ゲームクリア感想不定期まとめ(2024年③ 285~288)



今年 3回目のまとめです。例年に比べて新作が控えめなので、いわゆる積みゲー崩しに最適な年ですね。そして今回は意識したわけではないですが動物・人外モノが多いです。どれもクリア時間が「約3時間」という共通点があります。

285_ロスト・エンバー (PS4版)

286_ Little Kitty,Big City  (XSS版)【新作】

287_ ゴルフクラブ・ノスタルジア  (PS4版)

288_ メグとばけもの (Switch版)


285_ロスト・エンバー

【主なプレイ環境】
ハード PlayStation 4
バージョン 1.23
難易度 設定なし
クリア時間 約 3 時間(となっていますが体感だと8時間くらい)
トロフィー取得率 43%

狼が主役のアクションアドベンチャー。戦闘はなし。
人類が恐らく滅亡した世界である日魂の相棒に見初められ、他の動物に乗り移れる「魂替え」の能力を駆使してかつてありし日々の記憶を辿ってゆく、といった内容です。さまざまな動物に魂替えして乗り移り、陸海空(ウォンバットの巣穴というレアな場所まで)自由自在に探索するダイナミズムが魅力です。この規模のゲームには珍しく日本語吹き替えあり。


この手の動物主人公洋インディー御用達の謎遺構


つぶらな瞳のウォンバットが愛らしい。「もぐもぐする」も名訳


そろそろPS4ゲームの積みも残り少なくなったので、早めに片をつけてしまおうと思い始めました。GW前半から中盤に大作ゲームや大掃除をガッツリ進めたので、後半はまったりしようとボリューム少なめのタイトルを選びました。

しかし実際、ボリュームはなかなかのものでした。まず想像以上にマップが広く複雑で、ゼノブレイドの系譜すら感じました。
一方でゲームとしては正直難ありでした。地形ハマりが多発したり、フィールドが広大な割に収集物が見つけ辛かったりと探索が楽しいとは言い難かったです。広いけど想像していたような楽しさはない、といった感想で、探索よりかは主人公が人語を介さない獣なのを逆手に取ったストーリーのほうが興味深かったです。最後は感動しました。


ゲームとしての品質は難ありだけど動物はかわいい


286_ Little Kitty,Big City

【主なプレイ環境】
ハード XBOX Series S(Xbox Game Pass)
バージョン ver.1.1.0.0
難易度 設定なし
クリア時間 約 3 時間
実績取得数 39/39


新作猫ちゃんアドベンチャー。敵も戦闘もゲームオーバーもなしな安全設計。ダメージ描写は衝突と、水やきゅうり(ゴーヤ?)に驚く動きくらい。作中にイヤな奴はひとりもおらず、猫ちゃんに向けられる敵意と言えばヒトを転倒させた時に怒られたり溜息をつかれたりする程度でそれすら秒で終わり。
強いて言えば屋上菜園の水かけがちょっとハラハラするくらいで、Strayのダメージ表現ですらダメだった人向けの相当な安心設計だと思います。

そして、ゲーム初めて感動したのが猫の所作や重さのリアル感。猫の飼育経験はないのですが、液体に例えられる軟らかさやふわふわの中に確かに芯がある重さ、細い足場でも的確に歩を進めるしなやかさ、あくびや顔洗いなどの愛らしいモーションと、その作りの緻密さは枚挙に暇がありません。相当な猫好きが製作しているのは確実でしょう。


世界観は現代風日本


吠え立てる犬を骨でおびき出すなどの要素も


通行人の中には触ってくる個体も


加えて探索も予想以上に良かったです。広いか狭いかで言えば狭いですが、ダクトや塀やツタを伝って一見行けなさそうな高所にも行けたり、人間主人公なら背景でしかない隙間をくぐって別の場所へ行けたりと密度が濃く、すぐにやることがなくなったり飽きたりする感覚はなかったです。サブクエストも意外と量があって、短いながらも楽しめました。

気になる点は鳥のキャッチ&リリースが少々面倒なこと。慣れるとエサなしでもできるし、ファストトラベル解放分と実績分(20回ほど)だけやれば済む話ですが、若干「待ち」の時間が発生してもどかしいし、鳥を捕食しないとはいえちょっと心が痛みます。
あとセーブデータが今回分と前回分のふたつしかないので、状況によっては詰みかねないのも少しハラハラします。でも総プレイ時間が短いのもあってそこまでの痛手にはならないでしょう。
全体的には猫好きにもゲーム好きにもおすすめできる安心の良作でした。


つぶらな瞳


287_ ゴルフクラブ・ノスタルジア

【主なプレイ環境】
ハード PlayStation 5
バージョン ver.1.0.2
難易度 設定なし
クリア時間 約 3 時間

ポストアポカリプス2Dゴルフゲーム。「The Cub」「highwater」と同一世界観で、自分の遊んだタイミングがずれただけで発売順は本作が最初です。この2つをクリアしたからには最後の1つも、ということで早速クリア。

ゴルフのルールをまったく知らないので不安があったものの、開始数分で杞憂だったと理解しました。基本はスティックを傾けてボタンを押すだけで、あとはメニュー画面を開くくらい。ボタンは2~3個しか使いません。本格的なゴルフゲームではないので安心しました。

