47時間
難易度:ハード/カジュアル

DLC(リンク先音声注意)は無料配信全て、第1弾と第2弾を全て、第三弾を1つの計12利用しました。


【良かった点】


◎ようやくのストーリー面改善


 作品を重ねる度に悪化していた(幻影異聞録#FEは除く)ストーリーが、ここにきてやっと改善されました。
 外伝という下敷きがあるにしても上手くまとまっていて、しっかりと「お話」になっています。違和感や不快感はほとんど感じませんでした。
 新規キャラクターも話に溶け込んでおり、浮いている感じもありません。

 もうファイアーエムブレムのストーリーは完全に諦めていましたが、本当にようやく是正されたという感動があります。
 このクオリティを今後も保って欲しいところです。


◎各種演出面が強化


 フルボイスになったことの効果は意外と大きかったです。
声優の演技力が全体的に高いのでストーリー自体に集中できますし、より印象深くなりました。イベントや戦闘も盛り上がります。
 特に新規キャラのベルクトの演技は素晴らしかったです。

 他、リザルト画面や食事、更には近くのキャラクターが必殺で敵を倒した時など、隙あらば喋りだすので、これまでのシリーズに比べると新鮮味があります。

 もう一つ、戦闘カメラワークも多様になりました。
主観カメラこそ廃止されてしまいましたが、その分細かく切り替わるようになって迫力が出ました。

 あと戦闘演出も増えました。
キャラクターごとに戦闘後の固有モーションがあったり、マップの地形とほぼシームレスに切り替わったりで、フロントミッション3を彷彿とさせます。
 個人的に一番好きなのは「階段で戦闘すると、階段を駆け上がってから攻撃する」演出です。
 これで暁の女神みたいに、飛行ユニット同士は空中戦になるともっと嬉しかったのですが、今作は屋内戦闘も多くあんまり見る機会に恵まれないと思うので、次回作に期待します。


◯快適さを保ったUI


 これがあるからつい長時間プレイをしてしまいます。これまで通り快適で、致命的なやり辛さはないので、この辺は安心して遊べました。


◯音楽


 良かったです。後半の方で流れる戦闘曲とダンジョン曲が好きです。
ダンジョン曲は、FEではあんまり聴かないアレンジで新鮮でした。


【気になった点】


×育成が過去最悪に楽しくない 


シリーズでも一番楽しくなかったです。
何を差しおいてもキャラクターの成長率が非常に悪く、1つしかステータスが上がらない(いわゆる「1ピン」)がデフォルトと言っても過言ではない有様。アルムとセリカは主人公だけあってマシな成長率ですが、他の仲間は本当に悲しくなるほどステータスが上がらないです。
 更には(難易度ハードだから?)取得経験値も低いので、DLCを活用しないと前線に立てるキャラクターが減る一方。

 一番つらかったのはクラスチェンジの楽しみが希薄なこと。
クラスチェンジボーナスがただでさえしょぼい上に固定上昇ではなく、通例通りレベル20まで上げてクラスチェンジしようとしたら全くボーナスが付かなくて、心底愕然としました。
 それ以降、クラスチェンジ可能なレベルを迎えたら早々にクラスチェンジするようにしましたが、私はMAXまで上げてからクラスチェンジして強くなるのが好きだったので、この仕様は悲しかったです。

 恐らく、DLCやダンジョンや遭遇戦で時間をかけて育成して欲しいということなのでしょうが、実装された仕様自体が気に入らないので、その上でさほど頑張る気に慣れず、育成はそこそこにクリアしました。


×やがて面倒さが先立ってくる戦闘


 上記の退屈な育成も相まって、戦闘自体も今ひとつでした。
まず、勝利条件の大半が敵全滅という、まさかの覚醒の悪夢再来です。
それに加えて、ダンジョンでもないのに丸々使いまわしのマップがいくつか存在します。
ダンジョンではマップを切り替えると敵が即復活するので(育成には便利)、探索を楽しみたい時に捕まって戦闘になるとうんざりします。

これが顕著なのがダンジョン内の戦闘です。
 FEで言えば聖魔の光石、他はアークザラッドシリーズやタクティクスオウガ、フロントミッション5でも感じたのですが、私はどうも「SRPG+ダンジョン」の組み合わせがキツいみたいです。
マス目戦闘の繰り返しがどうしてもダルくなってしまい、よほどのモチベーションが無い限り長続きしません。FFTのディープダンジョンくらいの量なら大丈夫です。

 もっとも、FEは操作自体が快適な上に、敵ターンが丸ごとスキップできたりと繰り返しに耐えうる作りなのですが、それでもやっぱり面倒さが先立ってしまいました。
 ダンジョン内ではミラの石像がある場所以外でセーブできない(中断は可能)なのも、オートセーブが当然な昨今のゲームに慣れるともう煩わしいだけですね。


△要改善のダンジョン探索


 そのダンジョンなのですが、やはりまだブラッシュアップが必要そうです。
ジャンプさせろとまでは言わないので、カメラをもう少し見回せるようにして欲しいのと、敵を不意打ちする際、武器を振り下ろす踏み込みのモーションで前進してしまい、武器の判定よりも体の接触判定が先に来て不意打ちに失敗する(敵のHPが減らない)のを改善して欲しいです。もし次もダンジョンがあるならですが……


△キャラクターがいろいろな意味で弱い


 前述の通り成長率が悪いことに加えて、キャラクター自体ももう一歩魅力に欠けるかなと思いました。原作の尊重とキャラ付けの間で苦労したのは窺えますが、最終的には無難で既視感のある設定になってしまったようで、これといって「育てたい!」と思うキャラクターはいませんでした。
 みんな善人なのは良いことですが、フィクションとして見ると刺激に欠けるかもいう感じです。

 あと、一部のキャラクターの行動が若干人を選ぶかなと感じました。
私は、多くの若者を不幸にしたリゲル帝国老人組のやったことは罪深いと思っていますが、作中では特に指摘されませんでした。


△支援会話が乏しい


 上記の通り、キャラクターの魅力に欠けるなら支援会話で掘り下げようという流れになりますが、フルボイスの弊害なのか会話自体が短い上にほとんどが他愛のない雑談で終わるので、これといって気になるキャラクターがいない身としては、何一つ印象に残りませんでした。ペガサス3姉妹のボイス付き会話が感慨深かったくらいです。
 覚醒・ifが膨大にあったので、そのギャップも大きいですね。

 ちなみに今回、恋人・結婚・出産システムはないです。


△武器の熟練度が確認しづらい


 他に比べると細かい不満です。
武器アイコンの下の細い白線が武器の習熟度合いを示しているのですが、それが細すぎて見辛いです。
 最初気付きませんでした。



【まとめ】


 ハマりきれない方のファイアーエムブレムでした。
不具合もほとんど無く、新要素や改善点も盛り込まれている手堅い良作なのですが、
一方で、覚醒やifでせっかく進めたコマをここに来て下げてしまった感があります。
今のファイアーエムブレムの盛り上がりにしては少々地味でとっつきにくさがある一方、ゲームとしてはそれなりに楽しめました。

 思い返すと、似た仕様の聖魔の光石もさほど育成せず2周しただけで満足したので、私自身がダンジョン潜りと相性が悪いのでしょう。私の中に、SRPGの戦闘はストーリーと噛み合ってこそという固定観念があるのかも知れません。
 何はともあれ、ひたすらキャラクターを育成したい! という方にはオススメです。

 覚醒から5年、3DSというハードはファイアーエムブレムにとって特別な存在となりましたが、それも今年のファイアーエムブレム無双で最後になりそうですね。
 長年望まれてきた(私も望んでいた)外伝リメイクですが、新ハードでの新作に備えた「旅の途中」のゲームといった印象です。
 あくまで新作に向けた足がかりというか。

 今後はまだ新作が2つ(無双と完全新作)も控えているので、ヒーローズをポチポチと進めながらそれを待ちたいです。
 エコーズ自体は、47時間のプレイで満足したので、しばらく寝かせておこうと思います。



2017年5月2日火曜日

ゲームクリア感想84:フィンチ家の奇妙な屋敷でおきたこと(PS4版)

 原題:What Remains of Edith Finch

 正直、強い関心を抱いていたタイトルではありませんでした。
しかし、これといった予定のないゴールデンウィークなのだから、多少財布の紐を緩めて新作ゲームを遊ぼうという機運が高まり、配信されたばかりの本作をダウンロード購入しました。

 ゲームとしては、Gone Home幸福な消失あたりに近いストーリー主導の探索ゲームで、例に漏れず価格設定とボリュームは控えめです。
 余談ですが、こうしたジャンルは「忙しいけど腰を据えてゲームをしたい」「10連ガチャや基本無料にも飽きたけど、オープンワールドは疲れる」みたいな日本人に向いていると思っています。なのでPS Storeあたりで「平日夜でもお手軽に遊べる! 忙しい人向けDLゲームキャンペーン! 」を展開するといいのでは? と妄想しています。
 もっとも、仕事に忙殺される社会状況を是正するのが先ですが……

