2013紀伊勝浦旅行記

 今年の2月頃でしたでしょうか。
「あ、もうこの生活駄目かも」と思い、去年の夏に行った紀伊勝浦に遁走することに決めました。

  • 首都圏からのアクセスが容易(都内から高速バス一本で現地に着く)
  • 温泉がある
  • 海産物などの食事が美味しい(鯨も食べられる)
  • 観光名所も多い
  • 観光客が多すぎず少なすぎず(シーズンにもよるけど)で落ち着く
  • かつて補陀落渡海が行われた地というのにときめくものがあった 

など、一度行っただけですっかり気に入ってしまい、勝手に緊急時の逃走先に設定しています。
「緊急時の連絡先」よろしく、心身共に危険水域に達した時はここに駆け込む手筈になっています。
もっとも洒落にならない程辛い時は旅に出る余裕なんて無いとは思いますが……

 半年前は行きが高速バス、帰りが鉄道だったのですが、今回は往路復路共に飛行機と鉄道を組み合わせて向かうことにしました。

 なお、カメラ兼用で使う予定だったiPhone5の充電器を忘れるという致命的ミスにより写真は少ないです。
 一応、去年夏に行った時の写真もこっちにまとめてありますが、大した写真じゃないです。


【初日】

 早朝6:25分発のJetstar GK101便に搭乗するため、成田空港第二ターミナルへ。
LCC搭乗は初体験だったが、少々前の座席との間隔が狭い以外は不都合を感じなかった。
座席自体は普通の座り心地なので、通路側かつトイレの近くの席さえ確保すれば長旅でも耐えられると思う。今回は 成田から関西国際空港までの約1時間20分なので、窓側座席でもトイレには特に困らなかった。

 日本人にサービスは有料だという価値観を叩きこむいい機会だと思うので、今後もLCCを積極的に利用するなどして応援して行きたいと思った。JALやANAに慣れきった身には教育が必要である。

 飛行機の窓から見下ろす熊野の山々を見てグランドキャニオンみたいだなぁ(行ったことないけど)、関空着陸前に見える淡路島を見て、これがイザナギとイザナミが最初に創造した島かぁ、などと感慨に耽っていたらあっという間に関西国際空港に到着。そのまま駅に直行して発券機で往復分の切符を受け取り、電車で和歌山駅まで(途中日根野駅で乗り換え)。

 関係ないけど、南海電鉄のラピートのデザインは色褪せないというか時代がまだ追いついていない未来感があって素晴らしい。
 京成電鉄沿線民としては新型スカイライナー を推したいが、デザインは無難だし、そもそも沿線民なので逆に乗る機会が無い。

 和歌山駅で一時間ほど待ち、特急くろしお3号に乗り換え。
(今調べたらこのくろしお3号、京都から新宮まで5時間近くかけて走るんですね。道理で長いと思った)
この電車がまた目的地の紀伊勝浦まで長く、車内販売も途中の白浜で打ち切られる為、そこで昼食を買い逃した私は3時間近くを空腹とそれがもたらす気持ち悪さに苛まれながら過ごす羽目になった。
持参してきた長めの本も一冊読み終えてしまい、同じく持参してきた3DSも取り出す気にならず、出発当時は騒がしかった近くの席の子供もすっかり寝静まり、気づいたら私も寝ていた。
しかし車窓から望む太平洋は本当に綺麗だった。

 そして再訪、紀伊勝浦。
遅めの昼食を名物のまぐろ丼で満たした後、船着場で送迎船に乗船しホテル中の島へ。
その名の通り島にそびえ立っています。
(因みに去年は同じ船着場から送迎船が発着しているもう一方の宿に一泊した。知名度で言えばこっちの方が有名かも)


客室の中

陸海空全て見渡せる

窓の外はすぐ海



人間世界が海と空に挟まれそう

窓から見える無骨な港湾が気になるかも知れないが、夜になるとそこそこ綺麗な夜景に変わるし、景色を楽しむ場合は送迎船と同じ乗り場から出ている遊覧船に乗った方がもっと楽しめる。

 早めにチェックインし、少し寝た後で温泉へ。
水道代や狭さやカビ汚れを気にしなくて良い入浴の心地良いこと。
勿論、海に面した露天風呂もある。

 朝食のみのプランにしたので、この日は売店で買った菓子で空腹を誤魔化しながら就寝。


【二日目】
 
 ホテルの朝食バイキングに行ったら、予想よりも子供連れが多くて春休みを実感。
まぐろのぬた和えが特に美味しかった。

 当初の予定では、どこにも観光せずひたすら部屋と温泉を往復して怠惰の限りを尽くすつもりだった……
しかし、
  • 10時を過ぎるとホテルの清掃時間になり一気に騒がしくなる
  • 売店の品揃えが予想を大きく外れ、送迎船に乗って町まで買い出しに行かないと食糧難に陥る事が判明(そもそも孤島だし、更に言えば一泊二食が前提なんだと思う) 
などのホテル側に全く非がない諸事情により、扉の向こうで忙しなく働いている従業員の皆様に申し訳なさを感じつつ、ひたすら寝るか3DSでファイアーエムブレム覚醒の支援会話集めに精を出すかという、少々残念な日に終わってしまった。
 
