2018年12月14日金曜日

ゲームクリア感想113:The First Tree(PS4版)

公式サイトはこちら
公式サイト(PS)はこちら


箸休めに穏やかな雰囲気のゲームを遊びたいと思い、PS Storeを眺めていたら、以前から気になっていた今作がいつの間にか(2018年11月30日)配信されていたので購入しました。


これは……

これは……今年最後にとんだ名作に出会ってしまったのでは?


システムとしてはアクションゲームですが雰囲気はウォーキングシミュレーターで、公式サイトでもGone HomeFirewatchの名前が出ているくらいです。
アクションと言っても移動とジャンプアクションくらいで、難易度も低めです。
私も道に迷う事はあっても、アクションで詰みかけることは一回もありませんでした。

基本的に主人公の狐を操作しますが、バトルやゲームオーバー、ダメージの概念がないので、動物好きでも安心して遊べます。どんなに高所から飛び降りても、出血表現や痛がるダメージモーションなどはないです。

PS Storeでの配信価格は1,000円とインディーズゲームでも安値なものの、2,480円くらいでも構わないレベルの良質な体験ができました。


バージョン 更新なし
クリア時間 約3時間
トロフィー取得率 33%


【良かった点】

◎BGM・効果音

今作の主役でした。ゲーム中はほとんどの時間が探索に費やされるのですが、下手にリアリティを出そうと自然音のみにしたりせず、主張強めにピアノBGMが流れるので、探索も苦になりませんでした(一部無音パートもあります)。
またどの曲もゲームの展開にぴったりで、オープニングからエンディングまで綺麗に流れるようにまとまっています。

また足跡や雨音などの効果音も耳に心地よく、BGMを邪魔することなく溶け込んでいるように感じました。


◎バランスの良いゲーム内容

今作が単純なウォーキングシミュレーターだったらここまで気に入っていなかったかも知れません。
煩わしさを感じない程度のアクション要素や少しばかりの謎解き要素を取り入れ、雰囲気だけで終わらないようにしっかりバランスを取っているような印象を受けました。
アクションがとりわけ高難易度なわけでもなく、探索一辺倒で終わるわけでもなく、そのあたりのペース配分が見事です。


◎ストーリー

なにか目新しさのある話ではないですが、親子関係で思うところのあるプレイヤーには刺さる内容ではないでしょうか。私は最近色々あって、こういう普遍的な話が刺さりました。
やや家族主義が強めなところとか、動物が話のダシみたいに感じられてしまう面もあり人を選びますが(動物好きは肩透かしを食らうかも)、言葉を発しない動物と過去を振り返る人間、という二部構成は思いのほかマッチしていたと感じます。
私も事前情報でこのストーリー構成を知った時はミスマッチにしか思えず、それゆえにどんな内容なのか気になったのですが、いざエンディングを迎えた今は納得しました。


【気になった点】

△やや操作性に難あり

ジャンプアクションを多用するものの、今ひとつ操作のぎこちなさが残ります。
とはいえ、ゲーム自体が短いので、クリアするだけならほとんど気にならないです。
トロフィー全収集などを狙うなら別ですが……私はトロフィーを100%にする過程でこのゲームに不満を抱いてしまうのが怖いという理由で特に集めませんでした。

あとカメラ(上下操作)もちょっと気になったといえば気になったかも知れません……オプションである程度調整できるのでさほどではないですが。

【まとめ】

喰らいました……

「エンディングを迎えたあとに何もする気がせず、ゲーム画面を点けながら小一時間近く呆然としてしまうゲームは名作」

という私の中の定義があるのですが、それに見事合致しました。
忘れられない作品になりました。

白熱したバトルとか手に汗握る演出とか、燃えるBGMとか現実さながらの超美麗グラフィックとかもいいけど、そればかりでは疲れてしまうので、ゲームの休憩にゲームをしたい時にはちょうど良かったです。


もしこれから始めるという方がいらっしゃればお伝えしたいのですが、
なるべくまとまった時間を取って、なるべく静かな空間でヘッドフォンを装着しながら遊ぶのがおすすめです。
ゲーム内容は、多少迷うことはあっても詰むことはほぼないので、その辺は安心してください。

ちなみにPS4版だと×決定ボタンなので、慣れるまでにご注意ください。




2018年12月11日火曜日

ゲームクリア感想112:ウルフェンシュタイン2 ザニューコロッサス(PS4版)

公式サイト(PS)
※ベセスダの公式サイトは重いのでPlaystationの紹介サイトの方にしました。

前作の記事はこちら


他にも先に積んでいるゲームはあったのですが、今年中にシリーズをクリアしてしまったほうがキリがいいと思い、一気に進めました。
DLC3作は遊んでいません。手を出そうとも思ったのですが、やや割高なのと、本編だけでお腹いっぱいになってしまいました。


バージョン 1.0.4
難易度 NORMAL
クリア時間 51時間26分
トロフィー取得率 36%(単体だと55%)
クリア状況 92%


また、前作との間に出た外伝、ザ オールドブラッドもクリアしました。
こちらの感想はザ ニューオーダーとほぼ同じで、文章量が物足りなくなるので単体の記事は作成しませんでしたが、クリア時の状況だけメモ代わりに記載します。

オールドブラッド公式サイト(PS)

バージョン なし
難易度 NORMAL(後半EASYに変更)
クリア時間 07:58:31
トロフィー取得率 30%


【良かった点】

◎良い所は大体そのまま継承

・軽快かつ、解りやすい操作
・洗練されたムービー・イベント
・予想以上のボリューム
・攻略しがいのあるステージと、それを助ける優秀な地図
・すべての武器に出番がある

あたりは前二作からそのまま、あるいは更に改善されており、相変わらず遊びやすかったです。売りの戦闘はますます派手かつスピーディーになり、期待を裏切らない爽快さです。トロフィー収集が一転して困難になりましたが、プラチナ取得を諦めれば気にならないです。


◎セーブがいつでも可能

これが本当に助かりました。戦闘中でも平気でセーブできる上にペナルティやクールタイムもないので、難易度NORMALでも苦戦する身としては小刻みにセーブできるのが有難かったです。


