2018年12月14日金曜日

ゲームクリア感想113:The First Tree(PS4版)

公式サイトはこちら
公式サイト(PS)はこちら


箸休めに穏やかな雰囲気のゲームを遊びたいと思い、PS Storeを眺めていたら、以前から気になっていた今作がいつの間にか(2018年11月30日)配信されていたので購入しました。


これは……

これは……今年最後にとんだ名作に出会ってしまったのでは?


システムとしてはアクションゲームですが雰囲気はウォーキングシミュレーターで、公式サイトでもGone HomeFirewatchの名前が出ているくらいです。
アクションと言っても移動とジャンプアクションくらいで、難易度も低めです。
私も道に迷う事はあっても、アクションで詰みかけることは一回もありませんでした。

基本的に主人公の狐を操作しますが、バトルやゲームオーバー、ダメージの概念がないので、動物好きでも安心して遊べます。どんなに高所から飛び降りても、出血表現や痛がるダメージモーションなどはないです。

PS Storeでの配信価格は1,000円とインディーズゲームでも安値なものの、2,480円くらいでも構わないレベルの良質な体験ができました。


バージョン 更新なし
クリア時間 約3時間
トロフィー取得率 33%


【良かった点】

◎BGM・効果音

今作の主役でした。ゲーム中はほとんどの時間が探索に費やされるのですが、下手にリアリティを出そうと自然音のみにしたりせず、主張強めにピアノBGMが流れるので、探索も苦になりませんでした(一部無音パートもあります)。
またどの曲もゲームの展開にぴったりで、オープニングからエンディングまで綺麗に流れるようにまとまっています。

また足跡や雨音などの効果音も耳に心地よく、BGMを邪魔することなく溶け込んでいるように感じました。


◎バランスの良いゲーム内容

今作が単純なウォーキングシミュレーターだったらここまで気に入っていなかったかも知れません。
煩わしさを感じない程度のアクション要素や少しばかりの謎解き要素を取り入れ、雰囲気だけで終わらないようにしっかりバランスを取っているような印象を受けました。
アクションがとりわけ高難易度なわけでもなく、探索一辺倒で終わるわけでもなく、そのあたりのペース配分が見事です。


◎ストーリー

なにか目新しさのある話ではないですが、親子関係で思うところのあるプレイヤーには刺さる内容ではないでしょうか。私は最近色々あって、こういう普遍的な話が刺さりました。
やや家族主義が強めなところとか、動物が話のダシみたいに感じられてしまう面もあり人を選びますが(動物好きは肩透かしを食らうかも)、言葉を発しない動物と過去を振り返る人間、という二部構成は思いのほかマッチしていたと感じます。
私も事前情報でこのストーリー構成を知った時はミスマッチにしか思えず、それゆえにどんな内容なのか気になったのですが、いざエンディングを迎えた今は納得しました。


【気になった点】

△やや操作性に難あり

ジャンプアクションを多用するものの、今ひとつ操作のぎこちなさが残ります。
とはいえ、ゲーム自体が短いので、クリアするだけならほとんど気にならないです。
トロフィー全収集などを狙うなら別ですが……私はトロフィーを100%にする過程でこのゲームに不満を抱いてしまうのが怖いという理由で特に集めませんでした。

あとカメラ(上下操作)もちょっと気になったといえば気になったかも知れません……オプションである程度調整できるのでさほどではないですが。

【まとめ】

喰らいました……

「エンディングを迎えたあとに何もする気がせず、ゲーム画面を点けながら小一時間近く呆然としてしまうゲームは名作」

という私の中の定義があるのですが、それに見事合致しました。
忘れられない作品になりました。

白熱したバトルとか手に汗握る演出とか、燃えるBGMとか現実さながらの超美麗グラフィックとかもいいけど、そればかりでは疲れてしまうので、ゲームの休憩にゲームをしたい時にはちょうど良かったです。


もしこれから始めるという方がいらっしゃればお伝えしたいのですが、
なるべくまとまった時間を取って、なるべく静かな空間でヘッドフォンを装着しながら遊ぶのがおすすめです。
ゲーム内容は、多少迷うことはあっても詰むことはほぼないので、その辺は安心してください。

ちなみにPS4版だと×決定ボタンなので、慣れるまでにご注意ください。




2018年12月11日火曜日

ゲームクリア感想112:ウルフェンシュタイン2 ザニューコロッサス(PS4版)

公式サイト(PS)
※ベセスダの公式サイトは重いのでPlaystationの紹介サイトの方にしました。

前作の記事はこちら


他にも先に積んでいるゲームはあったのですが、今年中にシリーズをクリアしてしまったほうがキリがいいと思い、一気に進めました。
DLC3作は遊んでいません。手を出そうとも思ったのですが、やや割高なのと、本編だけでお腹いっぱいになってしまいました。


バージョン 1.0.4
難易度 NORMAL
クリア時間 51時間26分
トロフィー取得率 36%(単体だと55%)
クリア状況 92%


また、前作との間に出た外伝、ザ オールドブラッドもクリアしました。
こちらの感想はザ ニューオーダーとほぼ同じで、文章量が物足りなくなるので単体の記事は作成しませんでしたが、クリア時の状況だけメモ代わりに記載します。

オールドブラッド公式サイト(PS)

バージョン なし
難易度 NORMAL(後半EASYに変更)
クリア時間 07:58:31
トロフィー取得率 30%


【良かった点】

◎良い所は大体そのまま継承

・軽快かつ、解りやすい操作
・洗練されたムービー・イベント
・予想以上のボリューム
・攻略しがいのあるステージと、それを助ける優秀な地図
・すべての武器に出番がある

あたりは前二作からそのまま、あるいは更に改善されており、相変わらず遊びやすかったです。売りの戦闘はますます派手かつスピーディーになり、期待を裏切らない爽快さです。トロフィー収集が一転して困難になりましたが、プラチナ取得を諦めれば気にならないです。


◎セーブがいつでも可能

これが本当に助かりました。戦闘中でも平気でセーブできる上にペナルティやクールタイムもないので、難易度NORMALでも苦戦する身としては小刻みにセーブできるのが有難かったです。


◎(日本語版のみ)ローカライズが高品質

まず小さすぎた主人公のボイス音量は修正され(厳密にはオールドブラッドから)、調整の必要はなくなりました。
このシリーズは日本語吹替が非常に良く、何かと過激なストーリー展開により感情移入してしまいました。ドイツ語以外は全て吹き替えされており、コレクタブルやメニューの文章も解りやすくなっているので、特に困ることはなかったです。


◎ゲームプレイ面の改善

・アイテム木箱の開梱がしやすくなった(ハチェットで一発)

・大型敵の破壊時に飛び散る破片が、踏むだけでアーマーとして回収されるようになった(確か前まではいちいち拾っていたような……)

・敵の射線に敵が入っていると「射線に入らないでくれ!」的なドイツ語ボイスと字幕が流れるようになった(つまり敵が二人以上いることと、敵の後ろにまだ敵がいるという戦況が把握できる)

この射線ボイスは新鮮かつ臨場感を感じられ、パターンも複数あって個人的に好きです。


◎サブ要素・探索要素の強化

拠点で受諾できるサブクエストの他に、上級司令官暗殺というサブ要素も登場しました。
これは中盤から解禁され、司令官を倒すと拾えるエニグマコードをミニゲームで解読して位置を特定し、倒してキルボードを埋めてゆく、といったものです。

上級司令官のいる場所は、本編で一度訪問したエリアになるのですが、敵やアイテム(コレクタブル含む)の場所・時間帯・シチュエーションなどが変わっており、実質新エリアのような感じです。

これがよくありがちなサブクエストよりは面白く、同じエリアに再訪できることでアイテム入手の時限要素も撤廃されているので、探索が非常に捗ります。
この手のジャンルにしては異例の50時間超えというプレイ時間を記録したのも、コレクタブルアイテム収集のためにエリアをしらみ潰しに探し回っていたためです。
戦闘より探索が好きな私のようなタイプの方も、こういう形で楽しめます。


○ストーリーとキャラクター

オープニングと中盤は過激かつ衝撃の展開でした。
キャラクター造型が巧みすぎるというか、ここまで悪役を憎たらしく描けている作品はそうそうないのでは? と思います。相手が相手なので、それくらいで当然なのかもしれませんが……

個人的には、主人公の子供時代や、探索中の独白が切なくて印象に残りました。
悲痛な展開を経てようやく辿り着いたエンディングの爽快感は、是非実際に触れて体験してみて欲しいです。あれを爽快感という言葉で表現していいものかちょっと迷いましたが、さんざん辛酸を嘗めさせられた主人公一行とプレイヤーにとっては爽快としか言えないという。

あと相変わらず文書に読み応えがあり、憎い敵にも人生があるんだなぁという表現を丁寧にしていて好感が持てました。


【気になった点】

△後半ややダレがち

エリアが広くなって一つのパートが長くなったのは正当進化ですが、ゲーム進行に合わせて戦闘の難易度も上昇していくので、広い・長い・難しいの3つ揃いでダレるというゲームにありがちなダレが発生してしまいました。

特にラストダンジョン中盤~実質ラスボス戦にかけては何十回もやられてしまい、難易度を下げてしまいたい誘惑との戦いでもありました。実質ラスボス戦は別に全滅させなくても先に進めることに途中で気がついてやっと救われました。(恐らく)雑魚無限湧きなので小刻みセーブもさほど有効ではなく……

前二作がコンパクトに纏まっていたのでその反動と、あと私がサブ要素を優先しすぎてクリア前にモチベーションを消費してしまった、というのはあると思います。

まずは本編をクリアしてしまい、クリア後に難易度を最低(VERY EASY)に下げて、今までの鬱憤を晴らしつつサブ要素を回収するのが効率的だと気がついたのはそれこそクリア後でした。
トロフィー取得やプライドが邪魔しないなら、EASYあたりが程よく進めるように思います。


△メニュー画面のUIがやや見づらくなった

デザインや演出が凝っているのは良いのですが、シンプルさを意識しすぎて読みづらい域に達しているのと、地図や文章に目を通している時に画面演出で一瞬遮られてしまうのはちょっとモヤモヤしました。慣れれば気にならないです。


△一部の武器が強すぎる

カンプピストーレ」が強力すぎて、敵(大体司令官)にこれを撃たれると為す術なくやられてしまうことが多かったです。

というのも、この武器はグレネードを投擲よりも正確に狙いを定めてかつ連射できるような武器で、自分で使っても強いのですが、敵に使われるとどこから撃たれているのか確認もできないままにゲームオーバーになりがちです。連射されるので逃走も間に合わないことが多いです。
使ってくる敵は司令官くらいなので、司令官にさえ警戒すれば悩まされることはさほどないのが救いです。他の武器はいいのですが、これだけちょっと気になりました。


△エニグマコード解読のミニゲーム

これも慣れれば緊張感をもって挑めるのですが、操作が非直感的でコツを掴むまでセーブ&ロードの繰り返しでした。最初は訳がわからなくて、上級司令官暗殺自体を諦めようかと思うほどでした。
実際これが解禁されたと同時に手を出して「よく解らないから放置でいいや」となったプレイヤーはそこそこ居るのではと予想しています。失敗しても貴重なエニグマコードを消費してしまうので。

コツとしては下記を意識しながらやりました。

・直前セーブ
・焦らない
・スティックを傾けすぎず、1つずつカチカチと動いていく
・必要な図形がある枠までの数を数えながら動かす
(左に3つだったら1,2,3……みたいな感じで)
・揃ったと思ったら即座に決定ボタンを押す
(ミスを修正する時間はないのでミスしたらロードしてやり直す)


【まとめ】

導入からいきなり操作制限パートと辛い展開で人を選びます(個人的に操作制限パートは半分くらいにカットしたほうが良かったと思う)。
中盤までは、綺麗にまとまっていた前二作と比べるとあんまりピンとこないかもしれませんが、中盤になって色々なシステムが解禁されてからが本番です。戦闘のスピード感でいえば過去最高で、まさに流れるように戦えます。
もっとも走り回っているだけでは勝てませんが、ひたすら逃げ回って追い詰められて乱射していたら、流れでなんとなく勝ててしまうこともあります。なので私のような下手の横好きでも、楽しんでクリアまで進められました。

少しばかり気になる点はあるものの、エンディングを迎えれば細かいことはすべて吹っ飛びました。

主人公BJ・ブラスコヴィッチの話としては一区切りついた感がありますが、既に別主人公の新作が発表済みで、日本発売はあるか解りませんがそちらも楽しみにしようと思います。今作をSwitchにも展開するくらいなので多分あるでしょう(希望的観測)。

DLCは……そうですね、割引されたら……




2018年11月29日木曜日

ゲームクリア感想111:バイオハザードHD REMASTER(PS4版)

公式サイトはこちら

7の記事はこちら
リベレーションズコレクションの記事はこちら


私の中では、いわゆる古典やエポックメイキングな作品はやるタイミングを逃すと手を出しにくい、という心の動きがあり、このバイオハザード初代もまさにそういった作品でした。
古典作は「勉強の一環」あるいは「すでに抑えているというアリバイ作り(誰に対しての?)」という不純かつ失礼な捉え方をしてしまい、今ひとつ楽しめそうにないから、というのが理由でした。
更に詳らかに言うと、ホラーゲーム好きと言っておきながら、今の今まで初代バイオハザードを遊んでいないというのは説得力に欠けるのでいつか絶対遊ぼうと思い、数ヶ月前にダウンロード購入した本作にようやく手を付けた、という流れです。
本作はリメイク版の更にHD版なので、厳密に言うと初代とは別物ですが……

二周ほど遊んだ結果としては、今なお面白く、自らの不純さと失礼さを反省しました。
なるほどこれは20年以上続くシリーズに成長するな〜と納得いたしました。


バージョン 更新なし
難易度 EASY(一周目クリス編)、NORMAL(二周目ジル編)
クリア時間 19:32:41(一周目クリス編)、07:42:56(二周目ジル編) 合計約27時間
トロフィー取得率 53%


【良かった点】

◎緻密に構築された恐怖演出

ラジコン操作(固定カメラ)は苦手なものの、やっぱりホラーとは相性が良いよなと改めて感じました。閉鎖空間の1カットが不安を煽り、一周目はご多分に漏れず、常にドキドキしながら進めていました。かといって二周目ならマシになるかと言うとそうでもなく、難易度と操作キャラクターを変更したのもあって、緊張感は一周目とさほど変わらなかったです。

有名な窓からのゾンビ犬とか、知識としては頭に入っていましたが、実際に体験するのとではやっぱり違いました。まさかあんな何でもないタイミングで来るとは予想してなかったので……

あとは音響も良かったですね。特に地下や屋外はゾンビが出なくても音響だけで怖いです。出たら出たでどこからか唸り声が聞こえて、曲がり角に警戒しながらおっかなびっくり進んだり……

また、セーフルームに駆け込んだ時に安らかな音楽が流れると本当にホッとします。
音楽の話とはずれますが、こういう安全地帯を設けて緩急を付けているホラーゲームは、オートセーブが当然となった今では貴重です(超個人的見解)。
最近だとそれこそバイオハザード7や、ダイイングライトサイコブレイクシリーズなどがパッと思い浮かびます。ある程度大手にしか許されないゲームデザインといったイメージです。エイリアンアイソレーションみたいに、セーブできる空間でも敵に襲われる作品もありますが……
何にせよ、安全地帯があると今度はそこからわざわざ出ていく恐怖が発生するわけで、ホラー一辺倒もいいですが、個人的には安全地帯ありのホラーゲームが好きです。


○巧みな進行管理

ゲーム中は常に小目標が立っているような状態なので、モチベーションが欠けることなく遊べました。
セーフルームでアイテム整理を済ませたら2階に行って謎解きして、それが済んだらついでに近くの部屋を探索してまたセーフルームに戻って今度はセーブして……という感じで、タスクを一つ一つ潰しながら探索するのが楽しかったです。
やはりホラースポットタスク潰し探索はこの手のゲームの醍醐味ですね。


○サクサク飛ばせるムービー

ボタン一押しで飛ばせるので、やり直しや周回の負担も少ないです。また飛ばしてしまえば、コントローラーを動かさない時間というものがプレイ時間の中でほぼ発生せず、操作に集中できるのも良い点。


【気になった点】


○今となっては色々と辛いシステム

少なすぎるアイテム所持枠(あと2つ欲しかった)、ラジコン操作、そしてセーブ回数有限の3つは、便利なシステムに慣れた今やるとストレスが大きく、プレイ時間が短めだから耐えられたものの、やっぱりどうしても気になってしまいました。
逆に言うと、それ以外は特に気にならなかったです。

余談ですが、同じカプコンのブレスオブファイア5もセーブ回数が有限で、ゲーム自体の高難易度もあって大変な思いをしました。これは苦労して進めた果てに結局ラスボスで詰んでしまい、その失敗体験からカプコンへの苦手意識が育まれてしまったのだと自己分析しています。


【まとめ】


少々不純な動機で始めましたが、思った以上にのめり込みました。
やっぱり基本を抑えておかないと同ジャンルの理解も深まらないなと感じると同時に、今やっても十分楽しめる作り込みに感動しました。
バイオハザードをクリアしたのは7、リベレーションズUE、リベレーションズ2に続いて4作目ですが、今後も機を見て、未プレイのシリーズを追っていこうと思います。

まずは来年1月25日のバイオハザードRE2から……
本当に楽しみです。



2018年11月7日水曜日

ゲームクリア感想110:Narcosis(ナルコーシス) PS4版

公式サイト

丸々一ヶ月を費やした超大作をクリア後はデザートのような小作品で一息つこうと思い、まるでその需要を見計らったかのようなタイミングで配信された本作に手を出しました。
久しぶりにホラーゲームをしたかったのもあります。


バージョン アップデートなし
難易度 設定なし
クリア時間 約5時間
トロフィー取得率 15%


【良かった点】

◎システムと巧みにリンクした「静」のホラー


突然大きい物音で驚かせたりする演出はほとんどなく、静かにじわじわと不安や焦燥を煽ってきます。こういう「扉を開けるのが怖い」タイプのホラーゲームは好きです。

秀逸だと思ったのが、死体や危険生物に近づいたり、ホラー演出に巻き込まれたりすると
主人公の呼吸が荒くなって「O2摂取量 高」と表示され、実際にO2(酸素)残量が激しい勢いで減少してゆくシステムです。

本作の主人公は特殊な潜水スーツを着用しており、メニュー画面を開いているとき以外は常にO2残量がリアルタイムで目減りしていくので、恐怖が演出にとどまらずゲームプレイにちゃんとリンクしているのは素晴らしいと思いました。


