ゲームクリア感想92:BEYOND:Two Souls(PS4版)
今回から公式サイトのリンクを最初に貼ることにしました
(私の悪文だと要領を得ないことが多々あると思うので)。
ゲーム公式サイトはこちら
PS4版公式サイトはこちら
買うだけ買った旧作ゲームが夏休み帰省ラッシュの東名高速道路ばりの渋滞を起こしていましたが、ようやく手を付けられました。
約4年前のPS3版の発売当時に購入を検討していたのですが、賛否両論な評価に気後れしてしまい、いつか買おうと思っている内にPS4版が発売され、それでも迷っている内にセール対象となったので、これはチャンスと思い購入しました。
二周ほどプレイした結果、かなりお気に入りのゲームになりました。
同開発スタジオの前作「HEAVY RAIN〜心の軋むとき〜」よりも好みです。
難易度:一周目は「カジュアルゲーマー」かつ、オリジナルのエピソード順で開始。
二周目は「カジュアルゲーマー」と「コアゲーマー」を使い分け、時系列順で開始。
プレイ時間:約20時間(二周)
トロフィー取得率:69%
エンディングは全種類見たつもりですが、対象トロフィーが取得できていないので何か逃しているようです。
悪しきシステムとして名を高めすぎ、最近では減少傾向になるQTE。
私も特に好きではなく、システムらしいシステムがQTEくらいしか無いのも、購入を躊躇していた一要因でした。
しかし結局は演出や使い方次第だと考えを改めさせられました。
人間の死生観をテーマにしたストーリーは予想以上に重く、これは心身ともに健康な時じゃないと辛いものがあるなぁと思いながら進めていました。
海外開発のゲームなのに、まるで日本の90年代の露悪的トレンディドラマの如く主人公に不幸が降りかかり、プレイ中は「空と君のあいだに/中島みゆき」がイメージソングとして鳴り響く始末(思えばHEAVY RAINもキツいストーリーでした。あれで元から苦手だった冤罪モノが更に無理になりました)。
そんなストーリーに練り込まれたQTEは、ただボタンを押すだけ、スティックを倒すだけなのに、気がついたら指先に力を込めている没入感がありました。
誕生パーティーのエピソードでは主人公のジョディに感情移入しすぎて、操作できるポイントが見当たらなくなるまで暴れたし、病院のエピソードでは決着の付け方に10分くらい本気で悩みました。ついでに泣きました。終盤でも泣きました。
また、操作感もHEAVY RAINより直感的になっており、かつ適度な負荷もかかっていて、それも没入感を高めていたと感じます。
というわけで、ストーリーに没入さえ出来れば、QTEの退屈さはさほど気になりませんでした。
◎(日本語版のみ)ほぼ完璧なローカライズ
日本語吹替ローカライズだけで言えば、これまで遊んだ中でもトップクラスに良かったです。白石涼子、山路和弘、三木眞一郎、江原正士など「この声聴いたことがある! 」と特定できるレベルの有名声優が揃っているだけあり、演技に心を揺さぶられました。
字幕派も一度は日本語音声にしてみるのをオススメいたします。
◯ストーリーそれ自体
HEAVY RAIN同様やや露悪的なきらいがあったり、腑に落ちない展開があったりしますが、若者一人の人生を追体験している感覚がありました。
オリジナルのエピソード順だと、SIRENシリーズのように時系列バラバラで進むのですが、それもまた人生の断片を拾い上げている感があって、私好みでした。二周目は答え合わせのように時系列順で進め、また別の感覚で楽しめました(厳密には完全な時系列順ではないですが)。
後半は、序盤の雰囲気からは想像もつかない展開になり、ストーリーの無理やりさ云々よりも、先が気になって一気に進めました。エンディングは分岐ですが、いずれもその後どうなったかがしっかり語られるので回収の甲斐がありました。
ハァ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜(溜息)
QTEの有無にかかわらず、イベントスキップ機能そのものが実装されていません。
PS3の段階で相当な要望が出ていたと思うのですが、やはりイベント中の読み込みなどを考えると諦めざるをえないのでしょうか。せめて見るだけのイベントは飛ばしたかった。