◎(日本語版のみ)ローカライズが高品質

まず小さすぎた主人公のボイス音量は修正され(厳密にはオールドブラッドから)、調整の必要はなくなりました。
このシリーズは日本語吹替が非常に良く、何かと過激なストーリー展開により感情移入してしまいました。ドイツ語以外は全て吹き替えされており、コレクタブルやメニューの文章も解りやすくなっているので、特に困ることはなかったです。


◎ゲームプレイ面の改善

・アイテム木箱の開梱がしやすくなった(ハチェットで一発)

・大型敵の破壊時に飛び散る破片が、踏むだけでアーマーとして回収されるようになった(確か前まではいちいち拾っていたような……)

・敵の射線に敵が入っていると「射線に入らないでくれ!」的なドイツ語ボイスと字幕が流れるようになった(つまり敵が二人以上いることと、敵の後ろにまだ敵がいるという戦況が把握できる)

この射線ボイスは新鮮かつ臨場感を感じられ、パターンも複数あって個人的に好きです。


◎サブ要素・探索要素の強化

拠点で受諾できるサブクエストの他に、上級司令官暗殺というサブ要素も登場しました。
これは中盤から解禁され、司令官を倒すと拾えるエニグマコードをミニゲームで解読して位置を特定し、倒してキルボードを埋めてゆく、といったものです。

上級司令官のいる場所は、本編で一度訪問したエリアになるのですが、敵やアイテム(コレクタブル含む)の場所・時間帯・シチュエーションなどが変わっており、実質新エリアのような感じです。

これがよくありがちなサブクエストよりは面白く、同じエリアに再訪できることでアイテム入手の時限要素も撤廃されているので、探索が非常に捗ります。
この手のジャンルにしては異例の50時間超えというプレイ時間を記録したのも、コレクタブルアイテム収集のためにエリアをしらみ潰しに探し回っていたためです。
戦闘より探索が好きな私のようなタイプの方も、こういう形で楽しめます。


○ストーリーとキャラクター

オープニングと中盤は過激かつ衝撃の展開でした。
キャラクター造型が巧みすぎるというか、ここまで悪役を憎たらしく描けている作品はそうそうないのでは? と思います。相手が相手なので、それくらいで当然なのかもしれませんが……

個人的には、主人公の子供時代や、探索中の独白が切なくて印象に残りました。
悲痛な展開を経てようやく辿り着いたエンディングの爽快感は、是非実際に触れて体験してみて欲しいです。あれを爽快感という言葉で表現していいものかちょっと迷いましたが、さんざん辛酸を嘗めさせられた主人公一行とプレイヤーにとっては爽快としか言えないという。

あと相変わらず文書に読み応えがあり、憎い敵にも人生があるんだなぁという表現を丁寧にしていて好感が持てました。


【気になった点】

△後半ややダレがち

エリアが広くなって一つのパートが長くなったのは正当進化ですが、ゲーム進行に合わせて戦闘の難易度も上昇していくので、広い・長い・難しいの3つ揃いでダレるというゲームにありがちなダレが発生してしまいました。

特にラストダンジョン中盤~実質ラスボス戦にかけては何十回もやられてしまい、難易度を下げてしまいたい誘惑との戦いでもありました。実質ラスボス戦は別に全滅させなくても先に進めることに途中で気がついてやっと救われました。(恐らく)雑魚無限湧きなので小刻みセーブもさほど有効ではなく……

前二作がコンパクトに纏まっていたのでその反動と、あと私がサブ要素を優先しすぎてクリア前にモチベーションを消費してしまった、というのはあると思います。

まずは本編をクリアしてしまい、クリア後に難易度を最低(VERY EASY)に下げて、今までの鬱憤を晴らしつつサブ要素を回収するのが効率的だと気がついたのはそれこそクリア後でした。
トロフィー取得やプライドが邪魔しないなら、EASYあたりが程よく進めるように思います。


△メニュー画面のUIがやや見づらくなった

デザインや演出が凝っているのは良いのですが、シンプルさを意識しすぎて読みづらい域に達しているのと、地図や文章に目を通している時に画面演出で一瞬遮られてしまうのはちょっとモヤモヤしました。慣れれば気にならないです。


△一部の武器が強すぎる

カンプピストーレ」が強力すぎて、敵(大体司令官)にこれを撃たれると為す術なくやられてしまうことが多かったです。

というのも、この武器はグレネードを投擲よりも正確に狙いを定めてかつ連射できるような武器で、自分で使っても強いのですが、敵に使われるとどこから撃たれているのか確認もできないままにゲームオーバーになりがちです。連射されるので逃走も間に合わないことが多いです。
使ってくる敵は司令官くらいなので、司令官にさえ警戒すれば悩まされることはさほどないのが救いです。他の武器はいいのですが、これだけちょっと気になりました。


△エニグマコード解読のミニゲーム

これも慣れれば緊張感をもって挑めるのですが、操作が非直感的でコツを掴むまでセーブ&ロードの繰り返しでした。最初は訳がわからなくて、上級司令官暗殺自体を諦めようかと思うほどでした。
実際これが解禁されたと同時に手を出して「よく解らないから放置でいいや」となったプレイヤーはそこそこ居るのではと予想しています。失敗しても貴重なエニグマコードを消費してしまうので。

コツとしては下記を意識しながらやりました。

・直前セーブ
・焦らない
・スティックを傾けすぎず、1つずつカチカチと動いていく
・必要な図形がある枠までの数を数えながら動かす
(左に3つだったら1,2,3……みたいな感じで)
・揃ったと思ったら即座に決定ボタンを押す
(ミスを修正する時間はないのでミスしたらロードしてやり直す)


【まとめ】

導入からいきなり操作制限パートと辛い展開で人を選びます(個人的に操作制限パートは半分くらいにカットしたほうが良かったと思う)。
中盤までは、綺麗にまとまっていた前二作と比べるとあんまりピンとこないかもしれませんが、中盤になって色々なシステムが解禁されてからが本番です。戦闘のスピード感でいえば過去最高で、まさに流れるように戦えます。
もっとも走り回っているだけでは勝てませんが、ひたすら逃げ回って追い詰められて乱射していたら、流れでなんとなく勝ててしまうこともあります。なので私のような下手の横好きでも、楽しんでクリアまで進められました。

少しばかり気になる点はあるものの、エンディングを迎えれば細かいことはすべて吹っ飛びました。

主人公BJ・ブラスコヴィッチの話としては一区切りついた感がありますが、既に別主人公の新作が発表済みで、日本発売はあるか解りませんがそちらも楽しみにしようと思います。今作をSwitchにも展開するくらいなので多分あるでしょう(希望的観測)。

