ゲームクリア感想318_ダイイングライト:ザ・ビースト(PS5版)

公式サイト

過去作の記事は↓

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以下本題↓

初代の衝撃から10年、2の進化から3年。
公式サイトに案内がある通り、前作となる2のUltimate Editionを購入済みだったため、なんと無料でダウンロードできました。というのも、本作は2のDLCとして開発が進められていたという経緯があり、スタンドアローンとして発売されるにあたり昔からの約束が適用されたという形です。良心的。
2自体は、Ultimate Editionを購入するほどに高まっていた自分の期待とは異なる内容でしたが、こうして続編が出た今振り返るとまたやりたくなってきました。

話を戻して本作ですが、初報で一番驚いたのは発売自体よりも一作目の主人公カイル・クレイン復活ですね。DLCのザ・フォロイング(2016年配信)の終わり方からしてまさか再起用されるとは思いませんでした。当時はあまりの理不尽な結末にがっくり来ていたのが9年越しに救われた気持ちです。初代の続きのストーリーが気になったというのもプレイの大きなモチベーションを占めました。

【主なプレイ環境】

ハード PlayStation 5
バージョン ver.1.3.0
難易度 サバイバル(ノーマル相当)
クリア時間 約  100 時間(うち放置15時間くらい? )
トロフィー取得率 57%

図らずも一作目のスタート画面ぽいイメージになった

【良かった点】


◎シリーズ安定のプレイ感


良くも悪くも安定のプレイフィールでした。過去シリーズの良い所取りで、初代のインパクトや2のスケール感まではないものの全体的に整っていて遊びやすいです。

個人的には、一作目のゾンビアポカリプスお泊まり感が少し復調したのが嬉しい。やはりダイイングライトといえばUVライトに照らされたわずかな安全地帯と暗闇の対比であり、このシチュエーションがツボすぎてルームライトのトーンもゲームに合わせてプレイしているくらいです。

やっぱり「こう」じゃないとという画像。ここから夜の世界を眺めるのが好き

露天ベッド

生活の名残を残す高速道路上の安全地帯。ラストオブアス感がある


ゲーム外画像失礼



前作のような拠点に人が集まっているスタイルもそれはそれで良かったのですが、夜中ひとり安全地帯からゾンビ地帯を見下ろす感覚は唯一無二。特に今作はナンバリングとは異なって人間の拠点が限られているので、郊外だと安全地帯ですら自分ひとりなのが心細くもワクワク感があります。

あと世界観が予想以上に良くてフォトモードが捗りました。いまいち新鮮味のない舞台というのがファーストインプレッションでしたがそんなことはなかったです。

いかにもな西欧世界



◎丁寧な日本語ローカライズ


今回は前作に続き吹替フルボイスという厚遇。そして前作の特大マイナスポイントだった字幕バグは解消され、それどころかモブ会話も完全吹替かつ字幕が付きます。言ってはなんですが、シリーズ外伝というそこまで予算がつくとは思えない作品にもかかわらずここまでローカライズされているのは本当にありがたいです。


◯ビーストモードによるメリハリと逆転


また難あり(後述します)ながら新システムのビーストモードの搭載も大正解でした。ダメージを受けたりしてゲージが満タンになると発動できるありがちなシステムながら、これにより戦闘にメリハリが生まれ、ソロで一方的に嬲られるストレスが軽減されました。シングルプレイオンリーなので、集団に追い詰められた時の逆転手段が確保されているというのは大きいです。

ただ、正直大して強くないです。
怯まないだけでダメージは普通に食らうし、ボス相手だと思ったよりHPを削れないので、発動しただけで一発逆転が叶うのは雑魚散らしの時くらいです。
ビーストモード専用スキルも色々覚えられますが、ごくわずかな制限時間でいちいち考えていられないので大して活かせなかったです。結局ボスの周りを回りながら通常攻撃連打するという使い方しかできませんでした。それでもあるとないとでは戦闘のメリハリが段違いなので、今後も期待できる要素です。


◯取捨選択されたボリューム


確かにナンバリング作品と比較すれば控えめなボリュームではあるものの、プレイ感がそれらとさほど変わらないせいか、実のところ気になりませんでした。サブクエストにしても探索にしても程よい量で、特にサブクエストは量より質だったと感じます。無料で入手したからそう思うだけ、と言われたら反論できませんが、元より外伝作品であることを鑑みれば十分かなと。


