2017年10月29日日曜日

ゲームクリア感想94:サイコブレイク2(PS4版)

公式サイトはこちら(公式のご多分に漏れず重いです)

前作の記事はこちら

結論としては予想以上の良作でした。致命的な欠点がないです。

前作が思いがけず気に入ってしまったので、続編も購入しました。
本来ならば二周はしてから記事を作成したい所ですが、ちょっとスケジュールの問題で一周目のみのクリア記事となります。

難易度・SURVIVAL(ノーマルに相当)
クリア時間・24:43:23
トロフィー取得率・60%
操作パターン・パターンA(オーソドックスなTPS操作)

【良かった点】

◎操作性の改善

本当にストレス皆無でした。やりすぎなくらいにキビキビと思い通りに動くので、操作ミスをしても理不尽さを感じず、ごく自然に自分のせいにできます。今作はマップが広くなったのもあり、操作面が快適なのは相当なプラス要素です。

特にアイテム取得は(かがむモーションこそあるものの)前作より素早く採取できるので、採取中に攻撃を食らうことも少なくなりました。近接攻撃でとどめを刺してそのままボタン押しっぱなしにすると、流れるような動きで採取完了するのに感動しました。

また操作パターンが二種類から選べるので、より遊びやすくなっていると思います。
私はTPSによくあるボタン配置のパターンAにしましたが、敵に急襲されたパニックで操作を誤ることも少なくなり、非常に安心感がありました。

◎ほぼ全てのイベントがスキップ可能

おお……ついに……おお……(感動)

他のゲームではスキップ対象外になりがちな非ムービーの会話イベントも飛ばせます。
周回プレイを見越した配慮で、他のゲームにも見習って頂きたいです。

あとローディング時間も短縮化されています。特に鏡の出入りは相当早くなっていて、スムーズに進められます。

◎ステルス攻略がしやすくなった

エイム力が低くステルス攻略大好きな身としては、非常に嬉しい調整です。
前作だと完全ステルスは難しく(DLCはそうでもなかった)、頭数減らしくらいにしか使えなかったのですが、今作ではかなりステルス攻略がしやすくなっていて助かりました。
アサシンのごとく草むらに身を潜めたり、スキルを覚えればカバー暗殺も可能です。銃弾や回復薬に限りがあるので、その意味でもステルス攻略が有効です。

◎オープンワールドの採用

ホラーと相性が悪いのではと感じましたが、実際に遊んでみるとそうでもなく、寧ろ採用して大正解でした。市街地の小さい範囲に限られますが、その分作り込まれた街を自由に探索できるのが楽しいです。敵も一度倒せばほぼリスポーンが無い(高難易度だとあるかも?)ので、一度全滅させれば庭のごとく走り回れます。
ゲームの進行に合わせてアイテムもちゃんと再配置されます。その分敵も強力になっていますが……

因みに完全オープンではなく、前作のような一本道チャプターと探索チャプターが交互にくるような感じです。これもまたメリハリが利いていて、ダレ防止に一役買っています。

◎全体的な難易度低下

これは賛否両論あると思いますが、私は心底助かりました。
前作は強制バトルや初見殺しの罠が多く、途中で最低難易度に変えてやっとクリアしたレベルの腕しか持ち合わせていないので、罠ほぼ全廃、強制バトル激減の仕様は救いでした。またステージが広くなったことで敵からの逃走が容易になり、銃弾の節約も楽になりました。

○使い捨て武器の有用化 

対象スキルを覚えることで「ビン」が緊急回避に使えるようになり、陽動と怯ませ以外にも役割が出来て便利になりました。斧も相変わらず強いです。

○ボリューム大のストーリー

ホラーにしては王道すぎるきらいはありますが、伏線を残しつつそれなりに綺麗に完結するという、続編があってもなくてもおかしくない見事な話運びでした。吹き替え声優の演技も良かったです。

またボリュームもなかなかの量で、想定チャプター数よりもずっと多かったです。私は可能な限り探索してステルス攻略メインで進めたので、放置の時間を差し引いても20時間くらいはコントローラーを握っていました。

○クリーチャーや世界観のデザイン

相変わらずおしゃれ怖いです。私が慣れたせいか、怖すぎて物陰から30分動けないということは無くなりましたが、それでも不気味で非常に魅力的です。


【気になった点】

※「あえて言うなら」程度でどれも大した欠点ではないです。

△ロッカーの報酬が物足りない

私の引きが悪かったのかも知れませんが、中身が前作よりも貧弱になっているように感じました。あくまでおまけ要素なので贅沢は言えないにしても、グリーンジェル(成長アイテム)がもっと欲しかったところ。

因みに入手方法は前作同様、ステージに隠された立像を壊して鍵を拾うだけです。

△出番に恵まれない新キャラクター

今作はあくまで主人公一家の物語という位置づけなのか、今作からの新キャラクターは全員ポッと出のままの印象で出番が終わってしまいます。前作のキャラクター人気を一旦捨てて、2としての話作りに集中したのは正解だったと感じますが、ちょっとこの辺が弱かったかも。


【まとめ】


取捨選択に成功した良作です。今年発売の新作ではトップレベルの内容で、ホラーやゴアな表現に耐性のある人はオススメです。上記のストーリーは前作の続きなのですが、無理してやらなくてもこれ単体で遊べます。

