ゲームクリア感想169_新すばらしきこのせかい(PS4版)
今ちょうど、各ストアでセールが開催されていて買い時です!
↓↓(2022/1/7まで50%OFF)
不安な方は、まずセーブデータ引き継ぎありの体験版をやってみて下さい。
戦闘の感じやストーリーのノリはそれで十分掴めます。
いや〜〜RPGってやっぱり面白いですね。クリア後絶賛やりこみ中です。
もうこれが2021年トップみたいな意識です。
前作をクリアしたのが約10年前、その間にスマートフォン版やSwitch版やアニメが展開されていたのは知っていましたが、完全続編が来るとは思いませんでした。
とはいえ、当初遊ぶつもりはありませんでした。
前作では、自分の腕が追いつかないために後半はほとんど難易度EASYで進めて、かなり不本意な形で終わらせてしまった後悔や負い目があり、このシリーズ自体から距離を置いていたのが正直なところです。
自分にしては珍しく、発売前動画の類もまったく目を通しませんでした。
ですが体験版を遊んで、そんな下らないこだわりはすべて過去のものと化しました。
とにかく戦闘が純粋に面白い。体感としては前作の3倍くらい面白く、体験版クリアしたら即ダウンロード版を購入しました。
「製品版にデータ引き継ぎされるならやってみますか〜」くらいの軽さで手を出して本当に正解でした。
余談ですが、RPGとしての完成度は幻影異聞録#FEが、戦闘の中毒性ではエンドオブエタニティが近いと感じました。BGMや現代ノリからはペルソナシリーズも喚起されますが、そちらはさほどという感じです。
もっとも、これ単体だけで十分オリジナルなゲームです。
バージョン 1.01
難易度 基本NORMALたまにHARD。一部ボスはEASY
難易度 基本NORMALたまにHARD。一部ボスはEASY
(このゲームは難易度設定を細かく変えられるので流動的です)
クリア時間 約55時間くらい?
トロフィー取得率 45%
トロフィー取得率 45%
【良かった点】
◎無限に遊べる戦闘
まず序盤から戦闘システムに衝撃を受けました。この複雑な内容をひとつのシステムにまとめ上げた手腕が凄すぎます。それでいて前作のテイストも残しているという優秀さ。
不勉強ながら本作で初めて知った開発会社なのですが、一気に気になる会社になりました。
とにかく、コントローラーをフルに使う戦闘が楽しいということに尽きます。サイキックを発動する「バッジ」が種類ごとに6つのボタン(PS4版なら△・□・R1・R2・L1・L2)に割り当てられ、仲間キャラに好きなバッジをひとつ装備させ、割り当てられたボタンで仲間キャラがサイキックを発動して戦う……というのが基本的な流れです。
ちょっと自分の説明に自信がないのですが、動画などを見ても何のこっちゃという感じだと思うので、とにかく体験版なりで実際に触れていただくのが最短距離です。
最初は慣れが必要ですが、やがて気がついたらボタン2つ3つ同時押しを当然のように使いこなせるようになっていること請け合い。
RPGで自分の腕の向上をここまでダイレクトに感じたのは初体験……ではないかも知れないけど、とにかく得難い体験でした。
そして恐ろしいことに、仲間が増えるたびにできることが増えて2倍3倍に面白くなります。自分の場合、中盤に5人目の仲間が加入したあたりで面白さが最高潮になりました。ちょうどその頃にはシステムにも慣れていたので、序盤のぎこちなさが嘘のように動かせて感動しました。
「同一ボタン操作」「神バッジ装備」「デッキの切り替え」あたりの解禁も世界が変わります。同一ボタンなんか存在を知った時は「え? そんなのあったらもっと面白くなってしまうじゃん!!?? 」と驚愕しました。実際に戦略の幅が広がりました。
そもそもバッジの数自体が多いので、常に育成すべき対象があるのもモチベーションになります。
◎BGM
