ゲームクリア感想108_シャドウオブザトゥームレイダー(PS4版)

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3ヶ月ぶりの新作記事となります。しばらく旧作続きでしたね。
リブート3部作完結編ということで、ここで付き合わなきゃ嘘だろうと思い発売日に購入しました。良いタイミングで来た3連休を活用して一気に進め、クリアしました。

それにしても、休日に新作を集中して進めると、やはり平日に時間を気にしてちまちま進めるよりは体験としての質が違ってきますね。休日よりも平日のほうが多いので基本はちまちま進めるほかないのですが……

序盤こそ、前作からの変化の希薄さに不安を抱きましたが、中盤から一気に面白くなってのめりこみました。クリアした今まず言うなら、完結編かつ3部作最高傑作という理想的な内容に仕上がった良作、という感想です。


バージョン    1.03
クリア時間    約25時間
難易度      NORMAL(戦闘・パズル共に)
トロフィー取得率 74%

サブミッション・トゥーム・墓棺はほぼ全て巡り、収集物も集められるだけ集めました。


【良かった点】

◎極端なまでの探索メインな内容


一言で言うと戦闘が激減しています。

前作よりも更に戦闘が減り、探索中どころかメインストーリーですらほとんど銃撃戦がありませんでした。なんと敵のリスポーンも現時点では確認できていません(多分ない)。
メインの他にはジャングルでごくたまに野生動物と戦ったり、あとはサブミッションで戦闘するくらいで、その頭数も少ないです。

前作記事でも書きましたが、このゲームの戦闘に特筆したものはないので(今回売りにしているジャングルゲリラ戦も、戦闘自体が限られた機会しかないので印象が薄い)、戦闘自体を激減させたのは大正解だったと思います。
実際戦闘よりも遺跡探索のほうがずっと面白いので、望まない戦闘がそもそも無くて集中して遊べました。

攻略する遺跡や墓所もやり応えが増し、難易度NORMALですら結構頭を使いました(最長で一時間ほど同じ場所で詰まりました)。
かといって私でもノーヒントクリアできるレベルなので、難しすぎることもなくそこそこの時間でクリアできる内容です。罠を見破ったり、息切れの恐怖と戦いながら水中を探索したりと、従来の楽しさは健在です。

また収集物も膨大な数あり、その全てに相変わらず吹き替え説明が付いています。画面を注視して小さい文字を読まなくても、目の休憩がてらに説明を聞けるので良い小休止にもなりました。


◎セーブ・ロード周りの親切さ

まずリトライ時のロードが短くて助かりました。10秒くらいはかかるのを覚悟していたのに、2秒で再開されました。もっとも、起動時とファストトラベルはそれなりのロード時間となりますが、それは仕方ないです。

またオートセーブが異様に細かく、リトライしてアイテムから拾い直したり、遠く離れた場所から再度目的地へ走ったり、ということが殆どありませんでした。
加えて、遺跡の奥で脱出路がどうしても解らずに詰んでも、救済用のセーブが別枠で用意されています。ちなみに、私がそれに気がついたのはクリア後でした。


◎画面切り替え不要の親切なチュートリアル

オプションで設定しておけば、特殊なアクションが必要な局面に差し掛かると解りやすい大きな文字で都度(操作を阻害しない形で)チュートリアルが表示されます。
これは地味ながらも、画面を切り替えていちいちチュートリアルを確認しないで済む親切な仕様で、ゲームにより集中できました。


◎操作性の向上(特に泳ぎ)

このゲーム以上に泳ぎの操作が快適な作品を知りません(泳ぎが速くなるスキル取得前提ですが)速いだけでなく、適度な水の抵抗がコントローラーの振動に反映されて、気持ちいい操作感になっています。特に今作は水中移動がものすごく多いので、この改善はなおさら大きいです。
全体的に操作に関してのストレスは少なかったです。

それにしても、ほかに生身の水中操作が快適なゲームというのはほとんど思い浮かばないですね。速さだけで言えばゼノブレイドシリーズくらいでしょうか。


◎有能なインスティンクト

「誰かの視界に入っている敵は赤色でハイライト表示される」
(つまり赤色の敵を殺すと即警戒もしくは発見されてしまう)

