ゲームクリア感想147_ザ・コーマ&ザ・コーマ2 ヴィシャスシスターズ(Switch版)

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やはり夏はホラーゲームをやらないとな! という使命感もあって手を出しました。
返校が名作だったので、同じ2Dホラーとしての期待も大きかったです。

日本語版発表当時はPS4版発売時期が未定だったのでSwitch版にしましたが、いざ発売時期になると普通に Switch版と同時発売されていました。

ちなみに購入したのは1と2のダウンロード版です。
図らずもホテル・ソウルズに続いて韓国製のゲームが続きました。


【ザ・コーマ】


バージョン 1.0.0
クリア時間 約10時間

エンディングはC。


【良かった点】


○新鮮な舞台


「韓国の高校」という、個人的には馴染みのない場所が舞台だったので、すごく新鮮さがありました。


○なかなか怖い


 ホラーの勘所はしっかり抑えてあり、最初から最後まで緊張感がありました。
基本的に追跡してくる敵が出るのは廊下で、発見されて追われると部屋にも入ってくるので、各所にあるロッカーなどの隠れ場所に潜んでやり過ごす、というのが回避手段です。完全な安全地帯はマップ中央のカフェテリアくらいで、あとの場所にはほとんど入ってくるのも怖いです。

 また、敵の予測がつきにくく、幽かに聞こえる廊下の足音が遠ざかったので部屋を出たら普通に遭遇したり、後半は凶悪さが増してトイレで待ち伏せしていたりと、気が抜けません。

敵だけでなく、音響やマップの雰囲気なども不気味でした。極力ヘッドフォンで遊んだほうが存分に楽しめると思います。


○日本語ローカライズ


 読みやすい文章で、ファイルなどの長文でもスムーズに読めました。謎解きでつまづくこともなかったです。



【気になった点】


×敵遭遇率の高さ


 マップ自体の狭さも相まって、恐怖にイライラが勝るレベルで遭遇率が高いです。予測がつきにくいのが恐怖に繋がっているとはいえ、足音が大して参考にならない(足音が聞こえなくても扉前で遭遇したりする)ので、次第に理不尽さが強くなってきます。

 しかも見つかったら隠れるか安全地帯に逃げ込むかくらいしか手段がなく、一旦隠れたらいなくなるまでただ待つだけ。2のようにQTEがないぶん気楽ではあるものの、非操作時間だけが積み重なっていきます。この繰り返しなので、ただでさえ単調気味なプレイがますます単調に……

 回避アクションはあくまでダメージを避けるもので、結局どこかに逃げ込まないとやり過ごせないです。探索も十分に面白いので、遭遇率はもっと下げても良かったと感じます。むしろ探索メインでもOK。


△単調に感じる


 「何を目標にして行動するか」「何をしたら敵に見つかるのか」などが今ひとつはっきりしていない印象でした。

 大目標としては学校からの脱出となりますが、主人公がそれに向けて突き進んでいる感じが薄く、思い出すのはひたすら校舎内を右往左往していたことだけ。代わり映えしないロケーションとしつこい敵に辟易して、終盤はなんでもいいからクリアして解放されることだけを考えていました。



【ザ・コーマ2 ヴィシャスシスターズ】


バージョン 1.0.0
クリア時間 11:39:00

エンディングはB。


【良かった点】


◎ゲーム内容の改善


・敵の足音が聞こえやすくなった(前作よりも接近予測が楽になり、足音が遠ざかった時に部屋から出ればほぼ安全)

・マップが広く、かつロケーション豊かになった

・塞がれた通路は地図に印がつくようになった

・隠れ場所から出たあとも隠れる前の点灯/消灯状況を維持するようになった


 などなど、前作から大幅な改善が施されており、かなり遊びやすくなりました。
敵の出現頻度も多少下がったように感じられ、探索に集中できたと思います。


○新要素


 緊急回避スプレー・隠しアイテムを見つけられるマッチ・仲間と会話できる携帯電話(謎解きのヒントも貰える)など、ゲームの幅を広げる新要素が増えて、上記の改善も相まって前作の単調さはなりを潜めました。


○広がりを感じるストーリー・世界観


 前作からの純粋な続きものである一方、今作で一気に設定が明かされてストーリーも進みました。思った以上に壮大な設定で、ストーリー進行は勿論、ファイルを集めて読むのも楽しみでした。

 そのぶんホラー要素が薄まったかというとそんなことはなく、前作同様、エリア切り替え先で敵に遭遇しないようビクビクしながら進んでいました。



【気になった点】


△反応の鈍いQTE


 入力時間ゲージの長さと実際の入力速度に差があり、表示よりもテンポよく素早く入力しないとエラーとなります。なのでゲームオーバー回数は初代の3倍くらいになりました。

 しかも終盤は強制QTEがあるので、制作側が想定外であろうレベルで躓きました。隠れて進む地下は律儀に全場所隠れず、2ヶ所だけ隠れれば進めることに気がついてようやく乗り越えられましたが……

 QTE自体はホラーの緊張感を高める手段として有効とは思います。
ただ、もうちょっと精度が高かったら助かったなと、反応がトロいプレイヤーとしては思いました。

 あとこれはごく個人的な感想ですが、SwitchのJoy-conとQTEの相性が悪い気がします。
他のゲームでもボタンの反応の悪さを感じます。



【まとめ】


 単調な1に対して、正当進化の2という感想です、
ストーリー面でもシステム面でも、続編の2のほうが面白いです。いっそ1はスルーしても良いかもしれません。続きものとはいえ、1の段階ではそこまで話が進んでいないので……

 1は単調さで、2は終盤のQTEや謎解きで投げ出す可能性はありますが、ボリュームも程よいので、中断するにしてもクリアするにしてもそこまで時間はかかりません。2作合わせて15~20時間くらいです。この手のホラーゲームが好きな方は楽しめるでしょう。






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