また全体的に難易度も下がっているので、前作で詰んだ人のリベンジにピッタリです。

また、私はこの路線大賛成派です。確かにゲーム性の向上に合わせて、売りにしていたホラー要素が薄まったのは感じますが、ホラーはどうしても続編を重ねるにつれて体験する側に慣れが出来てしまうので、恐怖一辺倒になるよりもゲームとしての内容をよく練り上げた今作を支持します。
これは個人的なものですが、こだわった結果シリーズが完全終了するよりも、路線変更してでもシリーズを重ねて新作が出続けた方が良いと考えているので……(潰えた数多のシリーズを振り返りながら)

ストーリーからして、DLCが複数予定されていると思うので、それまでは取り逃したトロフィーなどを回収して遊ぼうかなと思います。

2017年10月21日土曜日

ゲームクリア感想93:ゲットイーブン(PS4版)

公式サイトはこちら

 結論から申し上げますと、今年遊んだ新作の中では最も期待外れでした。
配信日(8月18日)あたりに早々に購入したのですが、クリアは約2ヶ月後となってしまいました。

難易度:ほぼイージー
プレイ時間:約10時間
トロフィー取得率:33%


【良かった点】

◎音楽

こればかりは良かったです。スタッフを確認したら何とDLCにもかかわらずシリーズトップクラスの名曲が揃っている「アサシンクリード4自由の叫び」のOlivier Deriviere氏(リンク先は重いですが本作の曲が試聴できます)じゃないですか!!!! この人の曲はエモーショナルで好きなのですが、本作でも聴き応えのある曲を提供しています。ゲームの演出でも楽曲が効果的に使われており、特に墓場ステージで流れる曲のギャップには驚きました。

○声優の演技

ローカライズは字幕のみですが、原語声優の演技が素晴らしかったので特に気になりませんでした。

○ダッシュ無限

この類のストーリー主体ゲームにしては珍しく主人公の足が速く(バトルがあるせい?)、移動のストレスが少ないのに安堵しました。

○コーナーガンが新鮮

コーナーガンを操作するのは本作が初めてだったので新鮮でした。R1で銃口を右、L1で左に曲げて遮蔽物の陰から攻撃できます。スマートフォンを接続してモニター(?)のように使うので、曲がった先の様子もばっちり窺えます。
私の腕が悪く、あまり機能を活かせませんでしたが……


【気になった点】

×引くくらいストーリーがつまらない

これが本当に致命的でした。
驚くほど魅力のないキャラクターに、既視感ばかりを覚えるつぎはぎの世界観。
「別にこの人たちの先行きを追う気になれないな」と思いながら進めてゆくと、やはりこれといった盛り上がりどころもなく進み、後半に多少持ち直してエンディングを迎えました。

スリラーなのかホラーなのか推理ものなのか世界観が判然とせず、一向に軸が定まらないイメージでした。個人的にはエンディングも釈然としません。
キャラクターも記号的で、しかもほぼ全員が身勝手で不快なタイプ。モブ兵士の何気ない会話のほうがよっぽど個性が現れていました。
公式サイトや公式動画は本当に上手く作ってあると思います。あれから本編の単調さを察せよというのも難易度が高いです。

×戦闘が心底つまらない

文字通りの撃ち合いでしかなく、FPSと呼ぶのもFPSに失礼なくらいの退屈さで戦闘パートのたびに暗い気持ちになりました。ステルス攻略もできますが、やった所でさほどの達成感もなく、大抵は人間離れした視力で発見されて退屈な撃ち合いがスタートするので、戦闘要素そのものを早々に諦めて難易度をイージーにし、さっさと片付ける方針で進めました。頑張る必要も気力も見いだせなかったので。

素人考えですが、戦闘は全カットして探索オンリーにしてストーリーを深めた方が良かったのでは? 戦闘で何が得られる訳でもないので、現状ただのストレス提供パートです。

×一部の操作・インターフェースの不親切さ

・自然物の地形ハマりが発生しやすい(3回遭遇してリスタートしました)
・しゃがみながらドアを開けられない
・インタラクトアイコンの視認性が悪い。小さい○で背景に溶け込んで見えないことが多々ある
・そもそもメイン要素となるスマートフォンの操作が煩雑で慣れが必要
・「ライトを付けながら地図片手に探索」という基本的な行動ができない。どちらもスマートフォンの機能のため、どちらか片方の機能を使うともう片方は使えない。

現実世界のほうがよっぽど操作しやすい…・?

△(日本語版のみ)翻訳が少々ぎこちない

 といっても上の3つに比べれば些事です。


【まとめ】

あふれる夢を詰め込みすぎて作品として非力になってしまった、という印象です。
「こういうのをやりたかったんだろうな」というのはつぎはぎ世界のあちこちで感じるのですが、失礼ながらそのいずれも特筆すべきものがありませんでした。VRを題材にした設定も面白そうでしたが、実際はあまりVR感がなく、やりたいことの波に飲まれて設定を活かしきれなかったと思います。
私は「このゲームならでは」のものを期待していたので、一言で表すとやはり「期待外れ」となってしまいました。低予算DL専用タイトルに多くを求める気はないにせよ、幾らなんでも許容値を越える退屈な内容だったのはがっかりしました。

よほど気になっているとか、短時間かつ完全オフラインでプラチナトロフィーを取りたいのでもない限り、購入ボタンを押すのは避けたほうが無難です。音楽と声優の熱演くらいが見所(聞き所)でしょうか。残念ながら、もう起動することはないでしょう…


2017年10月9日月曜日

ゲームクリア感想92:BEYOND:Two Souls(PS4版)