このシリーズの代名詞と言っても過言ではないBGMも相当進化しています。前作曲+新規曲で曲数自体も多く、前作曲も大半が新バージョンなので、懐かしさと新鮮さが同時に楽しめました。
「storm」「bird in the hand」「Breaking Free」「Shibuya Survivor」「LAST CALL」あたりが好きです。あとはラスボス曲。
サウンドトラックなら既に購入済みです。
◎ストーリー
前作はどちらもそこまで……といった感じでした。ストーリーはほとんど覚えていませんし、キャラクターもそこまで好感を持てずに終わりました。
なのでそこまで期待せずに始めたら、ストーリーもキャラクターも一気に好きになりました。
まずストーリーは、中盤まで大きな変化がなくややダレる感はあるものの、そこを過ぎると一気に加速していく流れに引き込まれました。そこから怒涛の終盤〜エンディングとなり、ラスボス戦はBGMやキャラクターのセリフも相まって滅茶苦茶燃えました。そして前作ファン・新作ファンともに感動のエンディング……RPGとして理想的な流れでした。
そこまで奇を衒う感じでもなく、心に響く展開だったのも良かったです。いつもお調子者のフレット(親友キャラ)が真面目な調子でリンドウ(主人公)を励ます、ラスボス戦の会話が一番好きです。
序盤〜中盤ダレるとは言ったものの、やり直してみると単調に見えてしっかり伏線を張っているので、周回した時にしっかり腑に落ちる作りになっているのもニクいですね。
◎時代感覚を捉えた新キャラクターと懐かしの前作キャラクター
まず、いわゆる「ノムリッシュ」成分は希薄です(ストーリーも同様。キャラデザに関してはこのインタビュー記事に担当が記載されています)。
個人的は主人公のリンドウが一番好きです。リアルな等身大の高校生で、オタクが考えてオタクが謳う「等身大」ではなく、割といそうな感じ。
ビジュアルは派手なのに会話は常識人で、年上にはしっかり敬語だけど内心では気を遣って面倒だと思っていたり、誰に対してもうっすら心理的な壁を築いているのに、ネットで知った胡散臭いインフルエンサーやゲームアプリのフレンドを目の前の人間関係よりも信用していたりするあたりも現代的ではあります。
こう、二面性とかではなく「基本いいヤツ」というのにリアルみを感じます。
なんというか人に二面性があるのは当たり前で、それを誰の前で出すかあるいは隠すかということに若くして気づいているあたりが今風というかZ世代というか……いや世代は関係ないかも知れませんが、自分が15~16歳の時は他人の裏表が一大事だったので……
微妙に話がずれました。とにかくそういう現代っ子が紆余曲折を経て本当に大事なものに気がつく、という、ある意味正統派な展開がとても良かったです。
他はやっぱり初期仲間メンバーでしょうか。嫌味のない陽キャのフレットや、現代オタクのナギ、そしてリンドウの3人組がやはりしっくりきます。キャラの掘り下げが終盤に偏っているので、操作時間の割にどういう人物がわかりにくかったりもしましたが、フレットは繊細な面もあったり、ナギはオタク一直線に見えてしっかり仲間を見てたりなど、記号じゃなくてしっかりキャラクターとして生きているのもいいです。
あと、前作キャラクターが思っていたよりも多数出演したのも嬉しかったです。前作の記憶が曖昧な身でも、成長している姿を見ると安心しましたし、彼らにとってもいい結末を迎えられたのも感動しました。
◎丁寧な進捗管理
リンドウメモ(クエストログ)が優秀で、かなり細かく、かつネタバラシにならない程度に書いてくれるので、謎解きもストレス少なめで楽しめました。
コレクション欄ではすべての収集要素を確認できます。
その上、新規入手したものには小さい○が、マスターしたバッジには☆がつくので、入手・育成度合いの管理がやりやすいです。
そしてチャプター欄は、サブクエストやダイブバトル(ゴールド獲得数)の進捗も一覧できう上に、キャラクターボードで対応するリワードを解放すれば、ピグなどの進捗も見られます。