○トライ&エラーを念頭に置いた親切設計


一度入手したアイテムはリスポーン後も入手済になっていたり、チャプターごとに入手可能なアイテムが一覧で見られたり(クリア後のみ?)と、短いプレイ時間に反してなかなか親切設計です。


○基本的に一本道


常にタイムリミットがあるゲームなので、下手に探索要素を強化せずに、ほぼ一本道の中にゲームプレイを濃縮したのは良かったです。
そうは言っても迷子になりやすいのですが(後述)


○捻りのあるエンディング


勘の良いプレイヤーならオチの可能性に気が付きそうですが、私は考えもしなかったので、エンディングは普通に感心しました。その後のスタッフロールの演出も切ないです。



【気になった点】


×操作性


ホラー演出としてあえて操作に制限をかける、というのはホラーゲームによくある措置ですが、これはちょっと度を過ぎて悪いです。開始5分で止めてしまう人がいても責められません。

何が悪いというと全体的に悪いのですが、一番は移動、特に足下を見られないということ。
真っ暗な海底で足下を見られないため、ご想像どおり落下死が頻発します。足下を見られないのがホラー演出として効果的かというとそうでもないと感じましたし、単にストレスでした。
照明弾もありますが入手数に限りがある上、少し離れると自然消滅してしまいます。ゲーム内オプションやモニタの設定を変えるのが対策になります。

あと、ナイフで一部の危険生物を攻撃できるのですが、離れていても当たらないし、近すぎても何故か攻撃自体が発動しないので、タイミングが難しいです。先制攻撃を当てようと試行錯誤している間に酸素残量は容赦なく減っていくので、スラスターですり抜けて無視するのが一番です。

私はもうナイフ攻撃自体を諦め、すり抜けできそうにない時は敵にわざと巻き付かれて緊急回避で追い払っていました。
攻撃されるとO2残量がごっそり減ってしまうのを覚悟でしたが、O2ボンベ自体はわりかし手に入るので何とかなりました。


×導線のわかりにくさ


これは間違いなく詰むプレイヤーが出ると思います。単純に迷子になるか、探索に耐えられない劣悪な操作性に音を上げるかで。
海底施設内はマシですが、海底移動パートが酷い。ただでさえ暗い海底はどこを向いても似たような地形で、強調表示などもないのでかなり混乱します。

更に、亀の歩みのような歩き速度・見えない足下・スラスターを使えばマンガのような落下死・落下死多発地点で照明弾を撃てば照明弾も落下・ギチギチ音を立てながら追ってくる即死攻撃使いの甲殻類・どついてくる深海生物・そうこうしているうちに減るO2残量と、悪条件がミルフィーユのごとく重なってきます。

私は二度ほど迷子の果てにO2切れで死に、この悪条件をもう一度味わうということが非常に億劫に感じられて、一気に萎えてしまいました。

「よそ見せず、前を向いて一番明るい道を行く」
「素直にいかにもな地形を進む。脇道に行くだけ損」
「緑の人が出たら後を追う」

などを気をつければ多少マシになります。
私がやった限りでは、多少迷っても何とかO2確保は間に合うバランスになっていると感じましたが、最後の海底移動チャプターはかなり不親切なので、何度かやり直す覚悟が必要だと思います。


△トライ&エラーの微妙なストレス


微妙にロード時間が長かったり、場合によってはリスポーンがやや遠かったりして、このゲーム規模ならギリギリ許容範囲に収まるものの、最後まで気になりました。


△デフォルトのBGM音量が耳に痛い


ヘッドフォンを装着しているのが耐えられなかったので、オプションから音量を100→50に半分下げました。こうやって設定を変えればいいだけの話なのですが……


△(日本語版のみ)ローカライズがお世辞にも……


素人目にもぎこちなく、ニュアンスは掴めるのでまぁいいかなという感じです。
こういう小作品がローカライズされただけでも満足すべきなのでしょう。
満足な英語力がない自分も悪いので……



【まとめ】


「海底お化け屋敷」として見たら秀逸ですが、ゲーム自体のストレスフルな仕様で大きくマイナスされてしまい、一度クリアしたらもう十分な内容、というのが正直なところです。
そのクリアすら一度諦めかけました。短いゲームながらも根気が必要になってくると思います。
「これより面白いゲームは沢山あるのでは? 」という感情を抑え、クリアのためにクリアしました。エンディングは良かったので結果的には正解でしたが。

確かにホラー演出は秀逸ですが、それらはほとんど海底施設内で発生し、外の海底移動パートは単調かつストレスばかりが残りました。理不尽な落下死などもモチベーションを大きく削いでくれました。
海底の雰囲気は良いのですが、O2残量があるのでじっくり見て回るといったこともなく、振り返ってみるとあまり記憶に残っていません。

決してオススメはしません。
「深海」「ホラー」どちらかに興味があるだけでは不十分で「深海ホラー」という世界観に興味がある方なら手を出してみてもいいかも知れない、といった及び腰でしか勧められません。

エンディングの内容にしろゲーム自体の出来にしろ、人類に深海はまだ早いということを教わった約5時間の体験でした。




2018年11月4日日曜日

ゲームクリア感想109:アサシンクリードオデッセイ(PS4版)

公式サイト(年齢確認あり)

【シリーズ過去記事】
※初代〜リベレーションまではプレイ当時ブログを始めていなかったのでありません。

3
4
レディリバティHD
ユニティ
ローグ
シンジケート
クロニクルチャイナ
クロニクルインディア
クロニクルロシア
オリジンズ(前作)


もう半分意地で追いかけている本シリーズですが、今年もゴールドエディションを早々にダウンロード版で予約し、発売日より少し早く古代ギリシャに突入しました。
予想を遥かに超える大ボリュームで一生終わらないかと本気で不安になりながらも、購入から一ヶ月熱中して、ようやくクリアに至りました。
トロフィーやクエストに関わらないロケーションは極力手を付けないでいたものの、それでもなお大ボリュームでした。
メインクエストを全て完了したので、クリアということにしました。


バージョン 1.0.6
クリア時間 107:47:12
難易度 NORMAL
トロフィー取得率 92%(追加分除く)

操作パターン オルタネート
モード 探索モード
主人公 アレクシオス(男性)


【良かった点】

◎スキルの多様化によるマンネリ脱却

RPGへの方向転換を示すように、本作ではスキルシステムが前作オリジンズよりも進化しており、ドラゴンエイジインクイジションのように、スキルパネルを切り替えて戦えるようになりました。

このパネルには、アサシン系スキル・ウォリアー系スキル・ハンター系スキルからそれぞれ覚えたスキルを自由にパネルに割り振ることができて、一面4つで両面合わせて8つのスキルを発動できるようになります。
そのため、戦闘スタイルの自由度が高まって、前作にあった戦闘のパターン化はあまり感じなくなりました。また、暗殺においてもゲージ消費スキルで暗殺ダメージを増加させて、強敵でも一撃で暗殺できるようになったりして、ステルスプレイの幅も多少拡がりました。

武器とスキルを組み合わせて、自分好みのスタイルでゲームを進められるようになっていると思います。
この「自分好みに」というのは、膨大なプレイ時間を注ぐことになるオープンワールドにおいては重要な点だと思うので、最初に挙げました。

ちなみに、私はメインウェポンは短剣で、毒を付与して守備力を下げて一気に倒すスタイルで進めています。危なくなったら距離をとって弓で応戦し、ゲージが溜まったらまた接近して攻撃…という感じです。爽快。

また、戦闘以外のスキルで白眉なのが、落下ダメージがなくなるスキルです。
いわゆる簡易版「イーグルダイブ」みたいなアクションを行うようになって、このシリーズが長らく苦手としていた(個人的見解)高所から低所への移動がようやく改善されました。リアリティは損なうものの、プレイ時間100時間超えの大冒険においては不可欠な快適さでしょう。

最近、実はオープンワールドとリアリティは相性が悪いのでは? という疑問に目覚めました。
両方突き詰めると内容が肥大化する一方ですし、ゲームとして長時間向き合うことを考えると、あまりにストレスフルな仕様は遠慮したいところです。どの開発も悩みどころなのでしょうが……

◎嬉しい改善点

・クエスト受託前でも、クエスト達成必要アイテムが配置されている(例外もあり)

・船に直接ファストトラベル可能(闘技場や特別な場所にも)

・ロケーション目標の多様化

・船の強化など素材の用途が増えた

・操作性の更なる向上(昇降が多少滑らかになった気がするなど)


など、痒いところに手が届く改善が行われており、シリーズトップクラスの快適さを実現しています。
特にクエスト受託前のアイテム配置は他のゲームでは無かったりするので、手間が省けて嬉しいです。全てのクエストに対応しているわけではないものの。

あと、ロケーション目標の多様化も見逃せないです。
前作で一番マンネリを感じたのがこの点でした。今作は同じ砦でもロケーション目標が微妙に違ったりして、ある程度幅が広がっているのが助かりました。
前作みたいにどのエリアに行っても同一の目標だと、流石にモチベーションが持たなかったと思うので。

◎初導入、会話分岐システム

おまけ程度のものだろうと全く期待していなかったものの、これがなかなか、思った以上に作り込まれていました。
メインクエストもサブクエストも、会話の選択肢次第で結末が分岐する上に(全てではない)、悩ましい決断もあって楽しめました。
設定上、このシリーズはストーリー分岐が出来ない縛りがあると考えていたので、新鮮味が有りました。

 ちなみに私はノーヒントで進めたところ、メインクエストはややバッドエンドぽい雰囲気で終わってしまいました。どこが分岐点だったのか見当もつかないので、あとでこっそり調べてみます。

◎メインクエストのストーリー

これも発売前はさほど興味が湧かず、もっぱら現代編に期待を寄せていました。
ユニティの頃と比べると、トレーラーのセンスが野暮ったくなったなぁなどと思いながら……

ところが、序盤にまさかの展開が発生してから、一気にワクワクする内容になりました。
メインクエストのラストは最後の最後まで残していたこともあり、長い冒険の果ての結末は心に残るものになりました。

実は今回、本編ストーリーはクエストのライン別に数種類に分かれていて、各ラインごとにエンディングが用意されています。攻略順は自由で、私はあえて難しめのやつからクリアしていきましたが、攻略順によって会話が多少変化するようです。

◎ターゲッティングの演出

ネタバレになるので詳述は避けますが、アサシンらしく敵組織の重要ターゲットを暴き出し、殺害してゆくメインクエストがあります。
その際の演出というか操作というか、情報を集めて正体を暴いてゆく流れにワクワク感がありました。前作よりもターゲットが増えて、組織を相手にしている感じも良いです。
この断片的な情報に当てはまるのはもしかしてあの人じゃ……いやでも味方っぽいし……みたいに画面をみながら想像するのも非常に楽しかったです。
こういうノリが旧作にも欲しかった。

○人のものをとったら……?

前作までは盗み放題だったのが、今作からはスカイリムのように「窃盗」「衆人環視下での殺人」が導入されており、赤字のアイテムを入手する瞬間や、命を奪う瞬間を目撃されると「手配ゲージ」が溜まるようになりました。このゲージが一定する溜まるたびにこちらを追跡する傭兵の数も増える、というシステムです。
ゲージ自体は金銭なり時間経過なりで解決できます。

目新しさもないシステムですが、金のために殺し殺される傭兵と暗殺者の生き方をうまくリンクされていると感じました。
あと単純に手配システムが懐かしい。

○オプションの充実

あって欲しい項目は大抵揃っていると思います。今回も操作パターンを選べるので、前作と同じにしました。
個人的には、BGMの再生頻度を調整できるのがすごく嬉しかったです。
シリーズ通して、聴きたいときにフィールド曲が流れなかったりするのが不満だったので、再生頻度多めで設定しました。公式に要望を届けたプレイヤーに感謝。
音楽のクオリティ自体も相変わらず良いです。


○海戦の発生頻度が少ない

海戦で詰むかもという心配は杞憂に終わりました。
メインクエストでは数えるほどしか海戦の機会がなく、普段は盗賊の船くらいしか襲撃してこない(それもほとんど遭遇しない)ので、のんびり船旅を楽しめます。

ただ、メインクエスト全クリアおよびトロフィー取得には船の強化が必須なので、素材を優先的に船強化に注いだほうが良いです。
私は海戦が苦手な自覚があるので、もしもの時に備えて序盤から素材をひたすら船の強化に費やし、中盤頃にはほぼ敵なしになっていました。

海繋がりでいうと、今作は波の迫力が段違いですね。大荒れの海上に出ていると本当に転覆するんじゃないかと不安になります。

○美麗グラフィック

似たような地形ばかりで見飽きてしまうところを、美麗さでカバーしている感じです。
今回もフォトモードでたくさん記念写真を取りました。

○トロフィーが取得しやすい

意識が必要なものだけ意識しながら、世界を隅々まで回っていれば一通り揃ってしまいます。前作のヒッポドローム(馬車レース)みたいなミニゲーム達成の条件もないので気が楽です。時間はかかってもプラチナを増やしたい人にはオススメです。
私も、あと数時間程度でプラチナトロフィーを取得できそうです。


【気になった点】

×現代編へ戻れない、期待外れの微小ボリューム

今作、任意に現代へ戻れないのを把握したとき愕然としました。
メニュー画面を隅々まで探しても現代に一旦戻る項目が見当たらず、クリアした今でも信じられない気持ちです。

 前作(と2~ローグ)では現代編に戻るのが長い冒険の良い気分転換だったというのに……

 何の用がなくても気分転換のためだけに戻っていたというのに……

 嘘でしょ……?? DLCかアップデートで対応予定とか……??

メインクエストの途中で操作可能パートも挿入されるのですが、前作みたいにノートPCをチェックできたりするのは、私が見落としてなければたった一度だけです。
これから始める方は、そのパートになったら手動セーブを残しておくのをおすすめいたします。

ユニティやシンジケートも現代編は薄かったものの、詳細なテキストでカバーしていたし、オリジンズはそこそこの分量があったというのに、今作は残念でした。
本編の超絶大ボリュームを思うと仕方のない気もしますが……あとはDLCに期待するしかないですね。

やっぱり自分が見落としているだけなのではという気がしてきたので、ブログ更新後、もう一度メニュー画面をチェックしてみようと思います。


×処理落ち・フリーズが発生

クリアまでに6回ほど発生し、その全てが砦(敵が多い)でした。

「砦で」
「複数の敵と戦闘中に」
「ダッシュしていると」

処理が重なって発生しやすいと感じます。
最新バージョンにしてからは発生していませんが、砦攻略の際は注意したいと思います。


△少々コンテンツ過多

ライブクエスト・インパクトクエスト・タイムクエストはあんまり必要性を感じませんでした。

メインとサブ以外のクエストは掲示板クエストだけで良いのではと感じます。他のミニクエストは内容もつまらないし報酬もショボいです。


【まとめ】

発売前と発売後のテンションの差がシリーズ一激しかったです。

発売前は新鮮味のなさに、これまでで一番盛り下がっていました。
しかしいざ発売されると、予想以上の改善点・ボリューム・ストーリーに熱中し、気がついたら100時間を超えてようやくメインを終わらせる始末。
前作のフィードバックを反映させるのに一年もなかったにもかかわらず、ここまで内容を練り上げてきたのは驚きました。しかも改悪点は現代編の少なさくらいで、良かった点は全てそのまま。
改めてシリーズへの信頼が深まりました。

ただ、やっぱり新鮮味は欠けるのと、後半はいつも通り単調化してしまいます。
明らかに手が回らなかったであろうエリアもありますし、何よりも現代編は優先順位をあからさまに下げられていて、お使いミニクエストを作る工数を現代編に回してくれたら良かったのにという思いもあります。
もっとも、作品自体の完成度に比べたら単なるワガママに過ぎないので、今作の内容にも満足しています。現代編の伏線回収もちゃんとされてますし。

でも来年は発売予定がないことを思うと、現代編はもうちょっと進んで欲しかった。

100時間を超えてなおモチベーションが途切れないので、あとはプラチナトロフィー取得を目指し、その後は来年春まで続くアップデートとDLCを遊んでいこうと思います。
今作のDLCはこれまでに比べてかなり興味深い内容で、今から楽しみです。
おそらくレベルキャップ解放も来るので、残りのサブクエストは経験値のためにクリアを後回しにしようと思います。




2018年9月27日木曜日

ゲームクリア感想108:シャドウオブザトゥームレイダー(PS4版)

公式サイト

前々作の記事はこちら
前作の記事はこちら

3ヶ月ぶりの新作記事となります。しばらく旧作続きでしたね。
リブート3部作完結編ということで、ここで付き合わなきゃ嘘だろうと思い発売日に購入しました。良いタイミングで来た3連休を活用して一気に進め、クリアしました。

それにしても、休日に新作を集中して進めると、やはり平日に時間を気にしてちまちま進めるよりは体験としての質が違ってきますね。休日よりも平日のほうが多いので基本はちまちま進めるほかないのですが……

序盤こそ、前作からの変化の希薄さに不安を抱きましたが、中盤から一気に面白くなってのめりこみました。クリアした今まず言うなら、完結編かつ3部作最高傑作という理想的な内容に仕上がった良作、という感想です。


バージョン    1.03
クリア時間    約25時間
難易度      NORMAL(戦闘・パズル共に)
トロフィー取得率 74%

サブミッション・トゥーム・墓棺はほぼ全て巡り、収集物も集められるだけ集めました。


【良かった点】

◎極端なまでの探索メインな内容


一言で言うと戦闘が激減しています。

前作よりも更に戦闘が減り、探索中どころかメインストーリーですらほとんど銃撃戦がありませんでした。なんと敵のリスポーンも現時点では確認できていません(多分ない)。
メインの他にはジャングルでごくたまに野生動物と戦ったり、あとはサブミッションで戦闘するくらいで、その頭数も少ないです。

前作記事でも書きましたが、このゲームの戦闘に特筆したものはないので(今回売りにしているジャングルゲリラ戦も、戦闘自体が限られた機会しかないので印象が薄い)、戦闘自体を激減させたのは大正解だったと思います。
実際戦闘よりも遺跡探索のほうがずっと面白いので、望まない戦闘がそもそも無くて集中して遊べました。

攻略する遺跡や墓所もやり応えが増し、難易度NORMALですら結構頭を使いました(最長で一時間ほど同じ場所で詰まりました)。
かといって私でもノーヒントクリアできるレベルなので、難しすぎることもなくそこそこの時間でクリアできる内容です。罠を見破ったり、息切れの恐怖と戦いながら水中を探索したりと、従来の楽しさは健在です。

また収集物も膨大な数あり、その全てに相変わらず吹き替え説明が付いています。画面を注視して小さい文字を読まなくても、目の休憩がてらに説明を聞けるので良い小休止にもなりました。


◎セーブ・ロード周りの親切さ

まずリトライ時のロードが短くて助かりました。10秒くらいはかかるのを覚悟していたのに、2秒で再開されました。もっとも、起動時とファストトラベルはそれなりのロード時間となりますが、それは仕方ないです。

またオートセーブが異様に細かく、リトライしてアイテムから拾い直したり、遠く離れた場所から再度目的地へ走ったり、ということが殆どありませんでした。
加えて、遺跡の奥で脱出路がどうしても解らずに詰んでも、救済用のセーブが別枠で用意されています。ちなみに、私がそれに気がついたのはクリア後でした。


◎画面切り替え不要の親切なチュートリアル

オプションで設定しておけば、特殊なアクションが必要な局面に差し掛かると解りやすい大きな文字で都度(操作を阻害しない形で)チュートリアルが表示されます。
これは地味ながらも、画面を切り替えていちいちチュートリアルを確認しないで済む親切な仕様で、ゲームにより集中できました。


◎操作性の向上(特に泳ぎ)

このゲーム以上に泳ぎの操作が快適な作品を知りません(泳ぎが速くなるスキル取得前提ですが)速いだけでなく、適度な水の抵抗がコントローラーの振動に反映されて、気持ちいい操作感になっています。特に今作は水中移動がものすごく多いので、この改善はなおさら大きいです。
全体的に操作に関してのストレスは少なかったです。

それにしても、ほかに生身の水中操作が快適なゲームというのはほとんど思い浮かばないですね。速さだけで言えばゼノブレイドシリーズくらいでしょうか。


◎有能なインスティンクト

「誰かの視界に入っている敵は赤色でハイライト表示される」
(つまり赤色の敵を殺すと即警戒もしくは発見されてしまう)

これ。これが欲しかった。
戦闘の機会自体が少ないので活用できた実感はあまりないですが……


○巧みなボリューム調整

公式曰く過去最大級の広さで、システムとしては前2作と同様にエリア分割オープンワールドになると思います。
オープンワールドといえば長大なボリューム、長大なボリュームといえばダレですが、今作はダレる前に一通りの探索を終えられる程よいボリュームになっています。
もちろんボリューム不足でもなく、この手のアクションアドベンチャーとしてはかなり長く楽しめます。

前に訪れたエリアで、特定のアイテムが無くて通れなかった場所は探索が短時間で済んだり、前作よりもチャレンジ内容が優しくなったりと、ボリューム過多気味だった前作から遊びやすく調整されている印象です。植木の剪定みたいなボリューム調整?