機種:      PS4(ダウンロード版)
クリア時間:   4時間くらい
トロフィー取得率:95%


【良かった点】

◎ゲーム内の演出

 「すごいアイデアを実現できる人たちがいるんだなぁ」と脱帽しました。
序盤はそうでもないのですが、中盤から、他の製作者が思いつかない、または、思いついても実装を諦めたような演出が増えて、そのセンスに驚きました。
「え、ここで動かせるの!? 」の連続です。
それも奇を衒うだけの演出ではなく、ストーリーにおいて必然性を感じられるので、違和感なく受け入れられました。

◎字幕表現(日本語ローカライズ)

 このゲームについて調べると、ほぼ必ず字幕表現について言及されています。
実際に体験すると、ちょっとした新感覚でした。たまに表示場所を見失いますが……
 
 また、このローカライズが非常に凝っており、ゲームの雰囲気を壊さず、かつ読みやすく収めているのに感動しました。凄く手間がかかっただろうなと思います。
 なので、やや固い口調だったり、句読点が不足していたりしても、さほどマイナスには感じませんでした。

◯余韻を残すストーリー

開始直後「おっ、いかにも"意識高い系ゲーム"って感じの始まり方ですな。この手のゲームはストーリー命みたいな側面がありますからなフォカヌポウw」


クリア後「我々は記憶しておかねばならない。かつて確かに、確かに存在したのだから」

 予想よりも暗い話でした。色々なものを残しながらエンディングに向かっていきました。

◯トロフィー100%容易

 私はどうしても一つだけ取れていないですが、極端に難しい条件のものはないので、100%到達は楽だと思います。ただ、プラチナトロフィーはないです。


【気になった点】

△突き放した操作関連

 まず操作説明がゲーム内のどこにもないです(見逃していたらすみません)。
操作と言っても、

R1で「調べる」
左スティックで「移動・ページをめくるなど
△ボタンで「メインメニュー」
×ボタンで「メインメニュー内決定」(キャンセルは◯)

の4種類くらいしか使わないですが、私は操作がわからずに、2回ほど軽く詰みかけました。

 1回目はゲーム開始直後、いきなり目の前の本が開けませんでした。
 2回目はゲーム中盤、ブランコを漕ぐ操作が解らずに20分位詰みました。実際には「左スティックと右スティックを同時に傾けて漕ぐ」が正解でした。

 不満というより勿体ないと感じます。色々操作を試して、自分で正解を見つけてほしいという意図は察しましたが、気の短い人だとゲーム開始直後に止めかねない突き放しっぷりなので、他のゲームに倣って、序盤くらいは操作説明があっても良かったのではと思います。

△移動にやや難あり

 
 案の定、歩き移動オンリーでした。
小走りでも構わないので、せめて屋外はちょっと走りたかったです。
また、一部特殊な操作になる場面での移動は反応が悪くて、少々ストレスでした。


【まとめ】

 
 予想外の良作でした。
購入前は「いかにも良作感を醸し出していていけ好かないな。変な形の椅子とかあるオシャレなオフィス(私服OK)でザ・アートな人達が開発してそう」と若干の反発心すら抱いていたのですが、アートに中身がしっかり伴っている、本物サイドのゲームでした。

 ただ、人を選ぶことには変わりないと思います。
一つにはジャンル的に好みが分かれること。

もう一つは、ストーリー上ややキツい演出があることです。特に、フィクションであっても幼児・子供の生死に関わる表現(ぼかした文章)がダメな人は、気分がざわつくというか、最悪の場合詰みかねないです。
 また、ほんのりホラーな雰囲気が人によっては苦手かも知れません。

 とは言え、意識高い系ゲームのイメージで敬遠するのは勿体ない内容なので、ジャンルや設定などに惹かれるものがある人はオススメです。







2017年4月22日土曜日

ゲームクリア感想83:デウスエクス マンカインドディバイテッド(PS4版)

前作の記事はこちら

予約開始とほぼ同時にダウンロード版を予約するくらいの期待作でした。
前作はなかなかにハマったので、正統続編である今作が発表された時は本当に嬉しかったです。トレーラーに至っては何回も観ました。

機種:      PS4(ダウンロード版)
クリア時間:   40時間くらい
難易度:     ストーリー重視(easy相当)
トロフィー取得率:17%


【良かった点】

◎(日本語版のみ)ローカライズの充実

スクウェア・エニックスはどういう訳か、このシリーズのローカライズにかなり注力していて、前作はその充実ぶりに感心しました。今作でも、モブまでしっかり日本語吹替されているので安心です。ゲームデザイン上、チェコ語で話すモブはそのままですが、それにも字幕対応があります。
 主人公の声は相変わらず格好いいです。

◎ニューゲーム引き継ぎが可能になった

前作にこそ欲しかったですが、無事新作で実装されて良かったです。

◯探索・攻略の自由さ

売りにしているだけあって、ステージ攻略は常に色々な選択肢が取れます。
ハッキングとステルスを駆使してノーキルで進むか、テイクダウンを駆使して障害を除きながら進むか、遠距離狙撃で頭数を減らして進むか、正面突破で進むか、これらを組み合わせて進むか、好きな方向性で攻略できます。ステージが広くないぶん、取れるアプローチで広がりを出しているイメージです。
 私はトロフィー取得のために全編ノーキルを目指していたので、ハッキングとステルス、たまにテイクダウンで敵を倒しながら進めました。

 また、前作ではメールやebookなどのテキスト類を探索して集めるのが好きだったのですが、その楽しさもしっかり受け継がれていました。

◯ストーリー面

まず、ゲーム内でいつでも前作のダイジェスト動画が観られるので、前作未プレイでもさほど問題なく世界観を掴めると思います。私もほとんど忘れていたので、この配慮は助かりました。
 そしてメインストーリーは、ゲーム序盤で発生した事件の真犯人を追うという流れになりますが、差別や偏向報道、警察の支配やテロリズム、人間の進化の是非などの現代的なメッセージ性が込められていて、それなりに思う所のある内容でした。
 また、ゲーム進行に伴って街の状況が変化していくのが面白かったです。

◯ゲーム内の美術

素通りするような何でもない小物やオブジェクトがかなり凝った作りで、たまに足を止めて観察すると楽しいです。特にマンションなんかは部屋ごとにちゃんと住人の特色が出ていて、細部から余念なく世界観を作っています。

◯「調べる」が基本のゲームだからこそ

一度アイテムを入手した場所はハイライト表示が消えるのが、地味に有難かったです。
探索が快適になりました。


【気になった点】

×ロードが相変わらず長い 

ダウンロード版でも長いです。特に街中でのリトライが一番長く、15~20秒は掛かります(他の攻略ステージは10秒程度で終わる所もあります)。
 どちらかと言えば街も狭く、しかもトライ&エラーの側面が強いゲーム内容なのに、この辺が特に改善されていないのは残念でした。
 更に言うと、街をしょっちゅう地下鉄で行き来するのに、それにも長いロードが挟まるのもストレス。

×非常に難のある操作性

ゲーム開始からエンディングまで、操作による爽快感といったものは一回もありませんでした。
操作体系を選べる(今作・前作・FPSのオーソドックスな操作)ので、私はとりあえず今作からの新しい操作で開始しましたが、これがかなり癖があります。
 まず「壁に向かって左スティックを倒す」というカバー操作に慣れず、序盤は何度も失敗して見つかりました。
 次は武器のしまい方が解らなくなりました。「L1+□長押し」が武器を構える/しまう操作なのですが、この長押しの加減のコツを掴むのが大変でした。
 その他、武器周りの操作が入り組んでいて、もう操作を覚えるのが面倒になってきて武器自体を使わずに攻略することが増えました。
 他の操作に変更すれば良かったのですが、また新しい操作に慣れるのも面倒だったので、何をとっても非直感的な操作に辟易しながらクリアしました。

×全体的に前作からスケールダウン

まず、街が一種類しかないです。ハードが進化したら街は増えるものだと思っていましたが、一つ減ってしまいました。
 プラハというあまり舞台に抜擢されない土地は新鮮でしたが、前作のデトロイトやヘンシャほどの魅力には及ばなかったです。前作の街は常に夜だったのに対し、今作のプラハは曇り空から始まるのも印象の弱さに繋がっているのかも知れません。

 また、プラハ以外のロケーションも、序盤で訪れるゴーレムシティ以外は似たような建物ばかりで、やはり魅力に欠けます。良くも悪くもリアルな作りで、前作みたいなダイナミックだったり未来感溢れていたりする場所は殆ど無かったです(ラストステージすらパッとしない)。

 ストーリーも、主人公の行動する動機があまり良くわからないというか、誰のために何のために働いているのかもハッキリしないまま進むので、常に釈然としない感がありました。大義の為に働いている感じでしたが、前作では婚約者を救出するという明確な目的があったのに比べると、ぼんやりしたキャラクターになってしまいました。
 話自体も、一つの事件で始まり事件で終わるので、前作のDLCみたいなこじんまりとした内容に終わってしまったかなと思います。
 恐らく、続編ありきのストーリー構成なのでしょうが……

×買い物が手間なのに加えて不快

マスエフェクトあたりもそうなのですが、こちらは買い物をしたいだけなのに微妙に長い会話を始めるのは止めて欲しいです。更に買い物が終わっても会話モードになる上「次は買え」「早く失せろ」などの暴言を吐かれる始末。
 それでいて買い物はPC画面で行うのだから、もう初めから買い物用PCをタッチして即買い物で良かったのではと思います。

