ゲームクリア感想53:エイリアン アイソレーション(PS4版)
とにかく人を選びます。
原作モノだからというよりも、あまりの怖さとリトライ数に。
かなり気持ちに余裕のある人じゃないと、ゲームの楽しさよりストレスの方が勝ってしまいクリアまで至らない可能性が高そうです。
救済措置としてVery Easyの難易度も選べますが、難易度Normalですらクリアを諦めそうになるレベルだったので、どちらにせよこの手のホラー物か原作に思い入れがないと辛いかなというのが正直な所です。
原作映画(特に初代と2)については、知識が希薄でも全く問題無いです。
私は初代〜4及びプロメテウスの計5作視聴済みですが、初代と2を観たのは子供の頃で、2のビショップの指の間のナイフカタカタシーンくらいしか記憶に無いレベルです。
(因みにあれは私も鉛筆で真似しました)
その為、1と2の間の話である今作はほとんど予備知識無しの状態でプレイとなりましたが、本編シナリオはオリジナルなのでまず困らなかったです。
勿論無いよりあった方が良いですが、この辺の心配は不要です。
難易度Normal(5段階中3)、プレイ時間は約25時間です。日本語版。
発売前情報では、このAIについてかなり推されていたのですが、実際その通りで、エイリアンには巡回範囲はあっても巡回ルートは無いです。
対処法として陽動アイテム使用や音を立てておびき出すなどもありますが、他のゲームならまず反応しない物音にも超反応を見せるエイリアン相手だと高リスクで、私も何度も失敗して墓穴を掘りました。
また、エイリアンの気配がしている時に一歩でもダッシュすると、即座に隠れないかぎり数秒後にゲームオーバーです。僅かな操作ミスが死を招く緊張感が続きます。
武器で倒せるのはエイリアン以外の敵(暴徒やアンドロイド)だけです。エイリアンはどうあがいても倒せません。ほぼ最強武器の火炎放射器ですら怯まないです。あと足も主人公より速いです。
つまり見つかったら死ぬしかないです。
特に手を焼かされるのがAIで、予測がつきにくく瞬時の臨機応変な判断が重要になります。ロッカーやダクトなど、同じ場所にずっと隠れていると(AIが学習して)引き摺り出されるので、作戦を練ってばかりもいられません。
この賢いAIと、会話中やクラフト中、果てはセーブ中ですらも敵が襲ってくるという全編リアルタイム仕様との相性が最高で、原則安全地帯が存在しない(流石にジャーナルやポーズメニューを開いている時は安全です)という徹底ぶり。ここまでされると賞賛するしかないですね。
というかこのエイリアンは明らかに私より知能が高いです。
エイリアンの気配がする時も、積極的に徘徊するモードと、物音を立てないかぎりはダクトから降りてこない消極的なモードがあり、後者の時は操作に気をつければじっくり探索できます。
その為、四六時中敵に追い立てられて探索もままならないということはあまり無いので過剰な心配は不要です。 この手のジャンルだと割りとありがちな問題にも、こういった展開の練り方で解決しているのは感心しました。
あと、以前行ったステージには基本後でも戻れる(展開によっては不可能)ので、再配置されている暴徒などに気をつけながらの再探索も可能です。
敵の居場所を示す動体探知機を取ってみても、敵が止まっている間は反応しないとか、動体探知機自体が発する音にも判定があって敵の耳に届くとか、そういう説得力を表現したのには執念を感じます。
私は不幸なセーブ事故を無くすためにオートセーブ全肯定派なのですが、今作の場合はセーブポイント制にして大正解だと思います(重要な所ではオートセーブもされます)。
セーブにもちょっとした演出が挟まるので、エイリアンの足音が後ろに迫っている中でセーブすると、「頼む間に合ってくれ!」的な映画の主人公気分になること請け合いです。
ただ、敵の近くでセーブすると、再開後真後ろに敵が居て、ということも珍しくありません。そうした詰み回避に「一つ前のセーブに戻る」という選択肢も用意されているので安心です。
