ゲームクリア感想308_アストロボット


こんばんは。
年度末と年度始め、いかがでしたか? 私は今の職場に入って歴代最高レベルで疲れました。
ここ最近は夕食後に寝落ちしてそのまま早朝まで爆睡、というパターンが多く、口内環境や入浴時間に悪影響を及ぼしているのでなんとか改善したいと思っています。
ということで、多忙にかまけてブログ更新が遅れてしまいました。今回のアストロボットにしてもクリアは一ヶ月半前です。クリアからブログ更新までここまで間を空けることもそうそうなく、率直なところプレイ当時の記憶が曖昧ですが当時のメモを頼りに更新します。

このアストロボットですが、昨年のGame of The Yearに輝いた作品でもあり、その高評価について付言するまでもありません。
とはいえ、私は発売当時はこのゲームのポテンシャルを見過ごしていました。なにか完全新作アクションゲームが出るんだな、くらいの認識でした。ところが発売直後の各方面の絶賛に惹かれて、ただでさえ積みゲーがデジタルの中でこんもりと積まれているというのに勢いで購入し、ちょくちょく別のゲームを挟みながらちまちまと進めて3月ごろにやっとクリアした、という流れです。ちょうどDLC配信の時期と被ったのでそちらもスムーズに遊べました。

結論から言うと、なにもかもが凄かったです。大げさに聞こえることを承知で言うと、PlayStationの歴史の積み重ねがちゃんと一作のゲームとして結実したことに感動しました。

一方で、そこまでハマりきれなかった気がします。
端的に言うと、面白くて正しすぎるから。


【主なプレイ環境】

ハード PlayStation 5
バージョン ver.1.0.1
難易度 設定なし
クリア時間 約  21 時間(放置時間除くと約15時間程度? )
トロフィー取得率 100 %


【良かった点】


◎なんかもう全体的に良い


記事を作成したものの、正直、うまく文章が組めません。このゲームは良い要素悪い要素の区分にあまり意味はなく、すべてが全体的に良く、すべてが水準以上で、自分の文章力だとその在り方を表現できないからです。視覚・聴覚・触覚で感じるものがすべてで、テキストで語るのが困難です。あまりにも完成されていて、あまりにも最大公約数的で、このゲームも前では個がかき消されるような、同質化されるような感覚すらあります。
この記事作成はクリアから一ヶ月半近く遅れた原因も多忙だけではなく、全然文章が思いつかなかったから、というのが大きいです。

とはいえ、いきなり敗北宣言から始まるのも恐縮なのでひとつひとつ美点を思い出しながら言うと、300人を超える圧巻の登場キャラクター数(SIEからサードまで)・ワンステージのペース配分・簡易な操作・適度な難度・攻略など、大多数のプレイヤーが「こうあってほしい」と思う要素が先回りして叶えられている印象です。ストレスを実感する前に解決されるので、基本的にずっと楽しい気分が続きます。ゲームの都合で理不尽を甘受するしかない、ということがほとんどなく、操作の責任は全部自分にあるのでアクションに苦戦してもコントローラーを投げ出したくなることはありませんでした。一部の高難易度は別ですが……


DLC(タイムアタックステージ)までしっかりおもしろいので完全無比



◎PlayStation All-Stars


大げさではなく、PS系のゲームキャラクターがここまで一堂に会する機会なんて最初で最後ではと思います。下の画像なんてごく一部で、PlayStationと聞いて思いつくタイトル・キャラクターは主人公格ならほぼ全員揃っています。PlayStation StudiosタイトルからいわゆるPSファーストタイトル(アンチャーテッドなど)は当然、PSハードで出た有名どころもだいたい揃っているし、それこそ同年発売の最新タイトルから懐かしの初代PS勢まで想像以上に網羅されていて感動しきりです(私の心のゲームたるSIRENも採用されていました)。
そしてこれらのネームドキャラクターは、実質ポイント交換型のガチャで対応するアイテムを入手すると完成版となって、原作準拠の細かいモーションをしてくれるようになります。このアニメーションが本当に凄いクオリティで、これだけのキャラクター数なのに一体一体によくここまでリスペクトを捧げられたなと思います。もうずっと見てられる可愛さ。ちなみにモブのボットたちも可愛いです。


ガチャで対応アイテムを落とすとこういう感じで完成する


そしてPlayStationを代表する5タイトルはストーリーにも組み込まれていて、原作モチーフの特別ステージも用意されている厚遇です。この特別ステージもよくできていて楽しいです。


