ゲームクリア感想211~213_小規模ゲームクリア記事まとめ(2022年10月)

2022年1月〜7月の記事はこちら
2022年8月の記事はこちら


3回目となる、ゲームボリュームが短め(クリアまで5時間程度)あるいは、全体の文章量が少ないゲームクリア記事のまとめです。下線の条件を「かつ」から「あるいは」に変更しました。時間は長くても語れることは少ないタイプのゲームもあるので……
今回は3作品です。あと一作くらいクリアできるかと思ったらそうでもなかったです。
スクリーンショットを多めに撮影したつもりだったのですが勘違いだったため、画像は少ないです。公式サイトなどをご覧ください。


211_Lacuna(Switch版)
→公式サイトはこちら(マイニンテンドーストア)

212_Unpacking(XSS版)
→公式サイトはこちら(Xbox)

213_As Dusk Falls(XSS版)
→公式サイトはこちら



211_Lacuna


【主なプレイ環境】
ハード Nintendo Switch
バージョン 1.0.3
クリア時間 3時間20分


2021年12月23日に配信開始した推理アドベンチャー。購入当時、ストアのセールでなんと90%offの180円という破格の大安値で、即入手しました。
ピクセルで描写されたSFの街で捜査官となり、証拠集めなどをしながらとある事件の真相を探ってゆく…という感じです。

画面はこんな感じ。ボイスはほぼ主人公のみ



もしかしたらセール価格から不安に思うでしょうが、特に困るところもなく完成度の高さを感じました。日本語訳も、なんなら高価格帯のゲームよりも整っています。

ストーリー進行は、もうすっかりゲーム人口に膾炙した感のある「ゲームオーバーのない選択肢モノ」で、推理を外してもさほど周囲に責められることなく先に進みます。選択肢自体は比較的素直で、善意が裏目に出るみたいなことはあまりなかったと思います。

推理は穴埋めテストで、入手した証言や証拠、そのほかニュース記事や用語集と照合して回答するとストーリーが先に進みます。この推理の最終工程はすべてメニュー画面で完結し、わざわざ現地に出向く必要はありません。とにかく良くも悪くも「巻き戻し」「やり直し」がないゲーム内容です。

気になる点はあまり思いつかないです。階段が背景に同化してややわかりにくいことくらい。

安価かつ安定したクオリティのゲームなのでおすすめの部類です。
私は結局真相には辿り着けずエンディングを迎えましたが、それでも満足な内容でした。


212_Unpacking


【主なプレイ環境】
ハード XBOX Series S(Xbox Game Pass)
バージョン 1.0.4.0
クリア時間 8時間36分
実績取得数 19/25

インディー有名作をやっと遊びました。
引っ越しの荷物を開梱して適切な場所に配置してゆくゲームで、すべて配置し終えたらステージクリアです。ジャンルとしてはパズルゲームとなるようですが、ガチガチのパズルではなく配置エリアさえ合致していればその他はかなり自由です。感覚としてはクラフト系ゲームに近いと感じました。

他のゲームにあるクラフト要素は、結局効率やコストなどの問題で思い通りのレイアウトにならないことが多々ありますが、このゲームはそれの一番面白いところだけをノーコストでひたすら楽しめる理想の内容になっています。
とはいえ何もかもが自由なわけではなく、あくまでストーリーに沿った配置を繰り返していくのが主になるので、クラフトというよりもストーリー主導のパズルゲームと捉えたほうが良いです。

もう今更言うまでもないですが、やはり荷造りに着目した語り口が本当に感心します。引っ越しはたいていの人間にとって一大イベントで、これから先の人生に必要なものとそうでないものの振り分けが強制的に発生し、その変遷に人生の移り変わりを見出すというのは納得です。