◯ストーリー


先の読める王道展開とはいえ、ザ・フォロイング以降のストーリーが賛否両論なこのシリーズには必要な展開だったと思います。意外なことにラスボス戦が結構盛り上がりました。初代はQTE、2はなんか面倒なだけだった記憶があるので……


【気になった点】


✕相変わらずの不具合の多さ


残念ながら、不具合の多さは相変わらずでした。それもゲームプレイに影響のある深刻めなやつが。
ジップラインの判定消失やクエスト進行不能は日常茶飯事で、特に全滅系目標は2回に1回は不具合が起こる体感です。進行不能に陥ると懐かしの聖剣伝説2よろしく、全員倒しても(目標達成しても)クリアの扱いにならず、エリア外に出てクエストをやり直しても大抵は同じ結末を迎えるので、再起動してやり直すしかありません。
いくら唯一無二レベルのシリーズとはいえ、それなりのタイトルの3作目でこの不安定さは流石に厳しいものがあります。



△移動があまり楽しくない


前2作本編に比べて練られておらず、変なところで引っかかりがちな印象です。頻繁に行き来する拠点が複数ありますが、最初の拠点は入口がややわかりづらく、次の拠点はよく通う割に道中の屋根間が渡りづらく、3番目の拠点は単純に入口がわかりずらくて車じゃないと迷いがち。

序盤から行ける旧市街がパルクール移動の醍醐味を一番味わえると思いますが、1のハランや2のヴィレドーに比べるとスムーズな移動ルートが確立しづらく、まごつくことが多いのが惜しい。あと屋根上の安全地帯が今回はないのもちょっと寂しい。「屋根の上に小社会がある」というのが非日常感あって良かったので(2のコンセプトもそんな感じだったし)。


時計塔が主な拠点。建物のつながりがいまいちよくない



橋が一番走っていて楽しい



ただ、設定やリアリティを重視するとこうなるのは解ります。敵対勢力がいるんだから拠点なんて分かりづらい方が良いし、建物自体が少なく主人公の同業者もほぼいないので屋根上が未整備でも当然だし、もう事件が起きてから長い年月が経っているので生存者も固まって暮らしても当然。コンセプトとしてナンバリングのほうが良かっただけという感じです。

あと、メイン拠点くらいはファストトラベルができてもよかったかも。
旧市街を除けばちょっとした町並みと建物と道路と大自然で、移動だけなら楽ですが他のゲーム(ファークライとかあのあたり)とさほど変わらないプレイ感になり、中盤以降はダレがちなので。


△夜間行動の旨味が少ない


今回は夜間指定のサブクエストも特になかったし、夜間行動で経験値を稼がずとも十分に育成できるし、ボラタイルを倒しても大したアイテムを落とさないしで、自分の中では雰囲気を味わうだけの時間でした。チェイスの緊張感こそ維持されていますが、ことチェイスに限れば2が一番良かった気がします(パルクールの楽しさでずっと逃げていられるくらい)。ダークゾーンを昼夜問わずノーリスクで攻略できるようになったのは便利。


影を伸ばすボラタイルとUVライトの安全地帯で対峙



△恒例のパルクールタイムアタック不採用


シリーズおなじみのパルクールチャレンジがなく、タイムアタックモードは車のみになりました(サブクエストで解放)。これはこれで気分転換になりますが、パルクールチャレンジの妙な中毒性が好きだったのでやや寂しさもあり。



ザ・フォロイングのバギーに比べれば普通な車


【まとめ】

シリーズファン向け。過去作の良いところを捨てずに磨き上げた内容で満足度は高かったです。ストーリーも、DLCに止めるにはもったいない内容だったので単独作品にして正解だったと思います。
良くも悪くも保守的ではあります。ただ、正直なところ2が賛否分かれる内容だったので、システムは2ベースで雰囲気を1に寄せたことでまとまったと捉えています。今思うと2は2でスケール感あって面白かったですね……不具合がなければもっと……

よく批判されているボリューム不足や敵のバリエーション不足もあまり気にならなかったです。ソロかつアクション下手なので、このくらいの規模感が身の丈にあっていました(それでもボスは毎回苦戦した)。
ただ進行不能系の不具合など不満点も確実にあるので、人に勧めることはないです。ストーリーもナンバリングの続きですし。
続編があるかどうかは不明として、次こそが解消されていればなと思います。あとどこかのタイミングで2を再プレイしたい気持ちもあります。






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