ゲームクリア感想195_クアリー〜悪夢のサマーキャンプ〜(XSS版)

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 2022年4月、とうとうXBOX Series S(以下XBSS)を購入いたしました。

 某家電量販店のWebストアを覗いていたら運良く「在庫あり」の状態で、これは僥倖とばかりにボタンをポチり。
 ディスク版ソフトは読み込めない、デフォルトの容量が少なめなどのデメリットも考えましたが、入手できないPlayStation 5にいつまでもやきもきするよりずっとマシであると判断しました。

 元よりXBOX Game Passや独占(予定)ソフトなどに魅力を感じていたので、購入ボタンを即押しする下地はできていたのでしょう。
 そして本体が自宅に到着し、いそいそとセッティングを終えてから早速Game Passに加入し、気になっていたソフトを7~8個ほどダウンロードしました。今年のスケジュールの合間を縫って遊んでいく予定です。あるいは一ヶ月にひとつクリアしていく進め方でもいいですね。いずれにせよPS5の呪縛から解放され、明るい気持ちです。

 今となってはPS5が入手できないことよりも、PS4はじめとした旧型ハードが壊れたらどうしようという(過剰な)不安がストレスでしたね。半導体不足が叫ばれる昨今、新ハードが手に入らないのみならず手持ちのハードまで失ってしまったら……

前置きが長くなりました。

 今作は、そのXSSで初めて「購入」したソフトになります。
同開発スタジオのアンティルドーンはPS4で遊んだので、今回もPS4版にしようかと思ったものの、せっかく購入した新ハードを活用しなければもったいないということでこの選択をしました。


【主なプレイ環境】
ハード XBOX Series S
バージョン ?
難易度 設定でQTEの制限時間」を「最大」に変更(一周目)。
クリア時間
 23:56:33(一周目) 
実績取得率 24/40


【良かった点】


◎シンプルで手触りの良いUI


 必要最低限の情報が必要なときに必要な場所にあるという理想的なUIでした。
それでいて「分岐を見る」のビデオテープ風の意匠などの個性も忘れず、見習いたい出来。


◎超美麗グラフィック


 イベントムービーが進まないので変だな? と思ったら操作可能パートでした。
PS3~PS4中期くらいまでのプリレンダムービーをそのまま動かしている感覚です。夜間が文字通りの夜間で、スクリーンショットを撮影してもリアルに暗すぎて見えないくらい。


懐かしのVHS風

リアルな暗さ。自分の撮り方が下手なだけで実際はここまで暗くないです。


○デバイスにあまり左右されないQTE


 XBSSのコントローラーにまだ不慣れだったのですが、QTEがスティックを傾けるかボタンを長押しするだけのシンプルな形式に統一されており、急に要求されても戸惑うことはなかったです。一周目は設定で受付時間最大にしたものの、それだとやりごたえがなさすぎたので、二周目は元に戻しました。良くも悪くもシンプルで低ストレスです。



【気になった点】


✕全体的なリプレイ性の低さ


 会話中に選択が挟まる仕様上仕方がないとはいえ、イベントや会話の類はスキップ不可能です。しかも時間制限ありの選択やQTEが挟まるので、ながら見する訳にもいかず、予想以上に画面に拘束されます。一周目ならともかく、二周目以降はこれがなかなか厳しいです。


 また、案の定今作もダッシュ操作不可能で、そこそこ広くなったマップを徒歩オンリーで探索する必要があり、これも二周目以降はもどかしく感じます。


 加えて、入手したアイテム類(手がかり・証拠・タロット)は周回に一切引き継がれず、極力コンプしたければ一周で集めきる必要があるという厳しい仕様となっているので、リスト埋めする周回の楽しさは乏しいです。特定のキャラクターが生存していないと入手不可能なものもあります。


 恐らく製作者は「プレイヤーごと、周回ごとに毎回異なる結末」といったものを重視しており、コンププレイなどはその個性を妨げてしまうものとして意図的にオミットしているのかも知れません。

 しかしマップがやや広くなったぶん徒歩探索もそこそこ大変になったので、その達成記録は在っても良かったように思います。



△序盤・エンディングのテンポの悪さ


 序盤の日常パート(?)がそこそこ長く、事態が展開するまで多少のダレを感じました。もっとも、この前フリがあるからこそ後のストーリーが映えるので必要な描写なのですが、このあたりはチュートリアルも兼ねているので余計にダレるというか……


 個人的にはエンディング(スタッフロール)のノリも今ひとつでした。

せっかくの後日談なのに、ライターだけが盛り上がっているような中身の薄いやり取りがダラダラと続き、クリアの達成感みたいなものが幾分か損なわれた気がします。

 エンディングに関してはアンティルドーンの演出がとても良かったのですが、今作はそれに及ばず、といった感じです。


 ※余談ですが、スタッフロールの最中にメニューを開くとしっかりエピローグまでの展開を反映させたテキストが追加されているので、まだ未確認の場合は「続ける」から「エピローグ」を選択して確認しましょう!(スタッフロールから再開します)



【まとめ】

 
 良くも悪くも想像通りな内容でした。
良かった点も気になる点もアンティルドーンからほぼ変わらず。

 美麗なグラフィック、秀逸なUI、膨大な分岐、豪華キャスティングなど相当リッチな作りなのに、いざ一周目を終えると特に残るものがなかったです。


 個人的にはマップの広さと移動速度が不釣り合いなことと、入手アイテムが周回引き継ぎされない、かつ一覧できないのが痛かったです。

 売りにしている選択やマルチエンディングにしても、結局キャラクターの退場するタイミングが変わるくらいでさほど緊張感はなく、味方したいと思うようなキャラクターもそこまでいないので、頭を悩ませる困難な選択もほとんどなかったです。

 というか、その手の重要な選択や大きな分岐が終盤に集中しているように思えます。故により周回の意義が見出しづらいというか……いやチャプター選択も出来ますが。


 二作遊んだ結果、この開発スタジオのゲームが自分に向いていないのだと結論づけました。

 シングルプレイ向けな雰囲気ですが、実際の想定ユーザーは配信したり複数人で集まってワイワイ盛り上がる様な層なのでしょう。

 QTE操作がシンプルだったり、こちらで設定した選択傾向の通りにキャラクターが動く「ムービーモード」の存在にしても、間口を広げようという意図を感じます。個人的にこのモードには抵抗感があって触れていませんが……(試みとしては素晴らしいと思います)。


 アンティルドーンはQTEがそれなりの難易度で緊張感があり、シングルプレイでも楽しめましたが、今作はゲーム空間に自分以外の存在がいる人向けになっています。それはそれで楽しいんですよね。


 気が向いたときにフラッと再開できる気軽さはあるので、またその気になったら三周目をやってみてもいいかなとは思います。アップデートで移動速度向上や周回引き継ぎ要素が追加されるかも知れませんし……







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