今回から公式サイトのリンクを最初に貼ることにしました
(私の悪文だと要領を得ないことが多々あると思うので)。

ゲーム公式サイトはこちら
PS4版公式サイトはこちら

買うだけ買った旧作ゲームが夏休み帰省ラッシュの東名高速道路ばりの渋滞を起こしていましたが、ようやく手を付けられました。

約4年前のPS3版の発売当時に購入を検討していたのですが、賛否両論な評価に気後れしてしまい、いつか買おうと思っている内にPS4版が発売され、それでも迷っている内にセール対象となったので、これはチャンスと思い購入しました。

二周ほどプレイした結果、かなりお気に入りのゲームになりました。
同開発スタジオの前作「HEAVY RAIN〜心の軋むとき〜」よりも好みです。


難易度:一周目は「カジュアルゲーマー」かつ、オリジナルのエピソード順で開始。
二周目は「カジュアルゲーマー」と「コアゲーマー」を使い分け、時系列順で開始。
プレイ時間:約20時間(二周)
トロフィー取得率:69%

エンディングは全種類見たつもりですが、対象トロフィーが取得できていないので何か逃しているようです。


【良かった点】

◎QTEに自然と感情がこもるストーリーテリング

悪しきシステムとして名を高めすぎ、最近では減少傾向になるQTE。
私も特に好きではなく、システムらしいシステムがQTEくらいしか無いのも、購入を躊躇していた一要因でした。
しかし結局は演出や使い方次第だと考えを改めさせられました。

人間の死生観をテーマにしたストーリーは予想以上に重く、これは心身ともに健康な時じゃないと辛いものがあるなぁと思いながら進めていました。
海外開発のゲームなのに、まるで日本の90年代の露悪的トレンディドラマの如く主人公に不幸が降りかかり、プレイ中は「空と君のあいだに/中島みゆき」がイメージソングとして鳴り響く始末(思えばHEAVY RAINもキツいストーリーでした。あれで元から苦手だった冤罪モノが更に無理になりました)。

そんなストーリーに練り込まれたQTEは、ただボタンを押すだけ、スティックを倒すだけなのに、気がついたら指先に力を込めている没入感がありました。
誕生パーティーのエピソードでは主人公のジョディに感情移入しすぎて、操作できるポイントが見当たらなくなるまで暴れたし、病院のエピソードでは決着の付け方に10分くらい本気で悩みました。ついでに泣きました。終盤でも泣きました。

また、操作感もHEAVY RAINより直感的になっており、かつ適度な負荷もかかっていて、それも没入感を高めていたと感じます。
というわけで、ストーリーに没入さえ出来れば、QTEの退屈さはさほど気になりませんでした。
 

◎(日本語版のみ)ほぼ完璧なローカライズ

日本語吹替ローカライズだけで言えば、これまで遊んだ中でもトップクラスに良かったです。白石涼子、山路和弘、三木眞一郎、江原正士など「この声聴いたことがある! 」と特定できるレベルの有名声優が揃っているだけあり、演技に心を揺さぶられました。
字幕派も一度は日本語音声にしてみるのをオススメいたします。


◯ストーリーそれ自体

HEAVY RAIN同様やや露悪的なきらいがあったり、腑に落ちない展開があったりしますが、若者一人の人生を追体験している感覚がありました。
 オリジナルのエピソード順だと、SIRENシリーズのように時系列バラバラで進むのですが、それもまた人生の断片を拾い上げている感があって、私好みでした。二周目は答え合わせのように時系列順で進め、また別の感覚で楽しめました(厳密には完全な時系列順ではないですが)。
後半は、序盤の雰囲気からは想像もつかない展開になり、ストーリーの無理やりさ云々よりも、先が気になって一気に進めました。エンディングは分岐ですが、いずれもその後どうなったかがしっかり語られるので回収の甲斐がありました。


【気になった点】

×スキップ完全未実装

ハァ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜(溜息)

QTEの有無にかかわらず、イベントスキップ機能そのものが実装されていません。
PS3の段階で相当な要望が出ていたと思うのですが、やはりイベント中の読み込みなどを考えると諦めざるをえないのでしょうか。せめて見るだけのイベントは飛ばしたかった。

もっと気楽に周回できたら、トロフィー取得や別の選択肢選びも楽しくできたと思います。せっかく作り込んであるのに、一番マイナーなエンディングなんてほとんど見られてないのではと思うと勿体ないです。
因みに、私はエンディング回収のために、分岐のある終盤のエピソードを5回繰り返しました。スキップできない時はソーシャルアプリのスタミナ消費をしたりTwitterをしながらやり過ごしました。エンディング自体の内容が良いので救われましたが、そうでなければ作業の徒労感だけが残る羽目になっていました。


△カメラワーク・操作全般

「半固定」といった感じで、カメラワークに逆らって探索しようとすると方向感覚が狂う
エイデンに切り替えてからジョディに戻ると、ジョディの向いている方向が勝手に変わっていて戸惑う
小走りなどの時は移動に伴ってカメラが小刻みに揺れる演出がなされており、思うように動かせない

カメラワークの問題点は大体この3つでした。マップがないので、次のルートを示すためにある程度固定しないと行けないのは理解していますが、ちょっと頑固すぎてストレスです。

操作全般は確かにHEAVY RAINよりは良くなりましたが、引き算しすぎて解りにくくなった感じが残ります。調べられるポイントは小さな○でしか表示されないので見逃しがちだし、その○に向かってスティックを倒すという操作があんまりピンときませんでした。
 
更にこのゲームはオンラインマニュアルのリンクが切れており(2017/10/9時点)、操作方法は「メインメニュー」→「操作方法」からのみ確認できます。私はそれを知らず、序盤でドアすら開けられずに20分詰みました。序盤にチュートリアルもありますが、呑み込む前に一瞬で終わるし。

