ゲームクリア感想134_十三機兵防衛圏
公式サイトリンクはこちら
今から絶賛が始まります。
このゲームのことを信じ続けられなかったのを後悔しています。
発表当時は一発で世界観や設定に魅力を感じ、初めて遊ぶヴァニラウェア(開発会社)のゲームなることを心待ちにしていました。
しかしどれだけ待ってもなかなか続報が出ず、公式サイトを覗いては更新がないことだけを確認して落胆する日々。やがて落胆は失望に変わり、こんな不誠実にいつまでも付き合っていられないと呆れ果て、情報を追うことも止めました。同時に購入意欲もスッと冷めました。
昨年あたりにようやく公式が動き出して、次第に具体的な情報が明らかになっても、その失望が覆ることはなく、スルーするつもりでした。
しかし発売後の各所の高評価ぶりを目の当たりにして、それならば…と思い直して購入しました。
という顛末のため、最後まで本作を信じ、追い続けていた濃いファンの方々から見れば汚らわしい掌返し野郎なわけですが、名作の前にはプライドや意固地は意味をなさず、ただこの大名作を語りたい、という気持ちで記事を更新しています。
バージョン 1.02
難易度 NORMAL(崩壊編)
クリア時間 65:37:10
トロフィー取得率 100%(プラチナトロフィー取得済)
公式情報からはいかにもストーリーが面白そうな雰囲気が漂っていますが、ゲーム本編はそこから感じ取れた雰囲気の3倍くらい面白かったです。期待通り、という言葉でも物足りないくらい。
SIRENやBEYOND:Two Soulsのようにバラけた時系列のストーリーをキャラクターごとに追いかけて、少しずつ真相に迫ってゆくという感じです。(シナリオ解放に条件が必要なのがSIREN感あって懐かしい)
真相が明らかになるペース配分が非常に上手く、最後の最後までダレずにストーリーを追っていけました。
凄いと思ったのは、あらゆる設定にしっかりとそれらしい根拠が示されており、ゲーム内でも確認できること。ただでさえ複雑なストーリーに緻密な設定が加わって、完成させるまでの労力に思いを馳せると自分まで頭が痛くなってきます。
細かいところまで手を抜かない熱意がストーリー体験の満足度を支えていると実感します。ロボット・青春・群像劇といったただでさえワクワクする設定に緻密さが加わるだけで、体験の濃密さにここまで差が出るのかと驚きました。
このメーカー特有の手描き感あるグラフィックと青春の好相性。
個人的には崩壊編のSF感あるUIデザインが好きです。インターフェースとしても特にストレスなく使えます。
この手のストーリー重視ゲームは操作に難ありだったりするのですが、本作は軽快に動けて安心しました。追想編では大して広くないマップでもダッシュできるし、崩壊編ではサクサクと味方を動かせます。
また、敵の大群を相手にしても、処理落ちらしい処理落ちも発生せず。というか不具合自体が一度も起こらなかったです。
ただ、ボタンのレスポンスが良すぎてメインメニューで暴発しがちなのが玉に瑕。
追想編ではしっかりとバックログや早送り機能があり、特定の人物との会話をすべて聞き終わった時はフォントの文字色が変わるのでフラグがわかりやすいです。
ついでにローディングも一切気にならなかったです。あったことすらよく思い出せない。
クリアするだけで大半埋まり、残りも大して難しいものはありません。ひとつのトロフィーを取得する過程で他トロフィーの取得条件も満たしていけるものが多く、集めやすいです。
バトル関連も取得条件に難易度が関わっていないので、テクニックは不要。プラチナトロフィーを取得したことがないプレイヤー向けのトロフィー内容なので、この好機に挑戦してみるのも良いでしょう。
BGMは「期待するタイミング」で「必要な曲」がバッチリ流れるのに好感を覚えました。流れてほしいところで流れるので盛り上がりが段違いです。崩壊編ではバトルの進捗(残り時間)で曲調が変わるのもナイスすぎます。
ボイスも見方によってはストーリーの真相を探る上での一要素というか、ゲームでよくある冗長なフルボイスではなく、意義のあるフルボイスだったと感じます。
割と序盤のシナリオで、なかなか新しいキーワードが入手できず、同じ会話を延々とループしたことがあり、そこだけもう少し解りやすければよかったなと思います。どうやって突破したのか……
戦闘前会話は早送り可能なので余計に気になります。そんなに長い会話でもないので、ボタン早押しで事足りるといえば足りますが…
PS4では本当にトップクラスの名作です。ヴァニラウェア作品初体験でしたが充分すぎるほどに満足な体験でした。満足度で言うと175%くらいです。
