ゲームクリア感想214_SIGNALIS(Switch版)
(※追記 XBOX GAME PASSでも配信されています)
難易度 ノーマル(一周目)、サバイバル(二周目) いずれも「戦闘難易度」という扱い
一周目リザルト(戦闘難易度ノーマル) |
二周目リザルト(戦闘難易度サバイバル) |
【良かった点】
◎懐かしくも色褪せない緊張感
サイレントヒルやバイオハザードのフォロワーは数あれど、全盛期の「あのプレイ感」をここまで再現しているものは今作くらいでしょう。そのくらい近いです。新エリアに入ったら敵に怯えつつまずはセーフルームを探し、落ち着くBGMを聴きながらアイテム整理で小休止、セーフルームを拠点にして探索し、敵の不意打ちにボコボコにされつつもようやくキーアイテムを入手したと思ったらアイテム数入手制限(本作はたったの6つしかない)で泣く泣くセーフルームへ戻り……というサバイバルホラーおなじみのプレイ感が色濃いです。
◎予想以上のボリューム
価格帯からして5~10時間程度と想定していましたが、その2倍は楽しめました。あっさりエンディングを迎えたと思いきやそういう演出だったのも良い思い出です。
◎雰囲気作りの巧さ
SF監視社会の不気味さとサバイバルホラーの文脈がうまく混合して、世界観がしっかりと表現されていると感じました。最先端バリバリの3Dではなくピクセル表現だが、並みのホラーゲームよりも雰囲気が出ている。基本的にジャンプスケアは少ないどころか、ホラーゲームおなじみの脅かし専用の演出というのがほぼない硬派な作り。
ピクセルアートの雰囲気がとても良い |
◎日本語ローカライズが高クオリティ
世界観的に多言語が用いられているにも関わらず、必要な箇所だけ的確に翻訳されていて謎解きやシステムの把握で困ることは一切ありませんでした。
○謎解きの程よい難易度
一周目は2,3ヶ所ほど詰まりましたが、よく探索・観察すればちゃんとヒントがあるので理不尽さは感じませんでした。解けるまでのイライラも解法に至った途端吹き飛びました。
(微ネタバレ)一番苦戦した謎解きは序盤のこれです |
【気になった点】
△UIの使いづらさ
世界観を反映させた作りで凝っているのは良いものの、マップの拡大縮小や移動にワンボタン必要だったり、モジュール画面(無線やコレクタブル関連)が初見だと操作を把握しづらかったり、そもそものレスポンスが悪かったりとそこそこのストレスでした。特にマップは頻繁に見るので、なるべく取り回しのいい仕様にして欲しかった。
また一部謎解きのUIも混乱しました。特に空白のカードキーのところはカーソルが解りにくくて、二画面あることに気付きませんでした。
△操作感の固さ
アイテム拾得およびドア通過の判定が狭く、一旦離れてやり直したりとまごつくことが多いです。施錠されているドアの解錠直後とかスムーズに行ける時とそうでない時があり……
あと上でも言いましたがボタンやスティックのレスポンスが悪い気がします。キャラクターの操作だけならあえての仕様ということで理解できるのですが、頻繁にアイテム整理するシステム上、メニュー画面まで全体的にもっさりしているのは気になりました。
次は操作というか動作面で、一周目のエンディングでフリーズしてラスボス戦をやり直す羽目になりました。オートセーブを採用していない仕様が見事にマイナスに働いてしまいました……それ以降は一度も起きていないので運が悪かっただけだと思いますが……
△戦闘関連
変に凝ったシステムではない点は好きです。
ただ敵の復活が割と早く、探索に集中できないのは参りました。何度も避けているうちに恐怖は薄れて煩わしさだけが残ります。燃焼系の武器で倒せば復活しない(多分)ので、セーフルーム前など頻繁に通る場所の敵だけ倒すなど対策はありますが、燃焼系の武器はそこまで量が手に入らないので、基本はスルーが前提なのでしょう。
あと、一部の固定敵は画面エフェクトで妨害してくる難易度の上げ方をしてきます。
それも短いエフェクトが一瞬とかではなく、画面の敵が認識できなくなるレベルの結構強めなノイズがかかるので、初見だと被ダメが避けられないでしょう。一応、コンフィグではブラウン管風のノイズなどはオフにできるので、そういったもので軽減はできると思います。
△無邪気すぎるオマージュ
エピゴーネンとまでは言わないものの、ちょっとサイレントヒル1~2や初期バイオハザード、エヴァンゲリオンなどの影響を隠さなすぎてハラハラします。特にサイレントヒルは敵のデザインやBGMに留まらずまんまなシーンがあり、創作は模倣から始まるといってもちょっとなぁ……と思います。そこまでオマージュに頼らなくても、このゲームを作り上げた制作陣ならもっとオリジナリティを出せたように思えます。
【まとめ】
今更ながら、サバイバルホラーというジャンルは自分に向いているかもと思いました。最高難易度をクリアできるジャンルなんて(S)RPGとこれくらいしかありません。少ないアイテムをやりくりしていく緊張感や最適なルートを模索する面白さが貧乏性に合っているし、ストーリーや世界観も好みである場合がほとんどなので。その割に代表格のバイオハザードはさほど遊んでいないのですが……
コメント
コメントを投稿