○前作より緩和されたトロフィー取得条件

前作は異様に難しすぎましたね。今作はちょっと頑張って、とどめにもうちょっと気合を見せればプラチナトロフィーも夢じゃない程度には緩和されています。


○改善されたストーリー・演出

このシリーズのストーリーにさほど感じるものがなかったのですが、今作は三部作完結編なのもあって、注力されていました。その割に駆け足に感じる部分があったものの、最終的に迎えたエンディングはなかなか感動しました。
また、終盤の書庫の神秘的な雰囲気はBGMと相まってとても良かったです。それから後の
ラスボス戦前の演出は、このゲームらしからぬ少年漫画みたいな熱い王道展開で、夜中に一人で盛り上がりました。

ストーリーや演出だけで言えば他に良いゲームが沢山ありますが、新生トゥームレイダーの中では一番良かったです。
あと、お馴染みの危機一髪アクションも迫力が増していて手に汗握りました。


○強くてニューゲームがある

こういうのはあるだけで安心に繋がるので○


【気になった点】

x動作面の不安定さ

こちらの環境もあるので一概に言えませんが、一部の場所で(演出とは思えない状況で)強制的に歩き移動になったり、または「ストリーミングが再生されるのをお待ち下さい」的なメッセージが出て数秒ゲームが止まったり、地形に引っかかって最終的にゲームオーバーを迎えたりと、ちょっと不安定さを感じる事例が少なくない頻度で発生しました。地形引っかかり以外はローディングの関係でそういう仕様なのかも知れません。

他で報告されているようなフラグ未発生やアイテム未入手などのバグは運よく発生しなかったのは救いです。
今後のアップデートで対応されるのを待つしかないですね。


△一部遺跡の出口がわかりにくい

終盤に出てくる治水施設みたいな遺跡の出口が解らずに、最初詰んだかと思いました。
結果登れる場所を見つけて事なきを得たものの、あそこはもうちょっと解りやすくても良かったのではないかと感じました。


【まとめ】
三部作完結編に相応しい良作でした。序盤の代わり映えのしなさを乗り越えると、中盤辺りからRPG色が強くなって一気にハマりました。RPG要素と膨大なボリュームの探索要素の相性がバッチリで、戦闘が少なくても十分に面白いです。完結編にして新たな路線を見つけるのに成功したように思います。

言うとすれば、危なっかしい動作面とストーリーの物足りなさが惜しいです。もっとも、それを踏まえても全体的な出来の良さで、これまでシリーズを追ってきたユーザーは十分に満足できると思います。私は期待以上の出来に満足しました。

前2作経験者は最後を見届ける意味でもおすすめですが、未経験者はまず新生一作目のディフィ二ティブエディションから遊んで、それで合うかどうか決めたほうが良いかも知れません。
あと一年くらい待てば3作品セットのコレクションが出る可能性もありますし、あまり急いでやらなくてもいいかなと思います。ストーリーのネタバレが致命的な内容でもないので。

今後ですが、10月から予定されているシーズンパスDLC(追加トゥームや追加サブミッション)は様子を見ようと思います。本編で綺麗にまとまっているので、よほど興味をそそるストーリー補完でもない限りはあまり食指が動かないです。他にやるゲームも溜まっていますし。

プラチナトロフィーは取れていないものの、74%も集まったら十分かなと思い始めています。こんなに戦闘が少ないならVERY HARDで始めても良かったですね。





2018年9月17日月曜日

ゲームクリア感想107:ウルフェンシュタイン ザ ニューオーダー(PS4版)

公式サイト(PS4)はこちら
※ベセスダの公式サイトは重い上に旧作情報が見辛いのでこちらにしました。

これはいいものを遊んだ!

と、予想以上の掘り出し物を引き当てた喜びで、クリアから24時間も経っていないのに記事を更新してしまいました。
本来ならば二周目をしたり、トロフィーを集められるだけ集めてから更新したかったのですが、早めに遊びたい新作や旧作もあり、早々の更新となりました。

4年前に発売されたシングルFPS。ご多分に漏れず、以前のPS Storeセールで外伝作のオールドブラッドと一緒に購入しました。
空いたスケジュールにぴったりハマるようなボリュームで、無事クリアできました。


バージョン 1.00
クリア時間 約15時間
難易度 NORMAL(5段階中3つめ)
トロフィー取得率 50%


【良かった点】

◎軽快かつ、解りやすい操作

FPSでよくあるボタン配置で、あっという間に慣れました。
また操作感も軽やかで違和感なく、移動のストレスはほぼありません。一部水中操作がちょっともどかしく感じるくらいです。

操作という基本がしっかりしているので、バトルにおいても理不尽に感じる局面がなく、敵に撃ち勝つことだけに集中できます。
下手な人間にとっては考えることが少なくて有難かったです。


◎全く不便を感じないインターフェース

便利すぎて意識に上らないレベルです。画面のそれはシンプルながらも綺麗にまとまっており、スピーディーなバトルな中であちこち目を泳がせる必要もありません。

メニュー画面においても、欲しい情報は大体思ったところにあり、アクセスも楽で各項目の文章も平易です。文字サイズや枠のサイズまで程よい出来(言い過ぎ?)。
基本的に最後に覗いたページを記憶してくれますし、項目が増えたら後にメニューを開けば一発でその新項目を表示してくれます。
また、わざわざゲームを中断してメインメニューまで戻ったりしなくても、各種コレクタブルのチャプターごとの収集度を確認できるのが好感触でした。
 
「メニュー画面でカーソル送りして目的の項目を探す」という操作をほとんどせずに済みました。それくらい洗練されています。


◎ダレることのない洗練されたムービー・イベント

多くのプレイヤーがオープニングから引き込まれること請け合いです。私の場合も、右も左も分からない状態であれこれしているうちにどんどんのめり込んでいきました。

ムービーも多めに挟まれるのですが、一からダラダラ会話を続けたりせず、カットを駆使してテンポよく進むので、長い非操作時間でテンションが途切れることも全くありませんでした。

ちなみに、肉体精神両面に響くハードな表現が多めに有り、私は2回くらい夢にまで見てしまいました。それだけ本作がナチスの残虐さを表現できているということなのでしょう。


◎予想以上のボリューム

8時間くらいで終わるボリュームをイメージしていたのですが、その倍はありました。
また、序盤のとある分岐でルートが2つに分かれるので、周回も含めるとなかなかのボリュームになり、これは嬉しい誤算でした。


◎攻略しがいのあるステージと、それを助ける優秀な地図

大抵のステージには増援を呼ぶ「指令官」が配置されており、ステルスで指令官の下へたどり着き、静かに始末してから攻略範囲を広げる、というのがセオリーになります。
もちろん、最初から弾薬に物を言わせて正面突破で攻めるのもアリです。
 
ステージをよく探索すると、指令官の下へ一気に近づける隠し通路があったりして、銃撃戦に自信がない私のようなプレイヤーでもちゃんと攻略できる作りになっています。流石に後半は強制発見戦闘が増えてきますが。

そして、本作は地図が優秀で、単純に見やすい上に、コレクタブルや重要な地点をマークしてくれます。これも良かったです。


○すべての武器に出番がある

ナイフやテスラグレネードなどを除いた武器(銃器)にはサブ機能があり、ステージで拡張アイテムを拾うと、以後十字キーの右で機能を切り替えられるようになります。
 これが優秀で、あまり使っていなかったショットガンやスナイパーライフルが後半は大活躍しました。
私の場合、FPSでは使う武器がアサルトライフルなどに偏ってしまい、弾薬消費が非効率的になりがちだったのですが、本作ではバランス良く使えました。


○トロフィーが取得しやすい

まだプラチナトロフィーは取得できていないものの、比較的条件が緩くて、プラチナを目指しやすいと思います。ほとんどは本編を進めながら取得できるのも好感触。最高難易度クリアのトロフィーが個人的には不安なものの……


【気になった点】

△主人公の吹き替え音声の音量が小さすぎる

デフォルトで主人公の音声だけが異様に小さいです。ムービーだと普通の音量ですが、移動中の会話や独り言などはヘッドフォンをしていても聞き取れませんでした。OPTIONSで「字幕」を「すべて」にして、全言語の字幕を表示させれば解決するのですが、それに気がついたのが中盤以降でした。
聞き取れなくて困ることはないですが、独り言で攻略のヒントを呟いたりすることもあるので、ちょっと気になりました。


△微妙に気になる操作

水中操作や金属切断は若干もどかしさを感じましたが、多くの美点に比べれば本当に些細なことなので、若干もどかしさを感じたということだけ書いておきます。


【まとめ】

ハードコアなイメージとは裏腹に、非常に遊びやすいです。
マイナス点がほとんど無く、理想的な完成度のシングルFPSになっています。
こんな完成度の化物を今はセールなどで安価で入手できるので、胸を抉る(二重の意味で)ようなハードな表現及びFPSに耐性のある方々には強くおすすめしたいです。
もっとも、本作に興味を抱くタイプの方なら心配ないと思われます……多分。

難易度設定も5段階あるので、射撃の腕に自信がなくてもなんとかなる筈です。現に私でもNORMALでクリアできました。
遮蔽物の影や、敵の追ってこれない隠し通路の近くからちまちま狙い撃つだけでもそれなりに勝てる上、ボス戦は攻略手順さえ把握すればさほど難しくないです(最初はビビりますが)。

とにかくゲーム面で安定しているので、あとはプレイヤー次第です。
不具合もなく、ゲーム側の都合に振り回されることがほとんどないので、その辺も遊びやすさに繋がっていると思います。

今後は、時間の空いたときに二周目やトロフィーコンプリートを狙います。
また、ライブラリの奥に追いやられてしまっているオールドブラッドや、未購入の2も早いうちに是非遊びたいです。もちろん今後の新作も。
それだけの良作でした。
 
 





2018年9月2日日曜日

ゲームクリア感想106:シャドウオブモルドール(PS4版)

公式サイトはこちら

 いきなり私事ですが、ここ最近疲れが溜まりがちでなかなかPS4を起動するところまで意欲が湧かず、一週間の起動時間が普段の3分の1くらいに減少しています。
 あわせてブログの更新も滞りがちで、久々に丸々一ヶ月空いてしまいました。
ゲームしない代わりに何をしているかというと、ひたすら寝たりネットしたりという無為極まりない生活を送っている始末です。

 最近ダラダラと過ごしがちなので、もうちょっとメリハリをつけた日々を送るよう心がけたいと思います。

 そんな現実とはうってかわって、先月は本作シャドウオブモルドールにてハイファンタジーの世界で冒険していました。
 こちらもかなり前にセールで購入して、しばらくライブラリの漬物になっていたのですが、ようやく手を付けられました。


バージョン 1.0.0
クリア時間 約50時間
トロフィー取得率 82%(全体60%。DLCが日本未配信なので100%は不可能とのこと)


【良かった点】

◎超軽快な操作&早いローディング

 バトルは近接コンボがどこからでも繋がり、攻撃判定も広めでもっさり感は皆無です。
移動においてもサクサクで、登攀モーションが他のゲームの1.5倍くらい速く、また大抵の場所は掴めるので遠回りのストレスが皆無です。ダッシュも早いので逃走も簡単。
 少し古いゲームですが、この点に関してはすごく快適です。

 ローディングに関しては、何か書こうと思って何も思いつかないほど気にならなかったです。ファストトラベルもリスポーンも速いです。


◎ネメシスシステムが面白い

 全要素が解放されるのが中盤以降となるものの、全要素が解放されてからは出来ることが増えて攻略が楽しかったです。
 ウルク(オーク)の小隊長を洗脳して、その小隊長が護衛を務める軍団長を始末する際に裏切らせて有利な状況にしたり、普段は拠点で大勢の部下に囲まれている小隊長と敵対させ、決闘に発展したところに乱入して2対1の有利な環境で始末したりと、下準備と戦略次第で攻略を楽にできます。
 うまく噛み合えば、自分は高所から状況を見守っているだけで勝てたりするので、高みの見物プレイが捗ります。
 
 私はあまりアクションの腕が良くないので、このゲームの快適な操作性を持ってしても中盤まではよく負けていたのですが、ネメシスシステムの活用を意識しだしてからは有利な状況で戦えるようになり、腕をカバーしながら攻略できました。

 こうした「第2勢力と第3勢力の争いを起こせる」システムは、他のゲームであれば実際にやると思い通りにいかないことが多々ありますが、本作は大体思い通りになってくれるので、アクションでなくても爽快感が味わえました。


◎デスペナルティほぼ無し

 いわゆるゲームオーバーとそれによる巻戻りが存在しないので、うっかり負けてもすぐに立ち直れます。
 また、体力0=即死亡ではなく、体力が0になるとQTE(時間内に範囲内へアイコンを動かし、表示されたボタンを押すというもの)が発生し、それに成功すると復活できます。
 序盤は敵に囲まれると厳しいですが、バトルに慣れてくる中盤以降はだんだん死なずに勝てるようになるので、モチベーションを保ちやすかったです。

 強いてペナルティを挙げるならば、主人公が死ぬとウルクの間でも人事異動が発生するので、ネメシスシステム上での計画が狂いかねないくらいでしょうか。


◎チュートリアルの丁寧さ

 ゲームを起動するたびにごく自然な形でチュートリアルが表示されるので、時間が空いてもすぐに操作を思い出せました。一度表示された後はチュートリアルの項目を読まないと再確認できないということはなく、移動中や戦闘中、必要になったときにこちらの状況を読んだかのようなタイミングで表示されるので、地味ながら凄く丁寧な配慮だと思いました。


○なかなか爽快感あるバトル&ステルス攻略

 上記4点も手伝って、バトル自体もなかなか盛り上がりました。覚えることがやや多いですが、弓で頭数を減らして(盾持ちや両手武器持ちから倒していく)、その後近接バトルに持ち込むのが定石でした。

 ステルス攻略も、特にステルスを謳ってないにもかかわらずやりがいがありました。
上や下や後ろからの暗殺はもちろん、弓で焚き火を爆発させて一網打尽にしたり、檻を壊して野生モンスターを解き放って大混乱を起こしたり、そこに加えて野生モンスターをおびき出せる餌を撃ち落として更に混乱を深刻化させたりと、下手なステルスゲームよりもパターン豊かな攻略ができます。


【気になった点】

×世界があまりにも味気ない

 原作ものなので仕方ないとは言え、序盤はあまりの荒涼としたフィールドにダルさすら感じました。オープンワールドではあるのですが、人の集まる街や色彩豊かな自然はなく、いるのはウルクとモンスターと奴隷扱いされている人間くらいという殺伐極まりない世界で、世界というよりも戦場です。

 メインストーリーを進めると2つ目のフィールドへ行けるようになり、そこは多少自然豊かなのですが、どこも荒れ果てておりやはり戦場です。
 ちょっとこの舞台で冒険しようという気にはなれませんでした。一応コレクタブル要素はあるものの、それが面白い内容かというとそうでもなかったですし。


×ストーリーが面白くない

 ストーリーやキャラクターを見て、特になにか心が動くということはなかったです。あくまでシステムありきのゲームなんだなという感じでした。続編に続くとは言え、本作だけでもひとまず区切りはついているのでそこだけ安心しました。

 上述の味気ない最初の世界と相まって、序盤の導入がやや物足りなく、投げ出された感がありました。


△敵のリスポーン間隔が短すぎる

 ちょっと目を離すと即復活(あるいは別の場所を守っていたウルクが移動してくる)しています。これは個人の好みですが、私は敵のリスポーンが早いと、敵を倒したという行為を無に帰されたと感じてしまい無常観に襲われるので、このへんは好みではなかったです。


△あっという間に終わってしまうラスボス戦

 QTEを少しやったら終わってしまい、スキルを揃えて臨んだのですが肩透かしを喰らいました。確かにラスボスまで来る頃にはゲーム自体にやや飽きていたので、エンディング前に足止めをくらわなくて良かったとも言えるのですが……


【まとめ】


「理不尽」がほとんどない、よく練られたゲーム体験でした。ゲーム自体の基盤がしっかりしているため(不具合にも遭遇せず)失敗も成功も自分のせいなので、萎えることなくエンディングを迎えられました。
 序盤の投げ出されぶりには面食らってちょっと不安を覚えたものの、メインストーリーを進めて出来ることが増えていくにつれ、段々楽しめるようになりました。

