ゲームクリア感想不定期まとめ(2023年① 257~259)

(2024/2/17追記:夏季→①に記事タイトル変更)


● 前回のまとめ(旧月間まとめ)





こちらの記事で路線変更をお伝えした通り、個人的に単体記事の作成までは至らないと思ったものを不定期にまとめます。月間から3ヶ月に一回の更新に移ったイメージです。
ゲームは小規模ならプレイ時間が短いとも、超大作なら長くなるとも限らず、そもそも何にハマるか予想できないのが楽しいので、ガッチリしたスケジューリングとは相性が悪いことに気が付きました。

今回は下記の3つです。【新作】は今年日本国内発売のもの。


257_NOSTALGIC TRAIN(PS4版)

258_メロンジャーニー:ビタースイート・メモリー(PS5版)【新作】

259_DREDGE(PS5版)【新作】


257_NOSTALGIC TRAIN(PS4版)


【主なプレイ環境】

ハード PlayStation 4(PS5で起動)
バージョン ver.
難易度 設定なし
クリア時間 約 10時間?
トロフィー取得率 100%


日本語版には「旅の終わりに二つのゆらめき」という副題がついています。

昔、個人制作でこんなに⁉︎ と話題になった日本の原風景オープンワールド。2023年になってようやくクリアしました。
ゲームとしてはウォーキングシミュレーターに近く、各地を巡ってストーリーを追っていく感じ。エリアはそこまで広大ではないので迷うことはなかったです。

印象的だったのはグラフィック。目が肥えた今見ても綺麗で、虫の鳴き声など緻密なSEと合わせてなかなか臨場感がありました。
静寂は心細さと紙一重で、ホラーゲームとまでは行かずとも若干不穏さがあり自分好みの雰囲気。


駅前


意外だったのがストーリーモードで体験できるストーリー。夏のエモを追体験できる子供時代の切ない一時……というような話を勝手に想像していたら、田舎の人間模様の面倒さや世代対立、舞台となる村自体の興りなどをしっかり描いていて、安易な夏エモの文脈に入り込まない硬派な内容でした。

夏エモ分が足りないと思ったら、フリーモードで好きなだけ歩き回ったり、素人なのに電車を運転したりして好きなだけ夏エモを補給できます。「夏霧メモ」という昭和文化やゲーム設定の裏話が読める収集要素もあって探索も捗ります。

強いて言うならどうしても狭さが気になりました。特に海岸の存在は山村に突如出現したような配置でややゲーム的だと感じてしまったのですが、そういう地形が実在すると言われれば頷く程度で、全体としては期待していた通りの満足感がありました。


車窓から。なぜもっといいショットを撮らなかったのか




258_メロンジャーニー:ビタースイート・メモリー(PS5版)


【主なプレイ環境】

ハード PlayStation 5
バージョン ver.1.004
難易度 設定なし
クリア時間 約 4時間
トロフィー取得率 66%

今年発売の旧作。ゲームボーイを意識した緑画面とこじんまりした画面が特徴。ジャンルとしてはアドベンチャーで、基本的に獣人の住民たちとの会話や「調べる」で進みます。謎解きはわずか。BGMの曲数も多く、気合を感じます。キャラクターもかわいい。





ですが、正直ゲームボーイの緑画面に懐かしさはあれどそこまで思い入れがないので、あまり乗れなかったというのが率直なところです。
ストーリーにちょくちょく挟まるユーモアも「可愛いキャラに毒舌を言わせる」といったワンパターンや他人に恥をかかせる笑えないものが多く、かといってシリアスも手垢のついたノリで、肝心のストーリーの魅力に乏しかったというのが実感です。

今回に限らず「あの時代」を愛していることが前提のフォロワー系ゲーム、最終的に初めから客ではなかったのだという結果に終わりがちです。ゲームは昔よりも最新作のほうが面白いというのが実感なので、どうにも「昔が良かった」と思ったことは一度もないです(本作がそうだと言いたいわけではなく、自分が前提や熱意を共有できない)。


このスチル(?)は好き



259_DREDGE(PS5版)


【主なプレイ環境】

ハード PlayStation 5
バージョン ver.1.3.0
難易度 ノーマル(恐怖演出あり)
クリア時間 約 25時間
トロフィー取得率 100%(プラチナ)

クトゥルフ釣りゲーとして話題になったゲーム。
ホラー✖️釣りという要素に興味を持っていたところ、PlayStation Starsのリワードでポイント引き換え(6,250ポイント)できることを知り、今まで活用せず貯めっぱなしだったポイントで引き換えました。
現在、リワードはこのソフトが一番使用ポイントが多いので、ウォレットなどに使うべきか少し迷いましたが、いざ遊んでみるととても面白く、自分の選択は大正解でした。

まず感じたのは、思ったより作業感が控えめだということ。
釣りゲームですが特定の種が釣れなくて先に進まないといったことがさほどなく、クリアだけなら存外サクサク進められる感じ。