×(日本語版のみ)一部DLCが未配信

本国での発売は去年の夏で、もうDLCも出尽くしているにもかかわらず、収録されているのは3つの内の1つだけという体たらく。
 トロフィーリストだけなら出ているものの、最新DLCのトロフィーだけ未翻訳というツメの甘さ。あまり売れそうに無いソフトにお金を掛けられないのは解りますが……

△ハッキング

もう飽きました。しかも量が多いので更に飽きました。
なんか微妙に新要素が増えていましたが、ほぼ代わり映えしないので飽きました。


【まとめ】

正直に申し上げて、前作よりもつまらなかったです。期待よりも低い体験しかできませんでした。

・操作のダルさ
・ロードの長さ
・ストーリーの単調さ
・世界観のパッとしなさ
 の4つが合わさって、見事なまでに終始テンションの上がらないゲームでした。朝から大雨の月曜日みたいなダルさ・眠さを抱えたまま、半ば義務感でエンディングまで進めました。

 前作は引き継ぎ要素がないにもかかわらず、2周目をやりこみましたが、今作では周回する気もトロフィーを収集する気も湧いてこないです。
 メッセージとかアートとか、そういう方面は流石といった感じなのですが、何だか意識高い感じが先走って、ゲームとしての楽しさがちょっと軽んじられていると感じました。
 今後のDLCは一応購入予定ですが、どうも世界的に売上が芳しくないようなので、日本では未配信もあり得るものと考えています。
 続編に関しては……話の続きが気にはなりますが、今作みたいな出来だったら遊ばないなという程度のモチベーションです。
 どうしてこんなことに……デウスエクス……


 あくまで私個人の話ですが、2006~2015あたりまで猛威を奮っていた大作洋ゲーにも、いよいよ飽きが始まってきたかなと感じます。
 ホライゾンゼロドーンは例外的に、既存作品の不満点を解消した、非常に面白い新世代のゲームでしたが、逆に言うと「ホライゾン以前」と「ホライゾン以降」という分断が私の中で発生してしまい、今作は運悪く「ホライゾン以降」直後に国内発売されてしまったので、私の中でも見る目が厳しくなってしまった、というのはあります。
 せめて発売が去年あたりならもう少し楽しめていたかも知れません。

 5月から7月にかけては、現時点でこれといった新作が発表されていないので、E3で色々な新作情報を期待しつつ、積みゲーを崩していこうかなと考えています。










2017年3月21日火曜日

ゲームクリア感想82:ホライゾン ゼロドーン


再び一大事です。
この「作品」は「事件」です。

ペルソナ5の記事と似た書き出しとなりましたが、それだけ絶賛せねばならない使命感を抱えながらこの文章を書いています。

 これもペルソナ5と同じで、発表時こそ即購入決定レベルの強い期待を寄せていたものの、情報が公開されるにつれ「自分向きではないかもしれない」という不安ばかりが高まってしまい、発売日を迎えてもまだ購入を迷っていました。
 翌日、購入を決意して店に寄ったら売り切れており(洋ゲーが売り切れていたのを初めて見た)、それによりますます購入意欲が煽られ、その日のうちにダウンロード版を購入しました。結果的には大正解でした。

そしてクリアした今、こんな良作を世に出した制作陣への感謝が溢れて止まりません。
Guerrilla Gamesのソフトはキルゾーン2の体験版を開始3分で詰んだだけの経験しかなかったのですが、今作でファンになりました。


機種:      PS4(ダウンロード版)
クリア時間:   約70時間?(サブクエストや収集要素一通りクリア)
トロフィー収集率:84%(プラチナトロフィー獲得目指し中)
難易度:     ノーマル


【良かった点】

◎◎一段階進化したオープンワールド

これは私の中で画期的なのですが、オープンワールドに感じる「面倒臭さ」がほとんど無いです。これまでの同系統のゲームでは、面白くても移動やロードが長いなどを受け容れた上で楽しんでいたのですが、今作ではほぼ全ての要素が快適かつ面白かったです。

移動…超快適です。走るのも速い上にスタミナ切れなしで、乗り物に乗らなくても全く困りません。崖登りもスイスイ登れて、この手のゲームの中では最速レベルです。その割にモーションが自然なのであんまり違和感がないです。
 ファストトラベルも特定のアイテム購入まではアイテム制ですが、豊富に手に入るのでこちらも困りませんでした。安価で買えるので実質無制限みたいなものです。

ロード…ダウンロード版なのもあるかも知れませんが、そんなに長く感じたことはないです。フィールドも街もダンジョンも全てシームレスなので、イベントとコンティニュー以外でロードに煩わされることはありませんでした。

その他快適な面…
☆スキル取得や売買などは、誤操作防止の為「選択してからボタン長押し」で決定となり、この長押しの時にコントローラが振動するので解りやすい。
☆レアアイテム入手時にはコントローラから音が鳴って知らせてくれる。
☆戦闘中でも武器選択画面で矢弾作成可能(スローがかかる)。

 など、ゲーム進行が中断されることがないように意識された作りなので、エンディングまで夢中になって楽しめました。
 とにかく「手触りの快適さ」に尽きます。これまでなかなか成し遂げられなかった改善を成し遂げたと思うので、これだけ書いても自分の筆力じゃ褒めきった気にならないですね。

◎充実したコレクタブルによる探索の楽しさ

このゲームはノーヒントの収集物が非常に充実しており、数が多いだけではなく中身も充実しているのが他とは一線を画しています。メインのストーリーはキャラクター間のやりとりを中心に進むので、世界観の補完などを収集テキストや音声でしていきますが、一つ一つが凝った作りで集めがいがあります。
 この「収集物が充実しているので探索にやりがいがある」という点は、個人的にかなり推しです(数と内容を両立させたゲームは少ないので)。

◎圧巻のグラフィックと緻密な世界観、それに伴うスクリーンショット撮影の楽しさ

グラフィックは、この先2,3年はこれを超えるものは出てこないのではないかというレベルで綺麗です。誰に見せても綺麗だと感じるのではないでしょうか。とにかく夜景がとても幻想的で、初めて見た時は息を呑むほど感動しました。
 綺麗なだけではなく、滅びた文明と繁茂する自然が調和した世界自体が緻密に作られているからこそ、どのシーンを切り取っても映えます。滅びた文明とか、遺跡と呼ばれている文明建造物とかに惹かれるタイプの人は満足すること請け合いです。

 また、このゲームを語る上で忘れてはならないのが、ゲーム内のフォトモードの存在です。グラフィック自体が綺麗すぎてスクリーンショット撮影自体が一つのゲーム性を帯びているのを初めて体験しました。制作陣も意識していたのか、フォトモードはかなり細かく設定できるので、お気に入りの一枚を撮ろうと四苦八苦するのが楽しかったです。
 これも一種の「ゲームはグラフィックじゃ語れない」に対するアンサーなのかも知れないと思いました。

◎メインストーリー

オープニングから引き込まれました。ここ何年かで遊んだ中で一番オープニングが良かったです。オープニングから本格的に旅立ちするまでの導入部は、話としてもチュートリアルとしても非常によく出来ているので、戸惑うことなくゲームに入れました。
 途中で少々「?」となる展開もありますが、終盤は見慣れたRPGっぽい展開になり、それはそれで熱かったです。そしてエンディングは目が潤みました。
 全体的にツボは抑えた作りで、主人公の物語としてもしっかり完結したと思います。

◎思った以上に手軽でスピーディーな戦闘

購入を躊躇していた一番の理由がこれでした。私はアクション操作が下手なゆえに所謂「狩りゲー」が大の苦手で、今作でも難しい操作を要求されて詰んだらどうしようという不安がありました。動画を見ても、回避や弓の照準合わせなど苦手な操作ばかりで……

 しかし蓋を開けてみたら杞憂でした。幸いなことに狩りゲーではなくRPGで(ここ超重要)、回復アイテムが豊富に手に入る上に、スキルと装備をそれなりに整えておけば下手でもちゃんと複数相手に勝てました。ザコ敵なら索敵能力も低いので、草むらからのステルス暗殺でサクサク頭数を減らせますし、オーバーライドや穢れの武器で同士討ちを誘ったり、弱点属性でひたすら連射したりと、ちゃんと考えて挑めば強敵相手でも程よい緊張感で勝てました。
 そして、緊張感だけでなく、爽快感もしっかり兼ね合わせているので「この手の洋ゲーは戦闘がちょっと…」という不安もしっかり解消されました。トリプルショット(矢を3つ同時に射るスキル)に慣れた頃には、狙撃でも中距離戦でもバリバリ戦えます。

 また、メイン武器は弓なので照準合わせが要求されるのを危惧していましたが、最序盤で一定時間スローになるスキルを習得できるので、それを活用すればそんなに困りませんでした。 
 狙いをつけなくても、武器の操作性を改造アイテムで高めて(弓ならサクサク連射できるようになる)、回避と回復をしながら弱点属性の攻撃をひたすら連射するだけでもある程度は倒せるので、戦闘面での過剰な心配は不要だということを伝えたいです。それでも不安が残る方のために、ちゃんと難易度イージーもあります(トロフィー取得にも影響しないので安心)。

◎音楽が良い

メインテーマとそのアレンジのフィールド曲(序盤の土地で流れる)が好きです。
民族音楽風の戦闘曲も良いですが、戦闘中は慌ただしくてじっくり聴けないのが難点。
余談ですが、最近は洋ゲーも音楽面が強化されており、ゲーム音楽と言えば日本一強という私の中の固定観念が崩れてきています。