DLCは……そうですね、割引されたら……




2018年11月29日木曜日

ゲームクリア感想111:バイオハザードHD REMASTER(PS4版)

公式サイトはこちら

7の記事はこちら
リベレーションズコレクションの記事はこちら


私の中では、いわゆる古典やエポックメイキングな作品はやるタイミングを逃すと手を出しにくい、という心の動きがあり、このバイオハザード初代もまさにそういった作品でした。
古典作は「勉強の一環」あるいは「すでに抑えているというアリバイ作り(誰に対しての?)」という不純かつ失礼な捉え方をしてしまい、今ひとつ楽しめそうにないから、というのが理由でした。
更に詳らかに言うと、ホラーゲーム好きと言っておきながら、今の今まで初代バイオハザードを遊んでいないというのは説得力に欠けるのでいつか絶対遊ぼうと思い、数ヶ月前にダウンロード購入した本作にようやく手を付けた、という流れです。
本作はリメイク版の更にHD版なので、厳密に言うと初代とは別物ですが……

二周ほど遊んだ結果としては、今なお面白く、自らの不純さと失礼さを反省しました。
なるほどこれは20年以上続くシリーズに成長するな〜と納得いたしました。


バージョン 更新なし
難易度 EASY(一周目クリス編)、NORMAL(二周目ジル編)
クリア時間 19:32:41(一周目クリス編)、07:42:56(二周目ジル編) 合計約27時間
トロフィー取得率 53%


【良かった点】

◎緻密に構築された恐怖演出

ラジコン操作(固定カメラ)は苦手なものの、やっぱりホラーとは相性が良いよなと改めて感じました。閉鎖空間の1カットが不安を煽り、一周目はご多分に漏れず、常にドキドキしながら進めていました。かといって二周目ならマシになるかと言うとそうでもなく、難易度と操作キャラクターを変更したのもあって、緊張感は一周目とさほど変わらなかったです。

有名な窓からのゾンビ犬とか、知識としては頭に入っていましたが、実際に体験するのとではやっぱり違いました。まさかあんな何でもないタイミングで来るとは予想してなかったので……

あとは音響も良かったですね。特に地下や屋外はゾンビが出なくても音響だけで怖いです。出たら出たでどこからか唸り声が聞こえて、曲がり角に警戒しながらおっかなびっくり進んだり……

また、セーフルームに駆け込んだ時に安らかな音楽が流れると本当にホッとします。
音楽の話とはずれますが、こういう安全地帯を設けて緩急を付けているホラーゲームは、オートセーブが当然となった今では貴重です(超個人的見解)。
最近だとそれこそバイオハザード7や、ダイイングライトサイコブレイクシリーズなどがパッと思い浮かびます。ある程度大手にしか許されないゲームデザインといったイメージです。エイリアンアイソレーションみたいに、セーブできる空間でも敵に襲われる作品もありますが……
何にせよ、安全地帯があると今度はそこからわざわざ出ていく恐怖が発生するわけで、ホラー一辺倒もいいですが、個人的には安全地帯ありのホラーゲームが好きです。


○巧みな進行管理

ゲーム中は常に小目標が立っているような状態なので、モチベーションが欠けることなく遊べました。
セーフルームでアイテム整理を済ませたら2階に行って謎解きして、それが済んだらついでに近くの部屋を探索してまたセーフルームに戻って今度はセーブして……という感じで、タスクを一つ一つ潰しながら探索するのが楽しかったです。
やはりホラースポットタスク潰し探索はこの手のゲームの醍醐味ですね。


○サクサク飛ばせるムービー

ボタン一押しで飛ばせるので、やり直しや周回の負担も少ないです。また飛ばしてしまえば、コントローラーを動かさない時間というものがプレイ時間の中でほぼ発生せず、操作に集中できるのも良い点。


【気になった点】


○今となっては色々と辛いシステム

少なすぎるアイテム所持枠(あと2つ欲しかった)、ラジコン操作、そしてセーブ回数有限の3つは、便利なシステムに慣れた今やるとストレスが大きく、プレイ時間が短めだから耐えられたものの、やっぱりどうしても気になってしまいました。
逆に言うと、それ以外は特に気にならなかったです。

余談ですが、同じカプコンのブレスオブファイア5もセーブ回数が有限で、ゲーム自体の高難易度もあって大変な思いをしました。これは苦労して進めた果てに結局ラスボスで詰んでしまい、その失敗体験からカプコンへの苦手意識が育まれてしまったのだと自己分析しています。


【まとめ】


少々不純な動機で始めましたが、思った以上にのめり込みました。
やっぱり基本を抑えておかないと同ジャンルの理解も深まらないなと感じると同時に、今やっても十分楽しめる作り込みに感動しました。
バイオハザードをクリアしたのは7、リベレーションズUE、リベレーションズ2に続いて4作目ですが、今後も機を見て、未プレイのシリーズを追っていこうと思います。

まずは来年1月25日のバイオハザードRE2から……
本当に楽しみです。



2018年11月7日水曜日

ゲームクリア感想110:Narcosis(ナルコーシス) PS4版

公式サイト

丸々一ヶ月を費やした超大作をクリア後はデザートのような小作品で一息つこうと思い、まるでその需要を見計らったかのようなタイミングで配信された本作に手を出しました。
久しぶりにホラーゲームをしたかったのもあります。


バージョン アップデートなし
難易度 設定なし
クリア時間 約5時間
トロフィー取得率 15%


【良かった点】

◎システムと巧みにリンクした「静」のホラー


突然大きい物音で驚かせたりする演出はほとんどなく、静かにじわじわと不安や焦燥を煽ってきます。こういう「扉を開けるのが怖い」タイプのホラーゲームは好きです。

秀逸だと思ったのが、死体や危険生物に近づいたり、ホラー演出に巻き込まれたりすると
主人公の呼吸が荒くなって「O2摂取量 高」と表示され、実際にO2(酸素)残量が激しい勢いで減少してゆくシステムです。

本作の主人公は特殊な潜水スーツを着用しており、メニュー画面を開いているとき以外は常にO2残量がリアルタイムで目減りしていくので、恐怖が演出にとどまらずゲームプレイにちゃんとリンクしているのは素晴らしいと思いました。