この文章でネタバレしてしまいましたが、難易度hardクリアのトロフィー/実績があるので、全取得目標の方は注意。
コメント欄にてご指摘いただきましたが、これはローカライズではなく、ウェイランド・ユタニ社が日系企業であるための表示で、英語版でもそのままとの事です。
遅くなりましたが、謹んで訂正させて頂きます。
↓
序盤ですぐに解りますが、案内板などの英語表記はほぼ全て日本語化されて直に表示されています。字幕とかではなく実際のオブジェクト(?)として。
素人考えでは、接近したら字幕が表示されたりする仕様のほうが簡単に作れそうに思うのですが、没入感を高めるため、よろオリジナルに近い方法を選んでいます。
「恐ろしいまでにホラーを貫徹したホラーゲーム」でした。
「ホラーADVってどれもパターンが読めてしまって(苦笑)」と余裕をかましている人はぜひ遊ぶべき。エイリアンだけではなく、他人、アンドロイド、環境、自分以外の全てが敵になる怖さは本物です。サブタイトルに偽りなし。
ホラーは好きだけど原作モノだから、という理由一点だけで避けるのは勿体ない内容です。
また、逆にここまで徹底しないと高品質なモノ作りは出来ないのだなぁと思いました。だからこそ、奇を衒わず正面から恐怖に向き合った製作者は素晴らしいですね。
発売日の購入からクリアまで3ヶ月以上も間が空いてしまいましたが、クリア出来て良かったです。二周目は恐怖で消耗した精神が回復したら予定します。
原作モノだからというよりも、あまりの怖さとリトライ数に。
かなり気持ちに余裕のある人じゃないと、ゲームの楽しさよりストレスの方が勝ってしまいクリアまで至らない可能性が高そうです。
救済措置としてVery Easyの難易度も選べますが、難易度Normalですらクリアを諦めそうになるレベルだったので、どちらにせよこの手のホラー物か原作に思い入れがないと辛いかなというのが正直な所です。
原作映画(特に初代と2)については、知識が希薄でも全く問題無いです。
私は初代〜4及びプロメテウスの計5作視聴済みですが、初代と2を観たのは子供の頃で、2のビショップの指の間のナイフカタカタシーンくらいしか記憶に無いレベルです。
(因みにあれは私も鉛筆で真似しました)
その為、1と2の間の話である今作はほとんど予備知識無しの状態でプレイとなりましたが、本編シナリオはオリジナルなのでまず困らなかったです。
勿論無いよりあった方が良いですが、この辺の心配は不要です。
難易度Normal(5段階中3)、プレイ時間は約25時間です。日本語版。
【良かった点】
- かなりボリュームのある内容
- 予測できない、走れない、倒せない 、怖い
発売前情報では、このAIについてかなり推されていたのですが、実際その通りで、エイリアンには巡回範囲はあっても巡回ルートは無いです。
対処法として陽動アイテム使用や音を立てておびき出すなどもありますが、他のゲームならまず反応しない物音にも超反応を見せるエイリアン相手だと高リスクで、私も何度も失敗して墓穴を掘りました。
また、エイリアンの気配がしている時に一歩でもダッシュすると、即座に隠れないかぎり数秒後にゲームオーバーです。僅かな操作ミスが死を招く緊張感が続きます。
武器で倒せるのはエイリアン以外の敵(暴徒やアンドロイド)だけです。エイリアンはどうあがいても倒せません。ほぼ最強武器の火炎放射器ですら怯まないです。あと足も主人公より速いです。
つまり見つかったら死ぬしかないです。
特に手を焼かされるのがAIで、予測がつきにくく瞬時の臨機応変な判断が重要になります。ロッカーやダクトなど、同じ場所にずっと隠れていると(AIが学習して)引き摺り出されるので、作戦を練ってばかりもいられません。
この賢いAIと、会話中やクラフト中、果てはセーブ中ですらも敵が襲ってくるという全編リアルタイム仕様との相性が最高で、原則安全地帯が存在しない(流石にジャーナルやポーズメニューを開いている時は安全です)という徹底ぶり。ここまでされると賞賛するしかないですね。