◎ローカライズの細かさ

これは本当に感心しました。ただ訳するだけではなく、ニュアンスも汲み取って日本受けするように訳されているので(「禍ツ機」「天照」など)、世界観に入り込みやすかったです。収集物や村人の会話なども余さず日本語訳されているので、英語力は不要です。この労力に恐れ入りました。 

◎トロフィーが取得しやすい

少々面倒だったり腕を必要とするものが数個ありますが、それ以外はメインシナリオとサブクエスト及び収集物をしっかりこなしておけば自然に取れるものばかりです。難易度限定などは一切ありません。私もプラチナトロフィーを目指して頑張ろうと思います。

◯便利な回復システム

作業になりがちな採集に意義を与えた素晴らしいシステムだと思いました。
回復薬とは別に、回復用の植物さえ採取しておけば(十字キー上)一押しで回復できる手段があり、是非他のゲームにも真似してもらいたいです。
 これは数さえ溜まっていれば体力ゲージ全回復なので、何度も助けられました。不足すればその辺の植物を採集するだけなので、補充も容易。


【気になった点】

×物を預けられない

収納を最大までアップグレードしても、資源があっという間に満杯になります。
容量を今(100)の倍にするか、或いはセーブポイントでも家だけでもいいので、ものを預けられる場所が欲しいです。強敵のドロップアイテムなどは記念に取っておきたいので……
 というか拠点となる場所が欲しかったです。序盤の実家なんて、イベントシーンでは内装まで細かく出来ているのに一切入れなくなるので、勿体ないし寂しいです。

△騎乗が期待外れ

一部の機械はオーバーライド(メインシナリオで習得)することによって騎乗して移動できますが、生身と操作が違うので混乱するし、走りに比べて大して速くないし、何よりも乗りながらアイテムが拾えないので、ほとんど使いませんでした。
 ロマン要素と割り切っていますが、もう少しとっつきやすく出来た気がしてなりません。

△敵のクールダウンが微妙に長い

近くにいるとなかなか警戒を解いてくれないことが多々あり、ちょっと焦れったいです。倒せばいい話なのでさほどマイナスではないものの。

△ボイスが飛ばされてしまう

ゲームあるあるですが、今流れているボイスに別のボイスが被ると、前のボイスがスキップされてしまうので、何度か聴き逃しました。このゲームは走るのが速いので、意識的に立ち止まらないとフルで聴けないボイスがあるのがやや残念。


【まとめ】

オープンワールドを一段階進化させた作品です。
 「広すぎてだるい」「戦闘が単調で退屈」あるいは「メインの話がつまらない」などの、これまで他作品でなされた批判を丁寧に一つずつ検証していって、取捨選択の果てに遊びやすく仕上げた印象です。
 戦闘中に矢弾を作成できてしまうのはやりすぎな気もしますが、取捨選択を突き詰めてリアリティより戦闘のテンポを取ったと考えれば納得です。実際この仕様のお陰で戦闘はスピーディーに展開しますし。

 また、良質なストーリーや世界観にしっかりゲームシステムが組み込まれているので「雰囲気ゲー」で落ち着くこともなく、ゲームとしてエンディングまで楽しめるのも良い点です。
 加えて、オフライン専用にしたのは断固支持します。オンライン要素があっても楽しめる可能性を十分に有しているとは思いますが、オフライン専用でなければここまでストーリーや世界観に力を割けなかったと考えているので、あくまでオフラインとしてこだわり抜いた制作陣の選択は大正解でした。

 とにかく、語りたくなる良作を体験できて良かったです。同じオープンワールドならファークライ3、アサシンクリード4やダイイングライト、RPGとしてなら(最近では)ペルソナ5の完成度と同じ衝撃を覚えました。
「今PS4本体と一緒に買うなら、ペルソナ5かホライゾンゼロドーン」というのを今後の指標にするつもりです。
 本作を体験した後では、これ以前の同ジャンルのゲームに耐えられるか新たな不安が生まれるほどです。

 今は拡張パックの開発に取り組んでいるとのことで、そちらも非常に楽しみです。
そして、もし可能なら是非続編を遊びたいです。


ホライゾンゼロドーン、推します。推せます。





 









2017年3月4日土曜日

ゲームクリア感想81:Submerged(PS4版)


事前情報:3月8日(水)までPS Storeでセール中です(リンク先重いかも)。
割引価格700円ですが、PS Plus会員なら400円でした。


前々から気にはなっていた作品で、上記セールにて発見したので早速400円という安価で購入しました。
以前はあまり興味のなかった非戦闘系アドベンチャーゲームですが、去年Gone Homeを遊んだ辺りから俄然興味が湧き、最近は積極的に遊ぼうと思っています。

クリア時間は約6時間で、トロフィー収集の時間を足しても約7時間程度でした。
トロフィー取得率は100%です。


【良かった点】


◎サクサク進む

グラフィックはPS3、モーションはPS2のレベルですが、その分、徒歩も船も操作はなかなか快適でした。この手のゲームに有りがちな「オブジェクトに引っかかる」というのがほとんど無く、いかにも引っかかりそうな草や根っこも通れます。
 この手の非戦闘系ゲームは操作面に難ありだったりするので(意図的な場合もあると思われる)、この点でストレスが少ないのは好印象でした。

◎プチオープンワールドでノンバーバルなゲームデザイン

弟を助けるため、物資を探しに水没した都市を船で探索する…というのが大まかな流れですが、時間制限もなく、物資はマップ上のどこから手を付けてもOKです。次に行く場所が決まっているリニアな内容をイメージしていたので、意外な自由度に驚きました。小規模ながら、オープンワールドの基本は揃っている感じです。

 また、このゲームではボイスはごく僅かしかなく、イベントもセリフ無しです。主人公と弟がどうして水没都市に来たか、都市はどうして滅んだか、そして各種収集要素、いずれも言葉ではなく画で語られます。それの描き方が巧みで、短いながら心に残るシナリオになりました。
 文字自体が少ないので、微妙な訳もさほど気にならなかったです。

◎スクリーンショットに耐えうる美しい風景

「グラフィックはPS3レベル」と書きましたが、このゲームはとにかく遠景が綺麗で、大手PS4タイトルにも引けを取らないです。水没都市を少し抜けて、広い外界を小さな船で進んでいるだけでも、綺麗な風景に感動します。
 更に昼夜と天候の変化も実装されており、短めのプレイ時間の中で風景に飽きるということはありませんでした。非常にスクリーンショットが捗ること請け合いです。

 加えてフォトモードが存在するのも魅力です。ポーズメニューの「ポストカードを作る」がそれで、時間を止めてスクリーンショットの作成・撮影が可能です。

◎音楽

これがとにかく良かったです。非戦闘系ゲームは大抵音楽面に力が入っていますが、今作もまさにそれで、PS4に慣れた目ではややグラフィック面で見劣りしてしまう世界を見事に盛り上げていました。

◎トロフィーが非常に取得しやすい

根気と運次第では自力で100%も可能です。私はあと数個の収集要素がどうしても見つからなかったので攻略情報に頼ってしまいましたが、特に腕を必要とするような難しいものは一切無いので、その方面でもおすすめです。


【気になった点】


×地図の拡縮不可

アイコンが重なって見えづらかったりするので、この点は拡縮できると良かったです。

×望遠鏡が使いづらい

今作では望遠鏡を覗いて見回すことで、物資や収集要素がある場所を発見できます。
望遠鏡だから仕方ないのですが、可視範囲が狭くて使い勝手が悪いです。
あと、見つけた後に一定時間注視しないと地図には登録されない上に、一度視界を外したりして見逃すと、また構え直して見る必要があるのも煩わしかったです。


【まとめ】


 予想以上に自分好みな内容でした。
 キャラクターのモーションやグラフィックなどは、流石に昨今のゲームに慣れると懐かしく感じますが、ゲーム自体が短く、また難しい操作も要求されないので、ストーリーや世界観だけを追っても十分に楽しめました。
 特に日本語訳が無いと詰まることも無いので、環境によっては英語版で遊ぶのも有りかと思います。
 
 また、今作をクリアして、私はそろそろゲームの「戦闘」要素に飽き始めているのでは?という疑念が湧きました。思えばこれまで戦闘要素の有るゲームばかりを遊んできましたが、最近は「探索」や「移動そのもの」という、旅行のような要素を期待してゲームを探すことが増えました。
 といっても、戦闘要素もやればやったでまだまだ楽しいので、正確に言うならば「楽しめる要素が最近になって増えた」ということなのかも知れません。

 そういう事に気が付かせてくれただけでも、400円で入手したゲームながらに良い体験が出来ました。

ゲームクリア感想80:タイタンフォール2(PS4版)


事前情報:3月8日(水)までPS Storeでセール中です(リンク先重いかも)。通常版は3,622円、Deluxe版は4,177円とのことです。


このゲームクリア感想記事も80回目を迎えました。
閲覧数は下がる一方ですが、自分の備忘録も兼ねているので、そのあたりはなるべく気にしないようにします。

そして今作ですが、インターネット上での評価が全体的に高かったのと、去年末のPS Storeのセールでほぼ半額だったので、思い切って購入しました。元々、ロボットFPSということで一作目から興味があったのですが、オンライン専用だったのでスルーしていました。キャンペーンモードが追加されたこの機会にようやく手を出せた、という感じです。