 プラン立案の際、この日は少し先の新宮まで電車で出て、そちらを改めて観光してそちらで一泊、というのも考えたのだが調整が面倒になってボツにしたのだが、そうした方が良かったかも知れない。
 もっともこの日は昼からあいにくの雨天だったので、屋内で過ごして正解だったとも言えるけど。
 「雨の日の露天も風情があるだろうな……フフフ」
と勇躍向かった露天風呂は、確かに風情を感じたが寒かったので、明日早朝改めて入ることにした。
 昨夜の反省を生かし、夕食はホテル内でしっかり摂って就寝。
ついでに土産も売店で揃えて買ってしまう。父親に頼まれた名物・南高梅は真っ先に確保。
夜中起きて自動販売機にハーゲンダッツやジュースを買いに行き、ホテルに宿泊している感を満喫する。
島内遊歩道は虫が多くて落ち着かなかった

鉄パイプ持って探検したいと思うのはサイレントヒルのやり過ぎだけど、この手の観光施設の地図は見ていて何かが滾る

本当に海スレスレ

ホテルの広縁(ひろえん)名物冷蔵庫。宿泊施設のこの窓際小空間には定義及び名称が他にも複数あるらしい

中身の値段は写真右下の通りなので手を出さなかった。262円のジュース。


 【3日目】

 早朝の露天風呂。
 朝食バイキングという響きだけで旅がしたくなる。朝から食べるまぐろ美味しかった。
宿泊施設における朝食後からチェックアウトまでの数時間以上に穏やかな時があるだろうか?
寝過ごさない程度に布団に潜るあの瞬間……

 延滞料金を払うわけにも行かないのでチェックアウトし、特急くろしお18号で和歌山まで戻る。
腹ごしらえを済ませてきたお陰で、空腹に苛まれること無く車窓を堪能できた。
思ったよりも長い距離なので、往復共に指定席にしたのは正解だった。それでも子供連れが少々耳障りなのは仕方がない。
 
 行きと同じルートで関西国際空港まで戻り、食事を済ませて出発ゲートへ。
ここで帰りの便が一時間遅れるアクシデントが発生し、早く着き過ぎたのも相まって最終的に三時間半近く待つことに。
 空港内を探検したり寝たりして時間を潰し、Jetstar GK106便に搭乗。まさかの満席。
機内でも寝て、起きたらいざ着陸する瞬間……と思いきや低空飛行してただけだった。
着陸後も滑走路を5分近く走り、ようやく降りられると思ったら行きと同様バスに乗り換えてようやく成田空港第二ターミナルへ帰還。

 もう京成電鉄の駅まで来たらも同然である。思った以上の混雑に辟易したが、ここまで来れば普通列車への乗り換え一回で即地元なのだから京成沿線は便利である。そして帰宅。

電池切れ寸前だったのが窺える慌てた構図ですが駅前商店街です

駅前です。このバスのりばから熊野那智大社まで行けます

何とか空港まで電池が持った記念

 色々と忘れ物をしたり2日目を勿体無く過ごした以外はいい気分転換になりました。
旅費は2泊3日往復で4万円以内で済んだので、国内旅行としては平均的かなと思います。
LCC利用と夕食抜きを鑑みたらもっと安く済むはずだったのですが、最低限快適な環境を確保するために背に腹は変えられませんでした(特に電車賃)。
 旅の醍醐味は宿泊施設で食べる豪華な夕食にあるとも思うので、ケチるべきでは無かったかもしれませんが、それは次があれば次の機会に。

 今度旅に行けるとするなら、格安航空で行ける場所がいいかなと漠然と考えています。
 以前みたいに山奥の修験道の聖地とかを巡るのも楽しいけど、交通アクセスの面でかなりコストが嵩んでしまうし。シーズンオフに行ったら自分一人しか客がいなかったりするのも楽しいですが。
 考えてみると、最初に一人旅をしたのは高野山だったので、和歌山県にはもう3回も行ってるんですね。
 宿坊で食べた精進料理は泣くほど美味しかった……

 正直言えばまた寝台列車に乗りたいんですが、あれは片道だけで今回の旅費が吹っ飛びますからね……全廃される前に堪能しておきたいものです。

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