 しかし続編を遊ぶかというと微妙な所です。ストーリーの続きがまったく気にならず、ネメシスシステム自体も本作だけで十分かなと感じています。
 このシステムは確かに面白いですが、それ以外に目新しい要素や魅力的な要素に乏しく、シリーズとして追いかけるだけの気力は湧きませんでした。
 
 とは言え、なかなか楽しめました。




2018年7月22日日曜日

ゲームクリア感想105:ウォーキングデッド シーズン2(PS4版)

公式サイトはこちら

前作の記事(懐かしい)はこちら


PS Storeのセールで安くなっていたので買いました。前作のPS3版を遊んだのがもう4年半も前になるのが信じがたいです。当時は新しい職場に就職した直後の冬休みだったことを覚えています。そこはもう退職しましたが……
思い返すと、2013年はPS3がフル稼働した最後の年でしたね。

本作自体は2年前にとっくに発売済みなのですが、前作が巷の評判よりも楽しいと思えなかったので、気になるリストには入れていながらも2年間後回しになっていました。
その間にドラマ版も追っていましたが、こちらもシーズン7最終話で視聴リタイアしてしまいました。シーズン6から今一つな展開が続き、追う気力が尽きてしまったというのが理由です。シーズン7の中盤からは惰性で観ていました。シーズン5までが面白かったですね。


バージョン 1.0.0
クリア時間 約8時間
トロフィー取得率 100%(プラチナトロフィー無し)


【良かった点】

◎相変わらずの胃が重くなるストーリー

 極限状態の人間の脆さを否応なく再確認させてくれる、救いや明るさとは程遠いストーリーは今回も健在でした。
善意が裏目に出るのはもはや日常茶飯事で、善を為しても為さなくても誰かしらから悪感情をぶつけられます。選びようのない選択肢が何度も突きつけられ、それにより話の展開が変わってくるのが特徴なのですが、いわゆる大団円は存在しないです。

登場キャラクターも全員に長所と短所があり、より好印象な方に傾いた選択をする、というのが良い意味でやりにくくなっています。第一印象が最悪だったキャラクターが後になって好感度が高くなったり、その逆も然りで、最後まで選択には悩まされると思います。
最後の選択の後は泣きそうになってしまいました。

5つの各エピソードクリア後、このジャンルではおなじみの例のアレこと、主要な選択肢における全世界のプレイヤーの選択率が見られるのも面白いです。これ大好きなので全ADVに実装してほしい。


◎クリアするだけでトロフィー100%

プラチナトロフィーが無くなったのは残念ですが、前作に引き続いて、選択にかかわらずクリアするだけで100%になります。短い時間でクリアできるので、トロフィー収集家にはおすすめです。


○操作パートが減った

前作は割と歩き回ったり、敵との戦闘でゲームオーバーになったりしていた記憶があるのですが、今作はそもそも自操作パートが少なくなっており(体感ですが)、それに伴ってゲームオーバー自体も5回くらいしか迎えませんでした(いずれも操作ミス)。
このゲームの自操作パートは歩行速度が遅い上に探索の楽しさも希薄なので、パート自体を減らしてよりストーリーメインにしたのは正解だったと思います。
その分ボリュームは減ったように思いますが、テンポは良くなったので。


【気になった点】

×地味ながら気になる操作不可タイム

また、離れた位置からオブジェクトを調べると、わざわざ特定の位置までモタモタ歩いてからイベントなりメッセージなりが始まります。そのモタモタ歩きの間は操作不可です。その場で暗転ワープしても大してリアルを損なわないと思うのですが……自操作で歩きが遅いのはそういう演出ということで耐えられるのですが、短いながらも何も干渉できない時間というのがややストレスでした。


△ゲームオーバー時の再開地点が遠い

大抵の場合は操作開始前の会話パートの最初に戻されます。お察しの通りスキップ不可なので、ゲームオーバーになるとロード時間+会話パートでなかなかの時間がかかってしまいます。
そもそも自操作パート自体が少ないのが救いです。


【まとめ】

限られた人向けです。限られた人というのは、前作クリア済かつ前作の続きが気になる人という意味です。そもそも前作からして人を選ぶ内容なので、ぎこちないゲーム面と憂鬱になるストーリー及びハードな表現に(一周クリアするまでは)耐えられないと厳しいです。ゲームとして何を差し置いても面白い! という内容ではないです。
私もストーリーには満足しましたが、ゲームとしてみると、よほどの改善が為されない限り今後追っていくのはキツいかな……というのが率直な感想です。
もうすでにシーズン3を超えて、公式からファイナルシーズンの動画(ネタバレ注意)が出ていますが、やや小走りできるようになったっぽいのが救いといえば救いです。

ストーリーに関しても、裏目に出る善意を表現しようとしすぎて逆に不自然になっている雰囲気もあり、ドラマ版と同じで露悪に傾いているのが不安要素です。前作(もドラマ版初期も)このあたりのバランスが良かったから受けたのでは無いかと思うのですが、どちらも過激になる一方であざとさを感じます。

ウォーキングデッドに関しては、何だか自分の中で一区切りついてしまった感じがあります。本作もドラマ版の続きも気になると言えば気になるのですが、リストに加えておくほどの優先事項ではなくなってしまいました。
完結を見届けたい気持ちはあれど、これまでの感動したシーンの思い出だけで十分という思いもあり……




2018年7月15日日曜日

ゲームクリア感想104:バイオハザードリベレーションズコレクション(Switch版)

公式サイト

7の記事はこちら

1アンベールドエディション(以下1UE)と2のセット作です。
人生で2番目と3番目のバイオハザードとなりました。因みにリベレーションズは1の3DS体験版のみやりました。
折角Switchを買うんだし、ソフト一本だけじゃ物足りないと思い、2018年初頭にゼノブレイド2と一緒に買いました。

正直、早まった判断でした。
よく調べなかった自分が悪いのですが、このコレクションは

2のみコード引き換え式(即ちダウンロード版のみ)

かつ、容量を25GBも圧迫する

のです。
加えて、ダウンロード期限が2019年11月30日までという始末。
この期限が過ぎたら店頭から消えるのでしょうか?

予備のSDカードも買ったとはいえ、本体32GBのSwitchで25GBは非常に大きいです。
これならPS4版あたりをセールで買ったほうが安く容量に余裕もあるので、ちょっと新ハード購入の熱に浮かされすぎたかなと思っています。

しかし折角買ったので、春の新作が落ち着いた今、積みゲー崩しの皮切りに本作を遊びました。2作ともシングルプレイでレイドモードは手を付けていません(1UEのを少しやっただけ)。


バージョン 1.0.0
【1UE】
プレイ時間 08:45:10
難易度 NORMAL

【2】
プレイ時間 約10時間
難易度 NORMAL(ボーナスエピソード2つも)


【良かった点(1UE)】

◎良質なゲームバランス

下手なので何度も弾薬とアイテム不足に陥りましたが、ちょうど不足した頃を見計らったようなタイミングで手に入るので、詰むことなくクリアできました。
ストーリーの長さも中だるみしない程度に程よいです。

○シンプルな操作

どこへ行っても通用するTPSの操作で、すぐに馴染めました。
OPTIONから4種類選択できますが、デフォルトが一番やりやすかったです。

○武器カスタム

下手なプレイヤー(私)の救済とパーツ捜索の探索要素を兼ねていて、モチベーションに繋がる要素でした。

○探索がそこそこ楽しい

戦闘の下手さを探索により入手したアイテムでカバーするスタイルなので、気合が入りました。


【気になった点(1UE)】

×地図がアバウトかつ見辛い

元が3DSなのもあるのでしょうが、立体マップが見辛い上にアバウトな部屋割りくらいしか解らないので、あって無いようなものでした。

×投擲キャンセルができない

ボタンを押したらそのまま投げてしまうので、誤爆が多発しました。
2ではキャンセルできるようになって良かったです。

△「ジェネシス」が億劫

使用すると見えないアイテムを発見できたり、敵(死体でも可)をスキャンするとポイントが溜まって100%にすると回復アイテムを入手できたりする特殊装置です。ストーリー上でも使います。
これを頻繁に使うので、ちょっとテンポが削がれがちかなと思います。
といっても、実際慣れると気にならなくなるのですが、新しいエリアに来るたび、見えないアイテムを探すために毎回画面を主観に切り替えるのが煩雑に感じたのは確かです。
2の指差しや懐中電灯も快適とは言えませんが、画面を切り替えずに済むので、それだけは改善だと思います。

△一部大型ボス戦

どことは言わないけどトドメの受付時間が短すぎて、失敗すると長めの戦闘をまた最初からになるのは心が折れかけました。あんな相手に楽に勝てるはずがないだろ! というのは解るのですが、リトライは途中からにして欲しかった。

△Joy-Con操作がそんなでもない

折角のswitch版だし、唯一の操作を試すかということで少しやってみたのですが、感想としては手間が増えただけで、結局はコントローラーでやるのが一番でした。
これ目当てにわざわざ買うほどでもないと思います。


【良かった点(2)】

◎背後ステルス攻撃が出来るようになった

改善点としてはこれが一番大きいです。すぐに弾薬を無駄撃ちしてしまうので、そもそも弾薬を使わない打倒手段があるのは助かりました。中型の敵でも一撃で倒せるのは有り難いです。
また、モイラのバール攻撃やナタリアの投石攻撃がわりかし強いのも助かりました。
ラスボス戦で弾薬がほぼ尽きかけ、破れかぶれの投石を試みたらそれがトドメになって無事倒せたのは良い思い出です。

◎武器ベンチの改善

改造のUIが解りやすくなったのと、持ちきれない武器は自動でベンチのストックに送られるようになったのが便利でした。

◎キャラクターの切り替えがスムーズ

ロード時間はなく、どんな状況でもボタン一押しで切り替わるので、ほぼ思った通りのタイミングで行動できます。面倒さが上回りそうであまり期待していなかった新要素だったのですが、このへんではさほどストレスを覚えませんでした。

○ダッシュが出来るようになった

小回りがきかなくなるのであまり使わないですが……

○仲間とのコミュニケーションが増えた

直接攻撃(体術)できる時はボイスで教えてくれたりするので、前作のようなザ・NPC感は薄れたと思います。もうちょっと会話があっても良さそうですが。

○ボス戦がやりやすくなった

ボス戦に限れば前作のほうが苦戦しました。今作はそこまで攻撃が苛烈ではなく、探索をこまめにしていればアイテムもそこそこ手に入るので無事クリアできました。

○探索がそこそこ楽しい

戦闘の下手さを探索により入手したアイテムでカバーするスタイルなので、気合が入りました……と言う割に結構見逃してしまいました。


【気になった点(2)】

×ロード時間の長さ

エピソード開始時及びリトライ時が長いです。即死攻撃を使ってくる敵が増えたので、特に後者は気になります。前作ではロード時間を意識したことがないくらいスムーズだったので、前作クリア直後にやったらいきなり長くなっていて驚きました。

×字幕とボイスで台詞が違う

翻訳の都合か何かなのでしょうが、ニュアンスがかなり違っていたりして混乱しました。
個人的には字幕のほうがしっくり来ました。
前作では同期が取れていたのに……

△操作性が今一つになった

出来ることが増えた分まとまりがなくなった印象です。中盤までなかなか操作に慣れず、特に戦闘中左スティック長押しでしゃがみ暴発して、逃げ切れずに攻撃を喰らうことが多発しました。
動きが全体的に硬く、最後まで操作がしっくり来ることはありませんでした。


【まとめ】

教科書のように手堅くまとまった1UEに対して、2はやや難ありかなと感じました。
コンテンツの量で言えば2が圧倒的なのですが、色々やれることは多くても、そのどれもに「お仕着せのやりこみ要素」感が漂っており、あまり楽しそうに思えませんでした。

それでもどちらかと言えば2の方が好きです。よくあるホラーTPS(SIRENやラストオブアスのようなステルス主体のアレです)のようなゲーム性自体が自分に合っているのが大きく、もし周回をするなら2を選びます。

そもそもこのリベレーションズシリーズ自体、メインはレイドモードやCO-OPであるような雰囲気で、シングルモードのみを遊んでも魅力を半分も理解できていないのでしょう。
それでもちゃんと満足感を得られるのだから、流石老舗シリーズですね。

次にバイオハザードを遊ぶのは、来年2019年1月25日以降になりそうです。ご存知2リメイクです。
子供時代に諦めたバイオハザード2と再び向き合う日が楽しみです。










2018年6月18日月曜日

ゲームクリア(?)感想103:FLOOR KIDS(Switch版)

公式サイトはこちら(重めです)
公式サイト(任天堂)はこちら

日本ローカライズ担当企業による紹介動画(解りやすいです)

1ヶ月に3つも記事を更新という、このブログにしては異例の事態です。
今年もべっとり張り付いたE3の影響でゲーム意欲が高まっているのでしょう。

約3ヶ月ぶりのSwitch起動となりました。
ブレイクダンスを題材にした音ゲーという珍しい内容に惹かれて、Switch版配信当時に購入しました。Switch自体をそんなに起動していなかったので、復帰にはちょうどいい機会でした。

上の動画にもありますが、ゲームの流れはこんな感じです。

1.まず主人公を一人選択する。
2.チュートリアルを行う。
3.全8エリアあり、1つのエリアに3曲あるので、まずは最初のエリアを遊ぶ。
4.クラウン3つ以上のスコアでクリアすると「キャラクターカード」を一枚入手できる。
同キャラクターを4枚集めると、そのキャラクターが解放される。
5.クラウンの累積数によって新エリアが解放されるので、次々に遊んでゆく。


私の腕の問題でエンディングは見られなかったのですが、全キャラクターおよび全ステージ解放したので、クリアにカウントしました。スタッフロールはゲーム内の「EXTRA」から観ました。

バージョン 1.12.2
クリア時間 約5時間

ちなみに、8人中で一番使用率の高いキャラクターはRUCKUSでした。
攻略に関しては、全ステージクラウン3つ以上が限界でした……

【良かった点】

◎自由度の高さと加点方式の評価

新基軸……なのかどうかは音ゲーに明るくないのでなんとも言えませんが、画面表示に合わせてボタンを押すようなタイプしか知らなかった身としては、自由度の高さが新鮮でした。

何しろ、ペナルティやゲームオーバーが一切ありません
曲(約2分)のリズムに合わせて適当に踊っているだけでもそれなりに点数が入り、途中でゲームオーバーになることもありません。フィーリングで好きな技を好きに繋げてOKです。
また、曲の途中で二回ほど目押しとボタン連打が要求されますが、どちらも慣れれば簡単なうえ失敗してもペナルティ無し。ミスしてブーイングされたりといった演出もないので、下手でも「なんとなく」で遊べてしまいます。HIPHOPの事前知識も特に不要です。

音ゲーといえば内臓がキリキリとするような緊張感のある目押しで、この「何となく遊べる」からは程遠いジャンルだというイメージがあったのを、本作が払拭してくれました。
極めようと思えば極められ、そこそこで遊びたければそこそこのままで遊べる良いバランスだと思います。


◎アニメーションとアートワーク

いずれも一人で全部描いたと知って度肝を抜かれました。独特なアナログタッチの絵が非常に細かく動いており、その手間と技術に思いを馳せると感動を禁じえません。
そして、アートワークも可愛さとクールさが同居したとっつきやすさがあり、HIPHOPに縁遠い人間にもそれが伝わるキャッチーさがあります。


◎サウンド全般(楽曲・SE)の良さ

自分の場合、楽曲の良さがゲームを続けるモチベーションの多くを占めるのですが、この曲で何度でも踊りたくなる、この曲で上達したくなると思えるような良い曲ばかりでした。

加えて凝ったSEも聴き逃がせません。カーソルを動かしているだけで一曲演奏できてしまう。


○チュートリアルモードの充実

ゲーム開始時のチュートリアルも「TUTORIAL」から何度でもやり直せる上、自由練習をしたいときは「INFINITY MODE」からいくらでも練習できます。
これは印象論かつ他ジャンルの話ですが、大手のゲームほどチュートリアルが不親切だったりするので、こういう配慮は嬉しいです。


○(日本語版のみ)世界観を損なわないローカライズ

テキストが多いゲームではないものの、各エリア初挑戦時のコミック風イベントでは日本語でも韻を踏んだりしていて、なかなか凝ったローカライズになっています。

また、何もかもを翻訳するのではなく、英語のままな箇所も多くあります。雰囲気を損なわないそうした匙加減の上手さに好感を抱きました。


【気になった点】

△やや動作不安定

ローディング画面でのフリーズが短いプレイ時間の中で1回、フリーズしかけたことが1回ありました。割と細かいロードが多いのでちょっと不安になりました。と言ってもこちらの環境もあるので、実際には気にするまでもないレベルだと思います。


△自由度の高さと噛み合っていないスコア計算

正直なところ、私は本作をやり込む気が湧きませんでした。というのも、高スコアを狙おうと思うと「コンボ」がほぼ必須になるからです。
一人につき四つの「コンボ」があり、それを覚えて実行したり、オーディエンスのリクエストに応じたりしないとクラウン5つに達する高いスコアが稼げず、好きなように踊っているとクラウンは3つ前後が関の山となります。全ステージクリアだけならそれでも何とかなりますが、それ以上を狙うとなると面倒さが勝ってしまいました。好きなように踊れるのが楽しかったのに……という気分になります。

この「コンボ」は、起点となる技を使うとコンボルートが表示され、それに従って技を繋げていくと高得点が入ります。

例えばRUCKUSの"Rush Hour Traffic"(一番簡単なコンボ)なら

1.RUSHIN'STEP(左スティック↑+Xボタン)

2.RUNSTEP(左スティック↓+Bボタン)

3.AROUND THE WORLD(左スティック↓+Yボタン)

の順に入力すると発動します。2回目から入手スコアが減っていくので、より多くのコンボを発動するのが高得点のコツとなります。

そして、私はこのコンボを記憶するのがちょっと辛く、割と入力しやすいのを2つ覚えるので精一杯でした。習熟すればよいのでしょうが、そこまで頑張る気力が湧きませんでした。全種類紙にメモしたものの、成功させられるかはまた別の話で……

コンボは細かい技別ではなく、4つある技のジャンル別にして括りを広くすれば多少は気楽だったかも、と思いましたが、そうなるとゲーム自体が散漫になってしまうだろうし、素人考えですね。何より、本作が伝えたいブレイクダンスの魅力を損なってしまうので、自分がついていけなかったのが悪いのでしょう。