○トライ&エラーを念頭に置いた親切設計


一度入手したアイテムはリスポーン後も入手済になっていたり、チャプターごとに入手可能なアイテムが一覧で見られたり(クリア後のみ?)と、短いプレイ時間に反してなかなか親切設計です。


○基本的に一本道


常にタイムリミットがあるゲームなので、下手に探索要素を強化せずに、ほぼ一本道の中にゲームプレイを濃縮したのは良かったです。
そうは言っても迷子になりやすいのですが(後述)


○捻りのあるエンディング


勘の良いプレイヤーならオチの可能性に気が付きそうですが、私は考えもしなかったので、エンディングは普通に感心しました。その後のスタッフロールの演出も切ないです。



【気になった点】


×操作性


ホラー演出としてあえて操作に制限をかける、というのはホラーゲームによくある措置ですが、これはちょっと度を過ぎて悪いです。開始5分で止めてしまう人がいても責められません。

何が悪いというと全体的に悪いのですが、一番は移動、特に足下を見られないということ。
真っ暗な海底で足下を見られないため、ご想像どおり落下死が頻発します。足下を見られないのがホラー演出として効果的かというとそうでもないと感じましたし、単にストレスでした。
照明弾もありますが入手数に限りがある上、少し離れると自然消滅してしまいます。ゲーム内オプションやモニタの設定を変えるのが対策になります。

あと、ナイフで一部の危険生物を攻撃できるのですが、離れていても当たらないし、近すぎても何故か攻撃自体が発動しないので、タイミングが難しいです。先制攻撃を当てようと試行錯誤している間に酸素残量は容赦なく減っていくので、スラスターですり抜けて無視するのが一番です。

私はもうナイフ攻撃自体を諦め、すり抜けできそうにない時は敵にわざと巻き付かれて緊急回避で追い払っていました。
攻撃されるとO2残量がごっそり減ってしまうのを覚悟でしたが、O2ボンベ自体はわりかし手に入るので何とかなりました。


×導線のわかりにくさ


これは間違いなく詰むプレイヤーが出ると思います。単純に迷子になるか、探索に耐えられない劣悪な操作性に音を上げるかで。
海底施設内はマシですが、海底移動パートが酷い。ただでさえ暗い海底はどこを向いても似たような地形で、強調表示などもないのでかなり混乱します。

更に、亀の歩みのような歩き速度・見えない足下・スラスターを使えばマンガのような落下死・落下死多発地点で照明弾を撃てば照明弾も落下・ギチギチ音を立てながら追ってくる即死攻撃使いの甲殻類・どついてくる深海生物・そうこうしているうちに減るO2残量と、悪条件がミルフィーユのごとく重なってきます。

私は二度ほど迷子の果てにO2切れで死に、この悪条件をもう一度味わうということが非常に億劫に感じられて、一気に萎えてしまいました。

「よそ見せず、前を向いて一番明るい道を行く」
「素直にいかにもな地形を進む。脇道に行くだけ損」
「緑の人が出たら後を追う」

などを気をつければ多少マシになります。
私がやった限りでは、多少迷っても何とかO2確保は間に合うバランスになっていると感じましたが、最後の海底移動チャプターはかなり不親切なので、何度かやり直す覚悟が必要だと思います。


△トライ&エラーの微妙なストレス


微妙にロード時間が長かったり、場合によってはリスポーンがやや遠かったりして、このゲーム規模ならギリギリ許容範囲に収まるものの、最後まで気になりました。


△デフォルトのBGM音量が耳に痛い


ヘッドフォンを装着しているのが耐えられなかったので、オプションから音量を100→50に半分下げました。こうやって設定を変えればいいだけの話なのですが……


△(日本語版のみ)ローカライズがお世辞にも……


素人目にもぎこちなく、ニュアンスは掴めるのでまぁいいかなという感じです。
こういう小作品がローカライズされただけでも満足すべきなのでしょう。
満足な英語力がない自分も悪いので……



【まとめ】


「海底お化け屋敷」として見たら秀逸ですが、ゲーム自体のストレスフルな仕様で大きくマイナスされてしまい、一度クリアしたらもう十分な内容、というのが正直なところです。
そのクリアすら一度諦めかけました。短いゲームながらも根気が必要になってくると思います。
「これより面白いゲームは沢山あるのでは? 」という感情を抑え、クリアのためにクリアしました。エンディングは良かったので結果的には正解でしたが。

確かにホラー演出は秀逸ですが、それらはほとんど海底施設内で発生し、外の海底移動パートは単調かつストレスばかりが残りました。理不尽な落下死などもモチベーションを大きく削いでくれました。
海底の雰囲気は良いのですが、O2残量があるのでじっくり見て回るといったこともなく、振り返ってみるとあまり記憶に残っていません。

決してオススメはしません。
「深海」「ホラー」どちらかに興味があるだけでは不十分で「深海ホラー」という世界観に興味がある方なら手を出してみてもいいかも知れない、といった及び腰でしか勧められません。

エンディングの内容にしろゲーム自体の出来にしろ、人類に深海はまだ早いということを教わった約5時間の体験でした。




2018年11月4日日曜日

ゲームクリア感想109:アサシンクリードオデッセイ(PS4版)

公式サイト(年齢確認あり)

【シリーズ過去記事】
※初代〜リベレーションまではプレイ当時ブログを始めていなかったのでありません。

3
4
レディリバティHD
ユニティ
ローグ
シンジケート
クロニクルチャイナ
クロニクルインディア
クロニクルロシア
オリジンズ(前作)


もう半分意地で追いかけている本シリーズですが、今年もゴールドエディションを早々にダウンロード版で予約し、発売日より少し早く古代ギリシャに突入しました。
予想を遥かに超える大ボリュームで一生終わらないかと本気で不安になりながらも、購入から一ヶ月熱中して、ようやくクリアに至りました。
トロフィーやクエストに関わらないロケーションは極力手を付けないでいたものの、それでもなお大ボリュームでした。
メインクエストを全て完了したので、クリアということにしました。


バージョン 1.0.6
クリア時間 107:47:12
難易度 NORMAL
トロフィー取得率 92%(追加分除く)

操作パターン オルタネート
モード 探索モード
主人公 アレクシオス(男性)