また、マルチプレイはトロフィー取得のため触り程度やっただけで、以下の文章は全てキャンペーンモードの感想となります。

難易度はNormalで開始して、後半でeasyに変更しました。
プレイ時間は約15時間くらい? トロフィー取得率は58%です。
ちなみに好きなタイタンはイオンですが、よく乗っていたのはトーンです(リンク先両機ともyoutube)。


【良かった点】


◎快適さと迫力を両立した操作性

これ以上に壁走りが楽しいゲームはタイタンフォールの続編でしか出てこないのではないでしょうか。これまでゲームの壁走りというと、数あるトリック(技)の一部でしか無かったのを、しっかりゲームの面白さに組み込んでいるなと感じました。勿論、壁以外の移動もヌルヌル動くので快適です。
 うまく走れるようになるには多少の反復練習が必要かも知れませんが、操作それ自体が快適なので繰り返しがさほど苦にならないです。探索はほぼ一本道のため、この壁走りをそれなりに出来るようにならないと詰むので、結構頑張りました。死んでも早目に再開できるのでトライ&エラーのストレスもさほど無いです。

 また、一人称視点故に迫力があり、VR機器も無いのに壁走りを擬似体験できました。ほぼ毎回身体が釣られて動いてしまったレベル。
 逆に、タイタン搭乗時は重量感のある操作となりますが、こちらも快適に操作できました。アーマードコア的なハイスピードアクションではなく、フロントミッション的な重たい感じですが、もっさり感は無かったです(ゲージ消費でダッシュできるので)。


◎FPSなのに爽快な近接攻撃

相手が生身なら当てさえすればワンパンです。そのため戦闘がスピーディーで、流れるように戦えます。これは新鮮でした。


◎ゲームの起動が速い

PS4で他のゲームを終了してから起動して、10秒位でスタート画面につきました。
他のゲームなら読み込みやらロゴ表示やらで倍以上はかかるのが当たり前なので、感心しました。
 また、動作面においても、不具合は一切発生しませんでした。


◎(日本語版)全編吹替対応

かなり激しく動くゲームなので、これは有難かったです。演技も格好良くと雰囲気が出ていたし、没入感はバッチリでした。

◯洗練された演出・シナリオ

大雑把に言えば、話はロボットと人間のバディものなのですが、オープニングから出会い、そしてエンディングまでとても綺麗にまとまっていて、ゲームシナリオのプロの仕事を感じました。一つ一つの会話は短いのに、優れた演出と合わせて心に残るものになりました。喋って戦うロボット好きには堪らないと思います。

 また、ゲーム中盤の箇所ではとあるギミックを使ってゲームを進めるのですが、ありそうで今まで体験したことがなかったギミックで、とても新鮮でした。


◯チャプター選択可

これは地味ながら親切だと思いました。トロフィー取得に活用しました。


◯モーションへのこだわり

戦闘中は忙しくてじっくり見られないのですが、敵味方・生身タイタン問わずモーションが細かくて、ゲームで表現できるリアルを真剣に突き詰めているのを感じました。敵の攻撃中に倒すと、引き金を引いたまま倒れてゆくとか(これ自体は他のゲームにもあるだろうけど)、壁走りという非現実的なアクションでもしっかり足が壁についている感じとか、こだわらないとここまでは作り込めないだろうなと思います。


【気になった点】


△近接攻撃としゃがみのボタン配置

R3で近接攻撃、◯ボタンでしゃがみ(地上を走っている時はスライディング)というボタン配置には混乱しっぱなしでした。しゃがもうとして拳を空振らせ、殴ろうと思ってしゃがむのは日常茶飯事。R3押し込みで近接攻撃は、実際にやると重量感があって癖になるのですが、あんまり慣れることはありませんでした。
 私自身が「コントローラ右端のボタン(Aボタンや◯ボタン)は攻撃」という、日本のゲームに慣れた末の先入観を捨てきれていないのかも知れません。

△短めのキャンペーン

せめてあと2章くらいあると良かったなぁと思います。本筋の話自体が短いので、バディものなのにあんまり相棒に愛着が湧かないまま終わってしまった、というのが率直なところです。やっぱりマルチプレイを重視しているのか「メインモード」というより「キャンペーンモード」な作りで、どこかあっさりしており、物足りなさを感じます。


△(日本語版のみ)ローカライズがあと一歩

吹替があるだけでも好待遇なので贅沢は言えませんが、若干翻訳が固く感じるのと、ご多分に漏れず日本語字幕の文字サイズが小さいのが気になったと言えば気になりました。

△やっぱり海外FPSなので

爽快であっても、近接攻撃は脇役です。これは好みの問題ですが、タイタン搭乗時の近接攻撃はもっと強くして欲しかった。ローニン(名前の通り大きなブレードを持っているタイタン)は正直期待外れでした。ブレードをブンブン振り回して暴れる日本のゲームみたいなのをイメージしていたので、肩透かしを食らいました。

 これを言うとファンの方々を怒らせてしまうと思いますが、正直タイタンの性能にあんまり差異を感じなかったのが正直な所です。
「近接重視」「射撃重視」というより、まず射撃が大前提で、近接とかはあくまでサブウェポンなので、ロボットがぶつかりあう大迫力! 衝突音がガキーン!! を期待していた身としては、タイタンに搭乗してもやることは生身とほぼ一緒になってしまうのにモヤモヤしました。


【まとめ】

「ザ・プロフェッショナルの仕事」です。
高い開発力・最新のセンス・FPSへの情熱などが十分に込められており、それ故にキャンペーンモードだけでも凄く高品質なゲーム内容になっていると思います。

 ただ、それと自分に合っているかは別問題となってしまい、私としては同じFPSであっても、やはりシングルプレイでストーリー主体の方が好みなので、キャンペーンモードを一度クリアしたら満足してしまいました。
 高評価に釣られてやった甲斐はありますが、キャンペーンモードであってもゲーム内容はガチ勢向けで、FPSやジャンプアクションが極端に苦手だと詰みかねないと思いました。私自身もこの2つが不得意で、後半のとあるボスが突破できず、そこで難易度を下げました。万人向けではないので、その点だけ自分の腕と相談が必要かもしれません。今ならセールで安いので、苦手意識を克服するならちょうどいい機会かも。

 ただ、そうしたプレイヤー側の事情を除けば本当によく出来たゲームなので、発売時期の悪さ(昨年は大作に囲まれていた)にめげずに制作陣は報われて欲しいと思いました。




あとElectronic Arts Japanへ。

Mass Effect Andromeda日本語版ッッッ!!!!!!!!!!

発売せよッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!








 

2017年2月12日日曜日

ゲームクリア感想79:バイオハザード7 レジデントイービル:グロテスクVer.(PS4版)


 あれは昔、弟が父親に買ってきて貰ったらしきバイオハザード2をおもむろに開始したのは良いものの、当時はRPGばかり遊んでいて、所謂ラジコン操作初体験だった私は、操作が覚束ないがゆえにゲーム開始地点から文字通り一歩も動けず、ただゾンビにかじられて死んでゆく主人公を見つめるしかなかった日。 プレイステーションの電源を落としてディスクを取り出してから、起動することは二度と無いまま、ソフトはいつの間にか棚から無くなっていました。

 この日以来、ラジコン操作のゲーム及びバイオハザードに苦手意識が生じ、ホラーゲーム好きという自覚を持ちながらも、バイオハザードに再び手を付けることはありませんでした(6の体験版だけ遊びましたが)。

 こうしてずっと距離を取っていた「バイオハザード」というタイトルですが、7はこれまでとはうってかわって一人称視点、更に探索メインでホラーを重視ということでしたので、リベンジする好機と思い、購入に踏み切りました。
というわけで、今回がバイオハザードの実質的初プレイとなりました。一応、何回か配信された体験版もプレイ済みです。

一周目:難易度Normal クリア時間約13時間
二周目:難易度Casual クリア時間約6時間45分
三周目:難易度Casual クリア時間約3時間45分(4時間以内クリアのトロフィー取得の為周回)

 トロフィー取得率は76%(全体64%)、配信中のDLCは未プレイですが、今後配信されるDLCは遊ぶ予定です。最高難易度のMadhouseも進められるだけ進めようと考えています。ちなみにPSVRは未所持のため使っていません。

【良かった点】

◎本当に怖い

三周もすれば怖さにも慣れるだろうと思いましたが、甘かったです。どの周回でも何かしら肝が冷える体験をしました。何がどう怖いかというと、全体的に怖いです。ホラーゲームというと、大抵序盤に良い演出やシチュエーションが使われていて、中盤以降は武器の充実や舞台の変化により、怖さが薄れてしまうというのがありがちですが、今作は最初から最後まで怖かったです。

 敵の種類は少なめですが、いずれも嫌悪感を煽るビジュアルとアクションと雰囲気で、画面の中といえど近付いてほしくない一心で戦っていました。無言でのそのそ移動している時が一番怖いです。