ステージは34くらいあり、ただ正攻法でクリアするだけでなく、エレベーターやエスカレーターを駆使してボールを運んだり、ガラスを破ってショートカットしたり、ギミックの活用でスムーズに攻略できます。見方がいまいちよくわかってないですがスコアボードもあるので、最高記録はしっかり記録されます。苦戦したかと思いきや運良く一発で入ったりするので、諦めずに挑戦するのが大事でした。

右の稼働中エレベーターの中に飛ばす!(撮影用に画面遠くしてますが拡縮可能です)


エスカレーターとともに移動


とはいえクリアだけなら諦めてOKです。失敗を重ねたらゲームの方からステージスキップがアナウンスされるので、メニュー画面から次のステージに移れます。自分もステージ17だけクリアできる目がなく、初回は唯一そこだけスキップしました(一応あとでリベンジしました)。

そして関連作品に受け継がれていったのと同様に、電波の届く地表では常に火星のラジオが流れており、主人公が喋らずとも世界観がうかがえるようになっています。富裕層だけが火星に移住を果たしたものの生活は快適とは言えず尿を飲料水に変えて水を確保しているような有り様で、監視も厳しいディストピアに。中には地球に戻りたいという声も……といったような背景が明らかになります。実際地球には採取(この辺は「The Cub」で描写)、そしてゴルフなどの娯楽でちょくちょく訪れているようですが、主人公の目的は……? というのがストーリーの雰囲気です。

一定数以内にクリアすればステージごとに「個人日誌」がアンロックされて、主人公の背景テキストが読めます。ストーリーモードをクリアすればさらなるおまけあり。
ストーリー自体は、この頃から関連作品の伏線が張られていたことがわかる内容で興味深かったですが、単体としてみるとやや物悲しいです。

気になる点としては移動モーションやメニュー画面の遷移演出が微妙に長めでもどかしくリプレイ性に影響していることと、中盤のステージは長めで面倒なものが多いこと。この2つが合わさって中盤の面倒なステージはモチベーションが湧きにくいです。個人的に終盤のステージのほうが楽に感じました。

序盤の気楽なステージの例


それはそれとして、とにかく簡単操作なので気分転換にちょっと起動するのにぴったりでした。またラジオやテキストの内容も同一世界観三部作の中で一番面白く、リプレイ性もこの中では高いほう。おそらく今後も遊んでいくと思います。


288_ メグとばけもの

【主なプレイ環境】
ハード Nintendo Switch
バージョン ver.1.0.0
難易度 設定なし
クリア時間 約 4 時間

「少女が泣くと世界が終わる」というキャッチコピーが印象的なRPG。進行は基本的に一本道でガッチリ組まれており、ちょくちょくサブイベントがある感じ。ランダムエンカウントはなくすべての戦闘が実質ボス戦です。戦闘はその時点でクリアできるステータスになっているので、詰むことはまずないです。自分もゲームオーバーは2回程度でした。

まずストーリー構成に無駄がなくて唸りました。話の流れが読めると言えばある程度読めてしまうのですが、テキストやイベント自体の出来がよいので特にマイナスにはならず。ちょっとベタすぎるきらいはあるものの、システムをうまく活用したラストバトル(イベント戦)は感動しました。


頭を覆いつつ視線をこちらに向けている表現が細かく、臨場感をもたらしている


気になる点は特段思いつかないです。全体的にうまく整っているのでゲームボリュームの短さも気にならないし、バトルもアイテム切れギリ一歩手前で勝てる適度な緊張感があります。中盤以降のギミックも凝りすぎず簡単すぎずで良いアクセント。
戦闘もストーリーもBGMも堪能した結果、全体的に非の打ち所がない良作でした。
ふと思ったのですが、思い返してみると懐かしのBOF5ことブレスオブファイアドラゴンクォーターをほんのり彷彿とさせるノリで、まだゲームでこういう体験ができるんだ! と懐かしくなりました。


【まとめ】

プレイ時間短めの積みゲーを一気に進めました。この中だと「ゴルフクラブ・ノスタルジア」が一番好きです。ほか3作もストーリーやレベルデザイン(使うのが怖いワード)やBGMが高品質で楽しめましたが、リプレイ性で頭ひとつ抜けました。「Little Kitty, Big City」も猫オープンワールドとしてはバッチリで今後の可能性を感じました。「メグとばけもの」はシンプルに完成度が高く特に付言することはないです。「ロスト・エンバー」はゲーム自体がどうにも一昔前で遊ぶのが遅かったかもという感想です。

現状、PSハードの積みゲーが13くらい、Xbox Series SとNintendo Switchがそれぞれ実質ひとつずつ(ちなみにFallout:New Vegasとファイアーエムブレムエンゲージです)、といった状況なので、新作を優先しつつ後者から順にクリアしていきたいです。

コメント

このブログの人気の投稿

ゲームクリア感想69:ドラゴンエイジ:インクイジション(PS4版)

ゲームクリア感想68:メトロ リダックス(PS4版)

ゲームクリア感想53:エイリアン アイソレーション(PS4版)