正直ここまでの内容だとは思っておらず、20時間程度で終わるストーリー重視の短い内容を予想していたので、こんなに濃密で熱意のこもったゲームであることに感動しました。
あれだけ延期すれば内容も充実して当然だろうという思いもちょっとはあるものの、相当に根を詰めないとここまで緻密なシナリオは編み上げられないだろうし、時間の余裕が多少あったところで良いものになるとは限らないという過去の事例も体験しているので、そこは制作陣の力かなと…
一番大きい魅力はやはりストーリーですが、ゲームとして快適な作りなのも見逃せません。不具合もとくになく、ローディングや操作性も問題なしです。大艦巨砲主義の大作ゲームが見過ごしがちな点にしっかり気を配っているのが好感触。
また「気になってはいるが定価が高めで二の足を踏んでいる」という方、ご心配は不要です。クリアする頃には全然気にならなくなります。私は定価が高めだったという事実すら忘れていました。人によってはハードと一緒に購入しても後悔しないくらい(次世代機PS5の話が出ているので微妙な期間ではありますが)。
RTS風の戦闘要素がやや人を選ぶものの、難易度を下げればクリアできないということはまず起こらないでしょう。レベル上げは進行状況問わずいくらでも可能なので心配無用。
どうしても心配ならPS Storeで本編引き継ぎ可能な体験版が配信されているので、それを遊んでからでも良いと思います。
ただその場合、トロフィー関連が若干ややこしくなるので、今すぐ買いたいほどに関心が高い方はそのまま製品版を買ってしまったほうが面倒が少ないです。
公式を信じて、発売日に買って去年のうちにクリアしていればより新鮮な体験ができたのにという後悔はあるものの、とにかく今は一切のネタバレを踏まずにエンディングを迎えられて安心しています。先人たちの民度の高さに感謝しています。
年が明けて、各ゲームメディアやyoutubeなどでポツポツと具体的に語られ始めたので、スケジュールが許すならなるべく早めに遊ぶのをおすすめいたします。
今から絶賛が始まります。
このゲームのことを信じ続けられなかったのを後悔しています。
発表当時は一発で世界観や設定に魅力を感じ、初めて遊ぶヴァニラウェア(開発会社)のゲームなることを心待ちにしていました。
しかしどれだけ待ってもなかなか続報が出ず、公式サイトを覗いては更新がないことだけを確認して落胆する日々。やがて落胆は失望に変わり、こんな不誠実にいつまでも付き合っていられないと呆れ果て、情報を追うことも止めました。同時に購入意欲もスッと冷めました。
昨年あたりにようやく公式が動き出して、次第に具体的な情報が明らかになっても、その失望が覆ることはなく、スルーするつもりでした。
しかし発売後の各所の高評価ぶりを目の当たりにして、それならば…と思い直して購入しました。
という顛末のため、最後まで本作を信じ、追い続けていた濃いファンの方々から見れば汚らわしい掌返し野郎なわけですが、名作の前にはプライドや意固地は意味をなさず、ただこの大名作を語りたい、という気持ちで記事を更新しています。
バージョン 1.02
難易度 NORMAL(崩壊編)
クリア時間 65:37:10
トロフィー取得率 100%(プラチナトロフィー取得済)
【良かった点】
◎複雑な群像劇ストーリー
公式情報からはいかにもストーリーが面白そうな雰囲気が漂っていますが、ゲーム本編はそこから感じ取れた雰囲気の3倍くらい面白かったです。期待通り、という言葉でも物足りないくらい。
SIRENやBEYOND:Two Soulsのようにバラけた時系列のストーリーをキャラクターごとに追いかけて、少しずつ真相に迫ってゆくという感じです。(シナリオ解放に条件が必要なのがSIREN感あって懐かしい)
真相が明らかになるペース配分が非常に上手く、最後の最後までダレずにストーリーを追っていけました。
◎緻密な設定
凄いと思ったのは、あらゆる設定にしっかりとそれらしい根拠が示されており、ゲーム内でも確認できること。ただでさえ複雑なストーリーに緻密な設定が加わって、完成させるまでの労力に思いを馳せると自分まで頭が痛くなってきます。
細かいところまで手を抜かない熱意がストーリー体験の満足度を支えていると実感します。ロボット・青春・群像劇といったただでさえワクワクする設定に緻密さが加わるだけで、体験の濃密さにここまで差が出るのかと驚きました。
◎唯一無二のグラフィック・洗練されたUIデザイン
このメーカー特有の手描き感あるグラフィックと青春の好相性。