演出との兼ね合いもあるので、どうしても許容できないというまででは無いものの、最後まで気になりました。


△デュオモードとコンパニオンアプリの存在

プラチナトロフィー取得には「デュオモード」での通しクリアが必須となります。
本モードはスマートフォンのアプリか2コンに対応しており、コントローラーを一つしか持っていない私は、iTunes Storeから本作のコンパニオンアプリをダウンロードしました。

結果……

アプリのサポートがとっくに終了しており「iOS11.0.1」は未対応でした。
このゲームのために2コンを新調する気にもなれず、プラチナトロフィーは諦めました。

旧作の、それもコンパニオンアプリにいつまでも対応するのも難しいと思うので、発売当時に遊ばなかった私が悪いということで諦めはつきましたが、そもそもデュオモードの必要性が疑問です。この手の(ストーリー主体の)ゲームを遊ぶ人は圧倒的にシングルプレイヤーが多いでしょうし、オフラインでコントローラーを2つ使ってワイワイするような人たちは、こういうゲームにあまり食指を動かさないと思います。
諸々の事情があってこうなったと思うので何とも言えませんが、今からプラチナトロフィーを狙おうとすると一手間かかってしまうのは残念でした。



【まとめ】


ここまで心に残るゲームになるとは思いませんでした。
また、自由度だけがゲームの面白さじゃないというのを改めて認識しました(これ前もどこかの記事で言った気がする)。

ゲームとして見ると、賛否両論も当然な内容で、ダメな人はQTEの単調さや移動の遅さ、要領を得ないストーリー、不幸ばかりの湿っぽい展開などが原因で、人によっては序盤で投げ出すと思います。
クリアしてエンディングなどを回収しようとしても、今度はイベントスキップ不可の仕様が立ちはだかるという……私含め、大抵の人は周回するにしても2周が限度だと思います(チャプター選択もあるので、エンディングやトロフィー回収には2周で十分)。

と、万人に勧められる内容ではないですが、エモくスピれる(流行語)ストーリーや出演者の熱演、没入感を備えたQTEなど、私の中では思い出深いゲームになりました。

来年上期発売予定の同スタジオの新作「Detroit Become Human」も購入する機運が高まる一方です。今年の東京ゲームショウの際はあまりの混雑に試遊を諦めたので、発売を楽しみにしています。HEAVY RAINの陰鬱さやBEYONDのとっつきにくさとは別の解りやすい世界観なので、ひょっとすると三作の内で一番売れるのでは? と予想しています。




2017年9月24日日曜日

ゲームクリア感想91:アンチャーテッド 古代神の秘宝

前作の記事はこちら

前作のデラックスエディション(初回生産限定)を購入していたので、無事に無料でダウンロードできました(本作の元は、デラックスエディションのシーズンパスに含まれていたDLCの予定だったが、スタンドアローン作品としての発売に変更されたという背景があり、デラックスエディション購入者は引き継ぎコードの使用で無料ダウンロードできます)。

今は難易度プロで、2周目をチャプター4まで進めています。

クリア時間:約11時間(放置もあったので実質9時間)
難易度:中級(エイムアシストあり)
トロフィー取得率:37%


【良かった点】

◎前作の良かった点は全部そのまま

 何か改悪された点は一切なく、期待通りかあるいは期待以上に遊べること請け合いです。私もボリュームには期待していませんでしたが、前作ほどではないにせよそれなりの長さがあって楽しめました。
 中でも、周回プレイの親切さがそのままなのは良かったです。

◎宝物の回収が楽になった

 このシリーズの収集要素である「宝物」は、コンプリートを目指すとほぼ攻略情報必須なのですが、今作では「女王のルビー」というアイテムのお陰で取りこぼしが少なくなりました。近くに宝物があると音が鳴って知らせてくれるアイテムで、設定でオンオフの切替可能、周回でも使用可能という親切設計です。
 このシリーズの宝物はなんてことのない道端に落ちていたりするので、もしシリーズが続くなら今後も続投して欲しい所です。

◯人間関係描写の巧みさ

 ライターの力量の高さを感じました。主人公と相棒は始めこそビジネスライクな関係なのですが、冒険の中で信頼関係を築き上げていきます。この、人間が段階的に距離を縮めて親密になってゆく描き方が自然かつ巧みでした。

◯オンライントロフィー無し

 その代わりに少々面倒な条件のものが多いですが、オンライン対戦をしなくてもプラチナトロフィーを取得できる可能性が提示されているだけで満足です。


【気になった点】

△デフォルト設定のカメラが目に悪すぎる

 カメラが近いのと感度が高すぎるのが合わさって、少し回転させただけでグルンと激しく回ってしまうので、ゲームを始めた時は目の痛みに耐えながら設定を変えました。製作者は目が強すぎる。

△現行システムへの飽き

 贅沢なもので、5作目(PS VITAの外伝も含めると6作目)ともなると、流石にこのシステムに飽きてしまいました。システム面や動作面、演出面などでの不満は無いのですが、戦闘にさほど変化がないのが辛いです。
 中でも、シリーズ通してステルスプレイをする設計になっておらず、理不尽に見つかったりするのが一番気になります。トロフィー取得のため、特定の場所までステルスで進んだら、そこで結局強制戦闘に突入したのは呆れました。
 他のステルスゲームのようなガジェットやシステムもない(これは仕方ないですが)ので、ステルス要素は見つかるまでの頭数減らしくらいにしか役立たないです。

