ゲームクリア感想196_Horizon Forbidden West(PS4版)
公式サイトはこちら(PS Store)
難易度 ノーマル(一部のクエストのみ最低難易度の「ストーリー」)
クリア時間 113:45:39
【良かった点】
◎育成と探索が噛み合った快適さ
メインやサイドをはじめとした各種クエストをこなしていけば自然と育成および探索が進むので、稼ぎ行為がほとんど必要なく、ひたすら先のことを追えるのが快適でした。クエストを全部こなす勢いでやれば、道中で新たな場所・新たなクエストを見つけたりできるので、探索のための探索すらそこまで必要ないかも。このあたりは前作の良さを引き継いでいて良いですね。
あと、心なしか野生動物も倒しやすく、敵基地攻略も楽になっていると感じました。
◎プレイヤーのペースをより尊重した正当進化
上と似た話で、とにかく「待たされる」「急かされる」「いちいち画面を開く」ということが少なくなってテンポよく快適なペースで進められました。
たとえば同行者ありのクエストは話を聞いたその場で同行するか、現地待ち合わせするか選択できます。クエストはいずれ片付けたいけど今じゃない、みたいなテンションの時が結構あるので、ありそうでなかったこのシステムが助かりました。
この手のクエストは後回しにするとたいてい「早くしてよ」とか嫌味を言われがちですが、この場合は現地集合を約束しただけなのでそこまで強い言葉を使われることもなく、自分のペースで進められます。
また、戦闘中の画面遷移の回数も前作から減った気がします。主人公のアーロイがTPOによって有効な独り言を発してくれる(この属性の矢弾が有効、あの機械はオーバーライドできる、など沢山)ので、毎回機械獣のステータス画面を呼び出して調べたりする必要が少なくなりました。また複数の属性弾を兼ねている武器が多く、敵に合わせた武器の付け替えもほとんどしなくて済みました。
そしてとうとう、前作の欠点だったアイテム周りのとっつき悪さが改善されました。
持ちきれないアイテムは自動で保管庫に送られるし、回復アイテムが尽きたらボタン長押しで手持ちの残りから補充できたりと便利。インベントリ管理の手間がないだけで心底快適です。前作にこれがあれば……
◎ノーストレスでダイナミックな移動
オープンワールドの要ともいえる移動に関しても、ストレスが少なくて良かったです。
オーバーライドした機械の騎乗操作も前作より取り回しが良く、騎乗しながらのスキャンも可能で、スキルの育成次第では機械がかなり強くなるのも頼もしいです。しまいには空まで飛べる始末(探索が味気なくなってしまうので、一通り世界を回り終えてから解禁するのがオススメ)。
ちなみに前作同様、焚火以外の場所からのファストトラベルにはアイテムが必要となるものの、焚火自体があちこちにあるのでほぼ困らないです。お金も余りまくります。
機械獣によって操作感が違ってかわいい |
◎記念撮影が捗る美麗な世界
前作に引き続きフォトモードをが大活躍でした。もう風景ひとつひとつがスクリーンショットみたいなもので、PS4でもめちゃくちゃ綺麗です。PS5の入手はほぼ諦めてしまいましたが、これ以上に美麗(かつ快適)だと思うとやはり欲しくなりますね。
◎プラチナトロフィーが取得しやすい
クエストを潰していけば9割方はまず埋まります。トロフィーのためだけの行動というのはほとんどせずにプラチナトロフィーを取得できたので、心理面・時間面の負担も少ないです。大して面白くないミニゲームをやり込んだりする必要は皆無。
○選択肢が増えたスピーディーな戦闘
流石はこのシリーズというべきか、今回も「オープンワールドRPGは戦闘が今ひとつ」という先入観や経験則を打破してくれました。
基本的には前作の正統進化ですが、単純に新種の敵や武器が増えて試行錯誤が楽しいし、上記で書いたように画面遷移が少なくテンポ良く戦えるので、なかなか手に汗握ります。
もっとも、スピーディーすぎて死因を分析できないままゲームオーバーになったり、理不尽感が残るのは気になりますが……
【気になった点】
△操作性が良さそうでそうでもない