個人的には崩壊編のSF感あるUIデザインが好きです。インターフェースとしても特にストレスなく使えます。
◎好レスポンスの操作性
この手のストーリー重視ゲームは操作に難ありだったりするのですが、本作は軽快に動けて安心しました。追想編では大して広くないマップでもダッシュできるし、崩壊編ではサクサクと味方を動かせます。
また、敵の大群を相手にしても、処理落ちらしい処理落ちも発生せず。というか不具合自体が一度も起こらなかったです。
ただ、ボタンのレスポンスが良すぎてメインメニューで暴発しがちなのが玉に瑕。
◎ストレスの少ない設計・存在すら忘れるローディング
追想編ではしっかりとバックログや早送り機能があり、特定の人物との会話をすべて聞き終わった時はフォントの文字色が変わるのでフラグがわかりやすいです。
ついでにローディングも一切気にならなかったです。あったことすらよく思い出せない。
◎プラチナトロフィーの取得しやすさ
クリアするだけで大半埋まり、残りも大して難しいものはありません。ひとつのトロフィーを取得する過程で他トロフィーの取得条件も満たしていけるものが多く、集めやすいです。
バトル関連も取得条件に難易度が関わっていないので、テクニックは不要。プラチナトロフィーを取得したことがないプレイヤー向けのトロフィー内容なので、この好機に挑戦してみるのも良いでしょう。
◯BGM・フルボイス
BGMは「期待するタイミング」で「必要な曲」がバッチリ流れるのに好感を覚えました。流れてほしいところで流れるので盛り上がりが段違いです。崩壊編ではバトルの進捗(残り時間)で曲調が変わるのもナイスすぎます。
ボイスも見方によってはストーリーの真相を探る上での一要素というか、ゲームでよくある冗長なフルボイスではなく、意義のあるフルボイスだったと感じます。
【気になった点】
・実質ないです。敢えていえば程度です。△追想編の一部シナリオフラグのわかりにくさ
割と序盤のシナリオで、なかなか新しいキーワードが入手できず、同じ会話を延々とループしたことがあり、そこだけもう少し解りやすければよかったなと思います。どうやって突破したのか……
△崩壊編の戦闘後会話が早送りできない
戦闘前会話は早送り可能なので余計に気になります。そんなに長い会話でもないので、ボタン早押しで事足りるといえば足りますが…
【まとめ】
PS4では本当にトップクラスの名作です。ヴァニラウェア作品初体験でしたが充分すぎるほどに満足な体験でした。満足度で言うと175%くらいです。
正直ここまでの内容だとは思っておらず、20時間程度で終わるストーリー重視の短い内容を予想していたので、こんなに濃密で熱意のこもったゲームであることに感動しました。
あれだけ延期すれば内容も充実して当然だろうという思いもちょっとはあるものの、相当に根を詰めないとここまで緻密なシナリオは編み上げられないだろうし、時間の余裕が多少あったところで良いものになるとは限らないという過去の事例も体験しているので、そこは制作陣の力かなと…
一番大きい魅力はやはりストーリーですが、ゲームとして快適な作りなのも見逃せません。不具合もとくになく、ローディングや操作性も問題なしです。大艦巨砲主義の大作ゲームが見過ごしがちな点にしっかり気を配っているのが好感触。
また「気になってはいるが定価が高めで二の足を踏んでいる」という方、ご心配は不要です。クリアする頃には全然気にならなくなります。私は定価が高めだったという事実すら忘れていました。人によってはハードと一緒に購入しても後悔しないくらい(次世代機PS5の話が出ているので微妙な期間ではありますが)。
RTS風の戦闘要素がやや人を選ぶものの、難易度を下げればクリアできないということはまず起こらないでしょう。レベル上げは進行状況問わずいくらでも可能なので心配無用。
どうしても心配ならPS Storeで本編引き継ぎ可能な体験版が配信されているので、それを遊んでからでも良いと思います。
ただその場合、トロフィー関連が若干ややこしくなるので、今すぐ買いたいほどに関心が高い方はそのまま製品版を買ってしまったほうが面倒が少ないです。
公式を信じて、発売日に買って去年のうちにクリアしていればより新鮮な体験ができたのにという後悔はあるものの、とにかく今は一切のネタバレを踏まずにエンディングを迎えられて安心しています。先人たちの民度の高さに感謝しています。
年が明けて、各ゲームメディアやyoutubeなどでポツポツと具体的に語られ始めたので、スケジュールが許すならなるべく早めに遊ぶのをおすすめいたします。
コメント
コメントを投稿