もっと気楽に周回できたら、トロフィー取得や別の選択肢選びも楽しくできたと思います。せっかく作り込んであるのに、一番マイナーなエンディングなんてほとんど見られてないのではと思うと勿体ないです。
因みに、私はエンディング回収のために、分岐のある終盤のエピソードを5回繰り返しました。スキップできない時はソーシャルアプリのスタミナ消費をしたりTwitterをしながらやり過ごしました。エンディング自体の内容が良いので救われましたが、そうでなければ作業の徒労感だけが残る羽目になっていました。
△カメラワーク・操作全般
・「半固定」といった感じで、カメラワークに逆らって探索しようとすると方向感覚が狂う
・エイデンに切り替えてからジョディに戻ると、ジョディの向いている方向が勝手に変わっていて戸惑う
・小走りなどの時は移動に伴ってカメラが小刻みに揺れる演出がなされており、思うように動かせない
カメラワークの問題点は大体この3つでした。マップがないので、次のルートを示すためにある程度固定しないと行けないのは理解していますが、ちょっと頑固すぎてストレスです。
操作全般は確かにHEAVY RAINよりは良くなりましたが、引き算しすぎて解りにくくなった感じが残ります。調べられるポイントは小さな○でしか表示されないので見逃しがちだし、その○に向かってスティックを倒すという操作があんまりピンときませんでした。
更にこのゲームはオンラインマニュアルのリンクが切れており(2017/10/9時点)、操作方法は「メインメニュー」→「操作方法」からのみ確認できます。私はそれを知らず、序盤でドアすら開けられずに20分詰みました。序盤にチュートリアルもありますが、呑み込む前に一瞬で終わるし。
演出との兼ね合いもあるので、どうしても許容できないというまででは無いものの、最後まで気になりました。
△デュオモードとコンパニオンアプリの存在
プラチナトロフィー取得には「デュオモード」での通しクリアが必須となります。
本モードはスマートフォンのアプリか2コンに対応しており、コントローラーを一つしか持っていない私は、iTunes Storeから本作のコンパニオンアプリをダウンロードしました。
結果……
アプリのサポートがとっくに終了しており「iOS11.0.1」は未対応でした。
このゲームのために2コンを新調する気にもなれず、プラチナトロフィーは諦めました。
旧作の、それもコンパニオンアプリにいつまでも対応するのも難しいと思うので、発売当時に遊ばなかった私が悪いということで諦めはつきましたが、そもそもデュオモードの必要性が疑問です。この手の(ストーリー主体の)ゲームを遊ぶ人は圧倒的にシングルプレイヤーが多いでしょうし、オフラインでコントローラーを2つ使ってワイワイするような人たちは、こういうゲームにあまり食指を動かさないと思います。
諸々の事情があってこうなったと思うので何とも言えませんが、今からプラチナトロフィーを狙おうとすると一手間かかってしまうのは残念でした。
ここまで心に残るゲームになるとは思いませんでした。
また、自由度だけがゲームの面白さじゃないというのを改めて認識しました(これ前もどこかの記事で言った気がする)。
ゲームとして見ると、賛否両論も当然な内容で、ダメな人はQTEの単調さや移動の遅さ、要領を得ないストーリー、不幸ばかりの湿っぽい展開などが原因で、人によっては序盤で投げ出すと思います。
クリアしてエンディングなどを回収しようとしても、今度はイベントスキップ不可の仕様が立ちはだかるという……私含め、大抵の人は周回するにしても2周が限度だと思います(チャプター選択もあるので、エンディングやトロフィー回収には2周で十分)。
と、万人に勧められる内容ではないですが、エモくスピれる(流行語)ストーリーや出演者の熱演、没入感を備えたQTEなど、私の中では思い出深いゲームになりました。
来年上期発売予定の同スタジオの新作「Detroit Become Human」も購入する機運が高まる一方です。今年の東京ゲームショウの際はあまりの混雑に試遊を諦めたので、発売を楽しみにしています。HEAVY RAINの陰鬱さやBEYONDのとっつきにくさとは別の解りやすい世界観なので、ひょっとすると三作の内で一番売れるのでは? と予想しています。
(私の悪文だと要領を得ないことが多々あると思うので)。