PlayStationを代表する5タイトルは本拠地でも特別エリアがある

懐かしRPG勢、知名度的に不採用もあり得たと思うので救出したときは嬉しかったです


少し話は脱線しますが、本作を通して、任天堂に比べてPlayStationがオールドゲーマーから批判されやすい理由がわかりました。任天堂はどんな時もファンに目配せを忘れないけど、PlayStationは過去を軽んじてでも加速を続けているので、少しゲーム人生の伴走ペースが落ちただけで見捨てられたと感じやすいのではないかと思います。だからこそ昔からのキャラクターをしっかり活躍させてアイドル的に目線をくれる任天堂が響くし、進化が最優先なPlayStationはお高くとまったアーティスト然として映ってしまうのでは、というのを最近よく考えています。ファンサービスも進化もどちらも必要なことなので、どちらが正しいという話ではなく、方向性の違いというか。
もっとも、実際はソフトの好みや多感な時代の単純接触効果、なによりも企業としてのビジネス方針が多大だと思うので、あくまで印象論でしかありません。個人的に最近の任天堂の開き直ったような態度には思うところありますが、PlayStationはPlayStationで、ファンへのサービスや阿りをあまりにも軽視しすぎてきたと感じるので、本作みたいなIPゲームがしっかり世に出たのは頼もしいです。

【気になった点】


△ややダレる


予想よりもステージ数が多く、それぞれアイデアがふんだんに盛り込まれていてひとつひとつ新鮮に楽しめた、のは良いのですが、毎回新しいことを覚えるのを何十ステージと続けて消耗し、中盤あたりでダレが発生しました。
ネタバレ厳禁のストーリー展開があるわけでもないし、操作も簡単だし、自分のペースで遊ぶことを許容してくれるゲームなのでやる気が戻った時にフラッと起動して遊べばいいし実際そうしたのですが、正直◯✕△□の高難易度ステージとかは個人的になくても十分だったと思います。もっとも、それだけ盛りだくさんな内容ということではあるのですが。

高難易度ステージ(ワンミスで最初から)にしても、よく言えばやり応えがあるのですが難度の割にワンステージが長めで、ゴール手前でミスした時のショックに集中力を保つのが難しく、このゲームを良い思い出で終わらせるためにもあまり手を付けてないです。ちょっと頑張りすぎ、詰め込みすぎのきらいがあり、だんだん仕事で感じるものと似たような切迫感が育っていることを自覚して早めに切り上げました。

【まとめ】

PlayStationの理想的な結実。PS5どころかPlayStation文化を代表する貴重な一作であると思います。コントローラーを握って遊ぶ、という原則に忠実なつくりなので、ネットで感想や動画を漁っても魅力は味わえないです。

ただ「みんなのゲーム」だなと思います。この「みんな」には自分も含まれているので当然楽しめたのですが、これだけ非の打ち所が(ほぼ)ないゲームなんだし別にわざわざ自分が頑張らなくてもいいな、という疎外感を勝手に見出してしまったのも事実。また、ステージやアニメーションのアイデアも最初こそ新鮮なんだけど、その詰めこみぶりに息苦しさもありました。「優秀」で「正しい」「進化した」「クリエイティブ」を何十時間ずっと体験させられて喉が詰まる感覚というか。個人的に純3Dアクションとは縁遠いゲーム遍歴なのも加わって、いま一歩乗り切れなかったというのがあります。懐かしのキャラクターもたくさん採用されていて、ファン層への目配せもしっかりされているにせよ主眼は進化にあり、比較的PlayStationファンの自認がある身でも、やっぱり過去は過去でしかないんだなという気持ちになりました。

もっともそれでなにも問題ないし(過去よりも今遊んで楽しいゲームを遊べるほうがよほど重要)、PlayStationにこういうIPゲームが必要だったとも思うので、功績に相応の高評価を得たのは本当に喜ばしいです。とにかくゲーム自体に問題はなく、遊ぶ側として他の人ほど乗りきれなかった結果に終わりました。
ただこう、最新のアイデアを盛り込んだオリジナルステージもいいけど、もうちょっと原作モチーフステージとか、簡単なライブラリ機能とかの過去に浸れるコンテンツがあるとより良かったなと思います。とはいえ、野暮ったいファンアイテムにしたくない! という気概を作品から受け取ったので別に現状のままでも問題ないかな……

そしてゲーム自体も自分の能力では言語化が大変難しく、こうして記事化するのも迷いました。みんなが最大公約数的に楽しめるゲームに対してパーソナルな言葉で語るのは難しいというのを今更学んだ気がします。

いずれにせよ続編が出るとしてもかなり先でしょうし、またやりたくなったら起動しようかなと思います。クリアできなかったステージも時間を置いて遊ぶとクリアできたりするゲームあるあるも期待して……


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