ゲームクリア感想114_返校-Detention-(Switch版)
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今年最後の感想記事となります。
今年は各所ゲームストアの年末セールで計5作ほど購入し、本作はそのうちの一作となります。もともと気になっていたものの例によって例のごとく、今の今まで買っていなかったというこのブログで読み飽きたパターンです。
また、Nintendo Switch(以下Switch)を半年以上起動していなかったので、久しぶりに動かしました。長らく放置していたのでアップデートに相当時間がかかると思っていたらそうでもなかったです。オチのない話で申し訳ないですが……
エンディングは2つとも無事に迎えました。
バージョン 1.0.1
クリア時間 約6時間
これが本当に絶妙でした。難しすぎることもなく、かといって何も考えず進められるほど易しいわけでもないので、気力が萎むことなくスムーズにゲームを進められました。
一ヶ所、リアル聴覚を使うところだけ人によっては厳しいかも知れませんが、それくらいです。ステージも広いわけではないので、探索している内に解決法に気がつけると思います。
◎予想以上の濃厚なホラー要素
ゲーム開始前は、ホラー要素はほんのり控えめで、ストーリーメインの内容なんだろうなと見積もっていましたが、本当に甘かったです。ガッツリとホラーゲームでした。
例えるならば全盛期のサイレントヒルのプレイ感で、恐怖を煽る秀逸なBGMと不気味な霊の呻き声に満ちた学校を探索する一章〜二章は、新たなエリアに行くたびに緊張が走りました。
当然武器などもなく、あるのは足止めアイテムと、10秒程度息を止めてやり過ごすという回避手段くらいという非力さもあって、一層怖いです。
この「息を止めながらすれ違って霊をやり過ごす」という回避手段は、2Dを逆手に取ったシステムで、2Dホラーもなかなかどうして侮れないと思いました。
また、いわゆる「ジャンプスケア」(突然のビックリ演出で驚かせるやつ)がほとんどなく、感情にじんわりと染み込んでくるタイプのホラーなのも好みでした。
こういうホラーアドベンチャーゲームがやりたかった。
◎(日本語版)高品質ローカライズ
一切の違和感がないです。現地語が解らなくて謎解きに支障をきたすということも一切なし。
○ストーリー
1960年の台湾の歴史をモチーフに学園ジュブナイルホラー(?)を混ぜ合わせた世界観自体が新鮮でした。台湾が舞台のゲームを遊んだのは本作とフロントミッション3rd(の一部マップ)くらいなので……
また伏線回収が丁寧で、先に進めるのが楽しかったです。真相は中盤辺りから大体こうなんじゃないかと予想できるのですが、ちょうどその辺りから伏線回収が始まるので、ダレることなく話を追えました。
そして迎えた真エンディング(便宜上こう呼びます)で、ゲーム名までしっかり伏線回収されるのには感動しました。物語が一つ静かに終わったという感じで、全てが明らかになった感じはしないものの、それで十分じゃないかという感じられるエモい終わり方でした。
○ゲームプレイ上の細かい心配り
選択肢の早押し決定ミスが発生しない配慮がなされていたり、謎解きが済んだら戻るべき場所へショートカットできる構造になっている場所が多かったりと、遊びやすくする配慮が随所に感じられました。
スクリーンショットから受ける印象とは違って、遊ぶ分にはかなりとっつきやすいです。
とある章の4つの選択次第で結末が決まります。いずれも三択かつ、話相手の反応でどれが正解かは察せるようにはなっていますが、ここだけ理不尽に感じました。
というのも、この選択肢はプレイヤーに問いかけているような雰囲気ですが実はそうではなく、主人公だったらどう選び取るかを想像しないとなかなか正解できないようになっており、私はその章を4周してやっと正解しました。
よく論われる「作者の気持ちを考えよ」な国語のテストの問題じゃないですが、同じゲームを進めていてもプレイヤーごとにストーリーや主人公の解釈は異なるわけで、そこで製作者と同じ主人公像を描けと言われても、そもそも私の思う主人公像と違うわけでそうそう正解することはなく、周回して総当たりするくらいしか自力解決法を見いだせませんでした。