慣性が強く、思ったように動かせないことがちょくちょくある印象です。
特に崖登りは、明らかに足場が近くに飛び移れる場所にあるのに飛び移れなかったりして遠回りになりストレスになることも多々ありました。
オーバーライド騎乗も操作性こそマシになったものの、速度調整が難しくて地形に引っかかりがち。
△今ひとつ有用性が薄い近接技
前作プレイヤー待望の近接攻撃強化。めでたい筈なのに、実戦ではあまり活用できませんでした。
なんていうか発動がシビアかつファジーと言いますか、スピーディーな戦闘とコマンド入力の相性が悪いといいますか……
△主人公持ち上げがやや鼻につくストーリー
いわゆる「なろう系」とまでは行かないとしても、主人公アーロイとそれ以外のどちらが正しいのかは製作者の中で完全に答えが出ている感じで、自分の解釈が入る余地がなく、多様性を推している割には窮屈に感じました。
アーロイも仲間たちもやたら敵対した相手をしつこくなじるので、敵が悪いのは理解できるけどなんだかなぁという感じ。一本道JRPGとか目にならないくらい意志が明確な主人公で、それが頼もしさではあるのですが……
主人公周りの設定もやたら足し算されて、良くも悪くもオタクっぽくなったのは考えすぎでしょうか? エリザベトとの関係は前作くらいの描写が程よかったと思います。
エリザベトといえば、今回の遺跡は前作ほどエモいものは少なく、自然との同化が進んでいて旧時代の痕跡に乏しかったり、逆に保存状態が良すぎて時間経過を感じなかったりの両極端でそれも少し残念でした。その分、拠点やラスベガスなど、重要施設の描写が細かくなったので贅沢ばかりは言えませんね。
△会話の選択肢が多すぎる
ゲームの醍醐味たるキャラクターとの会話。ですが各種クエストで新しいキャラクターと出会うたびに、内心辟易するものがありました。
とにかく会話が多くて細かく、3~4種類くらいに枝分かれしたトピックからさらに2~3種類くらいに細分化されるので、一会話につき最大12トピックくらいはあります。
もちろんすべての会話が長いわけではなく、メイン扱いのトピック以外は軽いやり取りで終わるものも多いですが、それも積み重なれば結構な時間。アーロイがそんなに多弁なタイプでもないからなおさら不自然かつダレる。
そしていずれも、軽いモーションはあってもほぼ棒立ち会話なので、スキップするのも気がひける時はスマホ弄りながら聴いていました。
拠点の仲間に至っては更にトピックが多く、ひとりにつき大体16~20トピックくらいあり、ゲーム進行に従って内容も変わっていくので、すべて追跡しようと思うと会話収集だけで何十分とかかります。
【まとめ】
ゲーム開始時は、かなり発売期間が開いた割にそこまで変わっていないことに少し驚きましたが、進めていくにつれてその進化ぶりが実感できました。
とにかく些事に煩わされなくて快適だし、世界観もよりダイナミックになっていて探索が楽しいです。陸海空どこも風景が魅力的なのも良い。
気になる点を言うなら、ストーリーに前作ほどのインパクトがない(これは仕方ない面もあるが)、キャラクターが解釈違い気味、暴発しやすい操作、そしてチュートリアルが長い割にさほど面白くもないミニゲームの存在意義などでしょうか。ミニゲームはトロフィーのために少しだけやって即引退しました。
闘技場制覇や100%クリア、コレクタブル収集など手つかずの要素はまだまだありますが、ひとまず十分楽しめたので、一旦終えようと思います。ここまで来たらDLCよりも続編に手を回して欲しいですね。次で諸々が一区切りしそうな雰囲気もありますが、人気のロケーションや期待される要素(空中飛行など)を一通り使い果たした感もあるので、次はどうしてくるのか楽しみです。個人的には、機械獣を騎乗だけに限らず操作したいです。
せっかくなので、本文中に入りきらなかったフォトモード撮影画像の一部を貼ります。画像自体はもっとありますが記事が重くなるので控えます……
自分にしてはよく撮れた気がするのでPCの背景にしました |
もうちょっとこういう遺跡が欲しかった |
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