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多様な種族がひしめくシアトルで夜しか開かないカフェのバリスタとなり、来店する人々に一杯のお茶を淹れておもてなしするゲームの2作目。前作がとても気に入っていたので、続編発表即購入決定でした。
上でリンクを貼る作業をする際に思いましたが、コーラス・ワールドワイドがパブリッシングするゲーム、規模感や世界観が自分好みで頻繁に手を出している気がします。
ヘッドライナー:ノヴィニュースにせよ
ザ・コーマにせよ
夕鬼にせよ
モスメン1966にせよ。ちなみに4月28日に配信された(モスメン1966と同じピクセルパルプシリーズの)ヴァーニーレイクも絶賛プレイ中なので、結構な客となってます。
【主なプレイ環境】
ハード PlayStation 5
バージョン ver.1.05
難易度 設定なし
クリア時間 約 26時間(放置10時間くらい?)トロフィー取得率 100%(プラチナ。攻略頼った)
【良かった点】
◎前作の良いところはそのまま
注文をミスしてもそこまで怒られず、チャレンジモード以外は時間制限もなく仕事中にいくらスマートフォンを弄ってもOKという優しい世界はそのままです。
BGMは心地よく、既読スキップやバックログなどテキスト周りも整備され、前作よりも数が増えて難化したにせよトロフィーも集めやすいです。
そして日本語訳のクオリティは変わらず高いまま。
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この画面の安定感よ |
基本的になくなったシステムがなく、追加されたものと前作から引き継がれたものがあるだけといった感じです。また改善点としては、サブ要素の小説アプリが心なしか読みやすくなっていました。
大きく変わらないということはそれはそれで大変だと思うので、前作からそれなりに時間が空いたのも頷けるところです。
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可読性が高まった気がする |
○安定のストーリー
正直、序盤は違和感がありました。
人間模様をカウンター越しに垣間見る雰囲気はそこまで変わっていないものの、少々説教臭さが強まった気がして。
配信やインディーゲーム開発などの問題点も理解できる一方、こう「敵ありき」な話が多めでは?と感じてしまいました。深夜の人間模様カフェから、選ばれしギョーカイ人の愚痴吐きカフェになってしまった感というか。
制作サイドの事情を振り返るとゲーム開発周りの愚痴の内容もリアルで、確かに誰かが悪いことはわかるんだけどこの作品に持ち込むのは控えてもらいたかったというか。
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インフルエンサーの新キャラ(サテュロス)。最初苦手だったけど最終的には好感を抱いた |
……と思っていたらそれは序盤だけで、3~4日目あたりで馴染みのメンツが顔を出しはじめてからはいつもの調子に戻りました。
また今回は各人の人間模様の他に「車のタイヤパンク犯の正体」というラインもあって、ストーリーの牽引力を強化しているのも話に広がりがあって面白かったです。若干オカルトみもありつつ、前作だとキャラが薄めだったジョルジ(警官)の掘り下げもしっかり行っていてうまくまとまっています。
エンディングは3種類くらいあり、隠しエンディングは感慨深かったです。ラスト3日〜エンディングの流れが好きです。
【気になった点】
△ゲームボリュームに追いついていないシステム・UI面
キャラクターやストーリー分岐が増えたことにより本編のボリュームが増したのは嬉しいです。一方で複雑化した分岐にシステムやUIが追いついていない印象を受けます。
周回するにしても、既読スキップの際にテキストは飛ばせても画面のアニメーションは飛ばせないため、全スキップでも意外と時間がかかります。オート早送りはできず等速のオートかボタン押しっぱなしの既読スキップのどちらかしかできない(見逃してなければ)です。
等速とはいえオートで放置する手もありますが、どういう訳かうまく発動しないことが多く、基本的にはボタン押しっぱなしで既読スキップしていました。さすがに作業感が否めませんでした。
分岐が複雑化したので、この辺はもうちょっと快適だと良かった。
UIに関してはカーソル選択時の枠の反応が薄く(枠が細いので選択したかわかりにくい)、誤操作が発生しがちなのが気になりました。セーブ/ロード周りも妙に不親切で、セーブしても日を跨ぐとその日の始まりでオートセーブ上書きされてしまいます(フラグ管理上仕方ないとは思いますが)。
△一部のトロフィー条件
数が24→53に倍増したのは良いものの、注文を間違える(前作とは違ってほぼ全員が対象)とか落とし物を返さないなど胸糞悪い条件のものが多く、トロフィー回収を始めるとなんでわざわざ…という気になります。キャラクターによってはミスをそこそこ辛辣に指摘されることもあり、気が滅入ります。このシリーズにゲームオーバーの概念は存在しないのでそれでも話は進みますが、ありえないミスに対するみんなの優しさが辛くて。
トロフィー回収を始める前に一覧を見て、低評価系・胸糞系は一周で一気に回収しないとメンタルに悪いと予測してメモ帳片手に二周目で回収したのですが、正解でした。メンタルだけでなくフラグ管理としても。
あとトロフィー獲得の判定タイミングも注意が必要でした。
ラテアート一時間のトロフィーは一時間経過後ではなくラテアート作成画面から抜けた時だったり、
ギャラリーの画像入手判定はトモダチル(作中SNS)の画像確認時ではなく一日の開始時だったり、
特別な飲み物の中には本編(の特定ルート)限定で解禁されるものがあったりと、
個人的には前作くらいがシンプルで良かったです。トロフィーは別に任意なので取る必要はないとはいえ、比較的取りやすいゲームなのでつい……
ただ低評価のルートでも悪いことばかりではなく、しっかり来客のリクエストに正解する普通〜高評価ルートでは詳らかにならなかった話を聞けたりするので、ただ辛いだけではないのが救いです。
【まとめ】
良くも悪くも前作から大幅な変更はなく、純粋な続編といった印象です。変に経営シミュ要素やミニゲームなどを入れずにストーリー主体のままなので安心感があります。
やはり前作同様、夜中に温かいものでも飲みながら進めるのがぴったりです。自分もハーブティーを淹れながらプレイしていました。作中と違ってバタフライピーやハイビスカスではないけど、なんとなく雰囲気は出ました。
一方でやり込み要素が増えて頭を使うことが多く、前作ほどリラックスは出来なかった感はありますがそれは個人のプレイスタイル次第。ゲームに合わせて夜中にしか進めないとか時間を区切ってまったり遊んでも良かったかなと思います。
前作からの続投キャラクターの掘り下げは少ないので、前作プレイは強く推奨です。元より安価な上に頻繁にセールしているのでかなり入手しやすいです。ゲームとしては今作のほうが充実していますが、こじんまりした雰囲気は前作のほうが好きです。
今回でストーリーが綺麗に完結したのでシリーズへの思い残しはありません。続編を作りやすいフォーマットだし続いてほしい気持ちもあるとはいえ、今回の終わり方が一番いい形な気もします。いずれにせよ、しっかり完結を見届けた感があるので満足です。と言いつつ続編が発表されたら普通に遊びます。どうなることか……
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