【まとめ】

新鮮なプレイ感覚を味わえました。
一切の減点はなく、全て加点評価されるのが好印象です。
精緻なアニメーションにより「なんとなく」でも様になるのがクールで魅力です。

ただ、初心者向けかというと微妙です。イメージよりも直感的には遊べず、いつどういうタイミングで技を出すか、コンボを繋げるかを考えながら踊らないといけないので、そのストレスが後半につれて大きくなってしまいました。
かといってコンボを成功させて爽快感があるかというとそうでもないので、ゲーム的なカタルシスには欠けるように思います。

HIPHOPの事前知識は不要と書きましたが、ある程度の興味がないと続かない気がします。私もやり込むレベルまでは達せず、時間を置いてなんとなくまた遊びたくなったとき、3曲ほどフラッと踊って終わる、みたいなプレイスタイルになりそうです。何しろ、肩の力を抜いて遊ぶにはぴったりなので……

ちなみに、PS4版、XBOX ONE版も準備中とのことなので、興味のある方はそれまで待ってみてもいいのではないでしょうか。


もしこれから始める方は、以下↓の2点に注意すると少しだけ楽になるかも知れません。

A.お気に入りのキャラクターをまず一人決めて、そのキャラクターのコンボを少しずつマスターしていったほうが良いです。一気に複数人に手を出すとコンボが覚えきれないです。

B.目押しのターンは肩の力を抜いて、ちょん押しでOKです。また視覚よりも聴覚を当てにしたほうが成功しやすいように感じます。






2018年6月12日火曜日

ゲームクリア感想102:ライフイズストレンジ:ビフォアザストーム(PS4版)

公式サイト

前作のブログ記事はこちら

前作の前日譚となります。
日本で出るか微妙なところでしたが、要望が集まった甲斐あってか無事発売(しかもパッケージ版まで)されましたね。それだけ前作が良いゲームで、ファンの熱量も高かったのだと思います。私もこのシリーズの濃いファンには及びませんが、2年と2ヶ月前にクリアした時のなんとも言えない感情が忘れられません。
ということで、今回も発売日に買ってきました。

【クリア時情報】
バージョン:1.00
クリア時間:約7時間
トロフィー取得率:100%(プラチナ取得)

特典ボーナスエピソードもクリア済です。


【良かった点】

◎音楽の良さをたっぷり引き出した一部イベント演出

今回もこの辺は外していません。ネタバレを避けるため簡潔に言うと、とてもエモーショナルでグッと来るものがありました。各章後半のムービーが好きです。
ただ、各所の演出は良いのですが、多くの会話シーンでは無音なことと、肝心のストーリーがちょっと弱かったように感じました(後述)。


◎世界観と利便性を併せ持ったUI・システム

小目標表示からして左手に直接書いたメモ(L2ボタン長押しで表示)という徹底ぶりです。本編において、各種テキストやセリフはほとんど主人公のクロエ視点で語られ、第3者の言葉が表示されるのは各章序盤のチュートリアルくらいです。
メニュー画面に当たる「日記」は、前作同様凝った作りになっていますが、特に見づらいなどの不便は感じませんでした。
また、この種のゲームにしては意外なことに大抵の場面で小走り、あるいはダッシュできるので、移動のストレスも無かったです。前作よりも行動範囲が狭いのでそう感じるのかも知れませんが……
 
そもそもが短い作品で、不満を覚える前にゲームが終わってしまうという側面もあるかもしれませんが、インターフェイス・操作周りは良好でした。
という訳で「この手の非戦闘アドベンチャーゲームって操作面がダルいんだよな。演出で歩きを強制させられたりそもそもの移動速度が遅すぎたりするし」という危惧は不要です。ただダッシュするとオブジェクトを見逃しやすいかも?


◎非常にプラチナトロフィーが取得しやすい

これも前作同様です。観察力が高い人なら、初周で取得できてしまうかもしれません。
私は前作と違い、ノーヒントでの回収は諦めてしまいましたが、オブジェクトと選択肢の出現を見逃さなければノーヒントでも余裕だと思います。
イベントを進める前に虱潰しに探索するのは基本で、一度調べた場所をもう一度調べたり、イベントが終わって操作可能になったらそのまま先に進まずに振り返ってみるなど注意深く行動すれば気が付きやすいです。
同じオブジェクトでも「落書きする」コマンドがさりげなく増えていたりするので、それが意外と見逃しやすいです。その他はゲームを進めていれば集まります。


◎(日本語版のみ)高品質で敬意を感じるローカライズ

もはやキャラクターやテキストを一から再構築したレベルで高品質です。
日記などのテキストはもちろん、吹き替え声優の演技が素晴らしく、本作のストーリーのレベルを演技だけで数段押し上げていると感じました。演技のことは何一つ解らないですが、日本語吹き替えは他の人が思い浮かばないです。


◎親切なクリア後の仕様

引き続き、メインメニューから、映画のチャプター選択と同じ要領で各エピソード、各チャプターからやり直せます。また、チャプターからやり直した場合、初周の選択が上書きされることはなく、あくまでパラレルとして進むので話が崩れる心配もありません。

チャプターごとに達成できる「落書き」(前作の写真に当たるトロフィー取得条件)の数も右上に明記されているので手際よく取得できます。


【気になった点】

△前作ほど魅力のないキャラクターと単調なストーリー

単調直入に言うと今作のヒロインに全く魅力を感じず、しかしストーリーはヒロイン側に寄って進んでいくので、まずその意味でフラストレーションが溜まりました。

この人物が前作のクロエ以上に身勝手かつ短気で(その理由はゲーム内で説明されますが、それで済むなら何でも済むだろ! みたいな理由です)、もう行動を共にしたくないし、この人のために犯罪したくないなと思いながら進めていました。
好感を抱けないキャラクターとツボが解らない会話(文化の違いもありますが)をして、好感を抱けないキャラクターのために敵対したくない相手と敵対して……そういう愚かさや虚しさを表現しているのは解りますが……

他のキャラクターも、前作から続投のキャラクター以外はさほど好感を抱けないままで終わりました。

そもそもストーリー自体が単調に感じました。ゲームの前日譚というよりもキャラクターの前日譚という趣が強く、行動範囲が前作ほど広くないのが原因かも知れません。ほとんどの会話にBGMがなくて長い会話に眠くなる(特にTRPGは長すぎ)、ロケーションの半分くらいが既出などの原因も手伝って余計に単調さが強調されます。
前作のゲーム性を失った割に、それを補えるほどのキャラクターやストーリーではないと感じました。
良いシーンもちゃんとあるし、こういうヒロインが好きな人もいると思うのですが、私は無理でした。

特典ボーナスエピソードはラストシーンだけ良かったです。


△新システムがあまり機能していない

前作の時間巻き戻し能力の代わりに「バックトーク」と呼ばれる時間制限ありの選択肢システムがあります。
主人公クロエが口論を仕掛けるもので、相手の言葉尻をうまく捉えてやり込め、巧みに事を運ぶ……という感じのシステムなのですが、システムとして機能していないのでは? と疑問です。

クロエ自身もともと口が悪いので、平素の選択肢と違いがよくわからない上に、相手の直前の発言から単語を拾って言い返す、というルールがピンとこないです。いずれのバックトークもなんとなく選んでいるだけであっさり勝ててしまい、このシステムには釈然としないままでした。


【まとめ】

前作の大型DLCのような内容でした。
あくまでスピンオフ作品なので過度な期待はしていませんでしたが、一部キャラクターやストーリーが自分に合わず、ちょっと今一つでした。
一方で、ストーリー以外は前作の良いところをそのまま継承しているのは好感触でした。
前日譚の本作から手を出すのもアリだと思います。ゲームとしては前作のほうが圧倒的に完成度が高いのでおすすめです。

興味のある方は下記の点にご注意ください。

・前作と異なって犯罪行為に手を染めるシーンが多いので人によっては抵抗が生じること
・パッケージ版の場合、特典ボーナスエピソードは引き換えコード式なのでオンライン必須なこと

今となっては楽にプラチナトロフィーを取れた上、もう一度ライフイズストレンジの世界に戻れたので、なんとか満足といった感じです。



2018年6月9日土曜日

ゲームクリア感想101: Detroit: Become Human

公式サイトはこちら

(同制作会社の)前作のブログ記事はこちら


いきなり大文字で失礼します。

Quantic Dream超見直した。

同開発会社のヘビーレインもビヨンドも楽しんでクリアしましたが、ゲームとしてみると二作とも物足りないものがあり、本作もその系譜に連なる新作として、さほど期待せず購入しました。今年はまだあまり新作ゲームを遊べていないので、それを埋めるための繋ぎといったノリでした。
ただ、好みの設定だったので、前情報での期待度は本作が一番大きかったです。

そしてクリアした今、自分の中では驚くべきことに、2018年度上半期新作においてのトップに躍り出ています。まさかここまで進化したとは思わず、制作陣を侮っていたことを今は申し訳なく思います。これは本当に遊んで良かったと思えるゲームです。

【クリア時情報】
バージョン:1.02
クリア時間:約10時間
難易度:EXPERIENCED(ノーマルに該当)
トロフィー取得率:50%

エンディングに関しては、主人公3人中マーカスとコナーが良い感じに終わり、カーラが悔いの残る展開で終わりました。
今は二周目を始めるか迷っています。


【良かった点】

◎「フローチャート」の導入

導入して大正解です。よくあるシステムですが、これがあるだけでゲームとしての強度が高まったと思います。

また、今作から一気に分岐の数が増えたので、それを可視化して管理できるというだけで快適です。あと、ビヨンドのように、各選択ごとに世界中のプレイヤーの選択率が見られるのも面白いです。全世界1桁のレア選択肢に辿り着けた時は嬉しくなってしまいます。そういう選択は大抵辛い展開なので喜んでばかりもいられませんが…

更に、チェックポイントからロードできる、進行状況をセーブして再開するかしないで再開するかを選べる(後者を選ぶとトロフィー取得やフローチャート更新が出来なくなるので注意)という、前作からは考えられない親切設計です。

おそらく、全ルートが見えてしまうと一周目からコンプリートを目指すプレイヤーが現れて、本来の推奨プレイスタイルであるノンストップ進行プレイの醍醐味が損なわれてしまう、という判断でこれまでの二作では無かったと思うのですが、今作は細かく分岐するストーリーの作り込みだけでプレイヤーを引き込んでくるので、よほどルートコンプの強い意志および気力がない限りはそんな心配も杞憂に終わります。
実際、私はストーリーに引き込まれすぎて、終盤少し前まで「スタート画面に戻る」という発想が生まれませんでした。


◎プレイ中ほぼローディングなし

読み込み時間があるのはゲーム起動とストーリー再開のタイミングくらいで、ゲーム本編中は一切なしです。次のチャプターへ移るときでさえ、即ムービーが再生されてゲームが始まります。
この仕様が没入感を高めるのに一役買っており、ストーリーメインのゲームでは非常に有効だと感じました。

不具合も強制終了が一回あったくらいで、動作面もほぼ問題なしです。


◎ストーリー

ヘビーレインのような鼻につく露悪も、ビヨンドのようなピンとこない独りよがりも影を潜め、近未来におけるアンドロイドと人間の物語、という古典的なまでの設定に真摯に向き合ったストーリーで、プレイ中は主人公たちに感情移入して没頭していました。

過去作に比べて万人向けになったように思えて、痛々しい展開や悩む選択は健在です。それどころか数が増えて「人生は選択の連続である」という名言を完全にゲームに落とし込んでいます。
一周目では多くのプレイヤーが、チャプタークリア後に表示されるフローチャートの広さに唖然、あるいは愕然とすると思われます。それくらいのボリュームがあります。

一部の展開がやや強引だったり、感情がある=素晴らしいという人間サイドの価値観からは脱却しきれていないと感じることもありましたが、そんな私の好みを置いても夢中になれる内容でした。カーラのエンディングでは案の定泣いてしまいました。
ボリューム面でも過去最高の量ではないでしょうか? イメージしていたよりも話が長くて驚くするプレイヤーが大半だと思います。
 

◎スタート画面のとある演出

今から始める予定の方は「こまめにスタート画面に戻るとちょっとした展開がある」ということを頭の隅に置いて頂ければと思います。
 ゲームを起動すると、とあるアンドロイドがこちらを見て挨拶し、その後も放置していると語りかけてくるという演出がなされています。ゲームの展開に従ってコメントしてくれたり、アンケート(選択回答式で、満足度アンケートのような内容ではなくゲームの世界観に従った内容)の回答を促してきたり、関係ない話を始めたりと色々な展開があります。

 この演出は画面の向こうからこちらの部屋を見ているという設定らしく、部屋のインテリアについていきなり褒められた時にはギョッとしました。
 本編ではストーリーの選択で問いかけられ、スタート画面では双方向性の演出で問いかけられることになり、生身の人間とコミュニケーションしているときの緊張感に似た感覚を味わえます。
 VR対応しなくとも双方向性は演出できる、ということを示せただけでも大きい功績ではと思います。
 

◎(日本語版のみ)高品質なローカライズ

特に日本語吹替え声優陣が素晴らしいです。メインキャラクターからモブに至るまで全員ピッタリで、丁寧さが伝わってきます。
 ここまでローカライズに注力した海外ゲームもそうそう出てこないでしょう。

ゲーム内で読める雑誌やモブの会話、TVのニュース番組までちゃんと訳されており、オプションで字幕ONにすれば字幕も付きます。


○洗練されたQTE

ビヨンドまでのような判りにくい操作がなくなり、直感的になりました。
QTEが好きか嫌いかと問われれば「作品によるがどちらかといえば嫌い」なのですが、
今作のQTEはかなり遊びやすくなっていて、悪印象は一切ありませんでした。

批判に晒され続けてゲーム業界では下火になった感のあるQTEですが、作り続けていれば何事も洗練されていくのだと思い、QTE自体への印象も改まりました。


○細かいモーション

「床に置かれた冊子を跨ぐ」というモーションが実装されているゲームを初めて体験しました。確かに他のゲームでガンガン踏みつけるのは気になっていましたが、まさかここまで作り込むとは……


○高精細極まるグラフィック 

2018年もまだ半分手前ですが、今年最高峰では? というレベルです。


【気になった点】

△相変わらずスキップ・早送り不可

この開発陣はそもそも周回を想定していない、あるいは優先事項ではないのでしょう。
スキップとは言わないまでも、そろそろムービーや会話の早送りくらいはしたいです。強制終了や中断などで同じシーンをやり直すときにやっぱりそう感じてしまいました。


△一部操作性

狭い場所で左スティックを回して方向転換しようとすると、その場でグルグル回ってしまうことが割と発生しました。

また、この際二周目限定、屋外限定でもいいので任意ダッシュが欲しいと思うときもありました。ゲームの演出に影響するので難しいのは理解しているのですが、リアルでももうちょっとキビキビ歩けるだろうと感じてしまいます。
リアリティを出すためだとしても、ピンチの局面で時間制限のある展開になっても小走りにすらならない主人公たちは逆に不自然でした。


【まとめ】

Quantic Dreamの最高傑作
PS4で高品質なゲーム体験をしたいなら、Detroit: Become Humanを購入リストに書き留めておくべきでしょう。購入前予想の3倍は良作で、これまでのマイナス点にも極力改善が施されており、ここまで進化するのかと本当に驚きました。

「毎日疲れてガッツリしたゲームは出来ないけどPS4でゲームはしたい」という方にぴったりです。
何しろ「ゲームオーバーが存在しない」に留まらず「ゲームの腕が不足してクリアできない」ということもまず発生しません。
難しい操作や謎解きもなく、QTEが難しければ難易度を下げられます。そして、日々に追われる大人にも耐えうるストーリー展開で、しかもボリュームは長すぎず短すぎず、それでいてクリアの満足感があります。

ヘビーレインやビヨンドの系譜ではあるものの、ゲーム性でもストーリーでも先祖たちを大きく上回っています。この2つが合わなかった方でも、三度目の正直のつもりで始めるといつの間にか夢中になれると思います。会社設立以来最大の成功を収めたのも頷ける出来です。

今回はベタ褒めですが、ゲームとしては物足りなさが残るのも確かなので、次回作はその辺りをカバーしてくれれば良いと思います。もっとも、カバーされてなくても購入します。

二周目は始めるかどうか迷い続けています。もはやプラチナトロフィー取得は念頭になく、選択の果てに辿り着いた結末が台無しになってしまうような気がして……無さそうですが、DLCが配信されてからでも遅くないかなと考え始めています。

とにかく、本当に遊んで良かったと思えるゲームでした。




 




Quantic Dream

2018年5月22日火曜日

ゲームクリア感想100:ファークライ5(PS4版)

公式サイト

3の記事はこちら
4の記事はこちら

私事で恐縮ですが、このゲームクリア感想記事も今回で遂に100回目を迎えました。
何事も続けていればそれなりに達成感を得られるものだと思いました。特に何があるわけでもないシンプルなブログですが、こんな辺境にたどり着いて記事を読んで頂いた皆様に感謝しております。今後もこれまでと変わらず細々と更新していく予定ですので、よろしくお願いいたします。

そしてファークライ5ですが、衝撃の大名作(上の記事だとそこまでテンションが高くないですね)ことファークライ3から約5年間の付き合いとなるシリーズなので、今回もバッチリクリアしました。
毎年、GWは大作ゲームを優先して進めるようにしているのですが、今年はこれになりました。健康に悪いとわかっていても、やはり休みの時間をたっぷりゲームに注ぎこむのは快感ですね。

全体的な評価としてはかなり高いです。今年の新作では現時点でトップです。
今年はあまり新作自体を遊べていないですが……


バージョン    1.05
クリア時間    58:53:00
トロフィー取得率 70%
難易度      Normal

※アーケードはほぼ未プレイです。


【良かった点】

◎ストレスのなくなった製作・育成・所持品システム

痒いところに手が届きました。

あまり狩猟に興味が湧かない身としては、狩りで動物の毛皮を集めて銃弾バッグなどの道具を作るシステムがストレスだったので、今作は撤廃されていて有難かったです。今作での狩りは一部のサイドクエストかチャレンジ達成条件、あるいは金稼ぎの方法でしかないので、手を付けなくても問題ありません。

では、その代わりにどうやって銃弾や道具の所持数なりを増やすのかというと、それらはPERK式の育成システムに一本化されました。PERKポイントは、雑誌を拾ったり条件の緩いチャレンジを達成するだけでモリモリと手に入るので、ポイント稼ぎなどの行為は一切不要。ただゲームを進めていくだけで自然と強くなっていきます。
記憶では、3や4はこの育成ポイントがキツめでなかなか新しいスキルを覚えられなかったので、かなり遊びやすくなったと思いました。
特にチャレンジは「特定の武器で××体倒す」みたいな簡単な条件のものが大半なわりにリターンが大きくて助かりました。