【良かった点】

◎スキルの多様化によるマンネリ脱却

RPGへの方向転換を示すように、本作ではスキルシステムが前作オリジンズよりも進化しており、ドラゴンエイジインクイジションのように、スキルパネルを切り替えて戦えるようになりました。

このパネルには、アサシン系スキル・ウォリアー系スキル・ハンター系スキルからそれぞれ覚えたスキルを自由にパネルに割り振ることができて、一面4つで両面合わせて8つのスキルを発動できるようになります。
そのため、戦闘スタイルの自由度が高まって、前作にあった戦闘のパターン化はあまり感じなくなりました。また、暗殺においてもゲージ消費スキルで暗殺ダメージを増加させて、強敵でも一撃で暗殺できるようになったりして、ステルスプレイの幅も多少拡がりました。

武器とスキルを組み合わせて、自分好みのスタイルでゲームを進められるようになっていると思います。
この「自分好みに」というのは、膨大なプレイ時間を注ぐことになるオープンワールドにおいては重要な点だと思うので、最初に挙げました。

ちなみに、私はメインウェポンは短剣で、毒を付与して守備力を下げて一気に倒すスタイルで進めています。危なくなったら距離をとって弓で応戦し、ゲージが溜まったらまた接近して攻撃…という感じです。爽快。

また、戦闘以外のスキルで白眉なのが、落下ダメージがなくなるスキルです。
いわゆる簡易版「イーグルダイブ」みたいなアクションを行うようになって、このシリーズが長らく苦手としていた(個人的見解)高所から低所への移動がようやく改善されました。リアリティは損なうものの、プレイ時間100時間超えの大冒険においては不可欠な快適さでしょう。

最近、実はオープンワールドとリアリティは相性が悪いのでは? という疑問に目覚めました。
両方突き詰めると内容が肥大化する一方ですし、ゲームとして長時間向き合うことを考えると、あまりにストレスフルな仕様は遠慮したいところです。どの開発も悩みどころなのでしょうが……

◎嬉しい改善点

・クエスト受託前でも、クエスト達成必要アイテムが配置されている(例外もあり)

・船に直接ファストトラベル可能(闘技場や特別な場所にも)

・ロケーション目標の多様化

・船の強化など素材の用途が増えた

・操作性の更なる向上(昇降が多少滑らかになった気がするなど)


など、痒いところに手が届く改善が行われており、シリーズトップクラスの快適さを実現しています。
特にクエスト受託前のアイテム配置は他のゲームでは無かったりするので、手間が省けて嬉しいです。全てのクエストに対応しているわけではないものの。

あと、ロケーション目標の多様化も見逃せないです。
前作で一番マンネリを感じたのがこの点でした。今作は同じ砦でもロケーション目標が微妙に違ったりして、ある程度幅が広がっているのが助かりました。
前作みたいにどのエリアに行っても同一の目標だと、流石にモチベーションが持たなかったと思うので。

◎初導入、会話分岐システム

おまけ程度のものだろうと全く期待していなかったものの、これがなかなか、思った以上に作り込まれていました。
メインクエストもサブクエストも、会話の選択肢次第で結末が分岐する上に(全てではない)、悩ましい決断もあって楽しめました。
設定上、このシリーズはストーリー分岐が出来ない縛りがあると考えていたので、新鮮味が有りました。

 ちなみに私はノーヒントで進めたところ、メインクエストはややバッドエンドぽい雰囲気で終わってしまいました。どこが分岐点だったのか見当もつかないので、あとでこっそり調べてみます。

◎メインクエストのストーリー

これも発売前はさほど興味が湧かず、もっぱら現代編に期待を寄せていました。
ユニティの頃と比べると、トレーラーのセンスが野暮ったくなったなぁなどと思いながら……

ところが、序盤にまさかの展開が発生してから、一気にワクワクする内容になりました。
メインクエストのラストは最後の最後まで残していたこともあり、長い冒険の果ての結末は心に残るものになりました。

実は今回、本編ストーリーはクエストのライン別に数種類に分かれていて、各ラインごとにエンディングが用意されています。攻略順は自由で、私はあえて難しめのやつからクリアしていきましたが、攻略順によって会話が多少変化するようです。

◎ターゲッティングの演出

ネタバレになるので詳述は避けますが、アサシンらしく敵組織の重要ターゲットを暴き出し、殺害してゆくメインクエストがあります。
その際の演出というか操作というか、情報を集めて正体を暴いてゆく流れにワクワク感がありました。前作よりもターゲットが増えて、組織を相手にしている感じも良いです。
この断片的な情報に当てはまるのはもしかしてあの人じゃ……いやでも味方っぽいし……みたいに画面をみながら想像するのも非常に楽しかったです。
こういうノリが旧作にも欲しかった。

○人のものをとったら……?

前作までは盗み放題だったのが、今作からはスカイリムのように「窃盗」「衆人環視下での殺人」が導入されており、赤字のアイテムを入手する瞬間や、命を奪う瞬間を目撃されると「手配ゲージ」が溜まるようになりました。このゲージが一定する溜まるたびにこちらを追跡する傭兵の数も増える、というシステムです。
ゲージ自体は金銭なり時間経過なりで解決できます。

目新しさもないシステムですが、金のために殺し殺される傭兵と暗殺者の生き方をうまくリンクされていると感じました。
あと単純に手配システムが懐かしい。

○オプションの充実

あって欲しい項目は大抵揃っていると思います。今回も操作パターンを選べるので、前作と同じにしました。
個人的には、BGMの再生頻度を調整できるのがすごく嬉しかったです。
シリーズ通して、聴きたいときにフィールド曲が流れなかったりするのが不満だったので、再生頻度多めで設定しました。公式に要望を届けたプレイヤーに感謝。
音楽のクオリティ自体も相変わらず良いです。


○海戦の発生頻度が少ない

海戦で詰むかもという心配は杞憂に終わりました。
メインクエストでは数えるほどしか海戦の機会がなく、普段は盗賊の船くらいしか襲撃してこない(それもほとんど遭遇しない)ので、のんびり船旅を楽しめます。

ただ、メインクエスト全クリアおよびトロフィー取得には船の強化が必須なので、素材を優先的に船強化に注いだほうが良いです。
私は海戦が苦手な自覚があるので、もしもの時に備えて序盤から素材をひたすら船の強化に費やし、中盤頃にはほぼ敵なしになっていました。