加えて、周回するとメッセージ送りの遅さや移動速度の遅さなどが気になってしまい、真エンディングを迎える前に作業感で疲れてしまいました。この辺りがスムーズだったらもっと良いゲーム体験になったかなというのが率直なところです。
人によっては面倒になって投げ出しかねないですし、ここは分岐なしでも良かったんじゃないかと思います。
△後半からホラー要素が薄れる
濃厚なホラー要素と書きましたが、それは二章までで、それ以降は深層心理や過去に潜っていく色彩のほうが濃くなります。ホラー演出自体はありますがそれも少なくなり、霊もぱったり出てこなくなります。
個人的には二章までとそれ以降で振れ幅が大きすぎて寂しかったです。ホラー苦手な方にとっては希望かもしれません。
やっぱりゲームは気になった時に思い切って買ったほうがいいですね。
実のところ、独特なビジュアルイメージに二の足を踏んでいたところもあったのですが、実際に遊んでみると印象に反してかなり遊びやすく、ホラーとしてもアドベンチャーとしても丁寧にまとまっていました。
真エンディングまで辿り着けて、本当に良かったと思える作品でした。
・サイレントヒル路線のホラーゲームに飢えている方
・Switchを購入したはいいがソロ専なため遊ぶゲームが少ないことにお悩みの方
・多少のホラー要素なら耐えられるがガッツリホラーに手を出す勇気がない方
などにはオススメです。ホラー要素はほぼ二章までなので、苦手でも何とか耐えられるのではないでしょうか。難しい操作も特にありません。霊をやり過ごすタイミングにやや慣れが必要なくらいでしょうか。
謎解きに関しては、私でも自力でクリアできたので皆様ならなおのこと問題ないはずです。是非真エンディングに到達して貰いたいなと思います。選択肢は……あまり考えすぎずゲームらしい選択肢にするといいかも……
また、今年の夏に開発元が新作を発表したようです。
一人称視点の3Dホラーアドベンチャーらしくて楽しみですね。
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今年最後の感想記事となります。
今年は各所ゲームストアの年末セールで計5作ほど購入し、本作はそのうちの一作となります。もともと気になっていたものの例によって例のごとく、今の今まで買っていなかったというこのブログで読み飽きたパターンです。
また、Nintendo Switch(以下Switch)を半年以上起動していなかったので、久しぶりに動かしました。長らく放置していたのでアップデートに相当時間がかかると思っていたらそうでもなかったです。オチのない話で申し訳ないですが……
エンディングは2つとも無事に迎えました。
バージョン 1.0.1
クリア時間 約6時間
【良かった点】
◎謎解きの程よい難易度これが本当に絶妙でした。難しすぎることもなく、かといって何も考えず進められるほど易しいわけでもないので、気力が萎むことなくスムーズにゲームを進められました。
一ヶ所、リアル聴覚を使うところだけ人によっては厳しいかも知れませんが、それくらいです。ステージも広いわけではないので、探索している内に解決法に気がつけると思います。
◎予想以上の濃厚なホラー要素
ゲーム開始前は、ホラー要素はほんのり控えめで、ストーリーメインの内容なんだろうなと見積もっていましたが、本当に甘かったです。ガッツリとホラーゲームでした。
例えるならば全盛期のサイレントヒルのプレイ感で、恐怖を煽る秀逸なBGMと不気味な霊の呻き声に満ちた学校を探索する一章〜二章は、新たなエリアに行くたびに緊張が走りました。
当然武器などもなく、あるのは足止めアイテムと、10秒程度息を止めてやり過ごすという回避手段くらいという非力さもあって、一層怖いです。
この「息を止めながらすれ違って霊をやり過ごす」という回避手段は、2Dを逆手に取ったシステムで、2Dホラーもなかなかどうして侮れないと思いました。
また、いわゆる「ジャンプスケア」(突然のビックリ演出で驚かせるやつ)がほとんどなく、感情にじんわりと染み込んでくるタイプのホラーなのも好みでした。
こういうホラーアドベンチャーゲームがやりたかった。
◎(日本語版)高品質ローカライズ