ゲーム公式サイトはこちら
PS4版公式サイトはこちら
買うだけ買った旧作ゲームが夏休み帰省ラッシュの東名高速道路ばりの渋滞を起こしていましたが、ようやく手を付けられました。
約4年前のPS3版の発売当時に購入を検討していたのですが、賛否両論な評価に気後れしてしまい、いつか買おうと思っている内にPS4版が発売され、それでも迷っている内にセール対象となったので、これはチャンスと思い購入しました。
二周ほどプレイした結果、かなりお気に入りのゲームになりました。
同開発スタジオの前作「HEAVY RAIN〜心の軋むとき〜」よりも好みです。
難易度:一周目は「カジュアルゲーマー」かつ、オリジナルのエピソード順で開始。
二周目は「カジュアルゲーマー」と「コアゲーマー」を使い分け、時系列順で開始。
プレイ時間:約20時間(二周)
トロフィー取得率:69%
エンディングは全種類見たつもりですが、対象トロフィーが取得できていないので何か逃しているようです。
【良かった点】
◎QTEに自然と感情がこもるストーリーテリング悪しきシステムとして名を高めすぎ、最近では減少傾向になるQTE。
私も特に好きではなく、システムらしいシステムがQTEくらいしか無いのも、購入を躊躇していた一要因でした。
しかし結局は演出や使い方次第だと考えを改めさせられました。
人間の死生観をテーマにしたストーリーは予想以上に重く、これは心身ともに健康な時じゃないと辛いものがあるなぁと思いながら進めていました。
海外開発のゲームなのに、まるで日本の90年代の露悪的トレンディドラマの如く主人公に不幸が降りかかり、プレイ中は「空と君のあいだに/中島みゆき」がイメージソングとして鳴り響く始末(思えばHEAVY RAINもキツいストーリーでした。あれで元から苦手だった冤罪モノが更に無理になりました)。
そんなストーリーに練り込まれたQTEは、ただボタンを押すだけ、スティックを倒すだけなのに、気がついたら指先に力を込めている没入感がありました。
誕生パーティーのエピソードでは主人公のジョディに感情移入しすぎて、操作できるポイントが見当たらなくなるまで暴れたし、病院のエピソードでは決着の付け方に10分くらい本気で悩みました。ついでに泣きました。終盤でも泣きました。
また、操作感もHEAVY RAINより直感的になっており、かつ適度な負荷もかかっていて、それも没入感を高めていたと感じます。
というわけで、ストーリーに没入さえ出来れば、QTEの退屈さはさほど気になりませんでした。
◎(日本語版のみ)ほぼ完璧なローカライズ
日本語吹替ローカライズだけで言えば、これまで遊んだ中でもトップクラスに良かったです。白石涼子、山路和弘、三木眞一郎、江原正士など「この声聴いたことがある! 」と特定できるレベルの有名声優が揃っているだけあり、演技に心を揺さぶられました。
字幕派も一度は日本語音声にしてみるのをオススメいたします。
◯ストーリーそれ自体
HEAVY RAIN同様やや露悪的なきらいがあったり、腑に落ちない展開があったりしますが、若者一人の人生を追体験している感覚がありました。
オリジナルのエピソード順だと、SIRENシリーズのように時系列バラバラで進むのですが、それもまた人生の断片を拾い上げている感があって、私好みでした。二周目は答え合わせのように時系列順で進め、また別の感覚で楽しめました(厳密には完全な時系列順ではないですが)。
後半は、序盤の雰囲気からは想像もつかない展開になり、ストーリーの無理やりさ云々よりも、先が気になって一気に進めました。エンディングは分岐ですが、いずれもその後どうなったかがしっかり語られるので回収の甲斐がありました。
【気になった点】
×スキップ完全未実装ハァ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜(溜息)
QTEの有無にかかわらず、イベントスキップ機能そのものが実装されていません。
PS3の段階で相当な要望が出ていたと思うのですが、やはりイベント中の読み込みなどを考えると諦めざるをえないのでしょうか。せめて見るだけのイベントは飛ばしたかった。
もっと気楽に周回できたら、トロフィー取得や別の選択肢選びも楽しくできたと思います。せっかく作り込んであるのに、一番マイナーなエンディングなんてほとんど見られてないのではと思うと勿体ないです。