 他、生理的嫌悪感を容赦なく煽る演出も恐ろしいです。私は切断や虫などのグロテスク表現はそこそこ耐えられると自負しているのですが、虫刺されのブツブツ表現が苦手なので、虫に攻撃された後、主人公の手に虫刺されが出来るダメージ演出には喰らってしまいました。こうして文章にするだけでも身体がムズムズしてくるくらいです。これまで、虫刺されをここまで表現するゲームは体験していなかったので、そのリアルさに自分の身体までむず痒くなり、すぐに回復薬で治していました。またこの回復表現も痛そうで……

 あと、素晴らしいと思ったのがセーフルームの存在。零シリーズエイリアンアイソレーションなど、セーブポイント周辺にも容赦なく敵が出現するタイプのホラーゲームも緊張感があって好きですが、あえて安全地帯を設置することで「わざわざ自分から安全地帯を出ていくのは嫌だけど、出ていかないとゲームが進められない」という緩急の付け方をしているのが巧みです。また安全地帯の安らげるBGMが癖になります。

 本当に「買ったは良いけど怖くて進められない」という状況がリアルに発生しかねないレベルの造りで、制作陣の本気を感じました。

◎絶妙な難易度設定

今更ですが、私は本当にエイムの腕が悪く、どのゲームでも相当な数の銃弾を無駄撃ちしてしまう下手くそであり、バイオハザードから距離を取っていた理由の一つでもあります(特に初期の作品はアイテム管理がシビアなイメージがあったので)。

 例によって例のごとく、今回も多くの銃弾を浪費しましたが、それでも詰むことなく無事に一周目難易度Normalをクリアできました。明らかな銃弾不足に陥っても、しっかり探索して銃弾を収集・作成すれば、ほぼ問題なく進めました。TPSではなく、ホラー要素や探索要素を期待して購入した私のような層を想定していると思われるので、射撃が苦手でも、それなりのやりがいをもってクリア出来るのが嬉しかったです。

◯オーソドックスな操作

前述の通り、バイオハザードに対する苦手意識の多くを占めていたのが操作面への不安でした。結論から言うと全くの杞憂でした。特に解りにくい操作もなく、他の同ジャンルゲームと大体同じようなボタン配置なのでとっつきやすかったです。
バイオハザードのイメージにある、クセのある操作とは真逆でした。

◯周回前提の設計

ゲーム一周自体のボリュームは、時間で見ると少なめなものの、その分周回しやすい造りでした。飛ばせないムービーやイベントなどがあるのは残念ですが、マルチエンディング、達成しなくても進める(武器の入手などの)サブ目標、特定の条件達成で手に入るクリア後アイテムなど、周回のモチベーションを高める要素が多く盛り込まれており、二周したらやめるつもりが、今や四周目を計画しています。
 どんなに飽きやすい人でも、二周までなら続けられるのではないでしょうか。

◯シナリオ・演出

話はそれなりに上手くまとまっているし、VR前提の演出も新鮮でした。中盤以降からラストまでの展開は予想できなかったので、最後まで飽きずに楽しめました。


【気になった点】

△アイテム周り

アイコンも文字も全体的に小さくて、使い辛かったです。どのアイコンが「捨てる」で「移動」なのか、直感的に解りにくいのがやや不便でした。

△(日本語版のみ)主人公の吹替が今ひとつ

やたら平板で緊迫感に欠けており、あんまり合っているように思えませんでした。他のキャラクターの演技が良かったので、余計に気になりました。


【まとめ】

コンセプトが明確なのが作品としての強度になっているゲームでした。
「念願のPSVRを手に入れたし、何かVR対応のゲームがしたい! 」という人に、このソフト一本だけを無言でスッと差し出せるような、そういう信頼感に満ちています。「気になった点」に挙げた二点も、実際に遊ぶと対して気にならないので、不満点は無いようなものです。
また、個人的にも、ようやくバイオハザードを挫折した記憶に対してのリベンジが果たせたので、その満足感も大きいです。

 とにかく「ゲームで味わえる恐怖」を本気で追求した内容に、ホラーゲーム好きとしては期待以上に楽しめました。また、本作を気にバイオハザード自体への関心も急速に高まり、過去作を少しずつ遊んでみようかという気になっています。

 ただ、バイオハザード2だけは、いつになるか一切不明なリメイクを気長に待とうと思います。その意味では、真のリベンジはまだ先になるかも知れません。







2017年1月15日日曜日

ゲームクリア感想78:Everybody's Gone To The Rapture -幸福な消失-(PS4版)

多忙な方向けに、先に重要なことだけお伝えします。

・2017年1月、PS Plusでフリープレイ配信中
     (あと2週間しかないので気になるなら早めにダウンロード)
・結論から言うとかなり推せる

以上です。

一昨年のPS Store配信当時から気になっていたものの、価格に見合う内容かどうか不安でカートに入れては削除を繰り返していたゲームでした。
今回、PS Plus会員向けにフリープレイとして配信されたので、これはまさに好機と思いダウンロードしました。

クリア時間は約7時間。プラチナトロフィー取得の周回を含めると約12時間です。
実質4周しましたが、その甲斐あって無事にプラチナ取得できました(効率的にやれば2周で済みます。私は攻略情報を見たにもかかわらず凡ミスで周回が増えました)


【良かった点】

◎ゲームプレイに大きく寄与しているグラフィック

 「グラフィックが良くても面白いゲームになるとは限らない問題」に対しての(数少ない)グラフィック側の解答かなと感じました。誰がどの環境で遊んでも「おっ綺麗じゃん」と感じるレベルです。4周しても飽きることのない「周回に耐えうる高グラフィック」という貴重な体験をしました。
 勿論、基本操作が「移動」と「調べる」だけで複雑な操作がなく(ボタン数個とコントローラの6軸検知しか使わない)、プレイ時間も短い小規模な作品だからこそ作り上げられた、というのもありますが……

 田園風景や湖、なんでもない公道、そして星の瞬く夜空まで、どこでスクリーンショットをとっても絵になるような作りで、本当に旅行に来ているような感覚を味わいました。
 とにかく、移動それ自体がゲームみたいな内容なので、道中のグラフィックが高品質なのは高ポイントでした。

◎荘厳なBGM

 このBGM抜きにはゲームが成立しないです。
イメージに反して意外にも無音になることが少なく、プレイ中はほぼBGMが流れています。また、メインイベントクリア後のBGMいずれも流れるタイミングが絶妙。

◎ストーリー・世界観

 住民が消失したイギリスの村を訪れて、村内を歩き回りながら消失の手がかりを探るというのが主な話の流れです。光球に触れて(コントローラを傾けて操作)見られるメインイベントと、その場に近づくと自動再生されるサブイベント、その他音声ログやオブジェクトなどから真相を推測していく一人称視点アドベンチャーとなっています。

 素材の使い回しこそありますが、本当に村一つ丸ごと作ってあるようなボリュームで、事前に危惧していたような内容の薄さは感じませんでした。勿論一日でクリアできてしまう程度のボリュームですが、急いで進めるようなゲームでもありませんし。

 そしてストーリーですが、キリスト教・終末思想・SF・人間ドラマなどの要素が詰まっていて、詳細に説明されることなく進んでいきます。私は断片から真相を考察していくタイプのストーリーが好みなので、この辺は楽しめました。
 ただ、若干宗教色が強めなのと、メインキャラクター2人がかなり嫌な奴(作中でも指摘される)なので、その辺で人を選ぶかもしれません。

◎トロフィーが美味しい

 これといった技術を必要としない上に、ブロンズ×4・シルバー×6・ゴールド×8・プラチナ×1という構成なので、収集家にもおすすめです。私も2周目以降、攻略情報を参考にして無事取得しましたが、初周くらいは情報を遮断して遊ぶのをおすすめします。
 時間も短いですし、くまなく探索していれば偶然に取れてしまう程度には難易度が低いので(私も書籍関連のトロフィーだけは偶然取れました)。

◎(日本語版のみ)高品質なローカライズ

 字幕吹替完備です。吹替も違和感なく聞けた上に、演技も熱演で非常に良かったです。


【気になった点】

△遅すぎる移動速度

 このゲームのレビューでは欠かさず指摘されている点です。
左スティック傾けで歩き、R2長押しで早歩き(走りではない点がポイント)となりますが、この早歩きをデフォルトの歩行速度にしても良かったと思います。実際、早歩きでちょうどいい塩梅になりました。
 このゲームで全力ダッシュするとプレイ感が台無しになるので、あえて実装しなかったと思うのですが、早歩きと早歩き+1程度ならギリギリ体験を損なわずに済んだのではないでしょうか。

 せっかちなプレイヤーは、この早歩きでも我慢できずにゲームを中断してしまう可能性がかなり高い(それくらい遅い)ので、移動速度だけの理由で投げ出されてしまうのは勿体ないと感じました。

△動作がやや不安定

 フリーズは一回、他カクつきが何度か発生しました。フリーズした時は早歩きでグイグイ進んでいたので、恐らくそれが原因と思われます。
 高グラフィック故にどうしても描写に負荷がかかる(?)のでしょうが、基本はゆっくり進むゲームなので、過度な心配は不要です。

△大きい光球の発動が解りにくい

 メインイベントを全て見ると出現する大きめの光球は、他の光球より発動に時間がかかるのですが、当初はそれに気付かず、反応が悪いのかフラグ立てが不足しているのか迷いました。
 実際は「大きい反応を示す角度にコントローラを傾け続ける」が正解でした。この辺は特に楽しい操作でもないので、ちょっとモヤモヤが残りました。