一切の違和感がないです。現地語が解らなくて謎解きに支障をきたすということも一切なし。
○ストーリー
1960年の台湾の歴史をモチーフに学園ジュブナイルホラー(?)を混ぜ合わせた世界観自体が新鮮でした。台湾が舞台のゲームを遊んだのは本作とフロントミッション3rd(の一部マップ)くらいなので……
また伏線回収が丁寧で、先に進めるのが楽しかったです。真相は中盤辺りから大体こうなんじゃないかと予想できるのですが、ちょうどその辺りから伏線回収が始まるので、ダレることなく話を追えました。
そして迎えた真エンディング(便宜上こう呼びます)で、ゲーム名までしっかり伏線回収されるのには感動しました。物語が一つ静かに終わったという感じで、全てが明らかになった感じはしないものの、それで十分じゃないかという感じられるエモい終わり方でした。
○ゲームプレイ上の細かい心配り
選択肢の早押し決定ミスが発生しない配慮がなされていたり、謎解きが済んだら戻るべき場所へショートカットできる構造になっている場所が多かったりと、遊びやすくする配慮が随所に感じられました。
スクリーンショットから受ける印象とは違って、遊ぶ分にはかなりとっつきやすいです。
【気になった点】
△エンディング分岐の仕様とある章の4つの選択次第で結末が決まります。いずれも三択かつ、話相手の反応でどれが正解かは察せるようにはなっていますが、ここだけ理不尽に感じました。
というのも、この選択肢はプレイヤーに問いかけているような雰囲気ですが実はそうではなく、主人公だったらどう選び取るかを想像しないとなかなか正解できないようになっており、私はその章を4周してやっと正解しました。
よく論われる「作者の気持ちを考えよ」な国語のテストの問題じゃないですが、同じゲームを進めていてもプレイヤーごとにストーリーや主人公の解釈は異なるわけで、そこで製作者と同じ主人公像を描けと言われても、そもそも私の思う主人公像と違うわけでそうそう正解することはなく、周回して総当たりするくらいしか自力解決法を見いだせませんでした。
加えて、周回するとメッセージ送りの遅さや移動速度の遅さなどが気になってしまい、真エンディングを迎える前に作業感で疲れてしまいました。この辺りがスムーズだったらもっと良いゲーム体験になったかなというのが率直なところです。
人によっては面倒になって投げ出しかねないですし、ここは分岐なしでも良かったんじゃないかと思います。
△後半からホラー要素が薄れる
濃厚なホラー要素と書きましたが、それは二章までで、それ以降は深層心理や過去に潜っていく色彩のほうが濃くなります。ホラー演出自体はありますがそれも少なくなり、霊もぱったり出てこなくなります。
個人的には二章までとそれ以降で振れ幅が大きすぎて寂しかったです。ホラー苦手な方にとっては希望かもしれません。
【まとめ】
セール(40%OFF)で買ったのが申し訳なくなるレベルの良作でした。やっぱりゲームは気になった時に思い切って買ったほうがいいですね。
実のところ、独特なビジュアルイメージに二の足を踏んでいたところもあったのですが、実際に遊んでみると印象に反してかなり遊びやすく、ホラーとしてもアドベンチャーとしても丁寧にまとまっていました。
真エンディングまで辿り着けて、本当に良かったと思える作品でした。
・サイレントヒル路線のホラーゲームに飢えている方
・Switchを購入したはいいがソロ専なため遊ぶゲームが少ないことにお悩みの方
・多少のホラー要素なら耐えられるがガッツリホラーに手を出す勇気がない方
などにはオススメです。ホラー要素はほぼ二章までなので、苦手でも何とか耐えられるのではないでしょうか。難しい操作も特にありません。霊をやり過ごすタイミングにやや慣れが必要なくらいでしょうか。
謎解きに関しては、私でも自力でクリアできたので皆様ならなおのこと問題ないはずです。是非真エンディングに到達して貰いたいなと思います。選択肢は……あまり考えすぎずゲームらしい選択肢にするといいかも……
また、今年の夏に開発元が新作を発表したようです。
一人称視点の3Dホラーアドベンチャーらしくて楽しみですね。
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