所持品は「全体の所持上限」が撤廃されて各道具ごとの上限のみとなり、4のようにアイテム整理で煩わされることがなくなりました。
また金余りもなくなり、各種ビークルや装備品など金の使いみちが増えました。

オープンワールドの場合、所持品整理に費やす時間も馬鹿にならないので、この辺をスッキリさせた改善に感謝しています。


◎操作のスピード感向上

ハシゴの高速昇降には感動しました。他のゲームだとハシゴの昇降時間のダルさが必ずストレス源になるので、リアリティを犠牲にしても操作性を取った判断を支持します。
グラップリングフックや車の運転など、操作性自体も良くなったと感じます。
相変わらずウイングスーツは難しいですが。

ただ、同時にバトルスピードも全体的に速まって、モタモタしてるとあっという間に警報を鳴らされて増援を呼ばれ、戦場のど真ん中でちょっとでも立ち止まると集中砲火されるので、これまで以上にとっさの判断力が必要になったように感じました。
今回は空からの増援も豊富なのでなおさら位置取りが重要な印象です。


◎ガン(ファング)フォーハイヤーシステム

バトルスピードが速まって戦闘の難易度が上がった……と感じるのは序盤だけでした。ゲームを進めて「ガンフォーハイヤー(動物はファングフォーハイヤー)」と呼ばれる仲間が増えると、エイムが心許ない自分の代わりにサクサク狙撃してくれたり、ひっそりステルスで敵の頭数を減らしてくれたり、空爆してくれたり、犬(かわいい)であることを活かして堂々と敵地を走って索敵してくれたりと活躍してくれます。

もし途中で倒れても、制限時間内に助け起こせば戦線復帰してくれる頼もしい仲間です。自分が倒れても、制限時間内に間に合えば助け起こしてくれます(実際はなかなか発生しませんが)。
仮に蘇生が間に合わなくても、昔のファイアーエムブレムのようなキャラクターロストはなく、一定時間後に使用可能となります。

このシリーズは呆気なく死ぬ割にロード時間が長めなので、腕に自信がない自分には粘れる手段が増えただけでもありがたいです。

また、自動運転があるのであまり使いませんでしたが、ビークルの運転席以外に乗ると運転を代行してくれたり、車に載せ忘れてもその辺の車を拾って追いついてくれる(そうでなくても距離が離れるとリスポーンされる)ので、AIながらもほぼプレイヤーみたいな挙動です。
たまに射線に入って邪魔になったり、いつの間にか転落死していたり、敵に特攻して案の定やられたりもしますがそれはそれ。


◎探索の楽しさが高まった

生活感を感じられるロケーションが増えたのもあって、探索がより面白く感じました。これまでファークライの民家や町はとってつけたような感じだったのですが、今作は本当にありそうな作り込みがされており、ゲームの家探しフェチとしては満足でした。

中でも面白いのは「プレッパーの宝」で、世界終末に備えて建造されたシェルターなり秘密の洞窟なりを探索して宝探しをするミニクエストです。これが一人称アクションだったりホラーだったりミステリーだったりでテイストが違い、楽しめました。

シェルターは雰囲気が出ていて、よくスクリーンショットを撮影しています。


◎隅々まで設定されたキャラクターの会話

NPCのセリフだけでも大量なのに、ガンフォーハイヤーたちはもっと凄いです。戦闘などのよく聞くセリフの他に(動物を除く)6人分に、膨大な各ロケーションごと(!?)の一言セリフが用意されているというこだわりようで、また仲間の組み合わせでも掛け合い会話が発生します。このゲームで全てのボイスを聴くのは不可能ではないかと思えるほどです。しかも、どれもだいたい面白いというおまけ付き。CERO Zなので際どい会話もあります。

スターオーシャンやゼノブレイドばりの会話量に圧倒されました。


◎リスポーンの仕様

大抵のゲームのリスポーンは「設定された地点から徒歩の状態で再開」だと思うのですが、このゲームは数分前の自分のプレイ状況を呼び出してくれます(例外あり)。つまり、ヘリコプターに乗って敵地に近付いてうっかり撃墜されたら、ちゃんとヘリコプターに乗った状態から再開されます。

 同じ仕様のゲームは他にあるのでしょうが、私は初体験だったのでなかなか衝撃でした。ぜひ他のゲームも採用して欲しい。


◎音楽

シリーズ中最高だと思います。
版権曲の使い方も良いのですが、戦闘曲が好きです。
ジャンル分けに困る不思議な曲調で、底知れぬカルト教団との戦いというシチュエーションにぴったりでした。
この記事を更新しながらオリジナルサウンドトラックを視聴していたのですが、我慢ならず購入しました。


◯ほか細かい点

・オプションが細かく設定できる
・手動セーブが項目選んでボタン一押し(未だにセーブが仰々しいゲームは見習って)
・サイドミッションがそれなりに作り込まれている
・(日本版のみ)日本語声優の演技が良い


【気になった点】

×探索を阻害する高エンカウント率と本編演出

探索自体は楽しいですが、それを邪魔する要素が多くてストレスでした。

まず一つは敵エンカウント率の異常な高さ。
主に道路ですが、エリア解放しない限り、3や4の比ではないレベルで敵と遭遇します。
道路を走っていると対向車線から敵の車両が走ってきて、仕方なく戦っている間に別の車両に見つかり、戦いが長引いている内にまた別の車両やら近くの敵やら動物やら、最悪はヘリや飛行機まで参戦してくる始末。
なんとか猛攻を凌げたとしても、ちょっと車を走らせたらまたすぐにエンカウントします。下手に車を走らせるより、徒歩で森を隠れながら進んだほうが目的地へ速く着く時もあるくらいです。

加えて、どのエリアもレジスタンスポイントが一定量溜まるに従い敵の戦力が強化され、最終フェーズに入ると飛行機まで飛ばしてきて、どんな僻地にいても見つけて上空からしつこく攻撃してきます。飛行機には地上からは攻撃を当てづらく、対処に時間がかかるのもまたストレス。私はニック(飛行機乗りのガンフォーハイヤー)に任せるか、ファストトラベルと車で逃げ回っていました。

もう一つがメインストーリーの強制突入。
レジスタンスポイントが一定量溜まると、敵の特殊攻撃や場所を問わないイベント開始なので、どこに居ても強制的にメインに突入します。

イベントだけならまだしも、半分くらいは戦闘を伴います。
最悪なのがジェイコブの地区のメインで、時間制限ミッションを複数回やらされます。人によってはここで詰みかねないと思うのですが、その辺をどう考えているのか気になります。私も時間制限戦闘が苦手なので、これが来るたびに溜息をついていました。加えてこの地区はストーリー展開も胸クソが悪いという始末。

こんな調子なので、せっかくの楽しい探索をしょっちゅう台無しにされていました。
探索はメインを進めてエリア解放してから! ということなのでしょうが、ちょっと強引ではないかと。


×一部不具合

・フラグが作動せずサイドミッションが進まない(2回遭遇しました)
・リスポーン即ヘリの空中衝突で即死
など


△本編ストーリー

クリアした今思うのは、この手の「プレイヤーに善悪を問うストーリー 」も古くなってきたなということです。

自分がクリアした中だと、パッと思いつく限りではSPEC OPS:THE LINEUNDERTALE、そしてファークライ3なんかがそういうノリだと思うのですが、これらが発売された数年前ならともかく、2018年にもなると食傷気味かつ「考えさせてやろう」というあざとさが鼻についた、というのが正直な受け止め方です。

肝心のカルト教団にあまり宗教団体らしさを感じず、キリスト教っぽいものを信仰している武装集団のイメージが強かったのも、ストーリーが上滑りしているように感じた原因かも知れません。
口を開けばカルトのクソ共を殺すと喜々として語り、暴力でしか解決しないと信じ切っている味方勢力のほうがよっぽど宗教臭かったし、どんな武器も車もヘリも飛行機も初見で扱えて、一切の自己主張も許されず何百人も殺して回る超人主人公のほうが怖かったです。

……というように感じさせたかったのだろうし実際そう感じましたが、今となってはだからどうした? という感じなんですよね。
こちら側としてはゲームを進めるにはカルト教団と敵対するしかないし、そもそもゲス極まりない犯罪行為を重ねて自分たちだけシェルターで生き残ろうとしている卑怯者たちに従う義理もないし……

何より、ゲーム開始時点ではこちら側が戦力面で圧倒的に不利で、そもそもの条件が平等でないのに、それを同じ天秤に乗せて善悪を測られても困りますね。

先に大多数で武力行使しているのはカルト教団側だし、善とか悪とか以前にこっちは圧倒的不利で、かつ自分や同僚の命が懸かってるんだからそりゃ抵抗して当然だろうと。

ちょっと脱線しますが「善か悪か線引きはできない」みたいな言説自体が悠長に過ぎるというか、もう皆それを理解した上で自分なりの善を模索しながら生きていると思うんですね。確かに2015年頃までならゲームで善悪を問うストーリーも新鮮でしたが、もう今は線引きできないならどうやって尊重しあっていけるか」という実働のフェーズに入っているんじゃないかと……

脱線してしまいましたが、とにかくストーリーのあざとさ、押し付けがましさが気になりました。
善悪を問えるのはお互いが同じ条件の時だけだと思います。

オープニングとエンディングの演出は良かったので×ではなく△にしました。


【まとめ】

ゲーム面ではシリーズ史上最高の内容で、この手のストーリー主導FPSに興味がある人ならクリアまで十分に楽しめます。クエストも短すぎず長すぎず、育成や戦闘もスピーディーに進むので、イメージよりもプレイ時間はかさばらないです。
ただ、メインストーリーとその仕様が人を選ぶので、自分のペース第一で遊びたい人はちょっと許容の心が必要になるかも。

メインストーリーの不満点を長々と書いてしまいましたが、作品を重ねてゲーム自体の基盤がしっかりしているので、探索だけでも十分に楽しんでいます。

3種のDLCが発表されていますが、ストーリーとは独立した内容なので、私はちょっと見送ろうと思います。予想よりも高評価であれば手を出すかも知れません。
このシリーズはDLCがピンとこないのが玉に瑕ですね。


2018年4月26日木曜日

ゲームクリア感想99:聖剣伝説2 シークレットオブマナ(PS4版)

公式サイト


早々に結論を申し上げますと、駄作の部類でした。

原作プレイ済の方→サウンドトラックだけ買えば充分です。
原作未プレイの方→要検討です。今急いで買う必要はまったくないです。
それ以外の方→スルーして下さい。


ここまで言うならなぜクリアまで続けたのかという話になりますが、私はこの作品に心残りがあり、それを解消するために購入しました。

もうずっと子供の頃、有名なボス戦セレクトバグに泣きながらも、スーパーファミコンで一度クリアし、二周目を進めていた時のことです。
どういう訳か、何度やり直してもクリスタルフォレストのボス、オチューフェイスを倒してから先へ進めなくなり、セレクトボタンを押さないように注意して再挑戦してもやはりゲーム進行不能になってしまいました。
 
そうして諦め、ソフトを箱にしまってしばらくしたら、いつの間にか家から無くなっていました。恐らく他のゲームソフトを売りに行く時に一緒に持っていったのでしょうが、その頃には続編の聖剣伝説3や初代スターオーシャン、アークザラッドなどのRPGに夢中だったため、聖剣伝説2の存在は私の中で小さなものになっていました。

それでも、理不尽な理由で挫折してしまったという記憶だけはずっと心に残っていました。バーチャルコンソールや携帯アプリ版、Switchのコレクションなどで名前を見かける度にやり直すチャンスを見出していたのですが、そのたびに今更旧作を1からやり直すのもだるいという気持ちが勝り、PS4/PS VITAでのリメイクが発売された今の今まで手付かずでいました。

無事にクリアして、この作品に対する心残りがようやく解消されました。
それと同時に、もう「聖剣伝説2」を再び遊ぶことはないだろうと確信しました。

バージョン 1.02
クリア時間 17:21:05
トロフィー取得率 59%


【良かった点】

◎楽曲アレンジ

賛否両論ですが、個人的には全曲がオリジナルより良くなっていると思います。
原作者のセルフアレンジ含むアレンジャー複数形態で、昔よく出ていたアレンジアルバムの「SQシリーズ」みたいな感じです(アレンジャーも数名被っています)。

もちろん、全ての曲が肝心のゲームに馴染んでいるとは言い難く、賛否両論も致し方ないですが、楽曲として繰り返し聴くならアレンジのほうかなと思います。

曲別に言うと「いつもいっしょ」「遠雷」「君は海を見たか」「危機」「伝説」「予感」「八点鐘」「愛に時間を」「呪術師」そしておなじみ「子午線の祀り」が好きです。

「いつもいっしょ」は、操作可能になってから最初に流れる曲で、現代的なアレンジにほとんどの原作経験者がここでまず驚くと思います。

「遠雷」「愛に時間を」はコーラスが加わって新鮮でした。

「君は海を見たか」は原曲から更にテンションの上がるアレンジになっていて必聴です。
エリニース城で初めて流れた時は「うおお! 」となりました。

超超超超超大人気楽曲「危機」のアレンジも好きです。原曲の聴くだけで一汗かくようなテンションから少しだけクールになったものの、楽曲として聴きやすくなっている印象です。原曲のいかにも「ボス戦」感が今はややキツくなってしまったので…

「伝説」「予感」は原曲だとあまりピンときていなかったのですが、アレンジでより聴き応えが増しました。

「八点鐘」は元から好きな曲なので、あるだけで満足です。

そして「呪術師」そして「子午線の祀り」はまさに完成形という感じで、ラスト二連戦に相応しい正統進化なアレンジでした。2018年に蘇ったこの二曲をちゃんとゲーム内で聴けただけで感動があります。

ちなみに、オプションで原曲と切り替えて遊べるのですが、私は一度も切り替えずにエンディングまで進めました。それだけ楽曲のアレンジには満足しています。

あと、SFC版のサウンドトラック未収録だったセーブ画面の曲も、今作のサウンドトラックではしっかり収録されていて凄く安心しました(「世界への扉」という曲です)。


◎オートセーブ採用

もうあって当たり前とはいえ、無いのを覚悟していたので一安心でした。
割と細かくセーブされるのも嬉しいです。


◎魔法の発動でゲームが止まらなくなった

魔法の発動中も他のキャラにサクサク切り替えて攻撃できる上、同時に魔法も唱えられるので、戦闘のテンポは多少向上しました。


◯宝箱のドロップ内容が良くなった(気がする)

もう記憶も曖昧ですが、SFC版では最新装備がドロップしたということは覚えている限りなかったと思うので、小さいながらも改善かなと思います。ただ体感ドロップ率は低いです。


◯地形引っかかり問題の解決法がある

リングコマンドを開いて閉じると、離れてしまった仲間が集合するようになりました。
そもそも引っかからないで動いてくれるのが一番ですが……


【気になった点】

×強制終了の多さ

何を差し置いてもこれです。ゲーム開始からクリアまで、最低でも6回は強制終了を迎えました。アップデートしてもこの始末です。
エリア切り替え直後や、敵複数と混戦状態の時になりがちなのですが、いずれも回避しようがないので、単純に興冷め極まりなかったです。
回収レベルとはいかなくても、アップデートを重ねて最優先で対応が必要なレベルだと思うのですが、前回のアップデートからひと月が過ぎても音沙汰なしなので、もはやこれ以上は望めないのでしょう。

ゲーム自体の短さとオートセーブが細かいのだけが救いです。


×更につまらなくなった戦闘

原作からして爽快感やアクションの楽しさとは無縁だった戦闘が、信じられないことにリメイクで一層つまらなくなりました。

何がつまらないかというと武器命中率の異常な低さで、序盤を少し過ぎるとこちらの攻撃がまったくと言っていいほど当たらなくなります。
頑張って必殺技ゲージを貯めても空振りするなど日常茶飯事で、その間も敵はバンバン攻撃を当ててきます。
ハッキリ言ってゲージを貯めるよりも、100%のゲージなし通常攻撃を数撃ちゃ当たるで繰り返したほうが早いです。原作ではゲージ貯め攻撃がデフォルトだったのですが、今作では徒労に終わることのほうが圧倒的に多いです。どうしてこうなった。

ではどうやって敵を倒すのかというと、魔法です。
お金に余裕ができたら魔法のクルミを大量に買い込んで、ポポイの魔法を連発して、合間に残り二人が運任せで攻撃を振るう味気ないスタイルに固まってゆきます。マップも狭く、レベルアップするとHPMPともに全回復するので、そうそうMP切れも起きないです。
リキャストの概念もないので一方的に唱え放題。

ゲーム後半、プリムが「エナジーボール」というクリティカル率上昇の魔法を覚えてから、ようやく武器攻撃にも春が巡ってきますが、それでも外れる時は外れます。
流石にラスボス戦では武器がメインとなりますが、見せ場はそれくらいです。

アクションRPGなのに、アクションの爽快感は0です。それどころかストレス源になります。
本当にびっくりするくらいのつまらなさで、これでOKが出てしまう開発体制が心配です。


×悲しくなるほどの追加要素の乏しさ

「この作品ならでは」のコンテンツが、宿屋の仲間会話とフルボイスくらいしかなく、追加ダンジョンや追加ボスや追加マップ、その他リメイク作品によくある追加要素はなんと皆無です。

皆無、というのは文字通り捉えて頂いて構いません。
本当に、何もないのです。最悪な意味で原作そのままです。

今となっては古臭いテキストの改善も読んだ限りでは見当たらず、豪華声優が陳腐なセリフを演じているのに虚しささえ覚えます。掘り下げ不足のサブキャラクターなどを掘り下げる最後のチャンスだったのに、追加イベントなども当然なし。

更に言えば、ダウンロード販売するならゲーム内の操作チュートリアルくらい追加すべきだと思うのですが、それも原作に準じて一切なし。必殺技ゲージの貯め方(ボタン押しっぱなし)を知らないままクリアしてしまうプレイヤーがそこそこいると思います。

予算や納期の問題があったという想像はつきますが、それは想像でしかなく、そこで忖度する気はまったく起きないです。
ただ、熱意のない「お仕事」の結果がそこにあるだけという感じです。


×それどころか改悪されたUI

まずゲームを始めてするべきことが2つあります。
オプションでアイテムの所持数上限を最大の「12」にすることと、決定ボタンを「×」から「◯」に統一することです。

何故なら、前者はデフォルトでなぜか最小の「4」になっており、これに気づかないと単に損するだけになってしまうからです。
 そして後者は、買い物や宿泊画面では「◯」ボタン決定で固定なため、デフォルトの「×」ボタン決定だと入力ミスを誘発するからです。