 今は2周目をしていますが、初回なら耐えられた戦闘の退屈さが気になってきて、このまま続けるか悩んでいます。
 

【まとめ】

スピンオフに名作なしという価値観を払拭する良作でした。
本編に何も劣らない内容は、シリーズ主人公かつ人気のアイコン、ネイサン・ドレイク不在でもこのシリーズはやっていけることを証明しています。

 ただ、戦闘面は改善して欲しいと思います。現状はただの撃ち合いで、トレジャーハンターの主人公たちが(ほとんど正当防衛とはいえ)大量殺人するのもやっぱり違和感があります。戦闘で何か報酬が得られるわけでもなく単なる障害排除なので、余計に殺人の無益さが際立っています(そういう風刺を込めた演出なのかもしれない)。

 個人的には戦闘は無くても良いのですが、すぐに全撤廃というのは非現実的なので、ステルスプレイをやりやすくするなどの改善があると嬉しいです。

2017年9月12日火曜日

ゲームクリア感想90:Undertale(PS4版)

いずれ遊ぶ日に備えてネタバレを封印していました。

機種:Playstation4
クリア時間:約5時間30分(一周目)
トロフィー取得率:100%(プラチナ)


【良かった点】


◎音楽

 これは本当に素晴らしかったです。今年に入ってから遊んだゲームは音楽面がやや物足りなかったのもあり、久々にゲーム音楽らしい曲を聴いた気がします。
 購入したサウンドトラックを聴きながら本記事の更新作業をしています。

◎ストーリー・演出

 ローカライズが秀逸なのもあり、短いプレイ時間ながらとても楽しめました。
特に戦闘中の演出はアイデアに満ち溢れていて、これを思いつくだけでも凄いのに、それをゲームに実装してしまう開発力に驚きました。

 ストーリーは内心「しゃらくせぇ! 」という気持ちも湧きましたが、終盤の展開は音楽・演出と相まって感動しました。

 (2017/9/16追記)また、二周目は不殺ルートで進めたのですが、この先もずっと記憶に残るような展開で、やって良かったと思いました。(追記終了)

◎ローディング

 ローディングという概念を忘れてしまうレベルで無いです。
実質発生していないようなもの。

◎プラチナトロフィーの取りやすさ

 早い人なら初周でも3時間くらいで取得できます。
コレクターにはオススメ。PS系ゲームの中でも屈指の取得しやすさです。

◯キャラクター

 美麗イラストで描かれる美形キャラクターがいなくてもゲームは作れるんだよなという、至極当然のことを再認識させられました。そういったキャラクター造形に慣れきってしまったので、それぞれが個性的な本作のキャラクターはとても新鮮に映りました。

(2017/9/16追記)
◯スキップ機能の多さ

 短いゲームにも関わらず、長いイベントやボス戦の前には会話スキップが実装されていて、かなり親切です。このお陰で気楽にリトライできます。(追記終了)


【気になった点】


△戦闘

 コマンド戦闘とシューティングの要素を合わせた画期的なシステムで、かといって複雑なものは何もなく、直感的に遊べます。
 自分のターンはバーの目押しで攻撃を当て、敵のターンはシューティングの要領で、エリア内の自機を動かして攻撃をかわしていく…という流れになります。個人的に、攻撃時のバー目押しはシャドウハーツを思い出して懐かしい気持ちになりました。
 と、素晴らしい出来なのですが、自分にはあんまり合いませんでした。コマンド戦闘はテンポが早ければ早いほど良いと思っているので、敵の攻撃のたびに毎回攻撃をかわしていくのがちょっとダルく感じました。でもこれが無いと単なるコマンド戦闘になってしまうので、私が合わなかっただけなのでしょう。


【まとめ】

「面白い」というより「凄い」なと感心しっぱなしでした。これは世界的な絶賛を浴びるのも当然でしょう。
 ただ、ゲーム自体は素晴らしいのですが、私自身の感性や好みの問題で、今一歩ハマりきれませんでした。勿体ないとは思いつつも、一周クリアしたら満足してしまったというのが正直な所です。本来ならば全ルートをクリアすべきなのでしょうが……

(2017/9/16追記)
 やっぱり気になったので、不殺ルートで二周目もクリアしました。
戦闘に苦労しましたが、その甲斐ある素晴らしい終わり方で、やっぱり二周目をクリアしてから更新したほうが良かったなと少々後悔しています。(追記終了)

 雑な言い方になってしまいますが「面白い」より「凄い」が勝るゲームは長続きしないなぁと感じました。確かに楽しめましたが、面白かったと断言できるかというと自信がありません。
 
 何百回も何千回も戦闘して、何千体も何万体もモンスターを殺す。そんな感じのゲーム体験を長く続けすぎたのかも知れません。本作のストーリーにはとても感動しましたが、翌日には「やっぱりRPGの戦闘はテンポが大事! サクサク敵を殺せなきゃな」みたいな思考に戻っていました。
 ゲームを通じて、こうした自己のあり方をプレイヤーに認識させてくれるという意味では、なかなか得難い体験を味わえるRPGではないでしょうか。

 MOTHERライクなRPGに飢えている人、プラチナトロフィーの数を増やしたい人、短い時間でさっくり終われるゲームを遊びたい人、ゲーム音楽らしい曲が流れるゲームを遊びたい人(このニュアンスが通じる人)などにはオススメです。







2017年8月27日日曜日

ゲームクリア感想89:ドラゴンクエスト11 過ぎ去りし時を求めて(PS4版)


