ゲームクリア感想164_Kentucky Route Zero TV Edition(PS4版)

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(ストアページの情報量が少なかったのでPS blogに)


 2020年1月29日の配信日に購入して、そこから少しやって序盤で詰んでから放置しおよそ一年半後の今、少しスケジュールに余裕ができたのもあってクリアしました(今から一週間前)。
操作も難しいものはないし、ストーリーの記憶がおぼろげでもまだまだ序盤だったのでそこまでのハンディではなく、すぐに勘を取り戻しました。

終わった今となっては、ひとまず積みゲーにならなくてよかったという思いです。


バージョン 1.03
クリア時間 約13時間
トロフィー取得率 70%


【良かった点】


◎ほとばしる個性


 なんというか「なんちゃって」「それっぽい」がなく、ゲーム全編が独創的なコンセプトで一貫しており、最初から最後まで新鮮さがありました。
 その方面に明るくないのですが、文学の「マジックリアリズム」を意識した作りになっているそうです。あと演劇がモチーフになっているのはなんとなく把握しました。
 Act2の「住居博物館」は発想に感心したし、Act3の、FF6のオペラばりの演出も印象的。

 あと地味にコントローラーの振動の使い方が良く、とっつきにくい世界観に対する没入感を(肉体的に)深めてくれると感じました。

 ゲーム内容自体は、正直なところ教養(と英語力)がないとなかなか理解しがたいのではという感想です。もちろん私は持ち合わせていないので、翻訳のクオリティ(後述)も相まって全体の1割も理解できないままエンディングを迎えました。
もっとも、オリジナルな作品作りへの熱意は伝わってきたし好感を抱きました。



【気になった点】


x壊滅的な日本語訳


 各所の感想やレビューで指摘されている通りです。 

 私もゲームを始めてすぐに「あっヤバいかも」と思いました。
その後も誤字脱字は勿論、誤訳・表記ブレ・男言葉女言葉敬語タメ口混在と、目が滑るテキストが最後まで続き、なにも理解できないままエンディングを迎えました。

 予算も乏しいであろうインディーゲームに贅沢は言えないし、不満があるなら原語を勉強すべしというのも承知の上で、これはいくらなんでも…という出来です。
 文章量が多大かつ、原文からして翻訳が難しそうなので完璧を求めてはならないと思うものの……


△一部パートの移動の遅さ・わかりにくさ


 序盤少し過ぎにイベントが発生し、そこから歩きオンリーのパートがそこそこ長めに続きます。そのあたりは比較的歩行移動するパートが多いので、余計にかったるく感じます。

 また画面の奥行きがややわかりにくく、一年半前はそれで詰みました(農場の道)。



【まとめ】


 絶対に人には勧めないです。
人を選ぶという基準を通り越して、ゲームに選ばれるレベル。私は後者だったので、この作品の良さを堪能できないまま終わりました。
 英語ができればより楽しめたかも知れませんが、少なくとももう起動することはないでしょう。

 雰囲気ゲーとして遊ぶとしても、あくまでテキストメインでゲーム自体はそこまでなので、やがて理解不能なテキストに対するストレスが勝って嫌気が差す可能性大です。
 私は中盤から割り切って、とにかくクリアだけするという一点をモチベーションにして進めました。

 もっとも、理解できないなりにAct1~Act3前半あたりは楽しかったです。
存外賑やかな面子になる後半もそれはそれで良かったのですが、序盤から中盤にかけての雰囲気が一番落ち着きました。
 後半は展開や演出も色々と凝りだして表現としては興味深かったものの、テキスト翻訳の件もあって、もう頭がついていけませんでした。
 深夜のロードサイドのガソリンスタンドで、犬と現地の女性と孤児でとりとめのない会話をしながらのんびり過ごしてた時が一番思い出深いですね。
 個人的には、変にステージ移行せずに、あの深夜の雰囲気のままでエンディングまで行きたかった気もします。

 語学学習の必要性を改めて認識する出来事でした。

 


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