説明して悲しくなってきました。なぜ数十年前のSFC版から取り回しが劣化するのか。


×イベントシーンのどうしようもない手抜き感

イベントシーンでスキップボタンを押すと、確認メッセージも何もなく全スキップされる徹底した不親切ぶりです。見る価値のあるイベントは終盤の2つくらいとはいえ。

更に、2018年にもなって3Dモデルのキャラクターがリップシンクしないので、古臭いテキストと相まって凄くチープです。これならノベルゲームのように差分あり2D絵の方がマシだったのではと思わされます。


【まとめ】

シンプルに、酷く残念な出来です。
爽快感の増した戦闘と少しの追加要素があれば私としては満足だったのですが、それは高望みだったようです。

私のように、聖剣伝説2という作品に何か思い残すことがあるという方以外は遊ばなくてもいいと思います。
他にも遊ぶべき面白いゲームは山ほどありますし、私ですら、中盤から攻略本片手に義務感だけで進めていたので、何も思い入れがないと単なるつまらないRPGです。それよりも有意義なことをしましょう。

またトロフィーに関しても、完全オフラインでプラチナを取得できるものの、時限要素やランダムドロップが絡むので精神衛生上おすすめできないです。

仮に聖剣伝説3がリメイクされても、恐らくサウンドトラックだけ購入して終わりにする可能性が高いです。よほど改善されているならともかく……

それでも、このリメイク作品には感謝しています。
私の中の「聖剣伝説2」を数十年越しに、家庭用ゲーム機でのリメイクという綺麗な形で終わらせてくれました。エンディングはその感慨もあってちょっと浸ってしまいました。


おやすみ、聖剣伝説2……


  







2018年3月25日日曜日

ゲームクリア感想98:Firewatch(PS4版)

メーカー公式サイトはこちら

日本語版が配信されるというので、2月の配信日にとりあえず購入してみました。
複雑なシステムや長大なオープンワールドが連続すると疲弊するので、箸休めにこういったウォーキングシミュレーターを遊びたかったのもあります。

所謂「積みゲー」が増えると、こういうスケジュールの合間を縫って遊べる小作品がかなり重宝します。


バージョン 1.08
クリア時間 約7時間
トロフィー取得率 84%(本編は100%)


【良かった点】

◎ダレることのないテンポの良さ

 他の同ジャンル作品と差をつけているのがこの点だと思っています。
難解だったり面倒な謎解きは一切なく、フィールドも狭すぎず広すぎず、ちょうどいい塩梅に抑えられているので、よほどの飽き性でもない限り、スムーズにクリアできます。
 ちょうどダレそうになる寸前の絶妙なタイミングで新展開が訪れるので、気分を切り替えて探索が続けられます。

 ただフィールドとストーリーだけ用意して投げ出されるタイプの作品ではなく、この辺を意識したフレンドリーな作り込みが魅力です。

 ゲームによくある「鍵の暗証番号を探せ!」みたいな要素を序盤から早々に否定してくれるので、本当に野山を歩き回って探索するだけで話が進みます。
 「探索」という言葉を使いましたが、クリアするだけならローラー作戦みたいな細かい探索は一切不要で、地図や無線のガイドに従うだけで必要行動を取れます。先へ進むために必要なオブジェクトも指示されたロケーション内にしかないので、脱線せずに目標を追いかけるだけでOKです。収集要素も殆どありません。

 強いていうならば、地図とコンパスを手に探索してゆくタイプのゲームなので、極度の方向音痴な方はやや厳しいかもしれません。私も序盤は迷いましたが、フィールドが想像よりも狭いことに気づいてからは楽になりました。
 理不尽な経路もないので、ちょくちょく地図を開きつつ、広い道を辿っていけば大抵何とかなります。


◎移動スピードが早い

 ウォークしか出来ないウォーキングシミュレーターもあるので、しっかりダッシュできるだけで感動でした。特に息切れなども起こさないので、スムーズに進めます。


◎(日本語版のみ)ローカライズが素晴らしい

 不自然な翻訳文体がなく、すらすらと読めます。ちゃんとその場のノリやキャラクターに合わせた文章になっており、没入感もしっかりあります。
 いかにもな洋ゲーですが、丁寧なローカライズにより英語力が必要とされる場面は一切ないので、私のように英語がろくに喋れない人間でも安心して遊べました。


◯先の気になるストーリー

 中盤辺りからの不穏な展開は本当にハラハラしました。もうちょっと何とかなったかなという点こそ残るものの、全体を振り返ってみると短編小説のような静かな読後感があります。「ひとつの物語」として完結しているのでその点も好感触です。
 忘れられない衝撃的展開! さあ震えるがいい! といったノリではなく、淡々と低空飛行してそっと着地するイメージです。

 不穏さを増すストーリーの一方で、何も変わらない大自然との動と静との対比がリアリティを増しているように感じました。この点、単なる背景グラフィックではなく、背景でもしっかりストーリーを演出しているのが良いです。

 また、ストーリーの肝になる上司との無線会話が面白くて読み応えがあり、選択肢も細かく分かれているので、大抵は自分の価値観と同期を取った返事ができます。その点で没入感も確保できていると思いました。


【気になった点】

△移動時のカクつき

 ダッシュすると背景の描画が間に合わないのか、カクつきが発生します。ゲームが停止したなどの不具合は一切起きませんでしたが、カクつかないに越したことはないので……


△オブジェクトの見つけにくさ

 一部、背景に同化していて、見つけにくいものがありましたが、慣れれば特に問題ないです。


△乱暴なオブジェクトの扱い

 一度拾ったら元の場所に戻せるオブジェクトと投げ捨てるしかないオブジェクトがあり、後者のほうが多いです。誰かの貴重品を投げ捨てるのはちょっと忍びないので、全部のオブジェクトを現状回復できると良かったです。
 気にならないプレイヤーの方が大多数だと思いますが……

 余談ですが、欧米圏のコンテンツで一番文化の違いを感じるのがこの「モノの扱い」で、普通に置けばいいものを(特に怒っているわけでもないのに)乱暴に投げ捨てるシーンがゲームでも映画でも必ずといっていいほどあり、そこは普通に置けばよくない? と毎回思います(勿論、これこそ乱暴な括りで、最終的には個人によります)。


【まとめ】

色々と受賞しているのも頷ける、確かな良作です。
 ただ、この手のゲームに思うところがある人でないと、ボリュームに対して割高に感じると思います。
(ウォーキングシミュレーターの記事を作成するたびに同じ事を言っていないか?)

「号泣しました!」「もう目が離せなくて…」「Firewatch、最高〜〜〜〜〜〜!!!!(スクリーンの前で演者と観客がコール)」みたいなノリはなく、本当に淡々と進んでいくので、ちょっと体験として弱いかもしれません。
 個人的には「ひと夏の切なくも思い出深い体験」という感じで好きです。

・多忙なので短時間で終わるゲームがしたい

・大作の繋ぎにちょっとしたゲームをクリアしたい

・「森林火災監視員」という主人公の設定が面白そう

・アニメっぽいノリや露悪的なコンテンツに疲れた

・楽にトロフィーを収集したい(プラチナは無いですが、本編だけならクリアするだけで100%です)

 などの人にはオススメです。もっとも一人称視点に耐性があるのが大前提です。

 選択肢の回収や追加トロフィーの収集などが残っていますが、私はひとまず一周クリアして満足しました。
 








2018年3月11日日曜日

ゲームクリア感想97:ゼノブレイド2

公式サイトはこちら
シリーズ前作(ゼノブレイドクロス)の記事はこちら


Nintendo Switch本体と同時購入し、約一ヶ月半かけてようやくクリアしました。
シリーズ前作への不満点と、発売前情報のパッとしなさでかなり不安でしたが、クリアした今は達成感に満ちています。良くも悪くも感情を揺さぶられる体験ができたので、損な買い物ではありませんでした。

バージョン 1.3.0(130時間くらいは1.2.0で進めました)
クリア時間 157:59:25(出来る限りの寄り道をして)


【良かった点】

◎異常なほど盛り上がる秀逸な戦闘システム

 これは心底凄すぎると思いました。人間がこんな複雑なシステムを思いつき、あまつさえ実装できるものなのかと感動さえ覚えます。
 と言っても、ゲーム序盤は不慣れなのと、そもそも戦闘の基本要素が全開放されていないのが相まって、正直なところ今ひとつでした。チュートリアルが不十分(後述します)なのもあり、雰囲気で戦闘をしている状況がそこそこ長く続きました。
 
 しかし、システムにも慣れて戦闘の基本要素が全開放される中盤あたりからは嘘のように面白くなります。特にドライバーコンボをようやく安定して繋げるようになってからは、地味に硬かったザコ敵もサクサク倒せるようになり、ひたすらに敵が硬かったゼノブレイドクロスから改善されています。

 戦闘システムに関しては、多くの攻略サイトの記事が画像つきで解りやすく説明していますが、私はこんな感じです(画像は公式サイトやゲーム本編などでご確認下さい)


──────────────────────────────────────
 1.事前準備として、参戦ドライバーごとにブレイドのタイプをなるべく固める。
  (主人公は攻撃ブレイド3体、仲間Aは回復ブレイド3体、仲間Bは防御ブレイドといった風に。ブレイド同調の運もあるので、揃うまではなるべくで良い)

 2.なるべく有利な位置から先制攻撃。落下死しない場所やダメージ床の範囲外、敵の背後など。

 3.「ドライバーコンボ」を繋ぐ(ブレイク→ダウン→ライジング→スマッシュ)。

 ※ドライバーコンボは画面右下のスキルから発生。画面左右に表示されるのはブレイドコンボ。
 ※最後まで繋げなくてもあまりこだわらない。そもそも序盤は繋げない。

 4.それに合わせて「ブレイドコンボ」を繋ぐ。画面右上に表示されるコンボルート表に従って、属性別に三段階の必殺技を繋げていく。仲間の段階は「画面左右に表示されるコンボ申請の顔アイコンの周囲をグルグル回る光球の数」で把握する。

   5.上記の「ドライバーコンボ」発生中にこの「ブレイドコンボ」を発動すると「フュージョンコンボ」となり、コンボ受付時間増加や「パーティーゲージ」増加などの効果が発生する。

 ※「フュージョンコンボ」はあんまりこだわらずとも良い。序盤はまずブレイク→ダウンの「ドライバーコンボ」および「ブレイドコンボ」を繋ぐのに慣れるだけで十分。

 6.「ブレイドコンボ」を3段階フルで繋ぐと、3段階目の属性の色をした「属性玉」が敵の周囲を回り始める。なるべく多くの「属性玉」を繋ぐため、様々なコンボルートでブレイドコンボを繋いでゆく。

 7.こうしてコンボを繋いでいる内に、画面左上の「パーティーゲージ」が満タンになるので(雑)、機をみてコントローラーの+ボタンから「チェインアタック」を発動!
 
 ※ユニークモンスターなどはHPが一定以上減ると強力になるので、なるべくチェインアタックですっきり倒せるようにする。

 8.画面中央上に、敵に付着させた「属性玉」が表示されるので、その「反属性」の必殺技を使って属性玉を割ってゆく。反属性なら2回、それ以外の属性だと3回必殺技を当てることで属性玉が割れる。反属性以外だと割れる石がランダム(?)なので、何が何でも反属性を使う。「チェインアタック」中は時間が止まるので、じっくり選べる。

 ※最大9体参戦できるブレイドの1体でも「属性玉一撃破壊」などのアシストコアを装備させておくとかなり楽になる。

 9.「属性玉」破壊一つにつき「チェインアタック」の周回が追加されるので、どんどん破壊してゆく。周回数に応じてダメージ倍率も急上昇!

 ※「チェインアタック」一周で「属性玉」を一つも割れなくても「属性玉」は消えないので、また「パーティーゲージ」を溜めて再チャレンジ可能。

10.「チェインアタック」中に右上のゲージが満タンになると、究極の攻撃「フルバーストチェイン」が発動する。

 ※後半にならないとなかなか発動できないのでこだわらずとも良い。

11.リザルト画面(下画像)が表示され終了

自分のTwitterから流用

──────────────────────────────────────
 
 この説明ですが、未プレイの方は意味不明だと思います。私も序盤は意味が解らず、せっかく発動したチェインアタックも属性玉と同じ属性を使って台無しにしていました。

 しかし、やる気さえあれば必ず覚えられます。何しろ大ボリュームのゲームゆえに実践のタイミングは山ほどあるので、ゲームを続けてくうちにいつの間にか出来るようになっています。ご安心下さい。

 やり込む際はもっと色々あるのでしょうが、私はクリアまでこんな感じでヌルく通しました。アクション操作でもないのにめちゃくちゃ白熱する戦闘システムは本当に素晴らしいです。
 楽しくなるまでが長いですが、とにかく一度体験するとこの盛り上がりに病みつきになります。もうこの先15年くらいはこれを超えるRPGの戦闘システムは出てこないのではないかとすら思います。それだけ凄い。


◎安心と信頼の音楽

 凄まじい力の入れようで、初代の路線を継承しつつもインパクトと聴き応えは初代の曲と同じくらいです。まだサウンドトラックの発売は先(2018/5/23)ですが、パッとしない曲が一曲もなく、冒険の楽しさを何倍にも増幅しています。
 この点の期待を裏切ることはないのが流石ですね。どの曲が好きかというと「全体的に好き」としか言えません。


◎モーション、セリフの病的な多さ

 仲間キャラそれぞれに武器種別のモーションが用意され、それがサクサク切り替わるので、基本コマンド戦闘ながらも戦闘がスタイリッシュです。
 セリフの多さに関してはシリーズ名物ですが今作も相変わらずで、敵の種類に応じて特殊なセリフであったり(虫が苦手なブレイドなら叫んだりとか)、果ては特定のブレイドから特定のブレイドにチェンジするときにまで専用のセリフがあるのを聞いた時には、その細かさに放心しました(例:ザクロ→イダテンへのチェンジ)。

 あと、モーションに関連してですが、攻撃のヒット感が改善されているように感じました。前2作はややもっさり感があったので。


◯街の発展要素

 基本的にお金で解決できてしまうのが寂しいですが、発展レベルに伴って店の商品が変わったり、新たな傭兵団クエストを受注できたりするのが楽しかったです。

 傭兵団システム自体はよくある派遣システムなので、これといった感想はないです。
(悪名高いナナコオリのやつはそもそも手を付けなかった)

◯グラフィックやモデリングの向上

 正統進化していますね。よく槍玉に挙げられた前作もさほど気にならなかったのですが、進化するに越したことはないと感じました。


◯ストーリー終盤からエンディングの展開

 加齢臭漂うギャグと下ネタにイライラするばかりだった中盤までに比べて、終盤からエンディングにかけてはなかなかに良い展開が続き、エンディングでは涙ぐんでしまいました。初代プレイヤーとしても感動しました。
 それ故に、ストーリーの掴みで人を選んでいるのが惜しいです(これも後述します)。


【気になった点】
 各所のレビューなどで既に散々指摘されていますが、これが本当に多いです。私も例に漏れず、かなり厳しい感想を抱いています。

 その多くが「ゼノブレイドクロスからの不満点から改善が見られない」もので、割と本気で失望しました。電ファミニコゲーマーの対談企画で製作人数の少ない開発環境について語られているのですが、それを踏まえてもゲーム体験が酷く損なわれるものだったので列挙します。
 こうして吐き出さないと気持ちの整理がつかないので……


×フィールドスキルという悪意の塊

 もうゲーム中何度キレかけたことか(物に当たったりはしないですが)……
悪意と障害を誤認しているとしか思えないストレス源で、序盤から終盤までずっと不快にさせられっぱなしでした。

 何が酷いかというと「対応フィールドスキルを持っているブレイドにいちいち付け替える必要がある」点に尽きます。
 その度に快適とは程遠いUIからお目当てのブレイドを探し出して付け替え、用が済んだらまたお馴染みの組み合わせに戻す、という、昭和の日本企業みたいな虚無作業をやらされるので、馬鹿馬鹿しさの極みです。

 多少ロード時間が長くなってもいいので「所持ブレイド全員のレベル合計」が最適だったと思います。ロード時間短縮のために付け替え式にしたのかもしれませんが、付け替えに費やす無為な時間があるなら同じことです。あるいは手が塞がらないぶんロード時間のほうがマシです。

 確か前作のデータプローブ設置の時も似たような感情を抱いたのですが、なんでこう、手間を掛けさせることを是としているのか本当に意味がわからない。

 本当に「なんで? 」と思います。なんでこんな意地悪をするの?


×呆れ果てる酷いユーザーインターフェイス

 ゲーム中何千何万回と開かされるメインメニュー画面にしろ他にしろ、とにかく非直感的なボタン配置と必要な情報にたどり着くまでの遠さに心底うんざりしました。

 とにかく全体的に酷いとしか言えません。全体的に酷いので具体例をパッと思いつかないくらいです。 
 初代からずっと指摘されてきたアイテム周りはソート機能の改善で多少良くなり、クロスの時にあったメニュー画面の重さも改善されましたが、良くなったのはそのくらいです。
 
 中でも最悪なのがフィールドマップで、立体的なフィールドに対して平面一枚のマップしかなくて頼りにならず、トラベルスキップアイコンは寸部違わずカーソルをぴったり重ねないと反応せず、アイコンが重なった場所はいちいち片方のアイコンをオフにしないと片方の情報を見られないという出来。

 次に悪いのがブレイドのキズナリングで、条件を達成してレベルアップの通知がされたら、わざわざキズナリング画面を開かないとレベルアップしないという意味不明さ。
 こういうのって今はどこも通知と同時にレベルアップして、メニューを開く手間を省かせているものだと思っていたのですが……

 シリーズ3作続けてUIに目覚ましい改善がないのは流石に呆れました。


×チュートリアルが見返せないしそもそも不十分

 文体を馴れ馴れしくするのがユーザーへの親切と勘違いしているらしいチュートリアルですが、現状ゲーム内では見返せません。説明書もないので、公式サイトの動画を見るか、非公式の攻略サイトの解説を読むのが一番手っ取り早いです。

 このゲームでは、チュートリアルを街の情報屋からお金で買えます。買ったら二行足らずの簡易な説明文が読めます。唖然としました。

 ただでさえシステムが複雑なゲームで、ゲーム中にまともなルールの説明が無いのは異常事態だと思います。
 頑張って作ったストーリーも戦闘も、ユーザーの「なんかよく解らない(から序盤でやめて売ってきた)」の前には無意味だということを認識されているのでしょうか?

