ファークライ3
二年前、このブログで前作を大絶賛していた者です。
予想よりも早く発表された今作ですが、結論から言うと予想通り楽しめました。
大体こんな感じに面白くなっているだろうなという期待に背かない内容です。
本編クリア時のプレイ時間は約47時間半、メインシナリオはアミータ側に付きました。
クリア時達成率は94.30%。
【良かった点】
- 良かった点はそのまま、不評な点は見直されており遊びやすい
前作の良かった点
(と今作で改善された点)
・陸・海・空全てを探索できる(ジャイロコプターで楽に空を移動できる様になった)
・ストーリーが短すぎず長すぎず、かつ面白い(重要な局面での選択肢が増えた)
・BGMが良い(相変わらず盛り上がるタイミングで盛り上がる曲が流れる)
・基地解放が面白い(警報なし攻略がやりやすくなった)
・戦闘が爽快(かつボス戦のQTEは排除された)
・回復アイテムが簡単に作れる(緑の葉も数が増えた)
・いつでも難易度変更出来る(メインシナリオの難易度は全体的に下がった)
・比較的実績が獲得しやすい(オンライントロフィーが激減した)
と、前作からの要素は一通り改善されていて、面白かったのに無くなった要素は皆無でした。特にジャイロコプターの採用は画期的で、探索だけでなく攻略
(空から火炎瓶を投げて焼き討ちなど)にも活用できるので、幅が広がったと思います。
欲しい時に近くに無かったりするので、実家がリフォームできる様になったら真っ先にヘリポートを購入するのがオススメです(常設される)。
戦闘に関しては、 サイレンサー付きスナイパーライフルで拠点をステルス制圧する代え難い快感も、火炎放射器で草むらや車ごと敵を焼く征服感もそのままです。
トロフィー取得も随分楽になりました。
2014年11月のUBIDAYで試遊した際、リトライ時の40秒近いローディングに不安を掻き立てられましたが、製品版ではローディングが気になる局面は殆どありませんでした。
ファストトラベル(このローディングも許容範囲の長さ)すると拠点の中に飛ばされるのですが、屋内と屋外もシームレスなので、テンポを削がれること無く遊べると思います。
マップには行商人が闊歩しており、話しかければ店や拠点と全く同じ取引ができるので、拠点から離れた場所でピンチに陥ったけどファストトラベルで戻るのも面倒という時にはありがたい存在になります。
流石にあまりの僻地には居ませんが……
前作の狩りはあまり好きではなかったのですが、今作は動物の種類や行動パターンが増え、サイや象などの大物も登場して、なかなか白熱する要素になっていました。
グラップリングフックの登場によって、上れる場所を探すために崖の周囲をウロウロする必要が少なくなりました。
よじ登る動作も思いの外スムーズで、探索のストレスは減りました。
前作は序盤から終盤まで金の所持数制限に悩んでいた記憶がありますが、
今作は財布のクラフトを全て完了すれば相当額を持ち歩けるようになってさほど悩まなくなります。
拠点ごとに解放後の台詞が用意されていたり、ゲーム進行に合わせて敵の煽りボイスが変わったり、依頼をすぐに請け負うと聞き逃すような台詞パターンも豊富だったりして細かいです。
UBISOFTだけあって吹き替えローカライズに気合が入っており、ほぼ完全訳です。
トラック護衛ミッションの運転手の無駄話が特に好きですが、他に好きな台詞は
敵(未発見時)「ゴールデン・パスぅ? ノータリン・カスだろ」
敵(追跡時)「そこらの草むらでチビってんのか、ゲイル! 」
味方(戦闘時)「豚ちゃん、コッチコッチぃ〜」です。
特に後者は
文章だと到底再現しきれない煽り口調で、本当に味方の台詞で良かったと思います。敵だったら血圧急上昇は間違いなしだったので。
【気になった点】
前作の気になった点
(と今作で悪化した点)
・落下ダメージの高さ
・野生動物による妨害(遭遇率の高さと群れでの妨害でイライラが加速)
・レース系ミニゲームで多発するNPC轢殺
・後半は若干ダレる(やれる事及びやる事に変化が無いため)
・エンディングがちょっと簡素過ぎる(分岐が増えたのもあってか前作よりあっさり)
はそのままでした。
特に気になったのが、中盤ちょっと過ぎから終盤にかけての、ゲームの要素を全て解放して終わりが見えてきたあたりのダレやすさで、本当に一気にモチベーションが減退したというのが率直な所です。
これはこのゲームに限ったことではなく、オープンワールド系のゲームでメインシナリオを後回しにしているとそうなりがちで、やっぱりこうなったかという感じです。
モチベーションコントロールはユーザーの責任でもあるとは思いますが、中盤からはほぼ反復作業になるので……
これもダレる一因だと思っています。前作は島で、海底だったり難破船だったり防空壕だったりとそれなりに豊かなロケーションがあったのですが、今作はどこに行ってもほとんど同じ様な景色で、誰も知らない秘境を発見! といった驚きは無かったです。
それがリアルと言われたらそれまでですが、秘境の神殿の様相まで似たような作りで、探索の面白さは前作より薄れたと思います。
山岳地帯だからというのが原因では無いと思うし、もう少し何とかなったのではと思います。特に、雪山地帯と平原地帯はシームレスではなく、
雪山地帯には特定のミッションを請け負わないと行けないというのはがっかりしました。
決して物価は安くないのに、気がついたら財布は満杯です。クラフトで収納量を増やしてもまた満杯になるので、使わない武器のアップグレードなどの無駄遣いをして調節する始末。実家のリフォームなど、確かに前作より使い道は増えたものの、それでも余るので流石に気になりました。
収集物を増やしすぎるのも良くないと思ったのかもしれないのですが、シナリオに関わる情報が載っていたりするので読み返したかったです。
UBISOFTのゲーム全般そうなのですが、PS4にもなってこれはちょっと萎えます。
- セーブが一つしか無いにもかかわらず周回引き継ぎ要素がない
このゲームに限らず、収集物やプレイ時間が膨大になるオープンワールドのゲームに限って周回引き継ぎ要素が無くて、どんなに面白くても二周目は老後(あれば)の楽しみに回しています。因みに前作も同様の仕様です。
【まとめ】
改善を施された良作です。システムやストーリーの衝撃度は薄れましたが、キャラクターなどは相変わらずのノリでした。
ただ、折角の世界観の割には良くも悪くもまとまり過ぎな気もします。3が異常な完成度だったから仕方ない、と結論付けるのは惜しいのですが、学級副委員長的な秀才ポジションに収まる印象です。
次回作も出るのはほぼ確実にせよ、次はゲーム性に変化が欲しいです。
確か
次回作のアンケートを取っていた筈ですが、これがどう反映されるのか楽しみです。
(この中だったらジュラシックパークスタイルが良いと思います)