これ。これが欲しかった。
戦闘の機会自体が少ないので活用できた実感はあまりないですが……


○巧みなボリューム調整

公式曰く過去最大級の広さで、システムとしては前2作と同様にエリア分割オープンワールドになると思います。
オープンワールドといえば長大なボリューム、長大なボリュームといえばダレですが、今作はダレる前に一通りの探索を終えられる程よいボリュームになっています。
もちろんボリューム不足でもなく、この手のアクションアドベンチャーとしてはかなり長く楽しめます。

前に訪れたエリアで、特定のアイテムが無くて通れなかった場所は探索が短時間で済んだり、前作よりもチャレンジ内容が優しくなったりと、ボリューム過多気味だった前作から遊びやすく調整されている印象です。植木の剪定みたいなボリューム調整?


○前作より緩和されたトロフィー取得条件

前作は異様に難しすぎましたね。今作はちょっと頑張って、とどめにもうちょっと気合を見せればプラチナトロフィーも夢じゃない程度には緩和されています。


○改善されたストーリー・演出

このシリーズのストーリーにさほど感じるものがなかったのですが、今作は三部作完結編なのもあって、注力されていました。その割に駆け足に感じる部分があったものの、最終的に迎えたエンディングはなかなか感動しました。
また、終盤の書庫の神秘的な雰囲気はBGMと相まってとても良かったです。それから後の
ラスボス戦前の演出は、このゲームらしからぬ少年漫画みたいな熱い王道展開で、夜中に一人で盛り上がりました。

ストーリーや演出だけで言えば他に良いゲームが沢山ありますが、新生トゥームレイダーの中では一番良かったです。
あと、お馴染みの危機一髪アクションも迫力が増していて手に汗握りました。


○強くてニューゲームがある

こういうのはあるだけで安心に繋がるので○


【気になった点】

x動作面の不安定さ

こちらの環境もあるので一概に言えませんが、一部の場所で(演出とは思えない状況で)強制的に歩き移動になったり、または「ストリーミングが再生されるのをお待ち下さい」的なメッセージが出て数秒ゲームが止まったり、地形に引っかかって最終的にゲームオーバーを迎えたりと、ちょっと不安定さを感じる事例が少なくない頻度で発生しました。地形引っかかり以外はローディングの関係でそういう仕様なのかも知れません。

他で報告されているようなフラグ未発生やアイテム未入手などのバグは運よく発生しなかったのは救いです。
今後のアップデートで対応されるのを待つしかないですね。


△一部遺跡の出口がわかりにくい

終盤に出てくる治水施設みたいな遺跡の出口が解らずに、最初詰んだかと思いました。
結果登れる場所を見つけて事なきを得たものの、あそこはもうちょっと解りやすくても良かったのではないかと感じました。


【まとめ】
三部作完結編に相応しい良作でした。序盤の代わり映えのしなさを乗り越えると、中盤辺りからRPG色が強くなって一気にハマりました。RPG要素と膨大なボリュームの探索要素の相性がバッチリで、戦闘が少なくても十分に面白いです。完結編にして新たな路線を見つけるのに成功したように思います。

言うとすれば、危なっかしい動作面とストーリーの物足りなさが惜しいです。もっとも、それを踏まえても全体的な出来の良さで、これまでシリーズを追ってきたユーザーは十分に満足できると思います。私は期待以上の出来に満足しました。

前2作経験者は最後を見届ける意味でもおすすめですが、未経験者はまず新生一作目のディフィ二ティブエディションから遊んで、それで合うかどうか決めたほうが良いかも知れません。
あと一年くらい待てば3作品セットのコレクションが出る可能性もありますし、あまり急いでやらなくてもいいかなと思います。ストーリーのネタバレが致命的な内容でもないので。

今後ですが、10月から予定されているシーズンパスDLC(追加トゥームや追加サブミッション)は様子を見ようと思います。本編で綺麗にまとまっているので、よほど興味をそそるストーリー補完でもない限りはあまり食指が動かないです。他にやるゲームも溜まっていますし。

プラチナトロフィーは取れていないものの、74%も集まったら十分かなと思い始めています。こんなに戦闘が少ないならVERY HARDで始めても良かったですね。





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