というかこのエイリアンは明らかに私より知能が高いです。
- 緩急の付け方の巧みさ
エイリアンの気配がする時も、積極的に徘徊するモードと、物音を立てないかぎりはダクトから降りてこない消極的なモードがあり、後者の時は操作に気をつければじっくり探索できます。
その為、四六時中敵に追い立てられて探索もままならないということはあまり無いので過剰な心配は不要です。 この手のジャンルだと割りとありがちな問題にも、こういった展開の練り方で解決しているのは感心しました。
あと、以前行ったステージには基本後でも戻れる(展開によっては不可能)ので、再配置されている暴徒などに気をつけながらの再探索も可能です。
- 説得力を感じさせる舞台だからこそ探索が面白いものに
敵の居場所を示す動体探知機を取ってみても、敵が止まっている間は反応しないとか、動体探知機自体が発する音にも判定があって敵の耳に届くとか、そういう説得力を表現したのには執念を感じます。
- 昔懐かしのセーブの仕様と詰み回避
私は不幸なセーブ事故を無くすためにオートセーブ全肯定派なのですが、今作の場合はセーブポイント制にして大正解だと思います(重要な所ではオートセーブもされます)。
セーブにもちょっとした演出が挟まるので、エイリアンの足音が後ろに迫っている中でセーブすると、「頼む間に合ってくれ!」的な映画の主人公気分になること請け合いです。
ただ、敵の近くでセーブすると、再開後真後ろに敵が居て、ということも珍しくありません。そうした詰み回避に「一つ前のセーブに戻る」という選択肢も用意されているので安心です。
- トロフィー/実績に関する親切
この文章でネタバレしてしまいましたが、難易度hardクリアのトロフィー/実績があるので、全取得目標の方は注意。
- (日本語版のみ)コンプリートパッケージとして追加コンテンツ入り
- (訂正あり)大胆な直書きローカライズ
コメント欄にてご指摘いただきましたが、これはローカライズではなく、ウェイランド・ユタニ社が日系企業であるための表示で、英語版でもそのままとの事です。
遅くなりましたが、謹んで訂正させて頂きます。
↓
序盤ですぐに解りますが、案内板などの英語表記はほぼ全て日本語化されて直に表示されています。字幕とかではなく実際のオブジェクト(?)として。
素人考えでは、接近したら字幕が表示されたりする仕様のほうが簡単に作れそうに思うのですが、没入感を高めるため、よろオリジナルに近い方法を選んでいます。
【気になった点】
- アイテムクラフト周りの操作が解りづらい
- ジャーナルの項目数が多いのにカーソル速度が遅い上ループ不可
【まとめ】
「恐ろしいまでにホラーを貫徹したホラーゲーム」でした。
「ホラーADVってどれもパターンが読めてしまって(苦笑)」と余裕をかましている人はぜひ遊ぶべき。エイリアンだけではなく、他人、アンドロイド、環境、自分以外の全てが敵になる怖さは本物です。サブタイトルに偽りなし。
ホラーは好きだけど原作モノだから、という理由一点だけで避けるのは勿体ない内容です。
また、逆にここまで徹底しないと高品質なモノ作りは出来ないのだなぁと思いました。だからこそ、奇を衒わず正面から恐怖に向き合った製作者は素晴らしいですね。
発売日の購入からクリアまで3ヶ月以上も間が空いてしまいましたが、クリア出来て良かったです。二周目は恐怖で消耗した精神が回復したら予定します。
>大胆な直書きローカライズ
返信削除序盤ですぐに解りますが、案内板などの英語表記はほぼ全て日本語化されて直に表示されています。字幕とかではなく実際のオブジェクト(?)として。
とありますが、英語版でも同様です、ウェイランド・ユタニが日系企業なので、この様な演出になっています。
kotaro様 お返事が大変遅くなってしまい、申し訳ありません。
返信削除ご指摘ありがとうございました。早速訂正したいと思います。