海繋がりでいうと、今作は波の迫力が段違いですね。大荒れの海上に出ていると本当に転覆するんじゃないかと不安になります。

○美麗グラフィック

似たような地形ばかりで見飽きてしまうところを、美麗さでカバーしている感じです。
今回もフォトモードでたくさん記念写真を取りました。

○トロフィーが取得しやすい

意識が必要なものだけ意識しながら、世界を隅々まで回っていれば一通り揃ってしまいます。前作のヒッポドローム(馬車レース)みたいなミニゲーム達成の条件もないので気が楽です。時間はかかってもプラチナを増やしたい人にはオススメです。
私も、あと数時間程度でプラチナトロフィーを取得できそうです。


【気になった点】

×現代編へ戻れない、期待外れの微小ボリューム

今作、任意に現代へ戻れないのを把握したとき愕然としました。
メニュー画面を隅々まで探しても現代に一旦戻る項目が見当たらず、クリアした今でも信じられない気持ちです。

 前作(と2~ローグ)では現代編に戻るのが長い冒険の良い気分転換だったというのに……

 何の用がなくても気分転換のためだけに戻っていたというのに……

 嘘でしょ……?? DLCかアップデートで対応予定とか……??

メインクエストの途中で操作可能パートも挿入されるのですが、前作みたいにノートPCをチェックできたりするのは、私が見落としてなければたった一度だけです。
これから始める方は、そのパートになったら手動セーブを残しておくのをおすすめいたします。

ユニティやシンジケートも現代編は薄かったものの、詳細なテキストでカバーしていたし、オリジンズはそこそこの分量があったというのに、今作は残念でした。
本編の超絶大ボリュームを思うと仕方のない気もしますが……あとはDLCに期待するしかないですね。

やっぱり自分が見落としているだけなのではという気がしてきたので、ブログ更新後、もう一度メニュー画面をチェックしてみようと思います。


×処理落ち・フリーズが発生

クリアまでに6回ほど発生し、その全てが砦(敵が多い)でした。

「砦で」
「複数の敵と戦闘中に」
「ダッシュしていると」

処理が重なって発生しやすいと感じます。
最新バージョンにしてからは発生していませんが、砦攻略の際は注意したいと思います。


△少々コンテンツ過多

ライブクエスト・インパクトクエスト・タイムクエストはあんまり必要性を感じませんでした。

メインとサブ以外のクエストは掲示板クエストだけで良いのではと感じます。他のミニクエストは内容もつまらないし報酬もショボいです。


【まとめ】

発売前と発売後のテンションの差がシリーズ一激しかったです。

発売前は新鮮味のなさに、これまでで一番盛り下がっていました。
しかしいざ発売されると、予想以上の改善点・ボリューム・ストーリーに熱中し、気がついたら100時間を超えてようやくメインを終わらせる始末。
前作のフィードバックを反映させるのに一年もなかったにもかかわらず、ここまで内容を練り上げてきたのは驚きました。しかも改悪点は現代編の少なさくらいで、良かった点は全てそのまま。
改めてシリーズへの信頼が深まりました。

ただ、やっぱり新鮮味は欠けるのと、後半はいつも通り単調化してしまいます。
明らかに手が回らなかったであろうエリアもありますし、何よりも現代編は優先順位をあからさまに下げられていて、お使いミニクエストを作る工数を現代編に回してくれたら良かったのにという思いもあります。
もっとも、作品自体の完成度に比べたら単なるワガママに過ぎないので、今作の内容にも満足しています。現代編の伏線回収もちゃんとされてますし。

でも来年は発売予定がないことを思うと、現代編はもうちょっと進んで欲しかった。

100時間を超えてなおモチベーションが途切れないので、あとはプラチナトロフィー取得を目指し、その後は来年春まで続くアップデートとDLCを遊んでいこうと思います。
今作のDLCはこれまでに比べてかなり興味深い内容で、今から楽しみです。
おそらくレベルキャップ解放も来るので、残りのサブクエストは経験値のためにクリアを後回しにしようと思います。




2018年9月27日木曜日

ゲームクリア感想108:シャドウオブザトゥームレイダー(PS4版)

公式サイト

前々作の記事はこちら
前作の記事はこちら

3ヶ月ぶりの新作記事となります。しばらく旧作続きでしたね。
リブート3部作完結編ということで、ここで付き合わなきゃ嘘だろうと思い発売日に購入しました。良いタイミングで来た3連休を活用して一気に進め、クリアしました。

それにしても、休日に新作を集中して進めると、やはり平日に時間を気にしてちまちま進めるよりは体験としての質が違ってきますね。休日よりも平日のほうが多いので基本はちまちま進めるほかないのですが……

序盤こそ、前作からの変化の希薄さに不安を抱きましたが、中盤から一気に面白くなってのめりこみました。クリアした今まず言うなら、完結編かつ3部作最高傑作という理想的な内容に仕上がった良作、という感想です。


バージョン    1.03
クリア時間    約25時間
難易度      NORMAL(戦闘・パズル共に)
トロフィー取得率 74%

サブミッション・トゥーム・墓棺はほぼ全て巡り、収集物も集められるだけ集めました。


【良かった点】

◎極端なまでの探索メインな内容


一言で言うと戦闘が激減しています。

前作よりも更に戦闘が減り、探索中どころかメインストーリーですらほとんど銃撃戦がありませんでした。なんと敵のリスポーンも現時点では確認できていません(多分ない)。
メインの他にはジャングルでごくたまに野生動物と戦ったり、あとはサブミッションで戦闘するくらいで、その頭数も少ないです。

前作記事でも書きましたが、このゲームの戦闘に特筆したものはないので(今回売りにしているジャングルゲリラ戦も、戦闘自体が限られた機会しかないので印象が薄い)、戦闘自体を激減させたのは大正解だったと思います。
実際戦闘よりも遺跡探索のほうがずっと面白いので、望まない戦闘がそもそも無くて集中して遊べました。

攻略する遺跡や墓所もやり応えが増し、難易度NORMALですら結構頭を使いました(最長で一時間ほど同じ場所で詰まりました)。
かといって私でもノーヒントクリアできるレベルなので、難しすぎることもなくそこそこの時間でクリアできる内容です。罠を見破ったり、息切れの恐怖と戦いながら水中を探索したりと、従来の楽しさは健在です。

