ゲームクリア感想128_メタルギアサヴァイブ(PS4版)


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 なんと、初めてクリアしたメタルギア作品となりました。
弟がメタルギアソリッドの2と3を持っていたので、どちらも手を付けたことがあるのですが、どうもピンとこなくて、それ以来シリーズを追いかけることもありませんでした。
 そして今年、PS Plusのフリープレイにて配信されたので、思い切ってダウンロードしました。

 序盤がキツいとは聞いていたので少々不安だったのですが、実際にキツかったです。
ゲームオーバーになると一気に拠点に戻されたり、オンライン専用タイトルなのもあって回線が切れると即ゲーム中断になったりして何度も進めるモチベーションが下がりましたが、なんとかシングルプレイで無事エンディングを迎えることが出来ました。

 co-opはしていないので、基本的にシングルプレイの感想になります。
また、基本的にメタルギアシリーズの知識は皆無なのでご容赦ください。


バージョン 1.19
プレイ時間 約40時間くらい
トロフィー取得率 42%


【良かった点】


◎切迫感と連帯感を味わえるサバイバル体験

 動物の「狩り」にここまで切迫感のあるゲームは初めてでした。もっとも食糧問題はゲーム中盤あたりで大体解決してしまうので序盤に限った話ですが、それでも「狩らないと死ぬ」という状況は初めてだったので、本当に命がけでした。

 食糧に限らず、序盤は水も武器も素材も何もかもが不足しているので、常にギリギリでした。貴重なログインボーナスも加えてやりくりしながら、荒涼としたフィールドを一人彷徨う日々は不安に満ちていました。
 基地に戻っても、そこにあるのは今ひとつ信用を深められない仲間と貧弱な設備という始末。

 しかし、ゲームを進めていくうちに少しずつ要素が解放され、仲間も増え、拠点を開発出来るようになってから、一気に面白くなってきました。序盤の孤独感や切迫感を知っているからこそ、拠点を開発して仲間たちに役割を与え、連帯してこの荒涼とした世界を生き抜く意欲も湧いてくるというもの。水や食糧も安定して供給できるようになり、冒険を楽しむ余裕も出来てきました。
 危険しかない外の世界から拠点に戻ってきた時に仲間の姿が見えると安心感が違います。プライベートな会話とかはなく、話があっても基本的にサイドミッションを一言で依頼されるだけだとしても……

 序盤は本当に泣きたくなるほどサバイバルでしたが、それが永遠に続くわけでもなく、少しずつ乗り越えていけばそれなりに余裕のある生活が出来るようになりました。この辺のバランスがとても良かったと思います。


◎新規プレイヤーへの配慮

 まずチュートリアルが親切です。
新要素は段階的に、かつわかりやすい文章で案内されるので、一気に説明されて理解が深まらないとか、説明されてもよく解らないとかいうことはなかったです。
 当然いつでも読み返せます。

 また、私のようにフリープレイでのこのこ初めたプレイヤーにはログインボーナスが本当にありがたかったです。
 

○ストーリー

 割と先が気になる内容で、シリーズの知識がなくても追うのが楽しかったです。
エンディングはベタな展開ながらも感動しました。察しのいいプレイヤーは気がつくがそうでないプレイヤー(私)は見過ごす、適度な伏線の張り方だと思いました。

 NPCの仲間たちは「ゲームの仲間」として見ると個性に欠ける点はあるものの、ストーリーを追っていくにつれて愛着が湧いてきました。
 

○それなりのキャラクリエイト

 大体は思った通りの主人公が作れると思います。流石に子供とかは無理ですが。
一通り整った感じに仕上がるので、私は満足でした。


○そこそこホラー要素がある

 外も怖いですが、屋内の緊張感はホラーゲーム並みです。
死んだふりをしている敵に何度も驚かされました。
 そもそもクリーチャーデザインがサイレントヒルの人なので、不気味さもひとしおです。


【気になった点】


×シングルプレイにもオンライン回線の接続状況が影響する

 まず「オンライン専用タイトル」なので仕方ないのかも知れませんが、シングルプレイであっても、回線接続が途中で途切れるとそこでゲームが終了しタイトル画面に戻されます。
 これに何度も泣かされました。どんなに探索が進んでいても、ゲームオーバーと同様に拠点から全てやり直しです。

 シングルプレイだけはオフラインでも続けられると最高でした。
回線を安定させてない自分も悪いのですが……


△スカベンジングに時間がかかる

 一度に出る敵の量が多いので、一通り殲滅させたあとにクバンエナジーや矢を回収しようと思うと、一体ずつボタン長押しでひたすら回収作業をするしかないので、かなり時間がかかります。そのボタン長押しの時間自体も微妙に長く、スキルアップで短縮してもなお長いです。

 これは防衛戦と同様に、倒したらその場で即クバンエナジー入手でも良かったのではと思いますが、それだとスカベンジングによるサバイバル感が損なわれるので、せめてもうちょっとサクサク拾えると最適でした。


△派遣ミッションのアイテム回収数が少ない

 やたらと派遣条件が細かくて面倒な割に回収してくる数が少なく、あまり労力に見合っていないように感じました。


【まとめ】


 クリアしてみれば思った以上に良いゲームで、やはり自分で遊んでみないと解らないという当然のことを再確認させられました。
 確かに序盤はかなり辛いですが、シングルプレイを通してみると適度なバランスでまとまっており、ゲームオーバーになっても装備やガジェットを用意して再挑戦すればちゃんと乗り越えられるようになっていたと感じます。

 ただ、私はタワーディフェンスというか、この手の防衛というのが苦手で(あの焦燥感で体調を崩してしまう)、探索や拠点開発は楽しいものの、メインコンテンツである防衛戦がちょっと辛かったです。うまく罠に引っ掛けられた時は楽しかったりもしますが……

 という訳で、シングルプレイをクリアしたのを一区切りにしようと思います。調べてみるとクリア後が本番なタイプのゲームなようですが(オンライン専用なので)、もうエンディングを無事に迎えられただけでも満足です。
 あとは、サービスが続いているうちに時折ログインして遊ぶ程度に留めるつもりです。

 あと、やっぱり相当に人を選ぶタイプのゲームです。
ホラー要素に耐性がある、タワーディフェンスが楽しめる、ある程度根気がある、オンライン接続が安定しているなどの条件を一つでも満たしてないと序盤で脱落する可能性が高いです。

 それにしても、凄まじいバッシング吹き荒れる中、「メタルギア」の名を冠して完成度の高いゲームを世に出した制作陣のことを思うと尊敬の念が湧いてきます。
 自分なら精神を病んでしまいそうですが、それでも発売に漕ぎ着けて一年以上サービスを続けているのは普通に凄いし、今はそれなりの評価に落ち着いたことを思うと、臆さずに信じて続けることの重要さに思いを馳せてしまいます。


 これは下衆な発想ですが、本作の序盤のハードなサバイバルと、本作発表時の世界中からのバッシングをどうしても重ねてしまいます。
 カリスマ的な仲間もおらず、ほぼ一般人たちで連帯して生き抜くゲームシステムと本作の開発状況もまた、どこかリンクしているように邪推してしまいます(とはいえ制作陣は一般人どころか一流だし、そもそもこの邪推自体が今更感ありますね)。
 
 メタルギアシリーズや小島秀夫作品にほとんど縁がないからこそこう思うのかも知れませんが……
 でも今年11月発売のデス・ストランディングは購入する予定です。
 

  















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