「圧倒的完成度」でした。

 完全にドラゴンクエストを侮っていました。
発売前は世界観もキャラクターもシステムもピンと来ず「2017年にもなって“まもののむれを やっつけた!"ですか……何だか主人公のビジュアルも好みじゃないし、仲間もかつてないほどモブ感が凄いし、さほどそそられないな」と冷めた気持ちもあったのですが、それは間違いでした。
 9と10以外のナンバリングを遊んできましたが、その中でもトップクラスの内容でした。「定価の元は取れた」という域を越えて、そもそも買ったことすら忘れるレベルで没頭してしまいました。とにかく遊びやすく、ストーリーの先も気になるのでモリモリと遊び、モリモリと時間を費やしました。

 とにかく「総合力」が高い。力の入れ所を誤らず、しっかり全体の流れを見ながら製作されたんだなと思います。面倒くさい要素が皆無とは言いませんが、ストーリーを追うだけならびっくりするほどサクサク進めます。
 DQの代名詞である「レベル上げ」も、数えるほどしかしませんでした。回復アイテムも余るほど手に入る上、本編だけなら難易度も低めだと感じました。

 普段なら【まとめ】に書く所ですが、先に書きます。
近年のPS4ソフトでは、ペルソナ5ホライゾンゼロドーンあたりと並んで超おすすめです。「コマンド戦闘がどうしても耐えられない!」「キャラデザインが苦手!」などでない限り、買えばほぼ確実に楽しく長く遊べます。

機種:Playstation 4
クリア時間:本編は約106時間。寝落ちや放置を差し引くと90時間ほど。
トロフィー取得率:60%

スタメンは、主人公・カミュ・ベロニカの3人で、あと1枠は適宜入れ替えています。


【良かった点】


◎ストーリー

5回くらい泣きかけました。
この回数は全RPGでも最高記録でした。ネタバレが手痛い内容なので詳細は語りませんが「ドラクエのストーリーは歳を取ってからの方が感動する」という先人の言葉がようやく理解できました。
「勇者と魔王」という古典的な題材を、賢しらぶったメタ視点や臆病なおふざけではなく、ちゃんと完結する一本のストーリーとして書き上げたのは流石です。他作品の多くの「勇者と魔王」は大抵一捻り二捻りアレンジされ、そのアレンジ自体がありふれているから逆に見飽きたストーリーになる、という罠を見抜いています。

ストーリーの良いRPGはキャラクターの描き方からして格が違うのですが、本作もその例に漏れず、本編を進めるだけで全員の背景がちゃんと掘り下げられます。
発売までは「ピンとこない」「モブ」と思っていた主人公や仲間たちが、終盤にはもうこのメンバー以外に考えられない! というレベルまで好きになれました。

また、過去作のオマージュもふんだんに盛り込まれており、かつ綺麗な立体グラフィック(洋ゲー超大手などには劣りますが)で再現されるので、懐かしさと新鮮さが同時に味わえます。
音楽も過去作の曲が思いがけない所で使われており、かなりシリーズファン向けです。


◎オートセーブ採用

 心から待ち望んでいました。
オートセーブは「活用するかしないか」ではなく「実装済みか未実装か」であると考えています。あるだけで安心感が段違いなので。


◎乗り物に乗りながら「調べる」が可能

 もう本当に、これが出来ないゲームの多いことと言ったら。
樹木などの、調べる際に特別なアクションがでるオブジェクトも乗り物に乗りながら調べられるので、いちいち降りる必要はないです。

◎現代に合わせた親切設計

 9と10が未プレイなので、既出の要素があったら申し訳ないのですが、遊びやすいと感じたのは下記の点です。

・△でメニュー→□で「ほぼまんたん」(コマンドショートカット)
・モンスターの残HPが名前の色変化で判別できる
・レベルアップでHPとMP全回復
・主人公は死んでもHP1で戦闘後復活
・アイテムの情報が見やすく解りやすい
・アイテムを拾ったらすぐに動ける(ウィンドウ閉じ待ち不要)
・教会セーブ周りの操作。間違って冒険をやめてしまうことがほぼ無くなった
・ダンジョンは謎解きではなく探索メインになった

ダンジョンに関してはやや物足りなさもありますが、レベル上げをさほど必要としない難易度なのも相まって、快適にエンディングまで進めるための調整が丁寧に施されています。実際、難易度の物足りなさより快適さのほうが勝ちました。

◎超特大ボリューム

 想定ボリュームの3倍はありました。
オープンワールドというわけでもないのに、現在プレイ時間が115時間を超えています。
しかし、上記の親切設計も相まって、ダレることなく続けられています。

 そして超特大ボリュームにかかわらず、テキストの誤字などは(読んで限りでは)一切なく、動作面の不具合は皆無です。

◎攻撃のヒット感が心地よい

 ドラゴンクエストで「ヒット感」という言葉を使うことになるとは思いませんでした。
「かいしんのいちげき」や「暴走(魔法版のかいしん)」の派手なヒット感は癖になります。個人的には、ブーメランのヒット感からの鮮やかなキャッチが格好良くてお気に入りです。


◯解りやすいシステムと解りやすいチュートリアル

 このゲームで「チュートリアルを読んでもよく解らない」と思ったのはカジノのマジスロくらいで、他は移動も戦闘も会話も、まず悩むことはありませんでした。
 特に難しい操作や非直感的なボタン配置は無いので、シリーズ初挑戦の方でもすぐに慣れると思います。シリーズ経験者は言わずもがな。
 