個人的にゲームの釣り要素をそこまで面白いと感じたことがなく、最近は少なくなったものの「ミニゲームと言えばやっぱり釣り! 」みたいな風潮にも疑問を抱いているくらいです。トロフィーが関わったり、サブクエスト達成に必要だったりする時に手を出すくらい。そのためちょっと不安がありましたが、結果として杞憂でした。

基本は朝〜夕に漁をして町の魚屋や拠点の商人に卸し、得た収入で船をアップグレードしていきます。夜にも出航できますが、名状しがたい存在や衝突事故などのリスクが高まります。当然、夜にしか釣れない種もいるので、クリアに向けては夜に船を出す必要があります。

 序盤こそ船の設備が貧弱で先行き不安になりましたが、サブクエスト(指定の魚を届ける、指定の物や人を運搬するなど)などもあわせて進めていくうちに漁と探索が進み、特に稼ぎ行為をせずとも気がついたら船も立派になっていました。基本、頼まれたことを進めていくだけで自然とゲームが進んだ印象です。

ボトルレターなど収集物も比較的わかりやすい位置にあるので読み飛ばしも起こりにくく、船のアップデートもそこまで条件が厳しくなかったです。

淡々とした世界観も好きです。
いかにもクトゥルフ神話モチーフな陰鬱さは控え目で、風景は綺麗だし大半の住民の人当たりは良いし、
静かなBGMを聴きながらまったりと船を走らせるだけでもいい感じになります。





だからこそ、何の予告もなく釣れる不気味な奇形種や、平気でキャッチする主人公、魚屋に運んだそれをさほどのリアクションもなく受け入れる住民たちの異様さが際立ちます。
ホラーゲーム的な脅かしよりも、日常に潜む不気味さ、生理的嫌悪感といった趣が強く、伊藤潤二の漫画に近いかも。

ストーリーも淡々と進み、二種類あるエンディングどちらも言葉少なに終わりますが、しっかり余韻があります。どちらも甲乙つけがたい。
テキストの地の文がたいてい二人称なのも雰囲気が出ています。


どの奇形種のデザインも良いのでチョイスに悩んだ

画面中央上の目玉アイコンの眼振が正気度を表す


と全体的には好感触ですが、図鑑コンプリートなどを目指すとやはり反復作業が発生してしまいます。

図鑑コンプリートであれば、未発見状態でも獲れる海域は記載されているので、実際に海域を回って特定さえすれば普通に釣ったり撒き餌(その海域で獲れる種を条件問わずランダムで釣れる)を活用するなりでなんとかなる…のですが、ノーヒントだと案外それが手間取ります。というのも海域を見つけられる「望遠鏡」の使い勝手が悪く、船の揺れが画面に反映されるのでなかなか焦点が合わずストレス。

特定できても、大型の魚は一度に1〜3尾しか釣れず、漁場が枯渇すると復活まで数日。このタイミングで奇形種が釣れないとまた仕切り直しです。撒き餌の活用に気がつがなければコンプリートは諦めていました。大型の魚はトロール漁でも引っかかりにくいか元々引っかからないので、網を下ろしてひたすら回遊する手段も取れないし。

またカニかごも厄介で、竿釣りやトロール漁よりも奇形種がかかる確率が低めに感じます。幸い、クリア後やりこむ頃には金が有り余っていたので、かごを獲りたい種が生息している海域および水深にばら撒いて日を跨げばそのうち獲れるのですが、運が悪いと全然引っかからず。

チマチマ感のあるカニかご漁が一番きつかった。それにしても金余り


あとは意外と探索や漁に集中できないのもちょっと気になります。最初の地域以外はどこも近寄ったら攻撃してくる異形生物が生息していて、攻撃されると当然船が破損したり持ち物を海の落として紛失したりします。どれも対抗策があるとはいえ、永続的に追い払えるのは一地域のみで、ほかはずっと生息します。
漁や探索の最中にどつかれたりするとなかなか不快です。特に序盤は修理費も手痛い出費なので。

と若干面倒な要素はあるものの、全体としては満足度が高かったです。
個人的に、クトゥルフだからといって即鬱々とさせないバランス感覚が良いと思います。人で言えばみんな(表向きには)丁寧に接してくれるし、サブクエストをクリアすればちゃんと礼を尽くしてくれるし。自然は言うまでもなく綺麗だし。
でも一度人の手が及ばぬ夜の海に出たら誰も助けてくれないというギャップ。

また、いかにもゲームゲームしたホラー演出を単体で採用するよりも「睡眠不足が続くと夜間に衝突事故を起こしやすくなる」といったリアルな危機と演出をうまく結びつけ、夜の海の不気味さ・危うさをシステムとして残しているのも良いです。睡眠不足で夜の海に出ると本来ない場所に岩場がヌッと出現するので、幻覚なのか実際のヒヤリハットなのか曖昧になる感覚が巧い。ポイント引き換えでなくても損は感じなかったであろう良作でした。



【まとめ】

 
この中から選ぶなら、やはりDREDGEが群を抜いていますね。
もう年末も見えてきましたが、今年気になっていた新作は7割くらいクリアできました。今年残りは例年のホリデーシーズンに合わせて新作中心にやっていくつもりです。


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