【まとめ】

 PS Plus会員になった甲斐のある、予想外の良作でした。これなら配信当時に定価で買っても良かったと思わされました。今回はフリープレイでプラチナトロフィー取得まで堪能させてもらいましたが、年金の納付猶予みたいに追納してもいいくらいです。

 「気になった点」に3つ挙げましたが、実際はどれも許容範囲レベルで、いざゲームを始めればそんなに気にならなかったです。私などは4周もしましたし。
 特に、もう切った張ったやら死んだ殺したやらのゲームに飽き始めた人や、多忙過ぎて大作を満喫できない人や、ガッツリとは遊びたくないけどストーリーだけ楽しみたい人におすすめです。
 ただ、やはり人を選んでしまうゲームではあるので、特にせっかちな人やバトル大好きな人は、フリープレイを機会にあえて苦手なジャンルに挑戦したい! などの思いがない限りは避けたほうが良いかも知れません。

 いずれにせよ心に残るゲーム体験ができました。やはり最後に残るのは心の動きですね……このスタジオは現在次回作を開発中(リンク先重いかも)とのことで、そちらも楽しみです。


 






2017年1月8日日曜日

ゲームクリア感想77:INSIDE(PS4版)


最近のブログ更新頻度の高さは異常。
PS Storeでの配信開始は去年でしたが、当時は他の新作で立て込んでいたので、年明け第一弾としてようやく遊びました。

プレイ時間は5〜7時間くらい。
トロフィーは100%取得済みで隠しエンディングも見ました。

【良かった点】

◎ストーリー・世界観

ご多分に漏れず、私もこの点を一番期待してゲームを始めたのですが、期待以上でした。一見するとディストピアものなんですが、ビジュアルや演出から「オリジナルなものを作ろう」という情熱が伝わってきました。

 ストーリーに関しても、前作「LIMBO」と同じで作中に一切のセリフが無いにも関わらず、製作者とプレイヤーとの意思疎通が常に図られているという印象でした。
 プレイヤーの「この建物はこういう設定なんだろうな」という想像を否定せず、かといって本筋(示したい表現)からブレることもなく進み、しっかり完結しました(隠しエンディングはそうした関係を示唆しているのかなと思いました)。
 「ゲームならではの(自分で操作してこその)ストーリー」が意識されているゲームが好きなのですが、今作もその一つに加わりました。

 また、衝撃の展開からのラストシーンは今思い出しても泣けてきます。主人公の旅の終わりだと思うと……
 私事ですが、プライベートで生活環境が変わり、毎日喪失感を覚えてナーバスになっていたので、こういうストーリーは余計心に刺さりました。

◎全体的な難易度低下

先月クリアした「人喰いの大鷲トリコ」と同様に、私レベルでもノーヒントでクリアできました。ただ、流石に隠しエンディング(とそれに至るまでのトロフィー取得)は攻略サイトを頼りました。
 私にとって「LIMBO」は理不尽な難易度で、中盤辺りから攻略サイトを頼りながら進めていましたが、今回はゲーム画面と向き合ってしっかり堪能できました。
 やり応えの面で言うと賛否両論とは思いますが、私はこれくらいで十分に手応えがありました。

◎超親切な細かいオートセーブとチャプター選択

短いゲームにも関わらず、かなり細かくセーブしてくれます。
更にチャプター選択(メニュー画面の「ロード」)まであるというフレンドリー設計で、面倒くさがりでも快適に遊べます。隠しエンディングを見るためには、ステージに隠された特定のオブジェクトを調べる必要があるのですが、この機能を使えば初めからやり直す必要は一切ありません。

 プレイ時間の水増しをせずとも面白いゲームを作れる! という信念を感じました。
この辺の設計をメジャータイトルは見習って欲しい。


◯単純快適な操作

ボタンも2つ3つ(と長押し)くらいしか使わないので、操作はすぐに慣れます。
理不尽な挙動も特にありませんでした。

◯ホラー要素が強め

これも賛否両論ですが、私としては楽しめました。特に水中が怖い。

◯トロフィー100%が簡単(攻略情報前提)

プラチナトロフィーが無いので、トロフィーレベル的には美味しくないですが、前述の通りチャプター選択が細かいので、楽に収集できます。
 ただノーヒントとなると理不尽なので、やりこみ派にしかおすすめできません。


【気になった点】

△やや必然性に乏しいグロテスクな死亡シーン

グロ要素自体はOKなんですが、男の子が切断されたり血煙と化したりする死亡演出があまりゲーム自体に寄与していないというか、有るか無いかで言ったら無くても良かった、せめてLIMBOみたいに演出ON/OFFできればなぁと思います。
 「いや、キャラクターが無残に死ぬが故に残酷な世界観が伝わるので必要なデザインだ」というのも理解できる一方で「それでもショタリョナはちょっと浮いてるし人を選ぶなぁ……」と感じます。セリフも無く数秒で終わる演出なので、マイナス点という訳ではないですが、ちょっと気になりました
 この「なんか死亡シーンだけ浮いている現象」は新生トゥームレイダーにもありましたね。


【まとめ】

少しでも気になっている方へ。超おすすめなので遊んだほうが良いです。
全体的にとっつきやすくなっているので「巷の高評価に反してLIMBOがあまり楽しめなかった」方は更におすすめです。LIMBOの面倒臭さや理不尽さがかなり薄まっているので、買って後悔するということは無いかなと思います。
 ただ、謎解き・移動の遅さ・ホラー要素・グロ表現がどうしても苦手! ちょっとだけでも無理!! という場合は検討が必要かもしれません。それがマイナスになった上でなお良質な、強度の高いゲームではあります。

 年明け早々に、2017年旧作部門大賞候補が浮上しました。もし追加DLCなどがあれば是非遊びたいです。
 一方で、ストーリー展開に対する精神衛生のため、先月の心身ともに余裕があった時期にクリアしておきたかった思いもありますが、そうしたら「丁寧な良作」止まりだったのかもしれないことを考えると、今遊ぶべきして遊んだゲームだったのかも知れません。

2017年1月1日日曜日

ゲームクリア感想76:ウォッチドッグス2(PS4版)

前作の記事はこちら

まさかの元旦更新。
今、iTunes Storeで購入したオリジナル・サウンドトラックを聴きながら更新しています。

もう前作クリア後から購入決定していたので、発売日にスムーズに入手しました。
プレイ時間は、メインとサブのクエストを一通りクリアして、各アクティビティにも最低一回は手を付けて約55時間くらいでしょうか。
マルチプレイはハッキング侵入・バウンティーハンター・協力プレイ合わせて15回未満しか遊んでいません。協力プレイに至っては0回です。
トロフィー取得率は91%。


【良かった点】

◎操作性が大改善された

 ゲームを初めて真っ先に感心した改善点がこれでした。徒歩も乗り物も癖のあった前作に対して、両方とも軽快かつとっつきやすくなりました。TPSではトップクラスの快適さではないでしょうか。恐らく誰がやっても、移動がストレスに感じることは無いはずです。
 特に乗り物は相当な改善で、各レースのアクティビティやドライブなどがしやすくなって、操作の理不尽さみらいなものが無くなりました。
 フリーランニングで飛び越えられそうな所が飛べなかったりというのが若干ありましたが、先にR2ボタンを押してから移動スティックを傾けるようにしたらスムーズに行きました。
 
 あと、上下移動が増えたせいか主人公の年齢が若返ったせいか、段差にも強くなったので、不慮の落下死も減りました。

◎メインもサブもアクティビティも面白くなった

 なんか消化不良感のあった前作のストーリーに対して、今作のメインは「民衆を裏で支配する大企業と戦う若者たち」という明確なコンセプトに沿った話になっていて、解りやすい上になかなか盛り上がる展開でした。

 サブミッションもUBISOFTにありがちな、数だけ水増ししたお使いミッションではなく、数こそ少ないものの、いずれも個々にしっかりとミニストーリーが設定されていて、やりがいのあるものになっています。
 キャラクターもいい感じ。日本語吹替は主人公に最初違和感があったのですが、クリアする頃には最適なキャスティングだと感じました。誰にでも人当たりが良くて明るいけど、締めるところは締める性格がよく出ていて好感が持てました。

 アクティビティは数こそ前作より減ったものの、レース系が中心になっていて、個人的には細かいミニゲームが点在しているよりは楽しめました。ミニゲームクリア必須の解禁要素も衣装くらいしかないので、ゲームプレイにさほど影響なし。

◎新要素を用いてのステルス攻略が楽しい

 今作から「ラジコンカー」(前作シングルDLCにもあった)と「クワッドコプタードローン」が導入されて、攻略の選択肢が増えました。
 前作ではハッキングである程度撹乱できても、最終的な仕上げは自分でという流れでしたが、今作では、敵の屯する警戒地域に一歩も足を踏み入れずに目標を達成できたりします。ラジコンカーでアイテムだけ手に入れたり、スキルを覚えてドローンから直接爆弾を落としたりなど、汗をかかずに攻略できるのでハッカー感が増しました。

 一方で主人公の耐久力は下がり、敵も多少敏感になった(ように感じる)ので、より見つかる前に勝負を決めるのが重要になりました。
 正直、便利になりすぎて攻略難易度が低下した感じはありますが、これはこれで本来のコンセプトに合致しており、かつ楽しく遊べました。