また収集物も膨大な数あり、その全てに相変わらず吹き替え説明が付いています。画面を注視して小さい文字を読まなくても、目の休憩がてらに説明を聞けるので良い小休止にもなりました。


◎セーブ・ロード周りの親切さ

まずリトライ時のロードが短くて助かりました。10秒くらいはかかるのを覚悟していたのに、2秒で再開されました。もっとも、起動時とファストトラベルはそれなりのロード時間となりますが、それは仕方ないです。

またオートセーブが異様に細かく、リトライしてアイテムから拾い直したり、遠く離れた場所から再度目的地へ走ったり、ということが殆どありませんでした。
加えて、遺跡の奥で脱出路がどうしても解らずに詰んでも、救済用のセーブが別枠で用意されています。ちなみに、私がそれに気がついたのはクリア後でした。


◎画面切り替え不要の親切なチュートリアル

オプションで設定しておけば、特殊なアクションが必要な局面に差し掛かると解りやすい大きな文字で都度(操作を阻害しない形で)チュートリアルが表示されます。
これは地味ながらも、画面を切り替えていちいちチュートリアルを確認しないで済む親切な仕様で、ゲームにより集中できました。


◎操作性の向上(特に泳ぎ)

このゲーム以上に泳ぎの操作が快適な作品を知りません(泳ぎが速くなるスキル取得前提ですが)速いだけでなく、適度な水の抵抗がコントローラーの振動に反映されて、気持ちいい操作感になっています。特に今作は水中移動がものすごく多いので、この改善はなおさら大きいです。
全体的に操作に関してのストレスは少なかったです。

それにしても、ほかに生身の水中操作が快適なゲームというのはほとんど思い浮かばないですね。速さだけで言えばゼノブレイドシリーズくらいでしょうか。


◎有能なインスティンクト

「誰かの視界に入っている敵は赤色でハイライト表示される」
(つまり赤色の敵を殺すと即警戒もしくは発見されてしまう)

これ。これが欲しかった。
戦闘の機会自体が少ないので活用できた実感はあまりないですが……


○巧みなボリューム調整

公式曰く過去最大級の広さで、システムとしては前2作と同様にエリア分割オープンワールドになると思います。
オープンワールドといえば長大なボリューム、長大なボリュームといえばダレですが、今作はダレる前に一通りの探索を終えられる程よいボリュームになっています。
もちろんボリューム不足でもなく、この手のアクションアドベンチャーとしてはかなり長く楽しめます。

前に訪れたエリアで、特定のアイテムが無くて通れなかった場所は探索が短時間で済んだり、前作よりもチャレンジ内容が優しくなったりと、ボリューム過多気味だった前作から遊びやすく調整されている印象です。植木の剪定みたいなボリューム調整?


○前作より緩和されたトロフィー取得条件

前作は異様に難しすぎましたね。今作はちょっと頑張って、とどめにもうちょっと気合を見せればプラチナトロフィーも夢じゃない程度には緩和されています。


○改善されたストーリー・演出

このシリーズのストーリーにさほど感じるものがなかったのですが、今作は三部作完結編なのもあって、注力されていました。その割に駆け足に感じる部分があったものの、最終的に迎えたエンディングはなかなか感動しました。
また、終盤の書庫の神秘的な雰囲気はBGMと相まってとても良かったです。それから後の
ラスボス戦前の演出は、このゲームらしからぬ少年漫画みたいな熱い王道展開で、夜中に一人で盛り上がりました。

ストーリーや演出だけで言えば他に良いゲームが沢山ありますが、新生トゥームレイダーの中では一番良かったです。
あと、お馴染みの危機一髪アクションも迫力が増していて手に汗握りました。


○強くてニューゲームがある

こういうのはあるだけで安心に繋がるので○


【気になった点】

x動作面の不安定さ

こちらの環境もあるので一概に言えませんが、一部の場所で(演出とは思えない状況で)強制的に歩き移動になったり、または「ストリーミングが再生されるのをお待ち下さい」的なメッセージが出て数秒ゲームが止まったり、地形に引っかかって最終的にゲームオーバーを迎えたりと、ちょっと不安定さを感じる事例が少なくない頻度で発生しました。地形引っかかり以外はローディングの関係でそういう仕様なのかも知れません。

他で報告されているようなフラグ未発生やアイテム未入手などのバグは運よく発生しなかったのは救いです。
今後のアップデートで対応されるのを待つしかないですね。


△一部遺跡の出口がわかりにくい

終盤に出てくる治水施設みたいな遺跡の出口が解らずに、最初詰んだかと思いました。
結果登れる場所を見つけて事なきを得たものの、あそこはもうちょっと解りやすくても良かったのではないかと感じました。


【まとめ】
三部作完結編に相応しい良作でした。序盤の代わり映えのしなさを乗り越えると、中盤辺りからRPG色が強くなって一気にハマりました。RPG要素と膨大なボリュームの探索要素の相性がバッチリで、戦闘が少なくても十分に面白いです。完結編にして新たな路線を見つけるのに成功したように思います。

言うとすれば、危なっかしい動作面とストーリーの物足りなさが惜しいです。もっとも、それを踏まえても全体的な出来の良さで、これまでシリーズを追ってきたユーザーは十分に満足できると思います。私は期待以上の出来に満足しました。

前2作経験者は最後を見届ける意味でもおすすめですが、未経験者はまず新生一作目のディフィ二ティブエディションから遊んで、それで合うかどうか決めたほうが良いかも知れません。
あと一年くらい待てば3作品セットのコレクションが出る可能性もありますし、あまり急いでやらなくてもいいかなと思います。ストーリーのネタバレが致命的な内容でもないので。

今後ですが、10月から予定されているシーズンパスDLC(追加トゥームや追加サブミッション)は様子を見ようと思います。本編で綺麗にまとまっているので、よほど興味をそそるストーリー補完でもない限りはあまり食指が動かないです。他にやるゲームも溜まっていますし。

プラチナトロフィーは取れていないものの、74%も集まったら十分かなと思い始めています。こんなに戦闘が少ないならVERY HARDで始めても良かったですね。





2018年9月17日月曜日

ゲームクリア感想107:ウルフェンシュタイン ザ ニューオーダー(PS4版)

公式サイト(PS4)はこちら
※ベセスダの公式サイトは重い上に旧作情報が見辛いのでこちらにしました。

これはいいものを遊んだ!