と、進捗を細かく管理してくれるので、要素取りこぼしなどはほとんどありません。
面倒に思うか思わないかだけです。
○ゲームの動作が安定している
自分が遊んでいるゲームの傾向もあるのでしょうが、最近PS4でゲームを遊ぶとやたら強制終了を迎えることが多いです。
しかし本作は50時間以上遊んでも不具合らしい不具合は0です。ゲームボリュームに対して容量が軽めなのも助かります。
【気になった点】
×△会話スキップがない
(2021/09/21一部訂正)
ダイブバトルの(王冠)やシークレットレポート収集、スクランブルバトルなど、やりこみの多くが周回前提なのにもかかわらず会話スキップがなく、この不便さがジワジワとマイナス方面に効いてきます。会話自体が長めな上に、ゲーム中かなりの頻度で挟まるのでゲームテンポが悪く、計画を立てて周回しないと手間とイライラが募る一方です。
早送り(PS4版ならR2長押し)とオート機能があるのでマシな部類ではありますが……
今絶賛これに悩まされていて、長く遊ぶ上で結構致命的ではないかと考えています。
△一部不親切な点
- 戦闘中一切の中断操作が出来ず、どうしても必要ならハード自体のホーム画面に戻るしかない。一戦が長引く場合もあるのに加え、操作自体が忙しいので、戦闘が始まったら手を離せない仕様。恐らくポーズを活用した回避や作戦立てを防止するためなのだろうが……
- バッジやファッションなどの装備が煩雑。どっちもある程度サジェストしてくれるのは良いが、求めているものを提案されたのは数えるくらいしかない。特にバッジは育成やら属性対策やらで頻繁に入れ替えるので、後半数が増えると目当てを探すのも一苦労。店でアイテム交換式のバッジを交換するのに古いバッジが必要になることもあり、下手に処分できない。並び替えが比較的優秀なのが救い。
- カーソルが上下にループしないので、縦に長いエネミー欄は特に見辛い。下の方にあるボスたちのデータを確認したいことが多いので、ピンポイントで気になる。
△一部日本語ボーカルBGM
前作から感じていたのですが、日本語ボーカルが素人からしてもあまり上手くなく、上滑りして聴こえます。「オーパーツ」みたいなラップだとさほど気にならないものの「CHASE」「サムデイ」あたりは、他のプロや英語ボーカルに比べるとどうも……というのが率直な感想。あえてそういう風に作っているのかも知れませんが……
しかも明らかにランダム再生の中で流れる頻度が高くて、長丁場の連戦BGMでこの2つが選出されると「もうこれはいいよ」と思います。
特に今作は曲自体のレベルが上がっているので、悪目立ちしている気がします。
【まとめ】
断言すると相当な良作アクションRPGです。ただ宣伝が足りていなくて、前作プレイヤーでも発売されたことすら気づいていない人がそこそこ居ると思います。セールを開催している今このタイミングで改めて広めるべき。
ただ全体的には良作ですが、クリア後などにやりこみを始めると存外に粗がボロボロ出てくるので、やりこみを予定していない人はトロフィー類がないSwitch版もアリかも知れません。自分もプラチナトロフィーは(今の所)諦めています。かなり面倒なので……
他難点を挙げると、戦闘の忙しさでそれなりに集中力を消費することや、コントローラーのスティックを酷使すること、指さばきに慣れないうちは腱鞘炎になりかねないこと、などでしょうか。いずれも慣れで解決します。
一番注意した方がいいのは食事です。私は他のゲームのイメージで、食事のステータスアップは一時的なものと勘違いしていたのですが、ステータスアップは恒久的なのでゲージが減り次第バンバン食事してください。金に糸目をつけないくらいでいいです。この食べ物のグラフィックが美味しそうで食欲が喚起されます。
DLCはなさそうな雰囲気なので、ひとまずキャラクターボードの全リワード解放を目標にもう少し遊びます。
コメント
コメントを投稿