 これは被害妄想と言われるのを承知で申し上げますが「システムも把握できないライトユーザーはやらなくていい。"解るヤツ"だけ遊べばいい」と割と本気で考えているっぽいノリをゲームから感じ取ってしまいました。


×探索の楽しさが著しく減少。不便さは上昇

・上述のフィールドスキルやUIの酷い仕様で探索意欲がゴリゴリ削がれる
・フィールド自体が前2作に比べてパッとしない
・キズナグラムや敵図鑑がないのでやり甲斐が薄れた

 などの理由で、前2作では夢中になって進めた探索が淡白なものになりました。
このシリーズに期待していた要素だったので残念です。
 
 特にキズナグラムが無いと知った時は本当にガッカリしました。
クロスにあった敵図鑑も削除されたので、キズナリング達成条件の「特定のモンスターを◯体倒す」を、広いフィールドの中から対象モンスターを探し出すところから始めなければならず、面倒極まりないです。

 図鑑さえあれば登録するために積極的に戦闘するようになったのに、実際には非アクティブのザコ敵はほとんどスルーしていました。


×ガチャ

 ブレイド同調のことです。1.2.0までは一体引くたびに飛ばせない小さな演出が入って最悪のテンポでした。1.3.0ではそれを飛ばせるようになったのですが、プレイヤーが求めていたのはソーシャルアプリお馴染みのサクサク引ける10連ガチャとかそういうのだと思います。

 ブレイドを引いた時の演出にやたら力を入れており、頑張って作ったので凄く見てもらいたいという気持ちは伝わりますが、そういう押し付けがましさがこのシリーズの難点です。

 そもそもオフラインRPGで、課金に繋がって次回作の開発資金が潤うわけでもない単なるくじ引きなので、虚無そのものです。
 しかもこの虚無ときたら演出だけは凝っていて、力の入れ加減を誤っているこのゲームの象徴となっています。

 またストーリーでは「ブレイドとドライバーの絆の大切さ」を説かれるのですが、有用なスキルを持たない低レアブレイドは速攻でリリースされるガチャシステムとの齟齬が生じています。
 とあるブレイドのクエストで、敵のチンピラにその点を突かれた主人公一行は本当にみっともなかったです。


×一部ブレイドの育成にミニゲーム必須

 この問題を「(仲間が入れ替え可能になってから)そのブレイドを一切スタメンにしない」という方法で解決しました。その後強制使用バトルとかは無かったので、それだけ助かりました。
 そのミニゲームが面白ければ話は別ですが、特に面白いわけでもなく。


×サブクエストの仕様がストレスフル

 一つのクエストに複数のクエストを詰め込んだようなものばかりで、目下の条件を達成して報告したら、報告したその場で次のお使いを頼まれ、それも達成したらまた次のお使いを頼まれ……というキレの悪い大便のような仕様です。

 達成条件も、序盤から高いフィールドスキルレベルを要求されたり、ろくなヒントがなく虱潰しにフィールドを回るしかなかったり、嫌がらせみたいなものばかりです。
 私は面倒くさいクエストは早々に見切りをつけて放置しました。クリアにおいて何も困らなかったのが唯一の救いです。


×魅力的なキャラクターが少ない

 仲間もブレイドも敵も、全員既視感のあるテンプレートなオタク向けキャラクター設定で新鮮さ0でした。魅力の無さを声優の素晴らしい演技力でカバーしている状態です。多くの萌え系女キャラと、最低限申し訳が立つレベルの男キャラで構成されており、男女比にうへぇとなります。

 これが顕著なのがブレイドで、男女比が2:8くらい。しかもイラストが微妙だったり、声がキツい萌え系だったりして、なんというか90年代〜ゼロ年代の古さが漂っており、2018年の今やると厳しいものがありました。
 このゲームに限らず、日本RPGゲーム業界の「萌えキャラ」像って一昔前で、これは時代に取り残されるのも必然だなぁと感じます。

 改めて振り返っても、愛着が湧いたのは自操作していた主人公とお付きのじっちゃんくらいでしたね。


×ストーリー全般
 
 発売前に4Gamerのインタビュー記事を読んで「なろう系を引き合いに出して感じ悪いなぁ」というのが正直な感想だったのですが、クリアした今なら言えます。

は?

 序盤から超常的な力を手に入れて、これといった努力の描写もなく、都合よく周囲の大人(ほぼ全員)に認められ、美少女にモテて……あまり詳しくないのですが、これはまさにインタビューで引き合いに出していたようなストーリーでは?

 恐らく強制敗北イベントや、終盤のあのイベントやあのイベント(ネタバレ防止)がそうしたストーリーとの違いなのだと思いますが、それにしても取ってつけたようで、ストーリーを振り返るとやっぱり都合のいい話だなという感想です。

 そして都合の良さ以上にイライラしたのが、クソしょうもないギャグや加齢臭のする萌え、下ネタです。これが序盤の、しかもメインストーリーにあるから手に負えません。しかもその一部を担当したのが前作のライター(リンク先ややネタバレ注意)という始末。

 有名な「かめあたま」発言はセクハラ一歩手前だし「JS・JK・JD」も略語違いで言い訳していますが危ういし、こういう話に誰も「待った」をかけられないのは会社としても心配です。

 あと、ストーリーやボイスの端々に「男は男らしく、女は女らしく」みたいなライターの思想が反映されていて、この時代に会社としてその認識ならかなりまずいと思います。任天堂は任天堂でこの辺をチェックした方が良かったのではとも思います(トモダチコレクションやFEifの同性婚問題もあったし)。
 キャラクターデザインも鑑みると、あえてそういう政治的正しさから距離を置いてやりたいこをやったのかも知れませんが……

 前作クロスのリンとタツの寒い掛け合いですらうんざりしたのに、あのノリがもっと悪化しているのに心底絶望しました。何処かで読んだ「クリエイターよりもユーザーが先に大人になってしまった」みたいな話を思い出します。

 ゼノブレイド初代だけが特異点で、ゼノサーガやゼノブレイドクロスみたいなオタクのノリがシリーズの本来だというのは認識していたつもりだったのですが、それらはそれなりに締める所は締めていたので、今作の異様なノリを見抜けませんでした。


△リスポーン地点が遠い

 このゲームには一部を除いてゲームオーバーが存在せず、いつどこでどのように死んでも最後に訪れたランドマークから復活できるのですが、フィールドが広くランドマークも離れているので、思った以上にリスポーンが遠いという場合がありました。


△ゲームが頻繁に中断される強制敗北・ムービーの多さ

 メインストーリーでは、苦労して敵を倒したのに次のイベントでは苦境に陥っているという日本のRPGあるあるな強制敗北が多く、正直萎えます。一回や二回ではなく何回もあるので、盛り上がるはずのメインストーリーの戦闘が台無しです。
 
 また序盤と終盤は、少し歩いて細切れにムービーが挿入される展開が多くて少しイライラしました。いっそ繋げて……


△トレジャーが散らばる

 散らばる必要なし。
時間経過で消えるのはともかく、崖下や雲海に落ちていくのは擁護できない。当然、落ちたらレアリティ問わず入手不可です。
 高レアリティのドロップだけは自動入手でも良かったのでは?


【まとめ】

 イメージに反して「自由度」とは程遠いRPGでした。
とにかく「スタッフが倒れるまで働いて頑張ったのだから実装した要素は余すことなく遊んで下さい! いや遊べ! 」
という押し付けがましいゲームデザインで、
その割にルールの説明も不十分で
快適に遊べるUIでもなく、
共感できるストーリーやキャラクターでもないので、

プレイヤーが感じるのは押し付けがましさと内輪ノリに対する疎外感

という結果に終わります。これらを許容できるプレイヤーは楽しめると思いますが、私はどうしても初代の完成度を懐かしく感じてしまい、本作を好意一辺倒で捉えるのは無理でした。

 確かにこれだけのゲームを作れる技術力は凄いと思いますが、ずっと言われ続けている不満点が3作目になっても改善の兆しを見せていないので、そういう製作方針なのでしょう。「これがうちのゲームだ。嫌ならやるな」と言われたらすごすご引き下がるしかないですが、幾らなんでも今回は突き放しすぎです。

 この押し付けがましさと変な内輪ノリの原因は上層部のクリエイター陣にあると思うので、一度総入れ替えをするとかした方がいいのでは?と思いますが、今作に対する失望により、そこまで肩入れするシリーズでもなくなりました。私はともかく、これまで全肯定してきたようなシリーズファン層からも苦言が上がっているのを制作陣は真面目に受け止めたほうが良いのではないでしょうか。

 ゼノシリーズに限らず、昔そこそこヒットしていた国内中堅RPGは軒並みキャラクターのセンスやゲームデザインの古さ、何よりクリエイターの独りよがりが目につくようになり、国内中堅RPGを応援しようという気持ちもいつの間にか薄れてしまいました。
 次回作でも同じようなノリなら、ハードごと買ってまで遊ぶことはないでしょう。


 今から始める人は、とにかく序盤を乗り越えられるかが勝負です。

 しょうもないギャグで話の腰を折ってくるムービーは、限界だと思ったらスキップして問題ないです。観る価値のあるムービーは敵陣営のと、中盤以降のややシリアスになってきてからのやつだけです。序盤の仲間たちは大した話をしてません。

 戦闘に関しても、基本要素がある程度解放されるまでザコ敵は無視しても大丈夫です。襲い掛かってくるのと、サクサク勝てそうなのだけ戦えば十分です。戦闘だけは中盤から確実に面白くなるので、それまで我慢です。

 使い勝手最悪なUIは慣れである程度カバーできますが、アップデートで改善されない限りは終盤まで細かいイライラが溜まると思いますので、適度にゲームを休んで息抜きしながら続けるのが良いと思います。

 その他、サブクエストやキズナリングなど、少しでも面倒に感じた要素はバンバン無視して取捨選択した方が精神衛生上良いです。クリアするだけならまったく困りません。
 ゲーム側が押し付けてくるものは容赦なく無視して下さい。制作陣が快適に遊ぶ環境の構築を怠っているので、変な義理を通す必要は一切ありません。
  
 それでも無理だと思ったら、もう止めてしまって構わないと思います。
戦闘システムとBGMはとても良かったですが、今作に対する最終的な結論はここに落ち着きました。
 5月に発売するサウンドトラックを買ったら、もうこのゲームとの縁は切れるかなという感じです。
 いざ一度ハマりさえすれば、不満点も許容できるようになり夢中で遊べるのですが、その境地にたどり着くまでが長く、この意味でも人を選びます。レベル100超のユニークモンスター討伐などに未練はありますが、そこまでやり込むモチベーションが湧かず、ひとまず撤退することにしました。
 またいずれ遊びたくなるかもしれないので、ソフトは一応手元に残しておくつもりです。

 今となっては初代だけでなく、あれだけ不満があったゼノブレイドクロスですら懐かしく思います。

 


 






 

 


2018年2月5日月曜日

ゲームクリア感想96:死印(PS4版)

公式サイトはこちら 

※リンク先ホラー演出注意。「見ていない」で演出スキップできます。

「都市伝説・心霊ホラーアドベンチャー」ということで飛びつきました。
PS VITA未所持のため昨年発売された時は泣く泣くスルーしてしまったのですが、PS4版発売の報を知り、PS Storeで体験版をダウンロードしたという次第です。

 ゲームとしては「ノベル+一人称視点の探索」といった内容で、体験版ではやや癖のある移動方法に戸惑いながらも、話の先が気になったのでクリア後即ダウンロード購入し、全編クリアしました。
 最終的に「今後の展開を追いかける作品リスト」入りしました。あまり事前情報を仕入れずに買ってしまったのですが、それが良かったと思います。短いゲームですし、スクリーンショット一枚でもネタバレ率が高くなってしまうので…

バージョン 1.00
クリア時間 一周目は約15時間、二周目含むコンプリートまで約26時間
トロフィー取得率 100%(プラチナ)


【良かった点】

◎あまりにも理想的な体験版の仕様

・何と一章丸ごと+二章冒頭まで無料でプレイ可能の大盤振る舞い!

 ・更に、解除キー式なので、製品版購入時に新たなダウンロード不要、そしてセーブデータ引き継ぎでスムーズに遊べる!

 ・加えて、製品版に引き継いだ後も、一章で条件を達成したトロフィーを章ごと再プレイせずとも取得可能!

 ・そもそもゲーム全編4GB弱しかないのでダウンロードが気軽にできる!

 誇張ではなく、ここまで理想的な体験版を人生で初めて体験しました。
最高の導入だと思います。これがよくある30分程度の体験版だったら私もスルーしていた可能性が高いのですが、あえて丸ごと一章(約1~2時間)配信することでプレイヤーを世界に没頭させ、ストーリーの先(製品版)へ誘導するやり方に見事引っかかってしまいました。
 貴重なコンテンツの一部を無料で遊べるようにするのはかなりリスキーだと想像するのですが、ゲーム内容に自信を持っているからこそ、ここまで出来るんだなと感心しました。
 
 と、ここまで書いて、私がこの手のジャンルのプレイ経験が浅いだけで、ノベル系ゲームなら珍しくもない体験版の仕様なのかも? と思えてきましたが、とにかく私はこの体験版のお陰で、プラチナトロフィーを取るまでハマりました。


◎ローディングがほとんど気にならない

デッドリーチョイス開始時などにちょっともたつきを感じるくらいで、他はゲームの起動からしてサクサクです。「Now loading」の文字をゲーム内で見た記憶がありません。
ちなみに動作面も安定しており、不具合も一切遭遇しませんでした。


◎ストーリー

文章が巧みで引き込まれました。中でも、ホラーゲームとして見ると四章が斬新に感じました。紙一重な恐怖とギャグの境目を上手いバランスで表現できているように感じました。あそこは恐怖に振れればグロテスクになり過ぎて、ギャグに振れれば緊張感が欠けすぎて難しい展開だったと思うのですが、上手い具合に恐怖を維持できていて、印象に残っています。
 もちろん、他の章もめちゃくちゃ怖いし面白いです。なかなか気分が沈むエピソードもあり、自分に余裕のある時でないとキツいかも。


◎キャラクター

このメンツでRPGを遊びたくなりました。主人公含め全員一般人で、ろくな抵抗手段も持たない上に怪異の一撃でゲームオーバーです(例外あり)。そんな人たちが散々な目に合いながら、拾い集めたなけなしのガラクタで怪異への対抗手段を講じるのが、頼りなくも熱い、恐怖の中のかすかな希望という感じでエモいです。
 ホラーなのでそれが悲しい末路を迎えることにもなりますが、そこはゲームなのでちゃんとマシなルートも用意されています。

 キャラクター個人に関しては、第一印象だといかにもいけ好かない人物でも、章をクリアする頃には親近感が湧きました。


◎怪異デザイン・コンセプトアートの素晴らしさ

怪異は公式サイトで少し見られますが、ゲーム内ではあれが動いて迫ってきて、いつか夢に出てくるんじゃないかと不安です。モーションのぎこちなさがまた不気味で、これが大手タイトルにあるような、滑らかに動く高クオリティな3Dモデルだったら怖さが薄れていたのではと想像しています。
 
 絵の素人から見ても元のデザイン・コンセプトアートが非常に秀逸で、不気味ながらもずっと見ていたくなります。特にパッケージイラストはPS VITA版もPS4版も秀逸で、店頭に並んでいたら思わず手に取ってしまうこと請け合い!


◎プラチナトロフィー取得が容易

取得にゲームの腕前が要求されるものは一切ありません
各章のノーマルエンディングとグッドエンディングを両方見ていけば自然にプラチナトロフィーを達成して100%揃えられます。
 取得に際しての一番の障壁は、ゲーム本編の恐怖を乗り越えられるかだと思います。因みに二番目の障壁はセーブデータ分けミスです(私はそれで二周目をやりました)。


◯恐怖演出

不意の音や霊など、ホラーゲームでお馴染みの演出は大体あります。それもタイミングが絶妙で、多くのプレイヤーが目標を理解して画面に向き合っている時に発生しがちなので、よく練られていると感じました。
 
 個人的に一番怖かったのはやはり怪異で、失礼ながら意外にも言葉が通じるのが逆に怖かったです。それにも関わらず殺意と悪意に満ちているというギャップに悪い意味での人間臭さがあって、実世界と地続きのような身近さを感じて怖かったです。虚構ではあると解っていても、夜中のプレイ中トイレに立つ足取りが重くなりました。


【気になった点】

×バトル前演出がスキップ不可

バトル自体ごく限られた回数しかないとは言え、大抵ワンミス=即死亡なのでやり直し回数も必然的に多くなります。ご多分に漏れず私もよくゲームオーバーになったので、スキップがあれば助かりました。


△探索の操作

十字キーか右スティックでエリア移動となりますが、これの反応が敏感で、操作になれないうちは(調査モードで使う)左スティックと間違えてエリア移動してしまうことが頻繁に起こりました。また、指が触れて誤って移動してしまうことも。
 慣れさえすれば大丈夫ですが、ちょっと人を選んでしまうかもしれないと感じました。


△デッドリーチョイスやバトルなどのシステム

取ってつけたような印象で終わってしまいました。
8割位はメモやアイテムをよく確認すれば正答を推測できますが、中にはゲーム外での予備知識や理不尽な推測(追加エピソードに多かった印象)を要求される選択もあって、最終的に総当りになりがちでした。
 特にバトルは、実装するならするでもう少し遊べるものだったらなと思いました。キャラクターごとに設定されたステータスもキャラ付けくらいにしか機能していないし…


【まとめ】

このゲームの場合、何はともあれ体験版です。
特に「都市伝説・心霊ホラーアドベンチャー」というジャンル名にピンとくるタイプの人はうっかりネタバレを踏む前にやっておいた方が良いです。

 ハードは初めから追加エピソードが収録されているのとトロフィー取得の簡単さからPS4版がオススメですが、2018年春にNintendo Switchでも発売が予定されているとのことです。PS VITA版は追加エピソードの無料ダウンロード期間が2018年2月7日(水)までと余裕が無いので注意です。

(詳細は公式サイトをご確認下さい)

 何となく続編への意欲は感じるので、今後もこのゲームの動向を追いかけていきたいと思っています。エクスペリエンスのゲームは今回初めて遊んだのですが、死印とそれ以外のタイトルとのギャップに驚きました。
 久しぶりにこうした和ホラーゲーム(雑なくくり)を遊べて、初心みたいなものを思い出しました。遊んで良かったです。



※以下、これから始める人への注意点です。

・セーブはこまめに分けておく(特にバトルの少し前。発生エリア手前が安全)。
・エロ/グロともにかなり刺激的なスチルがあるので人前プレイ注意。
・画面端にも調べられるポイントがあったりするのでよく観察する。
・風呂やトイレは早めに済ませておく。