また、難しい謎解きもなく、常に地図や仲間の会話で行き先を示してくれるので、攻略情報を一切見なくても迷いません。


◯モンスターの作り込み

 モンスター好きならPS4版かなと思います。
 フィールドでは群れで歩いていたり、眠っていたり、謎の集会を催したりしていて生態を感じられます。
 戦闘ではステータス異常ごとにちゃんとモーションがあって、色々試すのも楽しいです。初代のモンスターが3Dで動いているのを見ると感慨深いです。
 モンスター図鑑もあるので、収集要素としても良いモチベーションになっています。


【気になった点】


×ボウガン全般

 基本大絶賛したい本作で、唯一ダメな要素でした。
まず良く言われていることですが、暴発が多発します。遠くの敵に当てて自分の所に引き寄せる機能を持つアイテム(武器ではない)なのですが、目の前の敵にアタックしたいのに、ターゲットがズレて遠くの敵に当たってしまい、ボウガン発射モーションの硬直の間に目の前の敵に接近され、次は近付いてきた遠くの敵に距離を詰められ……とストレスが溜まる展開になりがちです。

 また、フィールド各地にある的を壊して、特定地域の的をすべて壊すと褒美がもらえる「ボウガンチャレンジ」があるのですが、取ってつけたような要素で何も面白くないです。しかしプラチナトロフィー取得を狙う場合はコンプリート必須となります。

 そもそもボウガン自体不要ではないでしょうか? 自分から敵に近づけば済む話なので。

△長く感じるローディング時間

 ルーラで行ける先が増えるほどに気になってきます。
特にフィールドに出る時が長いです。更に船上ではランダムエンカウントになるのですが、その際にちょっとした読み込みが入るので、フリーズが心配になります。

△サブクエスト

 流石にここまではストーリーの面白さを持ち込めなかったというか、よくあるお使いです。報酬は豪華なのでやった方が良いです。
 また「誰々と誰々の連携ゾーン技で特定の敵にとどめを刺せ」という内容のサブクエストがかなり面倒で、私は完全に放置しています。
 全部クリアしなくてもサブクエスト絡みのトロフィーは取得できるのが救いです。

△調べられるオブジェクトとそうでないオブジェクトの区別しづらさ

 樽やツボなどの人工物に多いです。似通った色や形状をしているので、序盤はよく間違えました。

△音楽

 好きな方には申し訳ありませんが、今回の新曲で良かったのは通常戦闘曲くらいでした。他に良いと思ったのはどれも過去作のアレンジ曲でした。
 昼間の街の曲に至ってはゼノブレイドクロス並にやかましく、一時期は街に入るたびに音量を0にしていました。

 また、PS4だとゲームからかなり浮いてしまっているように聴こえます。グラフィックや移動速度と曲が噛み合っていないです。
 加えて今や、「地域ごとに曲が違う」というのが当たり前になったので、フィールド曲がどの地域に行っても同じなのがどうしても気になりました。

 新曲作曲に限っては、もう他の方に担当して貰ったほうが良いんじゃないかなというのが正直な感想です。

【まとめ】


「ドラゴンクエストに求めているものは揃っている。あとは買って遊ぶだけ」

以上です。












2017年7月17日月曜日

ゲームクリア感想88:サイコブレイク(PS4版)


 発売当時は買う気でいましたが、購入直後の評価に気後れしてスルーしてしまい、その内にすっかり関心が薄れていました。
 しかし、今年のPS StoreのDAYS OF PLAYセールで90%OFF(787円)という破格の安値で販売されていたので飛びつきました。
 最近PS Storeの値引きが激しくて積みが増える一方です。

 実際に遊んだら予想以上に長く楽しめ、ストーリーも気になるので全3種類のストーリーDLCまでクリアしてしまいました。


機種:Playstation4
クリア時間:26時間59分21秒(本編のみ。DLCは合計して+10時間くらい)
難易度:Normalで開始して、中盤から最低難易度のCasualに変更。
トロフィー取得率:40%(DLC1とDLC2は84%、DLC3は30%)

ゴアモードは導入していません。
また、画面のレターボックス(上下黒帯のアレ)も、ゲーム開始時にOPTIONで消しました。


【良かった点】


◎最初から最後まで緩急を保った、濃厚なホラー要素

 このゲームを完全に侮っていました。
ホラーゲームにもすっかり慣れたと思い込んでいた自分のおごりに気が付かせてくれました。ホラーゲーム初見プレイによくある「怖すぎて安全地帯から出られない」という状況が頻発しました。

「何か起こりそう(起こらないで欲しい)」と「起こってしまった(パニック状態)」
「少しは明るい(つかの間の安らぎ)」と「暗い(怖すぎる)」

 などの緩急の付け方が巧みで、それも序盤だけではなく終盤まで息切れせずに恐怖のクオリティを保っています。また、こうなったら嫌だなという展開はほとんど詰め込まれていて、予想は出来ても演出が上手いので緊張感があります。
 敵も一体一体が個性的で、絶対近寄って欲しくないタイプが揃っています。しかも強いし、死亡時演出も残酷なので雑魚一体と対峙するだけでも緊張感がありました。

 ホラーゲームは後半になると、こちら側の慣れやホラー演出の頻度低下などで、中盤頃までにはあった緩急の波が穏やかになってしまい、それが後半の単調さ・ちょっと期待してたのと違う感に繋がったりもするのですが、本作はかなり工夫が行き届いており、飽きをを感じさせない丁寧な仕事だと思いました。

◎DLCが非常に面白い

 勿論、本編に最初から組み込まれていたほうが嬉しいですが、別売りで購入しても全く後悔しない、非常に充実した内容でした。買って後悔することが多いDLCという販売形態の中で、ここまで満足感が残るのは珍しいです。

