ゲームクリア感想271_死噛〜シビトマギレ〜(PS4版)
心霊シリーズ3作目。ストーリーラインは死印の続編とのことです。ゲームシステムもこれまでのポイント&クリックに返校やザ・コーマのような横スクロール探索パートを採り入れ、シリーズキャラクターを直接動かせるように。
約14ヶ月前の発売時期にスケジュール都合で泣く泣く見送ったので、今になってやっと遊びました。
【主なプレイ環境】
ハード PlayStation 4(PlayStation 5で起動)
バージョン ver.1.05難易度 恐怖演出なし(最近心臓が弱くなってきたので)
クリア時間 24:33:39
トロフィー取得率 100%(プラチナ)
【良かった点】
◎夜中の学校探索という王道シチュエーション
夜中の学校という定番シチュエーション。前作の死印でも学校探索はありましたが、今回は小学校ではなく歴史ある名門高校。
正直、同じ学校舞台のザ・コーマに比べれば狭いですが、雰囲気は出ており、また屋外エリア・校外エリアもあります。
毎回、ブログに貼る時に画面の暗さに気がつく |
シリーズお馴染みの夜間行動の拠点は今回保健室。
良いですね。ホラーゲームはセーフルームあった方が恐怖が際立つ(境界の概念が生じ、それがいつ侵されるかも知れない怖さや、せっかく駆け込んだ安全地帯から出ていかないと先へ進めない恐怖に繋がる)論者なので、旧校舎から這々の体で逃げ出して駆けこんだ時の安堵が癖になります。やっぱりこうじゃないと。
◎システム面の大幅改善
これが一番嬉しかったかも。決定ボタンを×から◯に変えられる、既読スキップが爆速、ホラー表現の更なるゾーニング徹底(怪異のグロテスク表現とジャンプスケアをそれぞれ別にON/OFFできる)など改善点が多いです。
どのゲームでも仲間入れ替えは面倒なので、これが表示された時はテンションが上がった |
◯一捻りあるストーリー展開
今回はシリーズお馴染みの破壊or救済する怪異とは別ラインで黒幕がおり、それにまつわる推理要素もあったりしてそこそこ新鮮でした。正体は大体想像がついてしまいますが(人によっては序盤で気付くかも)、そこに至るまで少しずつ証拠を積み重ねていくワクワク感がありました。
ラスボス戦前からやエンディングまでの展開もシリーズ一凝っていて、グッドエンドの読後感も良いです。
ちなみにグッドエンドもバッドエンドも条件がわかりやすく、章を跨いでフラグを立てる必要もないので楽に回収できます。
公式サイトにある通り前作キャラも再登場 |
◯プラチナトロフィー取得が簡単
ゲームクリアと2種類のエンディング回収だけでOKです。念のため、終盤の重要ポイント直前でセーブを分けておけば問題なし。
【気になった点】
△行動範囲の狭さ
キャラクター操作可能になったのは良いとして、それ故にステージの狭さが際立ってしまっているかもと思いました。どこもかしこもただでさえ狭い上に同じ場所を再訪するし、エリア制限がキツくてさほど自由探索もできず窮屈さがあります。正直キャラクターを操作できる意義は薄めで、探索よりはモーションやボイス、各所を調べた時の反応の違いを楽しむなどフレーバー的に楽しみました。
一応、アクセサリーのアップグレードに使う収集品集めなどの要素はあるものの、それ以外のサブ要素はほとんどないです。
あと、この狭さもあってボリュームには若干乏しく、フルプライスだとますます物足りなさがあるなと感じます。元々クラウドファンディングしていたゲームなので、支援者でもない自分が下手に言及するのは避けますが……
△キャラクター操作時の判定
従来の一人称視点モードはほぼ変わらずな一方、キャラクター操作時のエリア移動や調査ポイントの判定が狭いのか、チマチマ位置調整することがそこそこ発生しました。
△パターンが決まってきた怪異
シリーズ3作品も続けばなんとなく怪異のパターンも読めてきてしまうというか。シリーズお馴染みの悲惨な目に遭って怪異と化した女性が今回も毎章のように出てきて(一応男性もいる)、食傷気味になってしまいました。シリーズ3作を改めて振り返ると、怪異の大半が女性(表象)で偏ってるのも気になります。
死印の特はすごくオリジナリティを感じたのですが、NGと今作はなんかいかにもな表象に乗っかっている感じが否めない、というのが正直なところ。学校の怪談がモチーフなのを抜きにしても……
デザイン自体は相変わらず秀逸だけど今作のは普通にクリーチャーという感じで、怖さがありつつもスタイリッシュ。二番目の怪異なんかちょっと格好いい特殊能力もあったりしてRPG風でもありそこは新鮮でした。
【まとめ】
面白かったけど想像以上にファン向けな作品だったという感想です。
これは人気キャラクターのファンサービスなんだろうな〜みたいな場にそぐわない唐突なサービスがあったり。もっともそれは当然で、クラウドファンディングで支援する根強いファンが第一なのだから全然不満はないです。
あと、死印の懐かしい顔ぶれが(ほとんど)再登場して主人公を支えてくれるのも良かった。やっぱり死印のキャラクターの方が好感持てますね。
システム面ではかなり便利になったので大幅な不満はないです。ボリュームがやや少なめなくらい。細かいところではNGから2連続で「見当」が「検討」になっている誤字が残ったままなども思いつきますがいずれもクリアする頃には気にならなくなっていました。
これでようやく心霊ホラーシリーズを全作終えました。実を言うと、このゲームをやっている間は夢に出てきたり妙に部屋が肌寒かったりと実世界での不穏な影響があったので、ようやく解放される気分です(実際には睡眠不足と断熱不足です)。
それはともかく、やっぱり一作目の死印が一番印象深いですね。NGと今作はインパクトある個々のスチルこそあるものの、本質的な得体の知れなさ・怖さみたいなのはスチル少なめでキャラクター個人ごとの死亡スチルもない死印が一番だったという感想です。3作それぞれコンセプトやモチーフが違うとはいえ……
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