◎ファストトラベルが速い上に飛べる場所が増えた

 ディスク版ですが、遠方でも10秒程度、近隣ならわずか数秒で飛べます。
これは本当に有難かったです。


◎警戒度が解りやすくなった

 画面左下のミニマップに解りやすく5段階表示されるようになって、大慌てで逃走している最中でも状況把握しやすくなりました。
 

◎BGMの大充実

 前作と同じで実在のミュージシャンの曲が採用されている上に、今作からミッション中でも流せるようになりました。
 また、ゲームオリジナルの曲も凄く良くて、クリア後すぐにサウンドトラックを購入してしまいました。洋ゲーとしては、かなり日本のゲームミュージックに近い楽曲なので聴きやすいです。といっても一部だけしか収録されていないので、個人的に好きなヨットレースの曲の配信を待っています。

◎トロフィーが取得しやすい

 オンライントロフィー有とはいえ、取得条件が緩いものが大半で、やりこみらしいやりこみをしなくてもプラチナトロフィーが取れるレベルです。収集家にはおすすめ。

◯←決定ボタンがこれになった

 前作の×ボタン決定も慣れればなんてことはなかったですが、他のゲームをやった後だと未だに操作を間違える私としては、こちらの方がやりやすいのは確かです。

◯衣装のバリエーションが増えた

 コートくらいしか変えられなかった上にどれもデフォルト衣装ほどピンとこなかった前作に対し、今作では変更箇所が6種類に増え、その数も膨大になりました。そのお陰で、ファッションセンスに自信のない私でも、同コンセプト同系色になんとなくまとめるだけで、リアルな自分の何倍もお洒落な服装に出来ました。

◯相変わらず単純で気軽なマルチプレイ

 マルチプレイ恐怖症の私でも何とか手を付けられるのがこのシリーズなんですが、その気軽さはちゃんと引き継がれていて安心しました。
 設定でオンにしておけば全モードがシームレスで発生する上、やることは基本シングルプレイの延長なので、新しい操作を覚える必要も無し。
 ハッキング侵入は基本かくれんぼ、バウンティーハンターは基本追いかけっこなので、その単純さもとっつきやすいです。いずれも短時間で決着がつくので、対人緊張が長引くこともなく。

 前作の経験も含めて、煽られたり切断されたりといったことはありましたが、一期一会、数分間の関係で終わるので、モヤモヤが尾を引くことも少ないのがまた魅力ではないでしょうか。
 まだ語れるほどには遊べていないので、これからも少しずつ遊んでいこうかと思います。

 私と同じマルチプレイ恐怖症の方にもおすすめです。やっぱり無理だと感じたら、設定でオフに出来るので安心(デフォルトではオンなので、必要なら早めに変更しておく)。

◯グラフィックが綺麗

 この手の大手人気タイトルは大体どれも綺麗ですが、今作では高所に上ったり車を運転したりする機会が多いので、風景の綺麗さがより印象深かったです。

◯住人の行動パターン・音声・テキスト類の増加

 街を歩くだけでも面白そうな会話が聞こえてきたり、ハッキングして聞ける音声通話もかなりの種類があったりして、攻略とは無関係なところでも楽しめました。音声通話では、ストーリーや設定の補足的なのも語られているので、探すのも楽しかったです。


【気になった点】

×テキストの文字サイズが小さい

 セリフの日本語字幕は許容範囲ですが、特にテキスト傍受やメール傍受は、画面の中の更に小さい画面に表示されるので、顔を近づけないと相当読みにくかったです。
 開発の際、ちゃんと色々な画面サイズに映してテストしているとは思いますが「テレビは画面からはなれてみてね!」で育った身としては、モニタに顔が近い環境前提の作りにどうしても違和感がありました。

×Car On Demandの配車位置に難あり

 相変わらず遠くに配置されることがあり「配車された車を取りに行くための車」を運転したりすることがありました。私がやった限りでは、250mよりも遠くに配置されたことは無かったものの、目の前に駐車場があるのにそこには配車されなかったりで謎です。

×Song Sneakの劣化

 未聴の曲が聞こえたら、その場でアプリを起動しないと登録されないようになってしましました。カーラジオから聴こえてきた場合、通知画面がでた頃には車が走り去ってしまい登録できず、というのも何度かありました。
 前作では流れているのを聴いたら即登録だったので、なぜこうなったのか謎です。

△ネットハック画面の大きな功罪

 今作では最重要クラスの新要素で、この画面に変えると壁を透過して向こう側の状況が把握できたり、回線の接続先が見やすくなったりするのですが、今回この要素に多くを預けすぎた気がします。
 というのもあまりに便利過ぎて、ステルス攻略中は基本この画面がデフォルト状態になり、折角の作り込まれた高グラフィックも、灰色の画面エフェクトに塗りつぶされて台無しな上、前作にあったリアルな緊迫感・臨場感がかなり失われてしまったと思います。
 また、今作では通常画面だと、一人一人カーソルを合わせないとプロフィールが読めないようになってしまい、すれ違うだけで住人のプロフィールが表示されていた前作の格好いい演出が失われてしまいました。

 マルチプレイのハッキング侵入もこれのせいで全体的にスピード感が上がり、前作のようなジリジリする緊張感が減退したように感じます。あの独特な空気が好きだったので、公式から最適解を提示されてしまい、なんだか楽しさが減ってしまったように感じます。
 
 攻略上は便利になったものの、世界観や格好良さを犠牲にしてしまった感があります。
効率最優先なゲームシステムを象徴するシステムですね。

△戦闘が何だかパッとしない

 ラジコンカーやドローンのお陰で、戦闘そのものをする機会が減ったのは良いですが、今作では「見つかったペナルティ」程度のものでしかなく、公式で推すような「プレイスタイルの一つ」では無いと感じました。
 明らかにステルス要素に注力されているのは嬉しいですが、前作のほうが戦闘バランスが良くてまだ楽しめたと思います。

△ストーリーがまだ弱い

 主人公は「大企業の犯罪予測システムに濡れ衣を着せられた」というのが、ハッカーにな(って大企業に虐げられている人々を守ろうとす)る動機なのですが、その割には、特定のスキルを覚えれば無実の人間に濡れ衣を着せたりすることができるので、設定の肝心な所に矛盾があるのがちょっと気になりました。
 あと「洋ゲーはラストが締まらない」という傾向にありますが、今作はまさにそれでした。今一つな前作ですらラストの展開は盛り上がったのに、今回はあと一回くらい山場が作れそうな、盛り上がり所の直前であっさり終わった印象です。
 続編の可能性大なのはとても嬉しいですが、単体としてしっかり終わって欲しかったとも思います。

△リアルマネー周り

 まずハッキング侵入にPS Plus加入が必須になりました。前作ではハッキング侵入だけは未加入でも出来たのですが、今作だとマルチプレイは受動的にしか遊べないです(侵入される側オンリー)。PS Plusは月額に見合ったコンテンツが無いと思っているので基本未加入でしたが、この機会にとうとう入ってしまいました。
 あと、シーズンパスの価格が高い。PS Storeで税込5.184円もするので見送りました。
興味があるのはシングルDLCの第2弾と第3弾だけなので……

(1/2追記)△アクティビティが減った

オンラインの尾行が好きだったので、無くなって悲しいです。あと、折角の乗り物アクティビティもオンラインで競う要素が見当たらなくて、張り合いがありません。
やや削りすぎたきらいがあります。

【まとめ】

思っていたより変化が激しくて戸惑いました。多くの要素が快適な方向に改善され、ストーリーやアクティビティなども充実した名作であることは間違いないのですが、前作の単純さと独特のノリが懐かしく感じるのも事実です。

 効率的に仕事をこなすハッカーを操作するので、効率重視の攻略を推奨した内容になるのは理に適っているとはいえ、なんかスケールダウンしたと思います。贅沢な言い分で本当に申し訳ないのですが、クリア後に残るものに乏しかったです。
 シナリオも、この設定と明るめなキャラクターのノリならもっと盛り上がるラストに出来そうなのに、閉店30分前に急に真顔で店じまいを告げられたような、この世界から締め出された気分になって終わりました。周りを巻き込みたいと言いながら有能な内輪だけで解決してしまった感……
 もちろん改善は望んでいたのですが、いくつかの魅力を犠牲にしてしまったかなと思わなくもないです。特にハッキング侵入は前作のほうが好きです。

 もっとも、それ抜きにしても非常に出来の良い作品なので、前作抜きでも単体で人に勧められます。今から続編が楽しみになりました。


 あと、とっくに言及されていると思いますが、同じく2016年発売のペルソナ5と設定が被る点があると感じました。

 ・支配層の大人(組織)と虐げられた若者の戦い
 ・実在の都市をモデルにした現代劇
 ・ハッキング
 ・各地にあるアジト
 ・何かとやかましい相棒・気の強いヒロイン・コミュニケーション苦手キャラ・口うるさい先達
 ・ステルス要素
 ・音楽に力が入っている など

 似ているだけで特に他意は無く、いずれもありがちな設定ではありますが、現代に必要とされているお話がこういうものなんだろうなという気にさせられます。
 なので、どちらかのストーリーが気に入った方は、もう片方のゲームも楽しめるのではないかと思いました。