 本編ではサブキャラだったキッドマン主人公の「ザ・アサインメント」と
その続きの「ザ・コンセクエンス」
そしてスコアアタック要素がある「ザ・エクスキューショナー」

 の3つありますが、本編をクリアしてストーリーが気になったら全て購入した方が良いです。本編では明確に語られなかった設定が説明されるので、今年10月発売予定の続編に備える意味でもオススメです。

 個人的には本編より好みでした。「ザ・アサインメント」と「ザ・コンセクエンス」は武器が無い局面がほとんどで、ステルス攻略と探索中心のゲーム性だったので。
私にしては珍しく、一周目で収集アイテムを自力回収できました。本編に比べてトロフィーも簡単なものが多く、取得しやすいです。

◎ボリューム

 予想の倍はあって驚きました。同ジャンルゲームではトップクラスの本編ボリュームだと思います。ボリューム不足の心配は一切不要です。
 死亡リトライ回数も含めるとかなり時間を注ぎ込めるので、セールでなくても安価な今はかなりお得です。序盤で詰んだりしない限りは……

◎アートワーク

 普段はめったに買わないのですが、アートブックが欲しくなりました。
グロテスクなのにスタイリッシュな敵デザインは魅力的です。

◯絶妙な難易度

 最低難易度ですら「今の戦力だと絶対に突破できない! 詰んだかも! 」という局面が何度もありましたが、無事に攻略情報無しでクリアできました。
 高難易度の死にゲーではありますが、根気と度胸、そしてミスの反省さえあれば、エイムの腕が壊滅的でも何とか突破できる作りになっているように感じました。
 セーブデータが多めに作れるので(15個くらい?)、保険に残しておくと良いかもしれません。

◯キャラクター

 それぞれ自分の意志で行動している所が良いなと思いました。
個人的には、小物と思いきや囮を買って勇気を示したり、何だかんだで弟子(?)への思い入れがあったりするヒメネス院長が好きです。


【気になった点】


×アイテムの触れにくさ

 トラバサミやワイヤートラップは近づけば解除できるものの、判定が厳し目でギリギリまで近づかないとアイコンが表示されず、自分がかかって大惨事になることがありました。アイテムも、病院の金庫最上段などの目線より上にあるアイテムが微妙に取りにくかったり、拾えるアイテムが重なると、先に拾いたいアイテムとは別のものを拾い出したりと、細かいながらも気になりました。

△ダッシュ時間の短さと息切れ硬直

 他のレビューでも言われていますが、未強化のダッシュ時間は4秒程度しかなくてあっという間に息切れしてしまいます。また、後ろから殺人機械が迫っているような、どんなに緊迫した状況でもその場で棒立ちになって呼吸を整えだすので、逆に不自然に感じました。他の追われる場面ではスタミナ無制限でダッシュできたりするので「火事場の馬鹿力」が存在しない世界という訳でも無さそうですが……

 一方で恐怖演出としては秀逸でした。開始位置からダッシュするとちょうどゴール手前で息切れする距離になっていたりするのが憎い。

△リトライの負荷

 「微妙に長いローディング時間」と「空きがちなオートセーブ間隔」「数歩足りないリスポーン位置」が合わさって、リトライの心理的負荷が個人的に辛かったです。
 ホラーかつ死にゲーなので当然だろ、と自分でも思うのですが、他のゲームの快適さに慣れると……
 低難易度でこれなので、高難易度だったらクリアまでモチベーションが保つかどうか不安です。
 とは言ったものの、局面によっては気にならない時もあるので、致命的な欠点というわけでもないです。

△強制戦闘の多さ

 戦闘自体に目新しいものは少なく、このゲームに戦闘要素をさほど求めていなかった私としては、強制戦闘が発生するたびに溜息をついていました。
 それまで程よく没入して探索を楽しんできたのに、扉から大勢の敵がワーワー出てくると「あ、バトルタイムが始まったな」と思って少し冷めてしまいました。

△ランダム出現の倒せない敵(即死攻撃・ワープ持ち)

 他のホラーゲームにも居ますが「怖い」というよりも「探索を邪魔された」という思いの方が大きく、演出としては微妙でした。
 とある章の前半までしか出てこないのが救い。


【まとめ】


「行き届いた工夫と密度が両立している、練度の高いゲーム」でした。
ゲームの最初から最後まで細かく点検したんだなぁというこだわりを感じます。今となってはグラフィック含め古臭さも残っていますが、この練度の高さと個性あるアートワークでかなり中和されており、今もこれからも通用する内容です。
 私のようなプレイヤー側は「初作だから多少荒削りでも仕方ない」と考えてしまいますが、そこに甘えない、足腰の強さみたいなものが魅力に繋がっています。

 ただ、やっぱりプレイヤーを選ぶのは必至です。
序盤からグロテスクな演出や高めの難易度が襲い掛かってくるし、頑張ってクリアしても本編だけではストーリーがよく解らないので、気の長い人でないと厳しそうです。
 私もアップデートがDLCが配信済の今だからこそ楽しめましたが、発売当時に買って遊んでいたら、ここまで好意的に捉えられなかったと思います。

 プラチナトロフィーを狙える腕はないので、あとは集められるだけのトロフィーを収集して、今年10月19日発売の続編(リンク先ネタバレ注意。あと重い)に備えるつもりです。続編では遊びやすさが向上しているとうれしいです。あと強制戦闘は少な目だと個人的に嬉しいです。