と、予想以上の掘り出し物を引き当てた喜びで、クリアから24時間も経っていないのに記事を更新してしまいました。
本来ならば二周目をしたり、トロフィーを集められるだけ集めてから更新したかったのですが、早めに遊びたい新作や旧作もあり、早々の更新となりました。

4年前に発売されたシングルFPS。ご多分に漏れず、以前のPS Storeセールで外伝作のオールドブラッドと一緒に購入しました。
空いたスケジュールにぴったりハマるようなボリュームで、無事クリアできました。


バージョン 1.00
クリア時間 約15時間
難易度 NORMAL(5段階中3つめ)
トロフィー取得率 50%


【良かった点】

◎軽快かつ、解りやすい操作

FPSでよくあるボタン配置で、あっという間に慣れました。
また操作感も軽やかで違和感なく、移動のストレスはほぼありません。一部水中操作がちょっともどかしく感じるくらいです。

操作という基本がしっかりしているので、バトルにおいても理不尽に感じる局面がなく、敵に撃ち勝つことだけに集中できます。
下手な人間にとっては考えることが少なくて有難かったです。


◎全く不便を感じないインターフェース

便利すぎて意識に上らないレベルです。画面のそれはシンプルながらも綺麗にまとまっており、スピーディーなバトルな中であちこち目を泳がせる必要もありません。

メニュー画面においても、欲しい情報は大体思ったところにあり、アクセスも楽で各項目の文章も平易です。文字サイズや枠のサイズまで程よい出来(言い過ぎ?)。
基本的に最後に覗いたページを記憶してくれますし、項目が増えたら後にメニューを開けば一発でその新項目を表示してくれます。
また、わざわざゲームを中断してメインメニューまで戻ったりしなくても、各種コレクタブルのチャプターごとの収集度を確認できるのが好感触でした。
 
「メニュー画面でカーソル送りして目的の項目を探す」という操作をほとんどせずに済みました。それくらい洗練されています。


◎ダレることのない洗練されたムービー・イベント

多くのプレイヤーがオープニングから引き込まれること請け合いです。私の場合も、右も左も分からない状態であれこれしているうちにどんどんのめり込んでいきました。

ムービーも多めに挟まれるのですが、一からダラダラ会話を続けたりせず、カットを駆使してテンポよく進むので、長い非操作時間でテンションが途切れることも全くありませんでした。

ちなみに、肉体精神両面に響くハードな表現が多めに有り、私は2回くらい夢にまで見てしまいました。それだけ本作がナチスの残虐さを表現できているということなのでしょう。


◎予想以上のボリューム

8時間くらいで終わるボリュームをイメージしていたのですが、その倍はありました。
また、序盤のとある分岐でルートが2つに分かれるので、周回も含めるとなかなかのボリュームになり、これは嬉しい誤算でした。


◎攻略しがいのあるステージと、それを助ける優秀な地図

大抵のステージには増援を呼ぶ「指令官」が配置されており、ステルスで指令官の下へたどり着き、静かに始末してから攻略範囲を広げる、というのがセオリーになります。
もちろん、最初から弾薬に物を言わせて正面突破で攻めるのもアリです。
 
ステージをよく探索すると、指令官の下へ一気に近づける隠し通路があったりして、銃撃戦に自信がない私のようなプレイヤーでもちゃんと攻略できる作りになっています。流石に後半は強制発見戦闘が増えてきますが。

そして、本作は地図が優秀で、単純に見やすい上に、コレクタブルや重要な地点をマークしてくれます。これも良かったです。


○すべての武器に出番がある

ナイフやテスラグレネードなどを除いた武器(銃器)にはサブ機能があり、ステージで拡張アイテムを拾うと、以後十字キーの右で機能を切り替えられるようになります。
 これが優秀で、あまり使っていなかったショットガンやスナイパーライフルが後半は大活躍しました。
私の場合、FPSでは使う武器がアサルトライフルなどに偏ってしまい、弾薬消費が非効率的になりがちだったのですが、本作ではバランス良く使えました。


○トロフィーが取得しやすい

まだプラチナトロフィーは取得できていないものの、比較的条件が緩くて、プラチナを目指しやすいと思います。ほとんどは本編を進めながら取得できるのも好感触。最高難易度クリアのトロフィーが個人的には不安なものの……


【気になった点】

△主人公の吹き替え音声の音量が小さすぎる

デフォルトで主人公の音声だけが異様に小さいです。ムービーだと普通の音量ですが、移動中の会話や独り言などはヘッドフォンをしていても聞き取れませんでした。OPTIONSで「字幕」を「すべて」にして、全言語の字幕を表示させれば解決するのですが、それに気がついたのが中盤以降でした。
聞き取れなくて困ることはないですが、独り言で攻略のヒントを呟いたりすることもあるので、ちょっと気になりました。


△微妙に気になる操作

水中操作や金属切断は若干もどかしさを感じましたが、多くの美点に比べれば本当に些細なことなので、若干もどかしさを感じたということだけ書いておきます。


【まとめ】

ハードコアなイメージとは裏腹に、非常に遊びやすいです。
マイナス点がほとんど無く、理想的な完成度のシングルFPSになっています。
こんな完成度の化物を今はセールなどで安価で入手できるので、胸を抉る(二重の意味で)ようなハードな表現及びFPSに耐性のある方々には強くおすすめしたいです。
もっとも、本作に興味を抱くタイプの方なら心配ないと思われます……多分。

難易度設定も5段階あるので、射撃の腕に自信がなくてもなんとかなる筈です。現に私でもNORMALでクリアできました。
遮蔽物の影や、敵の追ってこれない隠し通路の近くからちまちま狙い撃つだけでもそれなりに勝てる上、ボス戦は攻略手順さえ把握すればさほど難しくないです(最初はビビりますが)。

とにかくゲーム面で安定しているので、あとはプレイヤー次第です。
不具合もなく、ゲーム側の都合に振り回されることがほとんどないので、その辺も遊びやすさに繋がっていると思います。

今後は、時間の空いたときに二周目やトロフィーコンプリートを狙います。
また、ライブラリの奥に追いやられてしまっているオールドブラッドや、未購入の2も早いうちに是非遊びたいです。もちろん今後の新作も。
それだけの良作でした。