因みに、私はエンディング回収のために、分岐のある終盤のエピソードを5回繰り返しました。スキップできない時はソーシャルアプリのスタミナ消費をしたりTwitterをしながらやり過ごしました。エンディング自体の内容が良いので救われましたが、そうでなければ作業の徒労感だけが残る羽目になっていました。
△カメラワーク・操作全般
・「半固定」といった感じで、カメラワークに逆らって探索しようとすると方向感覚が狂う
・エイデンに切り替えてからジョディに戻ると、ジョディの向いている方向が勝手に変わっていて戸惑う
・小走りなどの時は移動に伴ってカメラが小刻みに揺れる演出がなされており、思うように動かせない
カメラワークの問題点は大体この3つでした。マップがないので、次のルートを示すためにある程度固定しないと行けないのは理解していますが、ちょっと頑固すぎてストレスです。
操作全般は確かにHEAVY RAINよりは良くなりましたが、引き算しすぎて解りにくくなった感じが残ります。調べられるポイントは小さな○でしか表示されないので見逃しがちだし、その○に向かってスティックを倒すという操作があんまりピンときませんでした。
更にこのゲームはオンラインマニュアルのリンクが切れており(2017/10/9時点)、操作方法は「メインメニュー」→「操作方法」からのみ確認できます。私はそれを知らず、序盤でドアすら開けられずに20分詰みました。序盤にチュートリアルもありますが、呑み込む前に一瞬で終わるし。
演出との兼ね合いもあるので、どうしても許容できないというまででは無いものの、最後まで気になりました。
△デュオモードとコンパニオンアプリの存在
プラチナトロフィー取得には「デュオモード」での通しクリアが必須となります。
本モードはスマートフォンのアプリか2コンに対応しており、コントローラーを一つしか持っていない私は、iTunes Storeから本作のコンパニオンアプリをダウンロードしました。
結果……
アプリのサポートがとっくに終了しており「iOS11.0.1」は未対応でした。
このゲームのために2コンを新調する気にもなれず、プラチナトロフィーは諦めました。
旧作の、それもコンパニオンアプリにいつまでも対応するのも難しいと思うので、発売当時に遊ばなかった私が悪いということで諦めはつきましたが、そもそもデュオモードの必要性が疑問です。この手の(ストーリー主体の)ゲームを遊ぶ人は圧倒的にシングルプレイヤーが多いでしょうし、オフラインでコントローラーを2つ使ってワイワイするような人たちは、こういうゲームにあまり食指を動かさないと思います。
諸々の事情があってこうなったと思うので何とも言えませんが、今からプラチナトロフィーを狙おうとすると一手間かかってしまうのは残念でした。
【まとめ】
ここまで心に残るゲームになるとは思いませんでした。
また、自由度だけがゲームの面白さじゃないというのを改めて認識しました(これ前もどこかの記事で言った気がする)。
ゲームとして見ると、賛否両論も当然な内容で、ダメな人はQTEの単調さや移動の遅さ、要領を得ないストーリー、不幸ばかりの湿っぽい展開などが原因で、人によっては序盤で投げ出すと思います。
クリアしてエンディングなどを回収しようとしても、今度はイベントスキップ不可の仕様が立ちはだかるという……私含め、大抵の人は周回するにしても2周が限度だと思います(チャプター選択もあるので、エンディングやトロフィー回収には2周で十分)。
と、万人に勧められる内容ではないですが、エモくスピれる(流行語)ストーリーや出演者の熱演、没入感を備えたQTEなど、私の中では思い出深いゲームになりました。
来年上期発売予定の同スタジオの新作「Detroit Become Human」も購入する機運が高まる一方です。今年の東京ゲームショウの際はあまりの混雑に試遊を諦めたので、発売を楽しみにしています。HEAVY RAINの陰鬱さやBEYONDのとっつきにくさとは別の解りやすい世界観なので、ひょっとすると三作の内で一番売れるのでは? と予想しています。
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