ゲームクリア感想50:ダイイングライト(PS4版)

結論から申し上げますと

現時点で2015年トップです。

「デッドアイランドは好きだけど最高かというとそうでもないし、延期を繰り返したゲームってどれも今ひとつなんだよな。買うけど」という余裕の態度だったのですが、いざ始めるとエンディングまで夢中になりました。

いやぁ良い体験でした。

クリア時のプレイ時間は、サイドクエストを一通りこなした上で約69時間(内15時間位は放置なので実質54時間位?)でした。
COOPやオンライン対戦は未プレイ。

【良かった点】
  • メリハリの利いたゲームデザイン
このゲームの売り文句ですが、朝(ゲーム内時間で6:00~)と夜(ゲーム内時間で21:00~)では雰囲気のみならずゲーム性も変わってきます。夜は獲得できる各種成長ポイントが二倍になると同時に「ボラタイル」と呼ばれる強力な敵がうろつき始め、ついでに他の一般ゾンビも強力になります。とにかくこの夜が怖い。
 基本はこのボラタイルの視界を避けて行動するか、セーフポイント内で寝て朝を待つかの二つになります。
 特に序盤は操作に慣れなかったり、主人公が弱いのもあって夜間の行動はかなりの緊張感があります。夜間は死亡してもペナルティ無し(昼の死亡はサバイバーポイントが引かれる)とはいえ、一体に見つかると同じ戦闘能力のボラタイルが4体も5体も集まってくるので……
 中盤以降はコツも解ってきて(ボラタイルの察知能力は低いので視界に入らなければ避けられる) 、夜でも堂々と探索できるようになります。終盤はとうとうボラタイル複数相手でも何とか太刀打ちできるようになり、このあたりのゲームデザインがよく練られていると思いました。

  • 予想以上のボリューム
  メインクエストが比較的長く、サイドクエストもお使いが大半とはいえ一つ一つの密度が濃いです。ボリュームはさほど期待していなかったので嬉しい。



  また、一部サイドクエストやチャレンジは、探索メインのホラー要素強めのものも幾つかあるので、個人的にはそこも推せます。

  •  ステージの雰囲気が最高。唯一無二かも
特にセーフポイントから見下ろす夜間の街が至高で、旅先の宿から異国の街並みを眺めるあの感じというか、昔懐かしのお泊り会のわくわく感というか、そういうモノに近いです。この感じを再現出来ているゲームはそうそう無いのではと思います。少なくとも私は初めてでした。
  夜ばかり語りましたが、昼間の雰囲気も良く出来ています。臭いまで漂ってくるような埃っぽいスラムと、中東モチーフで異国情緒溢れる旧市街それぞれの作り込みも良い。

  •  ゾンビサバイバル+パルクール=成功
パルクール要素を採用してゲーム内容の幅がかなり広がったのではないかと。私の場合、どちらかというと苦手な一人称視点なので、慣れるまで少々コツが要りましたが、アクション成功の度に画面上でポイントが加算されているのに気がついてから俄然爽快感がアップしました。
 ミッションによっては高所の登攀もあるので、ゾンビ相手に戦うだけじゃないサバイバル感がそこでも強化されているのではと思います。

  • そこそこメインミッションが盛り上がる
デッドアイランドシリーズのメインミッションを思い返すと、ここも改善されましたね。
ラストのミッションは今までのパルクール操作を試されるのも熱かったです。

  • BGMがどれも良い
欲を言えば最初のトレイラーの曲をどこかで流して欲しかったものの、 世界観に合致していて自然でした。スタート画面の曲「Horizon」が特に良い。
(クリアしてから2年前のこのトレイラーを見直すと、本編に反映されている箇所が解って「おっ?」となりますね)

  • 思っていたよりロードが短い
  街に出る時のロードが少々長めなくらいで、後はほとんど気にならなかったです。
ここでのストレスはほぼ無いです。

  • この手のゲームにしては水中で長く息が続く
あまりに長く潜れるので、最初は制限なしかと思いました。
しかしゾンビの体液やら汚水やらが混ざった下水を泳げる主人公は凄いですね。

  • トロフィー/実績は獲得しやすい方
数をこなすことを要求される内容が多く、根気さえあればオンライン限定のもの以外は獲得出来ると思います(私の場合現時点で68%)。


【気になった点】

  • メニュー画面でカーソルのループが出来ない
2015年発売のゲームで技術的にこれが出来ないというのは有り得ないと思うので、何とかならなかったのかと思います。アイテム製作やクエスト進捗確認で頻繁に開くので尚更。

  • 一部操作性に難あり
  水中の操作、オブジェクト間の飛び移り(特にパイプ)が主に気になった点です。
水中は少々泳ぐ速度が遅く、オブジェクト間の飛び移りは成功したか否かが解りづらくて、ボタンを連打して手を離してしまい落下死というのが多発しました(実際は一回押せば充分)。あとクイックターンが出来ない(知らないだけかも)のもここで挙げようかと思いましたが、よく考えるとそんなに困らないので止めました。

  •  文字や各種表示が小さい
HDだからとか私の目が悪いからといったレベルでは無く、素で小さいです。小さいゆえに背景に溶け込んで、拾いたいものに気付かなかったり、掴みたいものを掴めなかったりがありがち。
サバイバーセンスを発動すればある程度の場所は解りますが、激しいアクションを伴うゲームなので、解りやすい表示にして欲しかったです。

  • 一部チャレンジや護衛ミッションの会話が飛ばせない
一度引き受けたあとにその場を離れると、また会話から始まります。
引き受けたその場でクリアを前提にしているのかもしれませんが、特にチャレンジ系は失敗した後の小言も飛ばせないので、リトライ性に難ありです。
 これに加え、難易度が高めなのもあってチャレンジはまだ全クリアしていません。

  • ピッキングが面倒
洋ゲーによくあるアレが採用されているのですが、神経を使う割にさほどの達成感もなく、アイテムに困らなくなる終盤はもう無視していました。最高難易度のピッキングの先にはそれなりのものがありますが、その分面倒で……

  • 終盤は金が余る
ありがちですが拠点を強化したり、セーフポイントを強化あるいは増やせたりするシミュレーション要素があると最高だったかも知れないです。店売りの武器をわざわざ買う必要がほぼ無いので、溜めても使い道が無いです。

  • 腹立たしいサイドクエスト依頼者
スラム街の二人組から依頼されるサイドクエストが、制作者はブラックジョーク的なノリで制作したであろう二人組の台詞が冗談を超えて心底腹立たしいもので、もう今すぐ斬り殺したくなりました。しかも一回で終わらず複数回無線で呼び出されて、その度に不快な台詞を聞かされて嫌な気分に。
サイドクエスト全クリアのトロフィーがあるので無視するわけにもいかず我慢してクリアしましたが、製作者がこれを面白いと思っているならちょっと引きますね。

  •  (日本語版のみ)一部台詞が未翻訳
モブの何気ない会話やサブキャラクターの発言などは英語から訳されていないです。
 

【まとめ】
 QTEや日本語版の規制(血が緑になっていたりする)は、いざやるとほとんど気にならなかったです。QTEはそんなにしつこくないし、規制はまぁこれはこれで……といった感じに捉えました。
 延期を繰り返しただけあって、それに見合った充実した内容でした。
次回作があるなら速攻買います。このゲームでしか体験できないことが詰まっているので。

 あと、このゲームは寝るのが楽しいですね。寝るといっても寝袋の前で決定ボタンを押すだけなのですが、自宅以外で寝る時のあの落ち着かない感覚が蘇ってくるようで自分まで眠くなります(ここで15時間位放置の伏線回収)。




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