テキストはほんのわずかしかなく、ストーリーを語るのはあくまで荷物。荷物の内容はかなり細かく、調理器具から用途のわからないおもちゃまでひとつひとつ配置していくのがリアルです。リアリティ故、大きいものから取りかかるなど、実際の引っ越しのノウハウも適用できます。
そのリアリティゆえに、マイステージ同じ小物を収納してゆくのが段々かったるくなってゆく側面もありますが、ゲーム自体が短いので許容範囲でした。ちょうどダレてきたあたりでエンディングを迎えるペース配分も適切。

このゲーム自体は綺麗に完結していますが、このフォーマット自体が偉大な発明だと思います。中世や未来など時代を変えたりしても面白そうだし、他作品とのコラボ妄想も捗ります。


213_As Dusk Falls


【主なプレイ環境】
ハード XBOX Series S(Xbox Game Pass)
バージョン 1.9
難易度 二周目のみQTEの連打をタッチに変更
クリア時間 18時間21分(二周)
実績取得数 39/50

公式曰く「シネマティックグラフィックノベル」です。ゲームとしてはグラフィックアドベンチャーと言いますか、BEYOND:Two Soulsライフイズストレンジシリーズのような基本ゲームオーバーなしの選択肢モノです。制作者はBEYONDにも関わっていたとのことで、遊んでみると良かれと思ったことが裏目に出る理不尽さが似ています。

振り返ってみるとXBOX Game Passに加入したのも、これを新作で遊べるからというのが理由のひとつだったと思います。7月の配信時期から少し遅れてのクリアと相成りましたが……

マルチプレイ要素には触れていないです。


QTEあり

良かった点としてはボリュームでしょうか。この種のゲームにしては多めに感じました。実際はさほど変わらないかも知れませんが、二部構成であることに加えてチャプター1つが長いので、体感として長めに感じます。特に二部構成なのは大きいですね。若干中だるみの向きはあるものの、一周だけでも満足感があります。

また登場人物も複雑で、単純な善人・悪人はほぼいません。みんな心に一つ二つ抱えており、それ故に選択の結果が予測できず緊張感があります。みんなそれなりに善人でそれなりに悪人という。

ただ、肝心のストーリーがあまりハマれませんでした。主人公のうちの一人のモーテル襲撃犯家族に一切の同情心や思い入れが湧かず、家族のひとりが主人公になる第二部はダレました。制作側は主人公にふさわしいと思って設計したのでしょうが、第一印象が最悪なのにもかかわらず家族の掘り下げは中盤以降で、その掘り下げがあった上でもまったく同情心が湧かない始末。この家族の犠牲になるキャラクターが気の毒すぎました。犠牲になる側も一筋縄ではいかない背景があるのですが、それを差し引いても……という感じです。

理解はしています。襲撃犯家族も家族内の複雑な愛憎があり、その複雑さを善悪で単純化せず描いていることを。第一部主人公が人質として囚われる中必死で家族を守ろうとするのと対比で、やり方は間違っているにせよ家族を守ろうとするのはどちらも同じということを描いていると思います。家族のためなら残酷になれるということでしょうが、ちょっと描写の不快感が勝りました。そう思うなら全員刑務所に送れるような選択をすればいい、ということで一周目はそうしました。

あと、プレイヤーの意表を突こうとしすぎて常に揚げ足取りされているみたいな不快感もあります。他の同系統ゲームではそこまで感じないので、そちらではプレイヤーの不快感を適度に発散するバランス感覚があるのかもと思いました。

ゲーム自体は完成度が高いものの、あまり新鮮味はないので語ることもあまり思い浮かびませんでした。逆に言うと同系統ゲームに揃っているシステム(チャートや選択傾向表示、プレイヤーの選択割合表示など)は完備されているので、安心して遊べます。

ただ、心身が人間の複雑さを受け入れられる状態でないときはおすすめしないです。


「忠義者」いい響きですね(人生で初めて言われた)


ここ2ヶ月分は以上となります。最近は公私ともに忙しなくなり、新作ゲームの延期がむしろ有り難いことが増えました。次は来月か年末に更新しようと思います。

あと今回画像チョイスがいい加減すぎたので、それも見直します……


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